音響効果技師・柏原満さん ご逝去 [アニメーション]
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの音響効果を担当した、音響効果技師の柏原満さんが、11月18日に亡くなりました。91歳とのことです。
1974年放送開始の『宇宙戦艦ヤマト』第一作の頃は家庭用VTRがまだ普及しておらず、私はTV放送の音をそのままカセットテープに録音しては何回も聞いていたものです。
台詞を暗記するほど聞き込みましたし、それと同時に宮川泰氏の音楽の素晴らしさを知りました。そしてもう一つ気づいたのが、「効果音」というものの存在でした。
ヤマトの主砲発射音や補助エンジン始動から波動エンジン点火に至るまでの一連の重厚な音の連なり、波動砲のエネルギー充填から発射に至るまでの劇的な響きに心を躍らせたと思えば、白色彗星が進むシーンで流れる音に、なんとも不穏な思いをかき立てられていったものです。
宇宙空間には音は存在しないはずなのに、柏原さんの描きだす ”ヤマト宇宙” には、観る者の心を揺り動かす ”音” が満ち満ちていました。
多くの才能が結集して作られた作品ですが、柏原さんの音響もまた、それ抜きでは『ヤマト』という作品が成立し得なかった重要なピースだったと感じます。
そしてそれは50年の時を経ても、私たちの心の中に鳴り響いています。
素晴らしい作品を創り出していただき、ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。
合掌。
タグ:宇宙戦艦ヤマト
『ヤマトよ永遠に REBEL 3199 第二部 赤日の出撃』を観てきました [アニメーション]
※本編のネタバレはありません。
場所はMOVIXさいたま、13:40からの回です。
かみさんと二人で行ったのですが、土曜の午後とあってほぼ満席でしたね。
客層についてですが、近年は若い人も女性も増えてきましたが、「2205」以降で感じるのは、年配のカップル(我々もですが)が特に増えてきたんじゃないかな、ってこと。開場前でロビーで待ってる人々を見てるとそう感じます。
サーシャ人気でしょうか(笑)。
思えば、2012年に「2199」が始まった頃は、見事なまでに「ひとりオッサン」ばっかりでしたよねぇ・・・女性はほんと少なかった記憶が・・・
さて、例によって内容には触れませんが、ネタバレしないようにちょっと感想を書くと・・・
●とにかく情報量が多い(これは毎回だけど)
●オリジナル版を知ってる人からすると
「この時点でここまで明かしちゃうのか!」ってびっくり。
○○○○○○まで出てきたのには正直驚いた。
●いままでのリメイクシリーズでもストーリーの改変はあったけど、
ここまで先の読めない状況に迷い込んだのは初めてかも。
●雪さん強い。サーシャかわいい(おいおい)。
●古代に関しては・・・長い目で見てあげましょう(笑)。
既に「第三章 群青のアステロイド」のティザービジュアルと特報も公開されてます。やっぱり今回のシリーズのサブタイトルは「色づくし」なのですね。
「第三章」の特報についてはまた別記事に書こうと思ってますが、ちょっと遅れるかも知れません。
実はこの「第二章」だって、本来は別の映画館での、別の上映回に行く予定だったのです。ところが今週になって、プライベートで ”大事件” が勃発しまして、全部の予定がきれいさっぱり吹っ飛んでしまいました。
それからは毎日その ”大事件” の後処理に追われて、こりゃしばらく映画館に行くのは無理かなぁ・・・と思っていたのですが、この日だけひょっこりと時間がとれたので、行って参りました。
たぶん映画館で二回目が見られるのはかなり先になりそう。まあ、公開二週目のどこかでは行けると思ってるのですが・・・
ちなみに読書記録の記事は、書きためたストックがかなりあったので途切れずにアップしてます。あと一週間くらいは保つかな? でもそのころには少し余裕ができてまた本が読めるようになってる・・・といいなぁ。
”大事件” の内容については、まあそのうちに・・・
宇宙戦艦ヤマト 黎明編 第2部 マリグナント・メモリー [アニメーション]
宇宙戦艦ヤマト 黎明篇 第2部 マリグナント・メモリー (単行本)
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2024/11/01
1974年に始まったTVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」はシリーズ化され、1983年の「完結編」で幕を閉じるが、2009年に「復活編」として蘇ることになった。
26年もの時を隔てた復活であり、作品内でも17年が経過している。登場人物も大幅に入れ替わり、ヤマトのメインクルーについては艦長の古代進、機関長の徳川太助以外はなじみのないメンバーになってしまった。
それだけが原因ではないと思うが興行的には不振に終わり、予定されていた第二部以降は未だ制作されていない。
この「黎明編」は、「完結編」と「復活編」の間の空白の時期を小説の形で埋めていこうという企画だ。
「黎明編 第1部 アクエリアス・アルゴリズム」については3年ほど前にこのブログで記事に書いている。
その記事を適宜引用しながら、先日刊行された「第2部 マリグナント・メモリー」について書いていこう。
なお、未読の方のために内容紹介は最小限に留めようと思う。
「第1部」の時間軸は「完結編」から12年後、「復活編」の5年前の2215年。
「第2部」ではさらにその2年後の2217年から始まる。
主人公・古代進とその妻・雪は35歳、2人の間に生まれた一人娘の美雪は13歳になっている。
「完結編」で起こった ”銀河衝突” に伴って、ボラー連邦とガルマン・ガミラス帝国両宙域内で大量の難民が発生していた。
「第1部」のラストにおいて、古代は非政府組織・銀河難民救助隊の代表となり、特殊救難艦〈オリオン〉を駆って活動している。
ボラー連邦宙域にある惑星ブイヌイへ援助物資を輸送するためにやってきた古代たちは、ボラー系の住民とガルマン系の住民との間の対立を解決する。
しかしその帰路、謎の大型戦闘艦に襲われたボラー連邦の船から救難信号を受ける。その戦闘艦はガルマン・ガミラスのものだった・・・
一方、地球連邦科学局は太陽系から0.3光年のところにUGR(未確認ガンマ線発生源)を発見した。古代雪を艦長として波動実験艦ムサシが派遣され、その調査の結果、UGRは移動するブラックホールと判明、3年後には地球を直撃することがわかった。
直ちに中心に対策が練られ、20億の地球人を脱出させる移民船の建造が決定される。
そしてアクエリアスの水柱の名残である氷塊の中では、科学局長官・真田の指揮の下、宇宙戦艦ヤマトの再建が始まっていた・・・
古代・雪をはじめとする ”かつてヤマトに乗っていた者たち” と、”これからヤマトに乗り組むことになる者たち” を描いていく基本線は変わらない。
古代の指揮の下、難民保護に活躍する者たち。そしてヤマト再建の現場で奮闘する者たち。”これからヤマトに乗り組むことになる者たち” が、それぞれ ”与えられた場” で励む様子が語られていく。
あまり書くとネタバレになるのだけど、本巻の終わり頃になると、「復活編」の冒頭部につながる気配が見えてくる。
かつてSNS上で、「復活編」を個人小説としてリメイクした〈非公式ノベライズ〉なるものを発表していた人がいた。私も(全部ではないが)目を通し、「よくできてるなあ」と感心した覚えがある。
巻末の後書きを読むと、著者の塙龍之氏は、どうやらその〈非公式ノベライズ〉を書いていた人らしい。
私は「復活編」そのものには肯定的ではないのだが、この「黎明編」の行っている試みには素直に敬意を表したい。
溢れるヤマト愛で、なんとか「復活編」を盛り上げようという情熱には頭が下がる。そしてなにより、「復活編」を観たときに感じた違和感やがっかり感が「黎明編」からはきれいに消えているのは驚きだ。
進行の具合から考えて、「黎明編」はおそらく次の第3巻で終わり、映像版の「復活編」へ続くことになるのだろうが、ここまできたらいっそのこと「復活編」そのものもこの執筆体制でノベライズしたらいいんじゃないかな。
もしそうなれば、最後まで付き合ってもいいと思わせる、それだけのものを持っているシリーズだ。
多少は無理筋な展開があっても、それをノリと勢いで押し切ってしまうのが良くも悪くも「ヤマト」という作品。
前巻もそうだったが、本書もそういう「ヤマトらしさ」を存分に発揮している作品だ。
往年のヤマトファンにとっては、楽しい読書の時間を与えてくれる作品になっているだろう。
『ヤマトよ永遠に REBEL 3199』 サーシャ役は潘めぐみさん [アニメーション]
11/8(金)に行われた『ヤマトよ永遠に REBEL 3199 第二部 赤日の出撃』の新キャスト発表&完成披露舞台挨拶で、サーシャ役が潘めぐみさんと発表がありました。
潘めぐみさんのお母さんは、こちらも声優の潘恵子さん。
『機動戦士ガンダム』のララァ・スン、『1000年女王』の雪野弥生、『聖闘士星矢』のアテナ(城戸沙織)など人気作、話題作への出演も多数。
