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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 ーSTASHAー」感想・・・のようなもの その1 [アニメーション]



※ネタバレ全開です。未見の方はご注意を。


第5話「緊急指令! ヤマト、イスカンダルを撃て!!」


■「そなたたちに名を与えよう ”ガミラス” と」

 たぶん、ガミラス人の間で語られている ”創世の神話”。こういうものを幼少の頃から聞かされていれば、イスカンダルを崇拝する気持ちも芽生えようというものか。これも洗脳の道具なのか。

 しかし、ここで与えられた ”ガミラス” の意味がアレとはねぇ。
 古代イスカンダル人は性格が悪すぎる(笑)。


■「ヤマト・・・イスカンダルと罪を分け合う地球の艦・・・」

 いちいち台詞が重いよね、猊下は。

「あなたが呼んだの? サーシャ・・・」

 そうだよねぇ・・・君が呼べば、ススム叔父さんアベルトおじさんも、宇宙の彼方からだって駆けつけてくれるよ・・・きっと。


■主砲一閃、交戦開始

 冷静に考えると警告なしで砲撃を開始してるのはどうなのか、とも思うが、億単位の人間が住む惑星を破壊し、いままた避難民を虐殺しようとしているんだから、こういう形での介入は仕方がないとも思う。

 地球とガミラスは安保条約を結んでいるので、それも攻撃理由になるのかと思ったんだが、この時点でヒス首相をはじめ首脳陣はお亡くなりになってるみたいだから、ガミラス民主政府は消滅しているんだよねぇ、たぶん。

 どちらにしろ、ここではまず一発ぶちかまして避難民への脅威を除くことが優先されると古代は判断したのだろう。


■「しっかり見届けろ! そのためにここにいるんだろうが!」

 土門も当然のように第一艦橋に。これは古代が残したんだろう。
 反乱まで起こして突入しようとした戦場なのだから、そこがどんなところなのか、そこで何が起こるのかを、土門はその目で見て、感じて、知る必要がある。


■コスモパイソン

 三段変形する戦闘機ときたらバルキリーを思い出す。今作の監督はマクロスシリーズもつくってたんだよね。
 ただ、戦闘の見栄えという点では今ひとつかなぁ。艦載機が戦艦を沈めるのに説得力を持たせる必要があるのは分かるけど。
 このへんはもう一工夫ほしいかな、と思う。


■移民船団を波動防壁で守るアスカ

 こういうこともできるんだなぁ。今回、波動防壁はあちらこちらで大活躍。
 指揮を執る雪さんも堂に入ったもの。そういえば桑島さんは「ガンダムSEED」でも艦長役をやってなぁと思い出したり。残念ながらそのキャラはお亡くなりになってしまったけどね。


■「ヤマトです!」「ランハルトの・・・艦が・・・」

 この時点では、まだ「古代」という固有名詞は出てこないのですね。


■「仁科、挨拶できるか?」

 主砲を北極上空の巻他に向けて撃つ。こりゃいらぬ挑発のような気もするが、意外とメルダーズは冷静。
  彼が繰り返す ”忌むべき星” という言葉はどういう意味なのか。

「落ち着け。お前のその感情がノイズをよりひどいものにする。
 我らの目的を忘れるな。一刻も早くイスカンダルを持ち帰るのだ。
 この忌むべき星を我らの故郷に」


■「ここから殴り返すだけよ、ヤマトと一緒にな」

 バーガーに対して意外と素っ気ない古代。ため息をつく雪。何が古代をそうさせたのか。この後の作戦のことを考えていたのかな・・・とも思ったり。


■作戦会議

 デザリアムハンマーの機能を真田が解明。惑星ガルマリオを破壊、そのエネルギーでイスカンダルを運び去る。

「天文規模のビリヤード。今デザリアムは再びキューを動かそうとしている」

 艦長・副長・隊長クラスが集まる作戦会議になぜか参加している土門。もちろんオブザーバーなんだろうけど。これも古代が許可したんだろう。
 失敗したとはいえ、新人クルーをまとめて反乱にもっていったリーダーシップは卓越してるからね。英才教育のつもり?なのか。

