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天冥の標 III アウレーリア一統 [読書・SF]


天冥の標 3 アウレーリア一統 (ハヤカワ文庫 JA)

天冥の標 3 アウレーリア一統 (ハヤカワ文庫 JA)

  • 作者: 小川 一水
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/07/10
  • メディア: 文庫
大河SF「天冥の標」シリーズ、第3部。

第2部「救世群」の舞台は2015年。
治療法がなく、致死率95%という脅威的な感染症・”冥王斑” の
世界的なパンデミックが描かれた。
そのラストでは、”冥王斑” の保菌者たちが
非感染者たちと(否応なく)隔離されて生きていくことになり、
彼らが独自の共同体「救世群」を結成するところまでが語られた。

第3部である本書では、時代は一気に2249年に飛ぶ。
人類は小惑星帯に多数の国家を建設し、2億人の人々が暮らしていた。

 この小惑星世界は、シリーズ中盤の主舞台となる。
 私は現在のところ第6部「宿怨」まで読み終わってるんだが
 どうやら第7部「新世界ハーブC」まではこの世界で物語が進むようだ。
 いわば本書から「天冥の標」のメインストーリーが始まるといっていい。

木星の大気中に、巨大な構造物が発見される。
異星人の遺跡と思われるそれは、
強大なエネルギー・ジェネレーターであることも判明する。
なにせ木星の大赤斑は、この遺跡が引き起こしていたのだから・・・

この遺跡は、調査のために最初に降り立った人物の名を取って
”ドロテア・ワット” と呼ばれることになるが、この調査中に
遺跡は突然、移動を開始して行方不明になってしまう。

そしてまた時は流れ、2310年。

小惑星国家の一つ、ノイジーラント大主教国の名家・アウレーリア家の
当主アダムズは、強襲砲艦エスレルの艦長として
海賊狩りの任にあたっていた。

「救世群」はこの時代、小惑星エウレカを居住地にしていたが
その議長グレア・アイザワが所有していた ”ドロテア・ワット” に関する
報告書が海賊に奪われてしまう。

グレアからの依頼で海賊を追うことになったアダムズは、
巨大動力炉 ”ドロテア” を巡る勢力争いに巻き込まれていく。


長大なシリーズの一編ではあるけれど、
本書単独でも、よくできたスペースオペラになっていると思う。

超光速航法が存在しない近未来、舞台も小惑星帯とあって
艦船運航や戦闘行動などもニュートン物理に則って行われる。
たぶん、ところどころ誇張してるシーンもあるのだろうが
リアリティと外連味がいいバランスをもって描かれてると思う。

 まあ、完璧に物理法則通りに書いたら
 無味乾燥なものになりそうな気もするのだけど、
 (それはそれで面白いところもあるとは思うが)
 そうならないのはやはり作者が巧いのだろう。

加えて、多彩なキャラクターたちが生き生きと活躍する様が面白い。
中には、前作までのキャラの子孫や、
後の巻で活躍する人物の先祖が登場したりする。
そのへんも大河歴史ものを読む楽しさだろう。


第2部と第3部ではおよそ300年の時の流れがあるが
次作である第4部「機械じかけの子息たち」は第3部のわずか3年後の話。
しかし、全くといっていいほど雰囲気の異なる話になってる。
毎回、違った作風で展開してみせるのは
作者の引き出しの多さを示してるのだろう。

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シュークリーム・パニック [読書・ミステリ]


シュークリーム・パニック (講談社文庫)

シュークリーム・パニック (講談社文庫)

  • 作者: 倉知 淳
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/09/13
  • メディア: 文庫
評価:★★★☆

文庫で580ページ近い厚さの短編集。
「あとがき」によるとノベルス版では2巻だったものを
文庫で1巻にまとめたものとのこと。
作者はもともと1巻本にしたかったらしいので、
これが本来の形なのだろう。

「現金強奪事件!(但し現地集合)」
仕事を失い、生活費にも事欠く ”僕” は、
”サクラダ” と名乗る男から誘われ、銀行強盗に加わることに。
決行当日、”僕” 同様に ”サクラダ” によって集められた仲間とともに
”現地集合” して銀行を襲うのだが・・・
銀行強盗もの(ってジャンルがあるかどうかは知らないが)として
なかなか目新しい展開を見せてくれる。