そしてなにより『ヤマトよ永遠に』のサーシャ、『宇宙戦艦ヤマトIII』のルダ王女と、ヤマトシリーズの2作品ではヒロインを務めています(あ、森雪さんはもちろん別格です、はい)。
潘めぐみさん自身もキャリア14年目を迎え、主役やメインキャラを演じることも多く、人気と実力を兼ね備えた中堅どころの人気声優さんといえるでしょう。
ファンの多くが納得するキャスティングと言えると思います。
潘恵子さんも『2205』に出演して話題となりましたが、役名もマザー・デザリアムと判明、ひょっとすると敵方で一番偉い人かも知れません(笑)。
ならば母と娘の対決シーンもありそうです。『3199』を観る楽しみがまた一つ増えましたね。
さて、オリジナル版では「おじさま!」と呼びかけられた古代が「俺はまだ若い!」といって腹を立てる場面がありました(もちろんサーシャは「叔父様!」という意味で呼びかけたのですけどね)。
これ、リメイク版でも再現されるのかな? と考えてみたのですが、リメイク版の古代はもうアラサー(公式サイトによると29歳!)ですから「若い」と言い切れるか微妙な年頃になりつつあります(笑)。
ひょっとしたら「おじさま!」って言われたら「どーせ俺はおじさんだよ!」って開き直る古代が見られたりして(まさかね)。
ここから後は蛇足。
思い返せば、私自身が初めて「おじさん」って呼ばれたのは15歳の時でしたねぇ。
実家が自営業をしていた関係で、高校一年の夏休みに地元の夏祭りでかき氷を売るアルバイトに駆り出されることになりました。
一杯300円(当時の価格)という値段は周囲の同業者と同じだったのだけど(祭りへの出店に際しては「同じ商品については同価格で売る」という業者間の事前取り決めがあったことをそのとき初めて知りました。今から思えばカルテルだったよねぇ)、私が販売するかき氷は、他店と比べて盛りが多かったせいか大繁盛しました(値段が決まってる以上は量で勝負!)。
そんなわけで、午後1時から9時まで8時間、目一杯かき氷を作り続けていたんだけど、そのさなかにやってきた小学校低学年とおぼしき男の子から
「おじさん! 氷イチゴふたつ!!」って元気な声で注文を受けた。
当時15歳だった私にかけられたその言葉。あれが私の人生においての「初おじさん」でしたよ・・・(苦笑)。
妹(当時12歳)は、「あれくらいの子からみれば、中学生以上の男はみんなおじさんなんだよ」って慰めてくれましたが。
時に西暦1974年8月某日。TVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』放映開始の、およそ2ヶ月前の出来事でありました。
それから幾星霜。
私の弟は子をなさずに亡くなったけれど、妹は3人(甥一人、姪二人)の子宝に恵まれました。だけど誰も私のことを「おじさま」とは呼んでくれませんでした(おいおい)。
妹は私のことをずっと「○○○ちゃん」(○の中には私の名が入る)って呼んでたので、そのせいか甥姪たちも未だに、還暦を超えた私のことを「○○○ちゃん」って呼ぶ。
やれやれ。
ギャラクシティ シンフォニーコンサート 『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』 [アニメーション]
先日の10月6日(日)、表記のコンサートへ行って参りました。いつものことですが、かみさんと二人連れです。
記事に挙げるのが一週間近くも遅れたことに理由はありません。強いて挙げれば私がナマケモノだったせいですね(笑)。
奇しくもこの日は『宇宙戦艦ヤマト』TVシリーズ第一作目、その第一話の放映からちょうど50年目の節目の日に当たります。
50年前のその日を、私がどんなふうに迎えたかはこのブログで何回か書いたと思うのでここでは割愛します。
あちこちでそれを記念するイベントが開かれたり、これから予定されているみたいですが、このコンサートもその一環で開かれたものです。
場所は『ギャラクシティ 西新井文化ホール』。東武スカイツリーライン西新井駅から徒歩で5分ほどのところにあります。
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作曲家の宮川泰が宇宙戦艦ヤマト製作者の西﨑義展のプロデュースにより、
1977年に発表した『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』。
半世紀の刻を超え、宇宙に一番近いホールで遂に “初演”!
熱狂的なヤマトファンである指揮者:池田開渡の『交響組曲宇宙戦艦ヤマト』を演奏したい!という思いと、新世代のプロオーケストラ「おーけすとら・ぴとれ座」の熱意が宮川彬良を動かした。
失われた楽譜が期せず発見されたのも運命か。
宮川彬良を音楽監修に迎え、全曲の楽譜が完全復刻!
若いミュージシャンたちのエネルギーにより “宇宙に一番近いコンサートホール” で、半世紀の眠りから遂にヤマトが復活する!
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それでは、コンサートの内容について簡単に書いていきます。
1部
・ニュルンベルクのマイスタージンガー 第1幕前奏曲(ワーグナー)
曲名は知らなくても、メロディーはよく知られている。TVCMなどでもしばしば使われてる有名な作品ですね。
・幻想序曲 ロメオとジュリエット(チャイコフスキー)
宮川泰氏のヤマト音楽にはチャイコフスキーの影響が強い、ってコンサートのパンフにありましたが、『ヤマトIII』なんかもろそうでしたね。
こんなこと書いたら怒られそうだけど、この曲もところどころ取り出して、「『完結編』の未使用BGMだよ」って言われたら一瞬信じてしまいそう(笑)。
2部
~彬良先生のトークタイム~
ここでは、宮川彬良さんからこのコンサートが成立するに至った経緯が語られました。
このギャラクシティの館長さんがヤマトファン、プロデューサーさんがヤマトマニア、そして指揮者の池田開渡さんが、(親の影響で)これまたヤマトファンだったということで、今回の開催に至ったということです。
ちなみに「指揮者さんは英才教育されてたってことなんだね」って、帰宅後に家人へ話したら「それは ”洗脳” というんだよ」って返されてしまいました(おいおい)。
指揮者の池田さんは32歳という若さで、このオーケストラも平均年齢はそれくらいだそうです。たしかに、若い人がたくさんいましたね。
彬良さんから「君たちは『クインテット』を観て育った世代だろうに、なんでヤマトをやるの?」って突っ込まれてましたが(笑)。
この交響組曲は12曲構成なのですが、いくつかの曲は今までさまざまなヤマトコンサートで演奏されてきました(私も「真っ赤なスカーフ」は複数回聞いたことがある)。でも全曲通して演奏されたことはなかったらしいです。
演奏されなかった理由の一つに、オーケストラ用の楽譜がなかった、ということがあったようです。宮川泰氏は楽譜はけっこう捨ててしまう人みたいで、残っていないと思われていたそうです。
ところが彬良さんがリメイクシリーズ『3199』の楽曲制作の参考にしようと『ヤマトよ永遠に』の楽譜を探したところ、たまたまお母様(泰氏の奥様)の手元に「交響組曲」の楽譜が残ってたのが判明したとか。
楽譜の一部は、ホールのロビーに展示してありました。
残っていたのは録音用のもので、収録にあたっていろいろ変更もされていたのでそのままでは使えなかったとのことですが、それを池田さんと、このオーケストラのチェロ奏者(名前は失念しました。ゴメンナサイ)の方がオーケストラ演奏に使えるように修正?復元?したということです。
ちなみにこのチェロ奏者さん、演奏中は満面の笑みでノリノリで演奏してたのがとても印象に残っています。
そしてトークタイムが終わると、彬良さんはステージを降りて客席につきました。観客の一人となって「交響組曲」を聞くことにしたようです。
そしてこのとき彬良さんが座った席が、私たちの席からは直線距離で7~8mほどのところ。いままでコンサートで何回か彬良さんの姿を見てきましたが、今回が最接近記録ですね(笑)。
そして本日のメインイベント。
交響組曲 宇宙戦艦ヤマト(宮川 泰)
「序曲」
「誕生」
「サーシャ」
「試練」
「出発(たびだち)」
「追憶」
「真赤なスカーフ」
「決戦」
「イスカンダル」
「回想」
「明日への希望」
「スターシャ」
47年前に交響組曲のLPレコードが発売された時のことは、このブログの中でも何回か書いてきました。買ってみたら不良品でがっかりして、販売店まで取り替えてもらいにいったこととか「何もかも、みな懐かしい」思い出です(笑)。
それでいて、初めて聞いた時は「感激」よりは「違和感」のほうが大きかった記憶があります。こちらはTVのBGMのイメージで待ち受けてるところに、フルオーケストラの重厚な音楽。かなり「コレジャナイ」感もありました。
まあ、聞いていくうちに「これはこれでアリ」という感覚にもなってきて、聞く回数も重ねていきました。