 ガルマリオを波動砲で破壊するが、スターシャの面前で波動砲の使用することの是非が問題になるが、「星間常識に照らしてあらゆる反攻手段が容認される」と古代は言う。


 ここでかみさんから私に質問。「セーカンジョーシキって何?」
 うーん、わたしもこの言葉にはちょっと引っかかったので、考えてみた。

 真面目に考えれば、地球人と異星人との間に共通の価値観や倫理観が見いだせる可能性の方が小さいのだろう。そこの違いを描く ”ファースト・コンタクトもの” はSFのサブジャンルの一つだけど、こちらはスペースオペラだからね。

 「スタートレック」や「スターウォーズ」でもそうだが、人間型の知的生物には(細かいところで差はあっても)おおもとのところは同じメンタリティーを持つというのが、これらのエンタメ作品世界の暗黙のお約束。
 「ヤマト世界」でも、地球人/ガミラス人ではほぼ同じ価値観を有しているし、ザルツ人とか他の人間型異星人も同様なのだとすれば、彼らの間には「星間常識」という考え方が成立するのだろう。
 ただまあ、ここでこの言葉はちょっと唐突な印象。わざわざ断らなくてもよかったんじゃないかなとは思ったけどね。

 本来、未知の異星人の行動はこちら側の常識で判断することはできない。相互理解が完全に不可能な敵との戦いを描いたSF作品もあるけど、そういう風に描いたらそれは ”ヤマト” ではなくなってしまうだろう。

 ・・・なんてことをかみさんに話したんだが、分かったような分からないような顔をしていたので、それ以上の説明はしませんでした(笑)。


■「生き物もいねえ死んだ星だ。神もスターシャもお許しになるでしょうよ」

 イスカンダルを救うためとはいえ、惑星を一つ破壊することの是非は問われよう。考えようによってはデザリアムと同じ振る舞いともいえる。
 ハイニのこの台詞が救いか。


■「古代進って男は、そういう理屈を拒み続けてここにいる」

 よくわかってるじゃないか土門、って思ったが、ヤマトの二度の航海のことは広く人口に膾炙してるんだろうなぁ。
 23世紀のメディアがどうなってるのか知らないが、いろんな媒体で人々はヤマトのことを知ってるんだろうと思う。
 特に古代たちメインクルーの行動は、微に入り細にわたって報道されただろうし。


■「彼らとの邂逅は記録になかった」

 ゴルバ内で独白するメルダーズ。

「おそらくは ”大喪失” に含まれる記録・・・あれは何者だ。
 なぜ他人の命を救おうとする。命を懸けてまで・・・」

 デザリアムは、イスカンダルもガミラスも知っていたのに、ヤマトのことは知らないようだ。そしてそれには彼らの記録(歴史?)が関わっているらしい。


■デザリアムvs連合艦隊  その1

 連合艦隊の攻撃は、デザリアム艦隊を波動砲の射線上に誘導する。
 しかしメルダーズはイスカンダルを盾にしてガルマリオ破壊を阻止させる。
 そこへユリーシャからの通信。「イスカンダルを撃ってください」

 転進するアスカとヒュウガ、波動掘削弾と防壁弾の同時発射。
 今更だが、波動掘削弾は旧作の波動カートリッジ弾に相当するものなのだろう。

 イスカンダルから「波動エネルギーに似た何か」が噴出、キルゾーンを離脱。

 デーダーは波動砲発射態勢のヤマトに猛攻を懸ける。

「血が滾るというのはこのことか。
 デザリアム千年の夢、この身の内にも確かに・・・!」

 意外と頭に血が上りやすいタイプなんだね。しかしこの台詞の意味はよく分からない。


■土門vs古代

 土門は作戦中断を具申するが、古代は受け入れない。

「敵に狙いを知られた以上 二度目のチャンスはない」
「イスカンダルが身を切ってまで与えてくれたチャンスを、無為にはできない」

 山崎からの提案を受け入れるが土門は

「あんた一人のヤマトじゃないだろう・・・」

 古代の理屈も分かるが、「艦の安全、乗員の命を守り、そのうえで敵を倒すことこそが艦長の手腕だ」って『サブマリン707』で小沢さとるも言ってる。
 この決断はヤマトを危機に陥れるものだった。アスカが間に合ったからよかったものの・・・