「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」
メタボ克服・体質改善を謳うセミナーに参加した四谷。
期間は3日。その間はほぼ絶食しなければならない。
しかし、会場となるセミナーハウスの食堂にある冷蔵庫の中にあった
プレミアムシュークリームが何者かに食べられてしまう(笑)。
かくて、四谷を含む4人の参加者の中で犯人捜しが始まるが・・・
各人それぞれによる犯人指名=多重解決が楽しい。
四谷の推理がいちばんもっともらしいのでこれで決まりか
・・・と思わせて、脱力もののラスト。

「強運の男」
静かなバーで飲んでいた ”私” は、ある男から賭けを持ちかけられる。
酒1杯を賭けたその勝負に”私” は勝つが、男はさらなる賭けを申し出る。
”私” は次々に勝ち続けるが男も引き下がらず、賭ける ”もの” も、
次第に高価で貴重なものになっていく・・・
ミステリではなく、ちょっとホラーなお話。
藤子不二雄(A)あたりの絵柄でマンガにしたら似合いそう。

「通い猫ぐるぐる」
マンションの1階に住むOL・真紀のもとへ、ある日1匹の猫が現れる。
どこかの飼い猫らしいのだが、時折、彼女のもとを訪れるようになった。
そんなある日、マンションの近所の家で傷害事件があった。
真紀の彼氏で刑事の満久によると、
その猫は事件のあった家の飼い猫らしい・・・
ミステリとしても楽しいけど、
語り手である真紀さんの可愛さが印象に残る。

「名探偵南郷九条の失策 怪盗ジャスティスからの予告状」
売れっ子ライトノベル作家・鈴木清志(筆名は ”草まんじゅう”www)の
もとへ、怪盗ジャスティスから予告状が届く。
鈴木の所有する、ファン垂涎の ”お宝色紙” を盗みに来るという。
依頼を受けて名探偵・南条が乗り出すのだが・・・
ミステリとしてみたら、このオチは
あまり褒められたものではないとも思うが
ユーモア・ミステリである本作の読みどころは
登場人物の ”オタクぶり” だと思うので、そこを楽しめればOKかな。

「夏の終わりと僕らの影と」
文庫で140ページの中編で、本書中では最長の作品。
時代設定は明らかではないけど、”フォークソング全盛の時代” って
文中にあるので、1970年代あたりかな。
高校生の久遠(くどお)夏彦は、従兄弟から8ミリフィルムカメラと
撮影・編集機材一式を譲り受けたことから、映画の撮影を思い立つ。
高校時代の思い出にと友人たちも協力し、
長い黒髪が魅力の百合川(ゆりかわ)京子をヒロインに迎えて撮影が始まる。
製作は順調に進み、城址公園での最後の撮影を迎えるが
ラストカットを撮り終わった後、京子が姿を消してしまう。
公園には多くの人がいて、衆人環視の状況下だったが・・・
何やら不穏な展開だが、謎が明かされてみれば後味爽やか。
ちょっとノスタルジックな気持ちになる青春ミステリの佳作。
こんな作品も書けるんだねぇ(失礼!)って思った。
私は80年代の初頭に職に就いたんだが、同期だった同僚に
8ミリフィルムカメラを趣味にしている人が居たことを思い出したよ。

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フッド:ザ・ビギニング [映画]


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中世イングランドの伝説的な英雄ロビン・フッドの物語を
レオナルド・ディカプリオによるプロデュースで映画化したもの。


若き領主ロビン・ロクスリーは何の苦労も知らず、
恋人マリアンと青春を謳歌していた。

しかしノッティンガム州長官より徴兵令状が届き、
十字軍へ参加して遠い異国へ赴くことになる。

ロビンは地獄のような戦いを生き延び、4年後に無事に生還するが
なぜか彼は2年前に戦死扱いとされていて、領地は没収、
マリアンも領民たちとともに鉱山送りになっていた。
これは州長官の奸計によるものであった。