そして昨日のコンサート。CDでは何回も聴いてきた曲ですが、やはり生の迫力は桁違い。当初は「コレジャナイ」と思った編曲も、(当たり前ですが)オーケストラでの演奏を前提に、その魅力を充分に引き出すという点では実によくできたものだったことを実感しました。47年前の無知だった自分を思いだし、反省することしきりでした。
「真っ赤なスカーフ」のトランペットソロを担当したのが、若い女性だったのも意外でした。それもかなり小柄な方だったので二度びっくり。でも力強い演奏でとてもよかったです。
そしてこのトランペット奏者さんを含めて、皆さんとっても若い。そして演奏中の顔つきが実に楽しそうなのが印象的でした。そして曲中の強弱硬軟あらゆる局面で、とてもメリハリのきいた、勢いのある演奏だったように思います。
これも若さのもたらすものなのでしょうか。自分がトシをとったせいか、若者が頑張ってるところを観ると、とても元気がもらえます(笑)。
私個人については、演奏中に三回涙がこぼれてしまいました。
一回目は「誕生」で、終盤がヤマトのテーマで盛り上がるあたり。このメロディーが流れると涙が出るのは、もう条件反射ですね。
二回目は「回想」。沖田艦長が亡くなるシーンを思い出しましたらもうダメ。
そして三回目は「明日への希望」。この曲で泣いたのは初めてかも知れません。それくらいオーケストラの演奏に感動してしまったのでしょう。
そして終曲の「スターシャ」。この交響組曲のために書き下ろされたボーナストラック的な曲でしたが、何度聞いても素晴らしい。
「明日への希望」のアレンジが『2199』最終回で流れたように、交響組曲からリメイク版へフィードバックされた例があるのですから、この曲もいつか使われないかなぁ(『3199』だったら可能性があるかも)と思ってます。
アンコールは「大いなる愛」。そして「宇宙戦艦ヤマト」。
毎度のお約束ですが、場内全員での合唱です。私の隣にいた年配の男性は、朗々とした声で見事に歌い上げておられましたが、私は感激しすぎて声が出ませんでした(おいおい)。
そして最後は、万雷の拍手に乗って、もう一度「宇宙戦艦ヤマト」。
終わってみると、(失礼な言い方かも知れませんが)事前の予想を遙かに超えて素晴らしいコンサートでした。
TVシリーズが始まって50年目の節目の年、節目の日にこのような体験ができて、とても幸せな一日でありました。
さて、この日の夜には新宿ピカデリーで、またまたヤマトのイベントがあるのですよね。でも、以前の記事にも書きましたが、現在の我が家はちょっと夜には外出しずらい状況にあるので、今回は見送り。うーん、残念。
聞くところによると、そこで庵野秀明氏がヤマトの新作劇場用アニメの製作に入ると発表されたとか。驚きましたが、「ついに来たか」という感じも。
これについては具体的な情報に乏しいので、ある程度内容が明らかになってから別記事で取り上げようと思います。
コンサートが終わってロビーに出てきた人たちの声を聞いていると、これから新宿へ向かうと覚しき方々もけっこういるみたい。
「いいですね、楽しんできてください」
そんなことを思いながら西新井を後にしたのでありました。
『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』本予告&メインビジュアル公開 [アニメーション]
9/20に第二章の本予告とメインビジュアル(第二弾)が公開されました。
いささか遅くはなりましたが、それらについてつらつら思ったことを書いていきます。
■本予告
○山南「岩盤爆破!」
●小惑星(イカルス)に閃光が走り、岩盤に亀裂が入っていく
○山崎「フライホイール接続、点火!」
●第一艦橋の俯瞰
艦長席には山南、レーダー席には西条、機関長席には山崎。
戦術長席には古代、その右に島。
その他判別できるのは真田と桐生かな。
雪を喪った古代は「指揮が執れない状態」と公式サイトにあったので、
自分から降格を申し出たのか、それとも山南の判断か。
山南が艦長になるのは、オリジナル通りと言えばそうなんだが
ヤマト艦長の死亡率は異常に高いからねぇ・・・
『2199』第一話で山南が登場して「なるほど」って思ったのがもう12年前。
まさかこんなシーンが見られるとはねぇ・・・しばし感慨に耽ってしまう。
○山南「ヤマト発進!」
●崩壊する岩盤の中からヤマトが姿を現す
○アルフォン「1000年前にも地球を救ったイスカンダルの奇跡」
雪 「コスモリバース!」
ここでコスモリバースの名が出てくるということは、
やっぱりグランドリバースはそれと何らかの関係があるのかな。
第一章の記事でも書いたけど、グランドリバースは
何らかの環境復元or改変装置だと思ってたんだが
「特報2」では ”重核子爆弾” らしき台詞が飛び交って、あれれ・・・
だけど、これで私の説もちょっぴりは可能性が出てきたかな?
●グロデーズの艦首アップ
○ランベル「無限ベータ砲、発射!」
○スカルダート「我が名はスカルダート。
マザー・デザリアムの信認を受け、聖総統の座に就く者」
マザー・デザリアムとは何者?
『2205』で潘恵子さんが声を充ててたキャラかな?
いずれにしろスカルダートは最高権力者ではなく、
より上位の存在がいる模様。
●ワープアウトする艦隊群
ワープアウト時の描写がデザリアム艦と異なるので、ボラー連邦のフネか。
その後、一瞬だけ映るキャラのアップは、もしかしてベムラーゼ?
リメイクシリーズでは、各勢力ごとに
ワープアウト時のエフェクトが異なるからね。
●アスカを先導するコスモタイガー
○揚羽「指定座標まで誘導する」
●驚く表情の土門
●主砲を撃つアスカ、回避するのはグロデーズ?
○「余剰次元の過剰展開を検知」
●拡散波動砲を撃つアンドロメダ級。艦名はアルフェラッツとのこと。
公式サイトの「MECHANIC」に載ってましたね。
周囲にはカラクルム級の残骸が多数、浮遊しているので
第11番惑星の近傍かと思われる。
●古代のアップ
○山南「波動カートリッジ弾、発射用意!」
●波動防壁を展開してカラクルム級の残骸が漂う中を進むヤマト
●揚羽の頭を抑える山本
二人ともイカルスにいた模様。
●一瞬だけ映るスキンヘッドのデザリアム人
ヤマトを襲撃に現れるゴルバ(地球に侵攻してきた6基のうちのひとつ)の
指揮官だと思うのだけど、さて。
○アルフォン「私も学びたい。君たちのその ”愛” という感情を」
ガトランティスのズォーダーは ”愛” を知るが故に ”愛” を憎んだが
デザリアム人は ”愛” という概念そのものを知らない可能性も。
いずれにしろ、デザリアム人がどんなメンタリティーを持っているのかも
アルフォンを通じて描かれていくのかも知れない。
●市街地の瓦礫の上に立ち、グランドリバースを眺める永倉とキャロライン
○大統領「我々人類は、屈服を強いる者には断じて膝を折らない。
たとえそれが、我々自身の未来であったとしても」
やっぱりスカルダートは
「我々は未来人だ」ってカミングアウトするんですね。
それに対する(現在の)地球人側の決意表明。
ガミラスにもガトランティスにも屈しなかったわけだから
ここで諦めるわけにはいかない、と。
●ヤマト艦首の前に見えるのは、ゴルバの重力場収束式ベータ砲の砲口か
装填される波動カートリッジ弾
○古代「てーっ!!」
今回のPVでの古代の台詞はこれだけ(笑)。
●ゴルバに向かう波動カートリッジ弾
そしてタイトル『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』
○山南「よく見ろデザリアム。これがヤマトだ!」
波動カートリッジ弾がゴルバを葬った後のシーンと思われる。
オリジナル版『ヤマトよ永遠に』の要素のうち、かなりの部分は第二章で開示されていくみたいですね。
旧作からのファンなら先刻ご承知のことは早々と済ませ、新要素で推していくということでしょう。期待します。
■メインビジュアル
キャラクターデザイン・結城信輝さんお描き下ろし。
「奪わせない。絶対に。」というコピーとともに、銃を構える古代と、デザリアム軍のアルフォンの姿が。そして彼の腕には(顔は見えないが)金髪のキャラクターが抱かれている。
かみさん「森雪?」
私 「いや、サーシャでしょ。髪の長さが違うし、雪は金髪じゃないし」
かみさん「そうだっけ?」
私 「旧作では金髪だったけど、リメイクシリーズでは
ちょっと落ち着いて栗色になってるでしょ」
かみさん「そうだっけ?」
私 「そうなんです!」
雪さんに続いてサーシャまでさらわれては、古代くんの立つ瀬がないからね。頑張ってもらいたいものです。
『ゼーガペインSTA』&『エンタングル:ガール』『ホロニック:ガール』 [アニメーション]
『ゼーガペイン』は2006年に放映されたTVアニメ(全26回)。ジャンルとしては、いわゆる ”ロボットアニメ” である。
2016年にはTVシリーズの前日譚を描いた映画『ゼーガペインADP』(タイトルロゴは ”ZEGAPAIN adaptation”)が公開された。
そして今年(2024年)、TVアニメから数えて18年目に公開された『ゼーガペインSTA』(”ZEGAPAIN statement alpha”)は、TVシリーズのその後を描いている。
