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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」感想・・・のようなもの(5) [アニメーション]

今日で上映が終わる映画館が多いみたいですね。
それに合わせたわけではないけれど、ストーリー編の最終回です。


※ネタバレ全開です。未見の方はご注意ください。

○ストーリー編・その5

■メガルーダ突入

火焔直撃砲が無効化されたが、ガトランティスはそれでも強い。
ガミラス側は分が悪そう。警務艦隊って要するに憲兵だから、
もともと前線で戦闘をするという想定がない部隊なんだろうね。

それでも粘るヤマト・ガミラス連合軍に業を煮やしたダガームは
まず惑星の方を先に制圧してしまうことを選択。
メガルーダは前線を離脱して降下軌道へ。
しかしその進路の先には身動きの出来ないランベアが。

ここでミランガルから通信が。「ヤマトはメガルーダを追ってくれ」

ここ、初見の時にはちょっと違和感があった。
たぶん今までのバーガーだったら、何をさておいても
自分から飛び込んでいったのではないか?
ドメル艦隊の幕僚だった時も「切り込み隊長」だったわけだし。

でも、後々考えてみると、充分な理由はあった。
バーガーはミランガルだけを指揮しているわけではなく、
警務艦隊すべての将兵を率いている。
ならば、指揮官が前線を離れることはできないわけだ。

さらに言えば、攻撃力の差もある。
艦砲も備えているとはいえミランガルは本来は空母。
重戦艦のメガルーダと1対1で渡り合うにはいささか分が悪いだろう。
味方の中で、単艦で攻撃力が最も大きいのはヤマトだ。
これは今までの戦いで身をもって知っている。
何しろドメラーズと単艦で撃ち合って負けなかったんだから。
ならば、手持ちの最強のカードを相手のエースにぶつけるのは
当然の策だろう。

指揮下の将兵への責任感、戦局を見渡しての判断力、
これはバーガーの成長と考えていいだろう。
将来はドメルのような名将になれるんじゃないかな。


物語としては「ここは俺に任せて先に行け!」
というベタだが王道の展開。だが、王道だけに燃える!

また、バーガーはネレディアにも語りかける。
ここでの台詞が立派な死亡フラグなんだが・・・
初見の時はここでバーガーお亡くなりを確信してしまった。


■こんな結末なら・・・

今回の彼我勢力差ってどれくらいあるんだろう。
小説版でもはっきり示されていなかったし。
惑星を包囲している様子をモニター画面からすると
少なくとも4~5倍くらいはいそうだ。

どちらにしろ、バーガーがヤマトとランベアの盾となることを
選んだ時点で「わずか数隻で・・・」って古代が言ってる。
ガミラス側の残存隻数がそれくらいでは、
バーガーの生還はほぼ望めない状況だったんだろう。

しかし、某宇宙海賊さんの言葉にあるように
「男には、死ぬと分かっていても行かねばならぬ時がある。
 負けると分かっていても、戦わなければならない時が・・・」

古代も彼の思いに気づいたのだろう。
だからこそ、思いを振り切るようにヤマトを反転させる。

バーガーの奮戦は続くが如何せん多勢に無勢。
ミランガルも被弾が続き大破状態に。
ブリッジで満身創痍で舵輪を握るバーガー。もうハ○○○クそのまんま。
「こんな結末なら・・・納得できるぜ・・・」
トドメとばかりに死亡フラグの絨毯爆撃。


■チェーン・デスマッチ

メガルーダを追うヤマト。しかし敵の逃げ足も速い。

そこで島の機転。山崎さんにパワーアップの要請。
主砲と波動防壁に回す分をカットし、フルスピード!
本編では、ガミラスとのファーストコンタクトを巡って
諍いがあった二人だが、ここでは息の合った連携ぶりを見せてくれる。

 「追憶の航海」ラストのイラストで二人の和解が示されてたけど
 やっぱりこういうシーンを見たかったよねえ・・・

波動砲に未練がありそうな南部だが
「大丈夫だ。波動砲が無くてもおれたちはやれる!」

メガルーダの艦尾にロケットアンカーを打ち込む。
旧作のシュルツとの決戦シーンのオマージュか。

鎖でつながった二隻の戦艦が惑星シャンブロウを背景に宇宙を舞う。
ヤマトvsメガルーダ、チェーン・デスマッチ無制限一本勝負。

 そういえば「終戦のローレライ」でも、潜水艦同士が
 チェーン・デスマッチをするシーンがあったなあ。

なんと宇宙戦艦同士の格闘戦である。
古代の「近接戦闘!」の指示で、パルスレーザーが一斉斉射。
メガルーダの艦体にボコボコ穴が開いていくのは小気味良い。
パルスレーザーが戦艦に直撃を浴びせる、なんてのも
初めて見たような気がする。

 ファンの「こんなの見たかった!」シーンもだけど
 「こんなことができるのか!」ってシーンも、
 両方見せてくれるのが2199なんだなあ。

「三式で行くぞ!」南部に命じる古代だが、
もう相手の継戦能力を奪うなんてレベルではなくて、
本気でトドメを刺しに行ってるね、我らが戦術長さんは。

主砲の咆哮一撃でシャンブロウの空に散る蛮族の重戦艦。
思えばこの「星巡る方舟」も
三式弾による対空迎撃で始まり、三式弾による対艦砲撃で終わった。
本編と見事なシンクロだった。


■さらば友よ

爆煙から無事な姿を現すヤマト。

艦体が二つに折れ、無惨な姿をさらすミランガル。
しかし、そのブリッジには一人の男の姿が。
手にした煙草に火をつける、その男の名はフォムト・バーガー!
ここでつぶやく台詞が、この映画の中で最高にカッコいいと思う。

この、一連のシーンに流れるBGMは「新銀河誕生」!

 「ヤマトよ永遠に」の掉尾を飾った名曲だが、
 34年の時を経て、再び銀幕に流れる。
 この名曲にふさわしい舞台を得て。

バーガーたち負傷者を乗せ、去って行くランベア。

「ヤマト、地球へ向けて発進!」古代の号令が響く。
ああ、この台詞も聞きたかったんだよなあ・・・


■地球よ、ヤマトは還ってきた!

地球では暴動が頻発し、斉藤が藤堂に直訴。
「俺たちの銃は同胞に向けるもんじゃない。いったいいつまで・・・」

「オレの親友は必ず帰ってくると言った。必ずだ!」
土方の言葉に続いて太陽系外から超空間通信が入る。
一瞬画面が暗転し、「これは・・・ヤマトです!」
泣かせる演出なんだなあ、これが。

映画本編の最初と最後を土方と斉藤のシーンで挟む。
それもヤマトの出発と帰還に絡めて。
斉藤の登場はファンサービスなのかも知れないが
地球の現状を示すこともできて、
これはなかなか上手い演出だったと思う。


そしてここに「星巡る方舟」は大団円。


いやあ、今までのヤマト映画の中で、最高に楽しい作品だと思います。
実際、何回も映画館で観たけど、観るたびにそう思うよ。


ストーリー編は今回で終了。
次回よりキャラクター編に入る予定。


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