すべてを失ったロビンは復讐の念を胸に
覆面の盗賊となって州長官の徴収した金品を襲う。
州長官の前に現れたロビンは、奪取した金を使って
彼の信用を得ていき、陰謀の黒幕を探ろうとするが・・・

このあたりの展開は復讐ものの定番、「モンテ・クリスト伯」である。

また、盗賊になるにあたってロビンは弓の訓練をするのだが
その ”トレーナー” になるのは、十字軍の遠征先で
ある因縁で出会った凄腕の戦士・ジョン。

負傷によって弓を引けなくなっていたジョンは
代わりにロビンを徹底的に仕込んでいく。

この一連の ”特訓” シーンは、まるで「ロッキー」みたいである。

ジョンの指導により、ロビンは
1秒間に2本の矢を射るという早撃ちと、
狙った的は百発百中という精度を身につけていく。
まあ、次元大介とゴルゴ13を合わせたような(笑)、
弓に関しては最強の戦士の誕生とあいなるわけだ。

この映画の一番の見せ場は、この弓を使った
超高速の銃撃戦ならぬ ”弓” 撃戦だ。

上にも書いたが、彼の ”射撃” が半端なく速い。
ロビンがジャンプしてから着地するまでに
周囲から押し寄せる州長官の兵たちを、
片っ端からすべて射貫いてしまうんだから。

鉱山街の中を馬で走り回ったり、馬車を追撃したりされたり。
このへんはもう西部劇みたいである。
もちろん、その最中も弓矢の応酬は怠りない。

このあたりのアクション・シーンは派手かつ外連味たっぷりで
作り込まれた中世の背景・セットと相まって圧巻の一言。


個人的な理由から州長官の陰謀に立ち向かっていたロビンだったが、
”覆面の義賊” は、次第に圧政に苦しむ領民たちの希望を集めていき、
終盤では彼らを糾合する革命のリーダーへと成長していく。

「ザ・ビギニング」らしく、”ロビン・フッドの誕生” を描いている。


細かいところを見れば、ツッコミどころも満載(笑)だ。

領地を没収されて一文無しのはずのロビンが大金を持っていることを
誰も怪しまないとか。
(「遠征先で一山当てた」とか吹いてたんだろうけど)

私は中世イングランドの歴史や風俗にはまったく知識がないんだが

マリアンがやたら胸の谷間を強調するような服を着てる(笑)こととか、
州長官がやたら現代風の服を着ているところとかは「?」って思ったし、
その州長官の屋敷(城?)では、
ものすごく派手な仮面舞踏会が開かれてたりとか
領民の中には、当時ヨーロッパにはあまり居なかった(と思うんだが)
黒人とかアジア人らしき人がたくさんいるのはどうなのかとか。

まあ、時代考証は二の次のようなので、
弓の超達人・ロビンが大活躍して、悪人どもをバッタバッタとなぎ倒す
勧善懲悪のアクション映画と割り切って見るのが正解でしょう。

細かいことは気にせずに、
アタマの中を空っぽにして見ることをオススメします。
私は、あまり期待せずに観にいったせいか、けっこう楽しめました。


終盤では、州長官の ”上司” である枢機卿が登場。
どうもフィクションの世界で「枢機卿」って言葉を聞くと
”黒幕” とか ”ラスボス” って単語が連想されてしまうんだが
そのあたりも期待を裏切りません(笑)。

本編の悪役である州長官は、ロビンに退治されてしまうんだけど
ラストでは新たな悪役も登場したりして「続編」を匂わせる終わり方。

物語的には一区切り着いているので
続いても続かなくても支障ないのですが、
私としてはもう1本くらい観てみたいかな。

ネットを見てみると、日本での評価はそこそこ良さそうなんだけど
海外ではあまり良くないみたい。
うーん、続編は無理かな?