wikipedia にある「ストーリー」を要約・編集したものを掲げる。ちょっと長いが、設定が作り込まれているというか複雑というか、なかなか一言で表せないもので。
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舞台となるのは千葉県舞浜市。主人公のソゴル・キョウは、幼馴染みのカミナギ・リョーコとともに舞浜南高校へ通っている。
そんなある日、ミステリアスな雰囲気のシズノ先輩と出会ったキョウは、彼女に導かれて世界の ”真実” を知る。
キョウが高校生活を送る舞浜市は、量子コンピューターサーバー内に構築された仮想空間であり、生物としての人類は既に滅亡していること。自分もリョーコも、その他の生徒たちも、全て「幻体」と呼ばれる人格記憶体であり、コンピューターに保存されたデータでしかないということ。
そして、量子サーバーの ”外側” の現実世界では ”ガルズオルム” という勢力が現れ、地球環境の改変と、人類の「幻体」データを収めた世界各地の量子サーバーの破壊を行っていること・・・
しかし、「幻体」たちの間には、サーバーコントロールから離れた(記憶がリセットされない)「セレブラント」とよばれる者たちが現れた。彼らは ”ガルズオルム” への対抗組織「セレブラム」を設立。彼らは「ゼーガペイン」と呼ばれる、光装甲を纏った「ホロニックアーマー」を開発し、荒廃した現実世界で ”ガルズオルム” と戦い続けていた。
「セレブラント」として覚醒したリョウも、人型兵器「ゼーガペイン・アルティール」に乗り、シズノととに ”ガルズオルム” と戦うこととなる。
物語の後半、「幻体」データから元の肉体を復元する(「生身の人間」になる)ことができる ”レザレクション・システム” の存在が明らかになり、キョウたちは ”人間に戻ること” を目指して戦い続けていくことになる。
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この手のアニメとしては、SF設定は難解の部類に入ると思うが、26話という長尺を使って背景説明をじっくり行い、視聴者に受け容れさせることができていたと思う。
メカも一部CGで描かれているが、2006年でのレベルなので現在の基準からすると物足りないかも知れない。だが、物語に入り込むのに支障はない。
キョウ - シズノ - リョーコ の ”三角関係” を軸に、多彩なキャラたちのドラマもなかなか見応えがある。ちなみに私のお気に入りは舞浜南高校生徒会副会長のミナトさんだ(笑)。
■『ゼーガペインSTA』について
これは公式サイトの「STORY」から
* * * * * * * * * *
最終決戦「プロジェクト・リザレクション」を完遂したセレブラントたちは、世界各地のガルズオルムの残存部隊との戦いを続けていた。
セレブラントとして舞浜サーバーを守ったソゴル・キョウは、雪が降る冬の舞浜で目を覚ます。
記憶の欠損に戸惑うキョウの前に、新たな脅威オルタモーダが出現。自らをヒカリタツモノと名乗るハル・ヴェルトは、サブスタンスシェイドと呼ばれる未知の能力で襲ってくる。
AI・ルーパの助けによってこれまでの記憶をダウンロードしたキョウは光対装備で立ち向かうが……。
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正直なところ、綺麗に終わっていたTVシリーズ最終回の後をどう続けるのかと思っていたが、”新たな敵”・オルタモーダとの戦いが描かれていくことに。
さすがにCGは高水準。戦闘シーンもグルグル動く。そういう技術的な部分では申し分ないとも思うけど、その他の点ではいろいろと問題があるように感じた。
まず上映時間が約90分なのだが、その序盤の30分がTVシリーズの ”総集編”。そしてその内容が、(少なくとも私には)分かりやすいものではなかったように感じられた。
いちおう、『STA』を観るために、7月下旬頃から8月上旬にかけて配信でTVシリーズ26本を見直しておいたのだけれども、それでもこの30分の中でストーリーの流れを追うのはかなり辛いように感じた。
TVシリーズのファンへのサービスのため(だけ)に、さわりの部分をつなげたPVみたいなものを作ったのかな・・・とも思ったのだが。
そして肝心の本編は約60分。こちらも手放しでは褒められないように思う。
(1)キョウが登場する
主役なんだから当たり前じゃないか、と思われるかも知れないが、TVシリーズの設定と終盤の展開を考え合わせれば、リョウが登場すること自体に矛盾というか無理があるように思う。
でも、リョウが出ないとゼーガペインじゃないって意見も多そうだが。
(2)オルタモーダ
・新たな敵 ”オルタモーダ” の正体や目的がよく分からない。
作中で言及されはするのだが、断片的な台詞ばかりで
わかりやすいとは云えない。
・オルタモーダのキャラが8人もいるのは多過ぎ。なにせ尺は60分。
観た後に「印象に残るキャラは?」って聞かれても答えに困りそう。
・序盤~中盤までは、キャラ同士の肉弾戦が主体。ゼーガペインが出ない。
はて、ゼーガペインってバトルアニメだったっけ?
(さすがに終盤には登場するが)
でもまあ、ファンの中には「作ってくれただけで大満足」って人もいるのだろうから・・・
■スピンオフ小説
『ゼーガペイン』にはスピンオフ小説がいくつかあるのだけど、ここではSF作家・高島雄哉氏が書いた2冊を取り上げる。高島氏は『STA』のSF考証も担当されている。
2冊とも、リョウの幼馴染みのカミナギ・リョーコが主役。彼女の視点から『ゼーガペイン』の世界が描かれていく。
舞浜南高校に入学したリョーコは映画研究部に入り、仲間たちと共にコンテストを目指して長編映画を制作していく。その過程で、彼女は世界のあちこちに奇妙な ”ほころび” を見つけていく・・・
前日譚『ゼーガペインADP』とTVシリーズ『ゼーガペイン』の間に入る物語、って考えるとわかりやすいかな。もっとも、この作品世界の中では ”時系列の前後” というのはそう単純なものではないのだが・・・
●「ホロニック:ガール」
舞浜南高校で2学期を迎えたリョーコは、転校生ツクルナたちとともに演劇の練習を始めることになるが、オルタモーダとの戦いは舞浜量子サーバーの ”仮想空間” にも及んできて・・・
内容的には「エンタングル:ガール」の続編で、『STA』の物語の裏で同時進行していた舞浜サーバー内の話、のようにも思えるが、実際は『STA』とはパラレルワールドの関係にある話、と考えた方が正解かも知れない。
中盤以降、物語は舞浜を飛び出し、地球を飛び出し、ついでに太陽系を飛び出して宇宙の彼方へぶっ飛んでいくのだが、このあたりは大河SF『三体』の第三部の後半を彷彿とさせる。いやあ、こうなると私の手には負えません。
こういうの、流行ってるんのかなぁ。
私はSFが好きな人間のつもりなんだけど、最近はSFの方が私を相手にしてくれなくなってきてるみたいで、ちょっと淋しい今日この頃(おいおい)。
まあ、私のアタマが固くなってついていけなくなってるだけなんだろうけど。
TVシリーズ最終話のラストシーンは、いろいろ視聴者の想像を刺激するようにできている。ここにいるキャラは誰で、どんな経緯を辿ってこのシーンにつながるのだろう、と。
この小説版の終盤にも、このラストシーンがでてくる。私が思うに、ここに辿り着くために、いちばん ”遠回り” をしているのがこの小説版じゃないかな。
「ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略」感想のようなモノ (3/3) [アニメーション]
※ネタバレ全開です。未見の方はご注意を。
ここでは、(1/3)、(2/3)で書き切れなかったことをいくつか。
■これまでの「宇宙戦艦ヤマト」
いわゆる ”いままでのあらすじ”。ネットでは「長すぎる」って意見が多いみたいだけど、何せTVシリーズ60話ぶん(『2199』26話、『2202』26話、『2205』8話)ですからね。『星巡る方舟』も入れたら、さらに100分(TVシリーズ換算で4話分くらい?)加わるから、トータルで20分近い ”大作” となるのも無理はないかと。
でもそれを桑島法子さんのナレーションでまとめるというのは、ナイスアイデアでしたね。これはもう、一つの ”作品” として鑑賞できると感じましたよ。
観ていて、いろんなことを思い出したり、それでちょっぴり涙腺が緩んだり。「そうだよなぁ。雪さんもいろいろ苦労してきたんだよなぁ・・・」
もっとも、かみさんに言わせると
「古代なんか相手にしてないで、さっさと出世しちゃえば良かったのよ」
「またそんな、日本中のヤマトファンを敵に回すような発言を・・・」
まあ、昔からこのブログを読んでる方ならご承知の通り、『2199』の頃から、かみさんはこんなふうでした(笑)。
しかし、この ”あらすじ” の中にも、貴重な新情報がありました。それは終わり近くで語られた、サーシャのフルネームです。
「サーシャ・イスカンダル・古代」
間違いなく本作のキーパーソンとなるであろう彼女は、『3199』でどんな運命を辿るのでしょう・・・
■デザリアムは何を語ったのか?