 波動砲は発射され、デーダーもハンマーも消滅。しかしガルマリオの破片がヤマトを襲う。


■「思い上がるな! 古代進!」

「俺の・・・俺のせいで・・・」「私たちよ!」

 アスカの展開する防壁がヤマトを救う。


「一人のことじゃない ”私たち”のことでしょう!?」
「全員で背負う! みんなであの時そう決めた。なのになんで・・・
 自分一人で背負おうだなんて・・・思い上がるな! 古代進!」

 あんなに威勢の良かった古代が、雪の一喝でしゅんとなってしまう。
 古代という男の操縦法というか、何処を衝けばどう反応するのかとか、わかってる雪さん。それを狙った発言ではないのだろうが・・・

 こんな台詞、旧作の雪だったら決して言わなかっただろうなぁとも思う。21世紀のリメイクならではの森雪さん。素晴らしいキャラになった。

 アスカからのエネルギー転送で再起動する波動エンジン。
 衝撃波の第二陣はヒュウガとデウスーラによって防がれる。


■「忌むべき星を守るは、やはり忌むべき者どもか」

 この発言は、ヤマト、ヒュウガ、そしてデウスーラの3隻が波動エネルギーを利用した兵器(波動砲&デスラー砲)を使ったのを見てのことか。

「その呪われし力が何をもたらすかも知らずに・・・」

 この辺の言葉も、デザリアムの正体を知る手がかりか。


「その2」(第6話)に続く。



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めとろん

mojoさん、こんにちは。

「感想・・・のようなもの」の再開、とても嬉しいです。

後章の冒頭、というか前章のラストのデスラー総統の「来てくれたのか…」は心に残りました。
猊下の「あなたが呼んだの?…サーシャ」もですが。確かに猊下が呼べば、守さんだって出て来ちゃうかも(笑)

「星間常識」、劇場で初見の時は「政間常識」?と勘違いしてしまいました。古代とメルダで「メンタリティーは同じなんだな」と言ってくれれば分かりやすかったのですけどw

森雪は本当に男前になりましたよね。異星人にウィル・スミスばりのビンタをかますシーンが見てみたいです(冗談です

「天文規模のビリヤード」、23世紀にもまだビリヤードがあったのですね。尤も方舟でもダーツのシーンが出てきたし、旧作では将棋盤をひっくり返した短気な御仁もいましたね(笑)

感想、楽しみにしております。


by めとろん (2022-03-29 14:57) 

mojo

めとろんさん、こんばんは。


>「感想・・・のようなもの」の再開、とても嬉しいです。

 ありがとうございます。


>確かに猊下が呼べば、守さんだって出て来ちゃうかも(笑)

 「後章」の舞台挨拶の時、福井氏が『3199』について
 「ヤマトには ”幽霊枠” というのがあるので(笑)、
  スターシャにも出番があります」
 なんて発言してましたが、スターシャが出るなら古代守も出番がありそう。


>「星間常識」、劇場で初見の時は「政間常識」?と勘違いしてしまいました。

 私もBDの字幕で確認するまで正確な漢字表記が分かりませんでした。


>森雪は本当に男前になりましたよね。

 旧作の雪とは全くの別キャラになりましたが、これはこれで素晴らしい。


>異星人にウィル・スミスばりのビンタをかますシーンが見てみたい(冗談

 ネットでは賛否両論ですが・・・
 まあ手を出す前に「うちの嫁に謝れ!」って一言あるべきだったかと。


>23世紀にもまだビリヤードがあったのですね。

 真田さんがビリヤードをしている姿はけっこう様になりそう。
 古代がしているシーンは想像できませんが(笑)。


>感想、楽しみにしております。


 うーん、30日にアップする「その5」でも書いたのですが
 今回はちょっと不調です(笑)。
 「3199」ではもうちょっと頑張れたらいいな・・・とは思ってますが。


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。

by mojo (2022-03-30 02:51) 

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