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「宇宙戦艦ヤマト2202」コンサート2019 ソノ・トキ・キミ・ト - Close to you tonight - に行ってきました(後編) [アニメーション]


第二部「BGMアレンジパート」開始。

○大志(若者よ大志を抱け)

「2199」制作時に「若者の曲がない」ということで
新BGMとしてつくられた曲。彬良さんのお気に入りみたいですね。
私の場合、この曲を聴くと
艦内食堂で飯を食っているクルーの姿が浮かんでくる(笑)。


○大帝ズォーダー
○テレサのテーマ

対称的な善と悪でありながら、突き抜けると案外寄ってくる的なことを
彬良さんが話していたような記憶が。

ズォーダーのテーマは「2202」のために書かれたもので、
やっぱり12話で流れたのが忘れられない。


■美しき(音楽の)大海を渡る

MCの中村さんは学生時代に吹奏楽部でフルートを吹いていたそうで、
彬良さんから突然の合奏リクエストという無茶振り。

平原まことさんの応援を得て二人組のフルートをメインにした
「美しき大海を渡る」の演奏が始まる。

これはプログラムにも載ってなかったので、サプライズらしい。
ほんとのサプライズなのか、盛り上げるための演出なのかわからないけど
中村さんの演奏もなかなか上手でしたよ。


○白色彗星メインテーマ

「この作品は『ジプシー(ロマ)』のメロディーに通じるものがある」
って彬良さんが語り、ピアノでブラームスの「ハンガリー舞曲」の
冒頭を弾き、つづけて「白色彗星」も弾いてみせる。
まあ、彬良さんが上手いのだろうけど、
続けて聞くとたしかに似てるような気もする。
パイプオルガン作品を少人数構成での新アレンジで聞かせる。


○翼~消えゆく命~

ヤマト航空隊長・加藤の息子、翼くんのテーマ。
旧作と違って ”守るべきもの” を背負った彼の葛藤も
「2202」ではストーリーの大きな要素となった。

なかなか哀惜あふれる曲で、曲の終盤が分からなくて
拍手のタイミングを間違えた人多数。私もそう。

「曲が明確に終わらないのは、命もまた終わらないってこと」だと
うまくまとめたのは彬良さんだったか中村さんだったか。


○デスラー襲撃
○ヤマト渦中へ
○果てしなき戦い

今回の ”一番の山場” だそうで、本来ならフルオーケストラで
ガンガン演奏する曲を、この少人数で実現してみせる、と。
どの楽器も目一杯に、コーラスもフル動員で盛り上げる。
やってみると、意外とできるもんだと思ったし、
たしかにオーケストラとは異なる味わいではある。

「デスラー襲撃」はお父さんの宮川泰さんの作品で、
「ヤマト渦中へ」はお父さんのメロディーを
彬良さんが「2199」のためにアレンジしたもので、
「果てしなき戦い」は彬良さんが「2202」のために書いたオリジナル。
時代の流れとともに、親子で受け継いでるのだなあとも思った。

とくに「果てしなき戦い」は、「ドッグ・ファイト」「大帝ズォーダー」
と並んで、「2202」の中でもトップクラスに素晴らしい曲だと思うし
これが流れた21話を最高に盛り上げていた。


○大いなる愛(導く魂)

言わずと知れた名曲なのだけど、なんと
コーラスの3人組に山寺宏一さんも加わっての演奏。
山ちゃんの、「ジャングル大帝みたいな」(by彬良さん)
朗々たるスキャットがホール全体に響き渡りましたね。


○Great Harmony ~ for yamato2199

ラストの締めは、平原綾香さん。
「星巡る方舟」のためのEDだったんだけど
「2199」~「2202」までのすべてのヤマトの物語の最後に流れても
違和感ない歌だなぁ・・・って聞きながら思いました。

そういえば「2202」の最終話にも、
このメロディーのBGMが流れてたな・・・

「方舟」の上映中は、かみさんと一緒に何度も映画館に足を運んで、
この歌を聴いたよなあ・・・なんて思い出も。


■告知

最後にいくつかの告知があって、中でも朗報は、
彬良さんがいよいよ「交響組曲」の製作に取りかかるそうで、
「来年中には ”かたち” にしたい」と。
ひょっとすると2020年にお披露目があるかも知れません。