今のところ、それを類推させる手がかりは、公式サイトにある「第二章 赤日の出撃 あらすじ」だけかと。そこにはこう記されている。
「地球を制圧したデザリアム・聖総統スカルダートは
『われわれはあなたです』と人々に1000年に及ぶ歴史を説く。
彼らは破滅へと向かう地球の未来を変えるため
“イスカンダルの欠片” を探していた。」
おそらく
「自分たちデザリアム人は、1000年後の未来人であることと、
それまでの1000年間の歴史」について語り、
その間に「地球が破滅へと向かう」と告げるのだろう。
まず思いつくのは「戦乱」と「自然災害」の二つ。
□(1)「戦乱」の場合
・新たな星間戦争に巻き込まれる、または新たな侵略に晒される。
相手はボラー連邦かも知れないし、新規参入(笑)した星間国家かも知れない。
ひょっとすると「現代に復活した古代アケーリアス人」だったりして。
1970年代のSFには、マンガや小説を問わず、”神” と戦う、ってモチーフは多かったからね。『サイボーグ009』(石ノ森章太郎)とか『神狩り』(山田正紀)とか。
しかし時間断層を喪った地球に、他の星間国家による侵略に対して、物量を以てこれに抗う術はない。『2202』最終話での国民投票の結果は僅差だったろうし、それによる時間断層消滅に不満を持った人たちは少なからずいただろう。そしておそらく、軍部内には反対派はかなりいたのではないかな。
デザリアムはそういう ”時間断層維持派” に働きかけたのだろうと想像できる。おそらくその筆頭が藤堂信乃さんだった、と。
□(2)「自然災害」の場合
・Blu-rayに収録されたOPを見ると、太陽をバックにヤマトが現れるのだが、
その太陽の活動がどうも尋常ではなさそう。
つまり核融合が促進されているように見える。
旧作通り、ボラー連邦の仕業かも知れないが、デザリアムが仕掛けた ”マッチポンプ” の可能性もあるかな。
流石に ”水惑星による地球水没” はなさそうに思うが、こればかりは分からないからね。
■グランドリバースとは何なのか?
旧作では「重核子爆弾」、中身は生物だけを殺戮する兵器、いわゆる「中性子爆弾」みたいなものだったけど、リメイク版では「グランドリバース」。
「リバース」とあるので、当然ながら「コスモリバースシステム(CRS)」と関連があるのではないか、と思わせる。ならばその正体は、何らかの「環境復元(または改変)装置」なのではないか?
デザリアム人が地球人の末裔であると仮定すれば、彼らの手元にはCRSが残っているはずだから、「CRSの構造解析」に成功し、「パワーアップ版を作成した」か、「再起動を可能にした」かのどちらかではないかと。
何らかの「環境復元(または改変)装置」ならば、
(1)の場合は、”時間断層の復活”
(2)の場合は、”太陽の異常活動の正常化” または ”地球環境の復元”
だろう。
防衛軍内部には、(1)時間断層の復元 の方がウケが良いだろうし、何より「地球の安全保障のため」という大義名分ができるので、行動を起こしやすそうに思える。
ただまあ、予測しづらいリメイク版だからね。(2)の場合もありうるかもしれないし、全く予想外の ”使用法” があるのかも知れない。
だけど「やっぱり爆弾でした」(おいおい)ってオチは非難囂々になりそうなので、流石にそれはないと思いたいが・・・
■やっぱり爆弾?
・・・と書いてきたのだけど、8/30公開の ”特報〈2〉” の中では「爆弾」とか「重核子」とかの台詞がしっかり飛び交ってましたねぇ・・・ありゃりゃ。
でもまあ、今のところは「グランドリバース≠重核子爆弾」説を推しておきましょう。さて、そんな私の明日はどっちだ?(笑)
[蛇足]
この原稿を書いている時、ふと思い出したのが映画『スタートレックII カーンの逆襲』(1982年)に登場する「ジェネシス」。あれもたしか、「命のない不毛の惑星に生命を誕生させる」環境改変装置だった。
■イスカンダルの欠片
そして気になるのは、「イスカンダルの欠片」なる文言。
これは言うまでもなくサーシャのことを指すのだろうけど、デザリアム人が彼女を必要とする理由は何か?
普通に考えれば、
「デザリアムは、何らかのイスカンダル文明の遺物を所有しており
(それにはグランドリバースも含まれる)、
その起動にイスカンダル王族の存在が必要なのでは?」
現状で思いつくのはこれくらいかなぁ・・・
■改めて、「デザリアム」とは
いままで私は、「デザリアムは、時間断層を放棄しなかったパラレルワールドの地球の未来」だと書いてきた。
あくまで私個人の予想なのだけど、こう考えたのはいくつか理由がある。
一つには、そう考えた方がシリーズ間のつながりがすっきりする、と思ったから。
『2202』でヤマトがテレザードに旅立ったのは、時間断層を利用して軍拡の道を進む社会を ”間違った未来” だと断じ、そんな地球に抗うためだった。
そして最終回において、地球人は時間断層の破棄を国民投票で決めた。古代たちヤマトのクルーは、”間違った未来” を、”正す” ことに成功したわけだ。
もしデザリアムが「時間断層を放棄しなかったパラレルワールドの地球」ならば、それはまさにヤマトのクルーたちが ”否定し、葬ったはずの未来” であり、”絶対に受け容れられない未来” でもある。
デザリアムとの戦いは、”ヤマトの存在意義”、”ヤマトが戦ってきた意味” を問う戦いにもなるはずだ・・・
・・・なあんて大上段に構えてみたのだが、所詮は素人の考えだからねぇ。
フタを開けて(第二章が公開されて)みたら、大ハズレだった、って可能性も充分にありそう。さて、どうなりますことか。
グランドリバースの件も含めて、ちょっとヒヤヒヤしながら第二章を待ってる私(笑)。
■「第一章」全般を通しての感想
おおまかなストーリーの流れは旧作を踏襲しており、ある意味「予想通り」。BGMについても、”ここぞ” というところで、お馴染みの曲が流れる。
もっとも、旧作のBGMは(映画用につくられたためだと思うのだが)、そのシーンごとにピンポイントで流れることを想定した曲が多いと思う。たとえば「悲恋」なんて、“あのシーン” 以外に流れる情景を想像できない。逆に言えば、「ここでしか流せない」BGMが多かったとも言えるだろう。
各シーンについてもブラッシュアップされている。グランドリバースにアスカ艦隊が防壁弾で立ち向かったり、拡散波動砲三連発とか、無人艦隊旗艦に島が自ら乗り込んで指揮をしたり。そして雪さんの有能ぶりの描き方。このあたりは「予想以上」といえるだろう。
そして、地球軍内部に内通者がいて、そのサボタージュによって新都制圧を簡単に許してしまったり(旧作ではあっけなかった部分を、ちゃんと理由づけしてる)、スカルダート様が第二話にして登場とか、「予想外」の部分も多かった。
とまあいろいろあったけど、総体として「『ヤマトよ永遠に』を観た」って思えたのが結論かな。防衛軍側に良いところがなかったけど、そのぶん、第二章での ”反撃” に期待できる。相手の攻撃を充分 ”受けて” からの ”逆襲” こそが盛り上がる。これこそ ”ヒーローものの王道” だからね。
あと、細々とした感想を上げるなら
○島の指揮ぶりが観られて嬉しかった。
○南部・太田・相原の台詞が多くて嬉しかった
○彼ら以外のクルーも、アスカやヒュウガや空間騎兵隊や司令部にと、
分散配置されてヤマトから離れているが、みな優秀で
置かれた場所で精一杯に能力を発揮している。
そういう風景をたくさん見られて嬉しかった。
古代だけを連れてきてもそれは「ヤマト」ではない。「ヤマト」で戦った、「ヤマト」とともに戦った者たちがそこにいることが肝要。「ヤマトクルー」が乗り込んだフネこそが「ヤマト」である、ということだろう。
今回はそれを実感した。
■「銀河伝説」
第一章のエンディング曲。全く予備知識がなかったので、映画館でイントロがかかった時は体が震えた。
この歌は岩崎宏美さんの21枚目のシングル曲で、『ヤマトよ永遠に』の ”主題歌” と銘打たれてはいたが、映画の中では全く使われず、B面に収録された『愛の生命(いのち)』のほうが挿入歌として使われたという、ある意味 ”不遇な曲” だったからね。44年の時を経て無念を晴らした、というところだろう。
このブログでも何回か書いてるけど、私は岩崎宏美さんのファンだった(今でもいちおうファンだけどね。何年か前にはコンサートにも行って、それも記事に書いた)から、1975年発売のデビュー曲『二重唱(デュエット)』から87年あたり、40枚目くらいまでのシングルレコードは全部買ってた。
