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「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」感想・・・のようなもの(4) [アニメーション]


※ネタバレ全開です。未見の方はご注意ください。

○ストーリー編・その4

■星巡る方舟

古代たち地球人とバーガーたちガミラス人とが
"相互理解" を果たしたことで、"方舟" はその封印を解かれた。

2199世界のヒューマノイド(人間型宇宙人)たちは、みな
"遠きアケーリアスの遺伝子を継ぐ者"、
つまり祖先を同じくする "人類" なのだという。

地球人とガミラス人がDNA配列まで同じなのも、
スターシャが守の子を身ごもることができたのも、
(2199の劇中では明言されていないけどね)
本編では語られなかった理由がここで明らかになる。

 旧作での "水惑星アクエリアス" が大宇宙を回遊しながら
 さまざまな星に "生命" を播種した、っていう "後付け設定" を
 2199世界では "創世" の基盤に据えて世界の再設定を行った、
 ということだね。

いにしえの方舟を残したアケーリアスの人々は、遠い未来に
自分たちの子孫たちが相争うことなく、
ふたたび一つになって暮らしていく世界を望んだのだろう。

しかし今更ながら思うけど、旧作における設定群は
簡単に「なかったこと」にされたり「後付け」が横行したりと
決して "きれい" なものじゃなかった。

でも、2199で行われた
「旧作すべてを見通してのヤマト世界の再デザイン」によって、
すっきりとした、そしてなんとも豊穣な宇宙が出来上がった。

古代アケーリアス文明を背景に、
地球、軍事国家ガミラス、蛮族(笑)ガトランティス。
旧作に登場したその他の勢力も、この宇宙のどこかに
存在しているのだろう。

そして、亜空間ゲートや方舟をはじめとする "遺跡群"。
オーバーテクノロジーの塊である "アケーリアスの遺産" が
まだまだ宇宙のあちこちに眠っているかも知れない。

そんなことに思いを巡らすと、なんともワクワクしてくる。
新しい物語がいくらでもつくれそうじゃないか・・・

「2199に続編は必要ない」って言ってきた私だが、
この新しく提示されたヤマト世界の中で、
もっともっと遊びたい、もっともっとこの世界のことが知りたい、
って気持ちがわき上がってくるのは否めない。


方舟で旅立つことを躊躇するレーレライ。
引きこもり生活が長かったのだろうから不安も大きいだろう。

しかし、その背中を押し、決断させてしまうのは我らが戦術長。
彼にかかると、いつのまにか女性は警戒心を解いてしまう
希有な "能力" があるようだ、
問題は、本人がそれを全く意識していないこと。
だから「女の扱いが云々」って言われてしまうんだが。

 古代の学生時代の話なんかも見てみたいねえ。
 さぞかし女子から人気があったんだろうが
 本人はまったく気づかない朴念仁。
 ラブコメの主役が張れる。
 旧作の古代では考えられないが。


■共同戦線

ここからは怒濤の戦闘シーンの連続だ。

ヤマトに帰投した古代は真田に直訴。
ガトランティスとの初戦での采配を見ていた真田は即座にOK。
「古代、これからは君がこの艦(ふね)の指揮官だ!」
ああ、この台詞が聞きたかったんだよねえ・・・
とうとう本編では聞けずじまいだったからなおさら。

雲海から浮上するヤマト、ここのカッコよさは感涙もの。
映画館で何回も見たが、見るたびに感激してしまう。

そして後続して浮上するバーガー艦隊。
なんだかどさくさに紛れて艦隊の指揮を掌握してしまったようだが
「老人とガキどもを無事に故郷へ帰すぞ!」って宣言して
熱いところを見せる。

バーガー艦隊への攻撃準備をしようとする南部を押さえる古代。
第一艦橋の面々がビックリ。そりゃ驚くだろう。

ヤマトと同航するガミラス艦隊。
旗艦は "赤い戦闘空母"・ミランガル
その指揮を執るバーガーの、まあ頼もしいこと。
ああ、思い出すだけで涙腺が緩んでしまう。

いままでずっと単艦で旅をし、戦ってきたヤマト。
でも、「おれたちは一人じゃない」
古代の台詞がクルーたちを力づける。


■ヤマト航空隊&ガミラス航空隊

ガトラン空母部隊迎撃のため、航空隊を発進させるヤマト。
おお、ファルコンの発艦シーンも新規作画だ!
流れる「元祖ヤマトのテーマ」もなんとなく違って聞こえる。
ネットの話では新録したと聞くけど、もちろんサントラに入るよね?

戦闘空母の甲板から重爆以外の、普通の戦闘機が発艦するシーンって
ひょっとして初めて見るかも・・・


■こんなこともあろうかと

ガトランティスの火焔直撃砲は依然として脅威だ。
しかし、真田さんはこともなげに言う。
「敵のアウトレンジ攻撃への対策は目処をつけておいた」

七色星団でのガミラスの空間転送攻撃と同じ反応が出た、と。
しっかり記録・分析していたんですねえ。
まさに「こんなこともあろうかと」。
おかげで「73%の確率で攻撃の出現ポイントを推定できる」

「星巡る方舟」ってたぶん艦内時間では1日に満たない話。
メガルーダの最初の攻撃から最終決戦までは何時間だったんだろう。
小説版ではシャンブロウ滞在は3時間だったそうだから、
それを含めても6~7時間くらいじゃないか?
その間に対策を完成させている。

2199での真田さんは旧作みたいな "天才技師" 的な描写は無かったけど
「星巡る方舟」では充分にスーパーマンですよ。


イスカンダルとの協定で "封印" された波動砲。
真田の秘策により、最大の威力を無効化された火焔直撃砲。

お互いの決定的な必殺武器を失った両者は、
通常兵器による "ガチンコ" 勝負での決着へ。  以下次号。


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