今回、フルオーケストラ構成にしなかったのは
それを見越してたのかも?、と深読みしてしまいます。

そして最後には福井晴敏氏が登場して「2205」の情報を一部解禁。
そのへんは前の記事に書きました。


■宇宙戦艦ヤマト

そしてオーラスは、もうヤマトコンサートではおなじみの
観客全員での「宇宙戦艦ヤマト」大合唱です。

カラオケのイントロ(2202ver)が流れると、艦内はもう手拍子の嵐。
私も大きな声で歌いました・・・って言いたいのですが、
今回は途中で声が詰まってしまって・・・

歌い始める直前に「今年はヤマト第1作放映から45年」って言葉があり
「ああ、あれからもうそんなに経つのか」って気持ちになって。
歌いながら、45年前を思い出してしまいましたよ。

第1作のとき、私は高校1年生で・・・てのは
過去の記事ぼのあちこちで書いてますが、
とにかくあの頃からのもろもろを思い出して。

「ヤマト」という作品が本当に好きで・・・
「さらば」とか、いろいろあって・・・
距離を置いた時期もあったし・・・
「2199」で再び出会えて・・・
いま「2202」を終えて・・・
それでも ”ヤマトの旅” はまだ終わらずに、
未来へと続いていく・・・

”感極まった” って言うのですかね。
何かこみ上げてくるものがあって、
声が出なくなってしまいました。

こういう気持ちを味わえるとは、
ここに来るまでは想像もしてませんでした。

やっぱり「ヤマト」は素晴らしい。
そして「ヤマトの音楽」は素晴らしい。

改めて実感した夜になりました。
願わくば、これからもこんな機会に恵まれますように。


■コンサートを終えて

会場を出て渋谷駅に着いたら8:30を回ってましたから
正味2時間20分くらいでしたかね。
寄り道はせずにまっすぐ帰りました。
なにせ私もかみさんも明日は仕事があるので(笑)。


■ゴルゴ?

会場を出て渋谷駅まで歩きながら、かみさんが

「『ヤマト2205』の設定画が映ってるとき、あたしの前の方の人が
 『ゴルゴだ!』『ゴルゴだ!』って叫んでたんだけど何のこと?」

「はて? ヤマトには凄腕スナイパーは出てこないんだが・・・」

ってとんまな答えを返して、それきり記憶の底に沈んでたんですが
この記事を書いていて思い出しました。

「ひょっとして『ゴルバ』のことかいな?」

かみさんは「新たなる旅立ち」以降は見てないみたいなので、
たぶん聞き違えたのでしょう。

私の目では分からなかったのですが、ゴルバが出ていたのでしょうか?
かなりデザインが変わってたので分からなかったのかな?
なにせパラパラマンガみたいに(笑)パッパッて画面が替わるんだもの。
反射神経も視力も衰えてる老体には酷でしたよ・・・
まあ、これもそのうちに分かるでしょう。

しかし「ゴルゴ」と聞いて即座に「ゴルバ」って連想できないとは・・・
やっぱりボケが始まってるんでしょうかねぇ・・・(T_T)


■本日の戦利品

(1)入場の時にもらったチラシ詰め合わせ(笑)。

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・コンサートのBDが2020/3/27に発売!
・そのBDのA-on STORE(バンダイのネットショップ)用注文用紙
・スカパー「ファミリー劇場」でヤマトシリーズ一挙放送!
・「空母いぶき」DVD&BD発売告知
・宮川彬良さんの「超!ジルベスター・コンサート」の案内
 12/31すみだトリフォニーホールにて。目玉はなんといっても
 パイプオルガンとオーケストラによるオルガン協奏曲「白色彗星」。
 その他「2202」のBGMも演奏されるみたい。
・羽田健太郎「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」CDの案内
・S.E.N.S.Project プロデュース作品の案内
・ありましのさんの紹介
・平原綾香さんのコンサート案内
・ダイナマイトしゃかりきサ~カス(今回のコンサートのコーラス担当)の
 ワンマンツアーの案内