だから『銀河伝説』のシングルも、実家の押し入れを探せばあるはず。母親が捨てていなければ、だけど(笑)。
↓懐かしいなあ、このジャケット
■エンディング曲候補
第一章で「銀河伝説」(岩崎宏美)が使われたことで、最終章で「愛よその日まで」(布施明)が使われることはもう確定だろう。
ならば、第二章~第六章でのエンディング曲候補として考えられるのは、
「星のペンダント」(ささきいさお)、「愛の生命(いのち)」(岩崎宏美)、
「ヤマトよ永遠に」(ささきいさお)、「おもかげ星」(堀江美都子)・・・
あたりかなぁ。
もちろん、今の時代のアーティストを起用した曲が使われる可能性も高いかとは思うが。
しかし、ここで個人的に推したい曲がある。それは「銀河伝説」。布施明によるカバー版だ。
「愛よその日まで」のシングルのB面に収録されている曲で、岩崎宏美版のしっとりした雰囲気とは打って変わって、ドラマチックに朗々と歌い上げている。
知らない方はぜひ聞いてみていただきたい。これは一聴の価値があると思う。
↓ YouTube 「布施明 - Fuse Akira Official -」より
作曲/編曲は宮川泰さん。流麗なピアノ演奏は羽田健太郎さんだと思うのだが、どうだろう。この曲もぜひ、どこかで使ってほしいなぁと思っている。
ちなみにかみさんにこれを聞かせたら「すごぉい・・・」と云ったきり、絶句してしまったよ。
■終わりに
かなり待たされたけど、いよいよ『ヤマトよ永遠に』(+『ヤマトIII』)のリメイク『ヤマトよ永遠に REBEL 3199』が始まった。
『宇宙戦艦ヤマト』第一作のTV放送開始は1974年10月6日。
あれから50年。いろいろあった。
いちいち書いてたらキリがないので書かないけど、バカボンのパパの台詞を借りるなら「忘れようとしても思い出せない」(笑)、50年だった。
毎回書いてるけど、また書かせてもらおう。
実に半世紀が過ぎたこの時代に、ヤマトの新作について、あーだこーだと妄想を膨らませることなんて、とても幸せなこと。
今はとにかく、これを見届けることを最優先にがんばろう。
長生きしなくちゃね!(おいおい)。
「ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略」感想のようなモノ (2/3) [アニメーション]
※ネタバレ全開です。未見の方はご注意を。
第二話 「静かなる侵略・銀河よ武器をとれ!」
■グランドリバース vs 空間騎兵
周囲を取り囲む戦車がガミラス仕様なんだね、対ガトランティス戦では宇宙軍の拡充に手一杯で、陸上戦力の開発までは手が回らなかった、ってことかな。
脱出命令に逆らうキャロラインだが、目の前に敵がいればそうなるだろう。でも、味方は退却してしまう。まあ指令部の半数が ”敵方” ではね。
■「敵はデザリアムだけではない」
長官はいつ頃から内通者の存在に気づいていたのか、また、気づいたきっかけはなんなのか。信乃さんを通じて? そのへんも後々、明かされるのかな?
■南部父
本社ビルからの通話相手の声は藤堂信乃。
「本部付の幕僚は半数が我々の同盟者」 上層部の半分が敵方とは、根が深い。
「イスカンダルの欠片は?」 これはサーシャのこと、だろうなぁ。
「それも藤堂長官を締め上げて吐かせます」 実の兄でも容赦はしない?
窓からグランドリバースを見て
「醜いものだ。あれが我々の・・・」
この後に続く言葉は第二章で明らかになりそう。
私は真っ先に「・・・未来の姿か」って思ったのだが、さて。
■司令部急襲
デザリアム兵が司令部に降下、急襲。
雪や百合亜、西条さんが銃を背負ってるのは珍しい光景だが、彼女らも兵士ではあるんだよね。
■地上戦その1
グランドリバース周辺で戦闘開始。吹き飛ばされる戦車の爆発から飛び出してくるキャロライン。それでも無事なのは、パワードスーツが高性能なのか、キャロラインが頑丈なのか(笑)。
そして本社ビルの高層階から降下兵を眺める南部父の姿。なにげにこのシーン、好きなんだよねぇ。第一章を象徴するような気がして。
■地上戦その2
次元潜航から輸送船が浮上してくるのがリメイク版。旧作ではいつのまにか首都上空に出現してたからねぇ。
海から現れる三脚戦車。まあ旧作『永遠に』の序盤でも印象の強かったメカだからね。これが出ないと『永遠に』らしくない?
■加藤家
避難準備中の真琴と翼。そこへ島の弟・次郎が。近所に住んでるのかな?
そこへ「彼らは敵ではありません」との放送が。広報系も内通派に占拠されたのか。それを見て「へんなの」とつぶやく翼。
かみさんは翼くんが画面に出るたび「いい子に育ったわよねぇ」と、お気に入りの様子だ。
そして香坂先生。翼くんの担任だということらしいんだけど、これからどうストーリーにからんでくるのかな。こういう「名前ありの市井の人」って、旧作でもリメイクでも珍しいからね。
■指令部
「彼らは万全の準備をしてきています。抵抗は無意味です」
この声でこう宣言されると ”勝負あった” って雰囲気が。
雪たちに脱出を促し、自分は残る藤堂。芹沢も一緒に残ったけど、旧作の古代守みたいな展開を迎えそうな気がするのは私だけではあるまい。
■ヒュウガ
南部たち三人を収容したのもつかの間、デザリアム艦の急襲を受けるヒュウガ。
「なぜ気づかなかった!?」
それは私も思ったよねぇ。ヒュウガのレーダーにハッキングでもかかってた?
■地上戦その3
市街地での三脚戦車との戦い。永倉隊の奮戦が描かれるが、多勢に無勢。
「彼らは敵ではありません」「ウソこけぇ~!!」このシーンも好きだなぁ。
■土門
北野艦長に直談判してする土門。
反対する北野だが、そこに銀河から通信が入る。
このあと、コスモハウンドを指揮して地球へ向かう土門。
行動力もリーダーシップも順調に成長しているなあと思う。
■銀河の奮戦
波動防壁を張って体当たりとは、藤堂艦長も意外と武闘派だったり。
しかしCRSによって相変わらず武装は使用不可。
■再会
市街戦のあおりで地下で事故ってしまった雪たち。
地上へ出ようとして、雪は古代と再会する。かなり確率の低い遭遇だが、これくらいは作劇上OKだろう。
この二人、最期に面と向かって会ったのはいつだろうって考えてしまう。数日や数週間てことはなく、数ヶ月ぶりのような気がする。
それでも会話は「あと何人?」「3人、軽傷が2名」
旧作ではひしと抱き合ってたが・・・リメイク版ではこの通り。
まあ旧作より年齢も上がってるし階級も二佐。かたや監察官(実は戦艦の艦長)、かたや本部付幕僚という、二人とも軍の高官になってるからねぇ。
今は緊急事態で、自分のことより優先すべきことがあるというのが、ちゃんと分かってる、ということだろう。
■最後の回収ポイントへ
炎上する司令部ビルを見上げる古代。それに対して ”最後の回収ポイント” へ向かうべきと言う雪。
「行けば何とかなる。あそこは私たちの ”心の置き所” なんだから」
『2202』の終盤から『2205』を経て、迷った時の古代に対し、雪は道を示す存在になってきた。
しかし『3199』では(たぶん)離ればなれに。さて、どうする古代?
■英雄の丘
「フネは出払っちまったとよ」この佐渡先生の、達観したというか飄々とした台詞も好きだなぁ。
そこへやってくる島たち。
「あそこで島がぴょこんと頭を下げるのが良いわよねぇ」とかみさん。
そこへ古代たちも合流。
「すまない。回収機を落とされてしまった」
「俺はその1000倍の税金を灰にしちまったよ」
この会話も良いなぁ。そして佐渡先生が沖田の銅像を見上げて
「あんたの差し金かい」
銅像が笑って見えるように作画してあるのも、心憎い演出だ。
■大統領官邸・地下格納庫
一行は大統領官邸の地下格納庫へ。このへんは旧作通りだね。
コスモハウンドが次元潜航で迎えに来る。
このメカ、旧作ではあまり活躍したイメージがないんだけど、『2205』に続いて重要な役回り。これもリメイクで ”無念” を晴らしたメカだろう。
一行を追うデザリアム兵。迎撃する古代たち。銃を撃っているのは古代、桐生、西条、そして雪。
女性陣が銃を構えているのもなかなか新鮮。とくに雪は、旧作では銃は構えていたものの、発砲はしていなかったからねぇ。
これもリメイク版、令和の雪さんならではか。あ、『ヤマトIII』では訓練で発砲してたっけ?