(2)コンサートのパンフレット

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・西崎彰司氏からのメッセージ
・宮川彬良インタビュー
・PROGRAM、主題歌の歌詞、
・中村繪里子・ありましの・星野裕矢・山寺宏一・平原綾香の
 紹介&メッセージ
・参加アーティストからのメッセージ
・羽原信義監督による主題歌解説
・羽原信義×福井晴敏 ヤマト音楽を語る
・吉田知弘音響監督による2202新楽曲解説
・コンサートスタッフ一覧
・「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」2020年 秋 上映予定の告知
 &福井晴敏氏からのメッセージ


(3)コンサート2019 ヤマトクルーオリジナルセット
 ※下記のものをまとめて、
  コンサートロゴのついたエコバッグに入ってます(笑)。
 ※個々の品の絵柄はヤマトクルーのwebに載ってます。

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・コンサート2019 マフラータオル(約1100㎜×200㎜ 素材:綿100%)
  買ったはいいが使えないよなあ・・・
・コンサート2019 クリアファイル5枚組。
 (キービジュアル・ヤマト演舞・会報誌04号表紙・
 奏でる森雪・安らぎのキーマン&玲)  艦長3人組がすごくいい。
・コンサート2019 ポストカード5枚セット
  絵柄はクリアファイルと同じ
・コンサート2019 ラバーバンド (幅15㎜ × 内径203mm)
 うーん、これ、何に使うものなのだろう?(笑)

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「宇宙戦艦ヤマト2202」コンサート2019 ソノ・トキ・キミ・ト - Close to you tonight - に行ってきました(前編) [アニメーション]


去る10月14日(月)、上記のコンサートに
かみさんと二人で行ってきました。

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■会場まで

家を出たのは午後2時頃でしたかね。
途中のターミナル駅近くのデパートで買い物をして、
ついでに駅ナカのカフェで軽食を済ませて。

渋谷駅に着いたのは4時50分頃。
電車を降りてハチ公口に向かって歩いたけど、
なんだかやたらと改札口までが長かったなあ。

なにせ田舎者ですから(笑)、Bunkamuraオーチャードホールって
行ったことなかったんですよね。
というか、渋谷というところ自体、通過したり乗り換えたりすることは
あっても、駅で下りたことなんてほとんどなかった。

駅を出たあたりからポツポツ雨が降ってきたんだけど
大ぶりにならずに到着できました。


■開演まで

開場時間の5:00ちょうどくらいに着いたので、
やっぱり入場口の前はけっこうな人だかり。

やがて開場になって、ぞろぞろと中に入っていったわけですが・・・

人々の流れを見ていて思うのは、客層の多様化ですね。
私のような熟年組(笑)がメインであるのは変わらないんですが、
まず女性が増えましたね。カップルで来てる方も多数。
それから、小学生くらいの男の子を連れたお父さんとか
高校生くらいのお嬢さんを連れた家族連れの方とかも。
30代くらいかなと見受けられる方も、
私の予想を超えて多かったと思います。

ちなみに、私たちの前を歩いていたのは、私と同年配と思われる男性と
その息子さんと思われる20代くらいの男性の二人組でした。

思い起こせば7年半前の2012年の4月、「ヤマト2199」第一章上映の時。
MOVIX柏の葉で、私も開場前に列を作って並びましたが
ほぼ9割くらいオッサンばかりでしたからねえ。

あのときは、周りを見回すと私と同年代の人ばかりでしたが、
今回の開場前行列で周りを見渡すと、
私より明らかに年下、という人が大幅に増えてるんじゃないかな。
あの頃と比べて、かなり平均年齢が下がったのは間違いない。

「ヤマト2199」第一章は、全国で10館、上映期間も2週間だった。
それが「ヤマト2202」第七章では35館、3週間の上映に。
「2199」と「2202」で、一部のファンの離脱もあったろうけども、
新規参加もあっただろうし、入れ替わりはあったけれども、
差し引きしても総体としては増加していて
年齢層についても一定の広がりはあったんだろうと思う。

まあ、そうじゃなかったら「2205」の製作決定もなかっただろうし。


オーチャードホールをネットで見たときは、あまりにも立派で
クラシックのコンサートにも使われてるみたいなので
どんな服装で行くのか悩みました(笑)。

いくらなんでもジーパンはまずいんじゃないのか、とか。
かみさんに「どんな格好で行く?」って聞いたら、
「せっかく都会に行くんだから、それなりの格好で行くわよ」
ということなので、それに合わせて私もそれなりの格好(笑)で
行きましたが、周囲の方々を見たら千差万別。
フォーマルな方もいればラフな方もいましたね。