しかし、コスモハウンドはデザリアム兵の攻撃で次元潜航が不能に。
通常航行で行くなら、天井のハッチを開けなければならない。
雪が「私が開ける!」と叫んで操作卓へ向かう。
旧作通りなのだが、普通に考えればこれは主役の古代の役回りでも良いはず。 「でも、雪の方が断然操作が早そうよねぇ」とは、かみさんの弁。
うーん、これには同意せざるを得ない。二人を比べたら明らかに雪の方が器用だろうし。ホント雪さんマジ有能。
操作を終えた雪がコスモハウンドへ戻ろうとする途中、被弾。
『永遠に』をリメイクするなら、ここは絶対外せないシーン。分かってはいたのだけど、実際に目の当たりにするとショックではありましたねぇ・・・
最後の「ごめんね」が切ない。
思わず飛び出す古代を抱き留める土門。このへんも旧作の完コピ。これも絶対外せないところ。
■藤堂信乃さん登場
公式サイトによると「情報局 情報局長」で「階級 : 宙将」とある。軍人さんで藤堂長官の妹。今のところ、この方が ”内通派” のトップみたいですね。
CVは塩田朋子さん。洋画でたまに聞く声だなぁと思ってネットでちょっと調べたら、やっぱり舞台と洋画の吹き替えをメインに活動されている方のようです。
歴史と伝統ある名門校によくいそうな、規律に厳しい古参教師を思わせる威厳と迫力に満ちた声で、いかにも手強そう。
しかも ”信乃” さんとはまた古風なお名前で。
■神崎 vs CRS
デザリアム艦に追撃されるアスカを援護したい銀河だが、CRSのために武装が使えない。『2202』で銀河が初登場した時からの設定だが、それが今回破られる。神崎の必死の訴えに応えるかのように、CRSは一回だけ主砲の射撃を許す。
このとき、神崎の背後の虚空に浮かぶのは、彼女の ”喪われてしまった家族” の姿。オーディオコメンタリーでもちょっと触れられてたが、「霊界通信機」みたいである。
『2202』でのテレサのコスモウェーブを受け取った者は、死者の姿を借りたメッセンジャーの姿を見たが・・・
個人的には、生者の前に死者が姿を見せるのは好きではない。それは私には、安易に感動を盛り上げようとする手段として使われてるように思えるから。そしてそれは、ある意味死者を冒涜する行為のように私には感じられる。
旧作シリーズの後半は、それが常套手段となってきたように感じていて、私の中で評価が低いのはそれも理由の一つだ。
もちろん、前後のストーリーの流れの中で、充分な必要性があると納得させてくれれば別だが・・・
このCRSの扱い、今回一回こっきりなのか、あとあともっと重要な場面で使われることになるのか。どうも後者のような予感がするのだが、くれぐれも安易な使われ方をされないことを祈っている。
■銀河、墜落
被弾した銀河は月面へと落ちていくが、そこには何か立派な施設が。
「いったい何なんだ?」と思っていたら、パンフレットに「第三バレラス」との表記が。ということはあれはガミラスの施設ということ。
「バレラス」ってかつての首都の名だからね。何なんだろう。デスラーが地球へやって来た時に滞在する施設か?(それにしては大きすぎるけど)。
それともサーシャを迎えるため? でもそれならガルマン星の月につくりそうなものだが。まあこの施設の正体も第二章以降で明らかになるのでしょう。
■「ふるさと」
銀河が月面へ落ちたシーンから、歌が流れ始める。曲名は「ふるさと」。小さな声だが、あらゆる場所に流れているようだ。
銀河の艦内で、防衛軍司令部で、ヒュウガで、南部重工で、加藤家で、戦場となった市街地で、そしてアスカで。
これは誰の声なのか? そしてどうしてあらゆる場所で聞こえるのか?
まず思ったのは、画面に流れているのは「ふるさと」だけど、みんなが同じ曲を聴いているのだろうか、ということ。
ひょっとすると、『2202』のテレサのコスモウェーブが受け取った者ごとに異なった姿をとったように、人によって聞こえている歌は異なっているのかも知れない。
その人によって ”郷愁を呼び起こす歌” は異なるだろう。その最大公約数的なものとして、画面では「ふるさと」が流れているのかも知れない、と。
そして誰が歌っているのか?
オーディオコメンタリーでは「第二章以降に登場する、重要キャラが歌っている」とのこと。
第一候補はサーシャ。しかし彼女にそんな力があるのか? まあ現段階では「ない」とも言い切れないけど。
第二候補はシャルバート教関連。具体的にはルダ王女か。これも彼女にそんな力があるのかどうか不明だし、あったとしても、この時点で地球にコスモウェーブ(?)を送ってきた理由もわからない。
第三候補は、全く新しいオリジナルキャラ。うーん、この可能性は低そうな気もするけど、分からんからね。なにせリメイクだから。
■スカルダート登場。
第二話にしてデザリアムの総帥(と思われる)スカルダートの登場。旧作では後半以降に登場してきたけど、はやばやとお出まし。
しかも第一声が「帰ってきた。我らのふるさと、地球に」
予告編によると、第三話では「我々はあなたです」という台詞が。これは自分たちが ”未来人” だとカミングアウトするということだろう。
「旧作の ”びっくり箱要素” は、第二章ですべて開示してしまう」ってことらしいけど、その第一弾がこれかな。
デザリアムの紋章が地球連邦のエンブレムに変わるあたり、芸が細かい。
それと、ラスボスにしては登場が早すぎるので、これも背後にもっと ”大物” が控えているのかも知れない。
■アルフォン登場
そして大統領官邸の地下格納庫に倒れている雪に近づくデザリアム兵。その正体は情報部将校アルフォン少佐。旧作では少尉だったけど、雪さんが二佐なので ”出世” することになったらしい(笑)。
台詞はなかったけど、CVは古川慎さん。私は『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のシャディク・ゼネリ役で知りました。第二章からの ”活躍” を期待しましょう。
(続く)
「ヤマトよ永遠に REBEL3199 第一章 黒の侵略」感想のようなモノ (1/3) [アニメーション]
※ネタバレ全開です。未見の方はご注意を。
ところどころ、かみさんのチャチャが入りますがご容赦を(えーっ)。
もっと早く書くつもりだったんだけど、仕事から離れたせいか、ここのところ「いついつまでに仕上げなきゃ」っていう ”〆切意識” が希薄になってきていて(←ナマケモノ)遅れてしまいました。
そんなふうにウダウダしていたら、なんと今日(8/30)、「第二章」の特報第二弾が公式サイトに! 時の流れに置いていかれそう・・・(おいおい)。
第一話 「秘密作戦発動! 新ヤマトへ向かえ!!」
■『パーセクのかぎしっぽ』
本編は、真田さんの朗読で始まる。
ここで思ったのは、ひょっとして最終話の最後も真田さんのモノローグで終わったりするのかな? だった。
だって『2202』はズォーダー、『2205』はデスラーが ”始まりと終わり” を受け持っていたからねぇ。
真田さんの前にいるのはサーシャ。彼女は何かを感じている? そんな超常の能力を持っている?
ちなみに真田さんの持っている本のタイトルは『パーセクのかぎしっぽ』(Blu-ray を一時停止して確認した)。早速かみさんが検索してた。見つかりませんでした(笑)。どうやら架空の本のようで。
「どうした、澪?」
リメイク版でも彼女の名は ”真田澪”(第二章の予告編でも言ってたけどね)。
■ベムラーゼ首相?
太陽系に領海侵犯にやって来たボラー艦隊。その指揮艦のブリッジには、ばかでかい肖像画が。スカルダートよりもデスラーよりも早いご登場です。
まあ、こんなものを飾って配下に拝ませてる段階で、しょーもない指導者なんだろうな、ってことは何となく分かります(おいおい)。
■”ウラリアの光”
「銀河の中心にあって、宇宙を凍てつかせる、魔女の吐息。ウラリアの光」
少なくとも彼らは、過去にグランドリバースに遭遇したことがあるような台詞ですね。デザリアムの母星は銀河中心部にあるのかも知れない。
かみさんに「ウラリアの光って何?」と聞かれたが、「わからん」と答えました。だって分からないんだもん。
■タイトル
第十一番惑星をバックにタイトルがどどーんと。このへんはオリジナルを完コピ。
大量のカラクルム級の残骸も漂ってて。これ、再利用しないのかな。
時間断層を喪い、新たな戦艦の建造もままならないのなら、この残骸をリサイクルしない手はないと思うんだけど。
まあ、艦内にはガトランティス人の遺体もたくさんあるだろうから、まずはお祓いをしてからかな(おいおい)。
と書いてたら、第二章のBlu-rayの「新規描き下ろし特製スリーブ by 加藤直之」にしっかり描かれてます。やっぱり何かで再登場するのでしょう。
■南部重工
南部が父親の会社の機密にハッキングを仕掛けて重要情報を盗み出す。
でもまあ、息子とはいってもハッキングを許すなんで、セキュリティが甘いのか、それとも南部が優秀なのか(後者であると思いたい)。
■南部父
「あれはもうこちらへ向かっている」
南部の父はデザリアムと通じている。
問題はなぜそうなったか、デザリアムは何を以て ”協力者” たちを納得させることができたのか、だろう。
「どうも父親というものは出遅れるな」
父と息子の関係は、家庭ごとにさまざまな形があるのだろうけど。
いずれにしろ、『3199』での南部はなかなか波乱の人生を歩むことになりそうだ。
■三羽がらす
第一艦橋の三人組(南部・太田・相原)が揃って、しかも三人だけで行動して会話してるシーンというのは珍しい。改めて見てみると、それぞれ個性が異なっていてなかなか面白いものだ。こんなシーンもリメイクならではだろう。
■古代登場
いきなりプロポーズの練習シーンから入るというのも如何なモノかとも思ったが、これが「何事にも誠実であるが、とにかく不器用」(おいおい)という、リメイクにおける古代のキャラクターを端的に示してるとも思う。
しかし通信機をつけっぱなしで外部にダダ漏れというのはセキュリティ的にどうなのか。でもまあ、平時においてはあまり役に立たず(笑)、乱世において真価を発揮するというのもまた、古代のキャラクターなのだろう。
銀河艦内の女性陣には格好の話題を提供してしまったが、彼女らを観ていると古代は ”愛されキャラ” なのだな、とも思う。ガトランティス、デザリアムと果敢に渡り合ってきた指揮官も形無しだが、これも ”人望” の形のひとつではあるのかも知れない。
サーシャの検疫に二年というのは時間のかけ過ぎとも思ったが、その裏には真田さんの采配があるのだろう。
■土門、みやこ、板東、そして北野兄
三人はアスカでの勤務。『2205』から2年経ったからそれなりに経験も積んでるのだろう。
そしてそこに北野兄(誠也)登場。36歳というのは真田さんの二歳下。本来だったら『2199』でヤマトに乗り込むはずが、直前に負傷して地球に残った、という設定。
おそらく、本来は「古代守-北野誠也」という組み合わせだったはずが「古代進-南部康雄」になったのだろう、と勝手に思っている。
CVは鳥海浩輔さん。『シドニアの騎士』の弦打や『鉄血のオルフェンズ』の名瀬とか、とにかく女たらしの役のイメージがあったので、今回の配役はちょっと意外。でも生粋の軍人という雰囲気も上手く出すのはさすがベテラン。
■雪さん登場
司令部付幕僚としての登場。長官を補佐する参謀、というところか。
階級も二佐、艦長職も務めたし、立ち居振る舞いも堂々としているのは流石。
第一章に於ける雪さんは、首尾一貫して「デキる女」を体現してますね。
百合亜の台詞にある「ラグ」って何だろうって思って調べたら「タイムラグ」、つまり通信の遅延のことらしい。このあたりにも ”内通者” によるサボタージュがあったのだろう。
■義手?
土門たちと別れた後、艦内を歩くシーンで右手がアップになるのだけど、あれは義手(機械化された手)のように見える。
顔にも傷跡が残ってるけど(この時代の医療技術なら傷跡は簡単に消せると思うので、あれは本人の意思で残してるんだと思う)、ひょっとして右手以外にも、体のあちこちが機械化されてるのかも知れない。『2202』終盤でも、手足の機械化について言及されてたし。
実は映画館で最初に見た後、かみさんには「旧作の『ヤマトよ永遠に』に出てくる暗黒星団帝国の人間は、実は体のほとんどを機械化していた」って話した。
そして家で二人してBlu-rayを観ていたら、このシーンで「北野が右手を機械化してるってのは、あとのほうでデザリアム人と絡んでくる伏線じゃないの?」ってかみさんが言いだした。
うーん、そこには気づかなかったですねぇ。たしかに、今後のストーリーで重要な要素になるようにも思います。
■波動共鳴機雷群
ピンポイントでグランドリバースの前面にあったけど、そもそも小惑星帯全域(を含む、球状の宙域すべて)に敷設しておくなんてのは無理だから、事前に軌道を予測してばら撒いたんだろうと理解。
ならば画面には映っていないけど、この近くには機雷敷設艦もいたのかも知れない
■コスモリバースシステム
未だ銀河の艦内にあって利用されている模様。
これも今後のストーリーで重要なアイテムとなるのだろうか。
■神崎の過去
銀河副長の神崎恵は、どうやら夫と子どもを喪っているらしいという過去が明かされる。
彼女は第二話の終盤で大活躍するのだけど、彼女も『3199』での重要な役回りが待っているのだろうか。
雪とサーシャと三人で家族になることをためらう古代の背中を押す。
「人に生きていく理由があるとしたら、それを教えてくれるのは家族だけよ」
『2205』で藪君もそんな台詞を言ってましたねえ。
”家族” という言葉は、対デザリアム戦に於けるキーワードになるのかも知れない。
■司令部
機雷群を突破したグランドリバースは火星宙域へ。
unknown(未確認物体:グランドリバース)の侵入経路に沿ってネットワークが遮断されていることを指摘する雪。内部からのサイバー攻撃が疑われる。
「やるでしょうね、むこうの言葉を信じているのなら。同じ地球人であっても」
保安部長の星名(彼もなにげに出世してる)によって、地球人内部に ”内通者” がいることが明かされる。
■オペレーションDAD
藤堂長官は ”オペレーションDAD” を発動する。予告編の記事でも書いたけど、予想通り「ディフェンス・アゲンスト・デザリアム」の略でしたね。
■火星迎撃戦
火星空域へワープアウトするアスカ、続いて同じくアスカ級6隻がワープアウト。グランドリバース迎撃の ”第一波” となる。
全艦連動しての防壁弾発射と同時に、BGM「巨大戦艦グロデーズ」開始。
旧作でも重核子爆弾迎撃のミサイル発射と同時にかかった曲。
Blu-ray に同梱のシナリオでも、BGM開始時点がきっちり指示されてる。
まさに旧作の「完コピ」。これは滾る!
アスカ級による渾身の防壁弾攻撃、続く第28護衛隊(ドレッドノート級、アルデバラン、ヒュウガ)三隻による拡散波動砲の一斉射も効果なく、グランドリバースはそれを突破。
グランドリバースを止められないことは分かっているのだけど、それでもこの一連の流れはなかなかエキサイティング。
■地球司令部
グランドリバース迎撃の ”第三波”、自律防空システム(無人艦隊)が出動するが、他の艦隊に動きはない。
雪は冷静に分析していてるみたいだけど、長官に対してはけっこうずけずけとした物言い。いやあ雪さん、強くなったねえ。それも自分の能力に自信をもっているからだろう。
とにかく第一章の雪さんは「デキる女」を体現していて、とても素晴らしい。かみさんも「雪がカッコいい」って何度も言ってた。
■無人艦隊出撃
空軍に出向していた島が、無人艦隊を統括するコマンド艦グラディエイターの艦長として登場する。
旧作では地上で指揮していたけど、やっぱり島はフネに乗っているほうがいい。
『2205』終盤で古代がイスカンダルへ向かっていた時、副長の島がヤマトを指揮していたはずなのだが、画面上ではほとんど描かれなかったのがちょっと不満だった。今回は指揮ぶりも堂々としたもの。こんな颯爽とした姿が見られて私は満足。
「アタック!」ってかけ声とともに攻撃開始。このシーン、好きだなぁ。
奮戦虚しく無人艦隊は壊滅してしまうが、これは展開上仕方のないところ。
ただ、その理由が「あらかじめバグが仕掛けられていた」、つまり内通者の妨害工作がここまで及んでいたのは、裏切りの根の深さを感じさせる。
そしてデザリアム艦隊の出現で窮地に陥った島たちを救うのが南部というのも、また良い。
「南部って優秀じゃん」って感じた第一話だった。
■グランドリバース降下
「目標は大気圏に突入」という台詞から ”お馴染み” のBGMが流れ、グランドリバースの降着までが描かれる。
それを見上げる真琴と翼。そして香坂先生は新キャラですね。
■「ヤマトニ集結セヨ」
縁側で酒を飲んでる佐渡先生。アナライザーの頭部から新アナライザーの声が聞こえる。「ヤマトニ集結セヨ」。それは銀河にも、ヒュウガにも、アスカにも届く。
北野艦長のコンソールには
「封緘命令書 Sealed Order ■地球連邦防衛軍 特命第806号
【極秘】SECRET
・元第65護衛隊所属隊員の特別輸送に関する命令」
の文字が。オペレーションDAD発動に伴い、封印が解かれたというか。
「地球最後の希望、ヤマトハ生キイテル」
作中では明らかにされないけど、Blu-ray 同梱のシナリオには ”小惑星イカルス” ってしっかり書いてある。
そこに鎮座するヤマトの第一艦橋から新アナライザーが語りかける。
そして古代が「ヤマト・・・」とつぶやき、再びヤマトの全景が写り、
第一話は幕。
(続く)