さて、中に入ると早速物販の列が形成されてました。
まずGOODSの注文用紙を配ってるというのでそれをもらいに2階へ。
売り場は1階にあって、その売り場に並んだ行列が2階につながっていて
その最後尾で用紙を配ってた、というのは後になって分かりました(笑)。

で、注文用紙を受け取ったはいいんだけど、
筆記用具なんて用意してこなかったわけで、かみさんに
「ボールペンかなんか持ってない?」「えー、持ってないよ」
ま、買うものはパンフレットとヤマトクルーオリジナルセットの
2つだけなので、口頭でも十分だろうと思ってたのですが
「紙だけ渡して筆記用具がないなんて不親切だな~」とも思いました。
そうしたら、その後で係員の人が筆記具を配りに来ました。
そうだよね~、それが普通の対応でしょう。

なかなか物販の列は長くて、購入を終えてお手洗いを済ませ、
ホールに入って席に着いたら開演10分前。何とか間に合いました。

私たちの席は2階の隅っこの方でしたね。これでもS席なんだけど。
SS席はたぶん1階のステージ前のあたりなんでしょう。
あの辺に座ってる方々は、ファンクラブ対象の
先行販売で入手してるんでしょうなあ。

ステージ背面にはスクリーンが下げられていて
コンサートのロゴマークが投影されてます。


■いよいよ開演。

今回のコンサートはオーケストラではなく、少人数構成。
大きく「エンディング主題歌パート」と「BGMアレンジパート」の
二部で構成されていて、特にBGMについては、
大人数で演奏していたものを今回のコンサート用に編曲したもので、
「(BGMの)CDで聞ける音は1カ所もない」(彬良さん談)のだそう。

パンフレットによると、構成はピアノ、ギター、コントラバス、
パーカッション、バイオリン、チェロ、サキソホンの7人、
それに加えてコーラス(男性1名、女性2名)、合計10名という規模。


○Overture

このコンサート用に書き下ろした序曲。
白色彗星のテーマから始まり、
後半は第二章のED「月の鏡」のメロディーが使われてましたね。


終了後、MCの中村繪里子さん登場。
先行上映の舞台挨拶でも何度か拝見しましたが、安定の進行ぶり。


第一部「エンディング主題歌パート」開始。


○君、ヒトヒラ
○ようらんか

ありましのさん登場。ライブで彼女を見るのは初めてです。
CDやBDでは何回も聞いた声ですが、生音声もまたいいですね。
ステージ背面のスクリーンにはBDやDVD収録のED画像が流れます。

2曲続けて歌った後、中村さんとトーク。
ありまさん自身はアラフォーくらいかなと思うのですが、
ヤマト体験はどんなものだったのでしょうかね?

彼女が生まれた頃に「完結編」があったはずで、
その後しばらくヤマトは ”オワコン” 状態でしたから。
彼女自身のヤマトとの出会いを知りたいなと思ったり。


○CRIMSON RED

星野裕矢さん登場。この方も、ライブで見るのは初めて。
中村さんも言ってましたが、普段の話し声は歌声とは違って
かなり穏やかな感じ。もっとロックな雰囲気の方かと思ってましたが。
wikiで見たら32歳だとのことで。
「自分が今日のメンバーで最年少」って言ってました。

サングラス姿で出てきてそのまま歌い始めたんですが
途中でサングラスを外したら、年相応の顔立ち(笑)をされてましたね。
「実写版ヤマト」のときにはもう23歳だったはずで、
もうこのあたりの年代の人は
旧作よりリメイクシリーズの方が馴染みがあるのでしょうか。


○大いなる和

星野さんの歌が終わったら、山寺宏一さんが紹介なく登場。
そのまま歌が始まってちょっとびっくり。

生で山ちゃんを見るのは2回目?かな。
「ヤマト」の舞台挨拶のときに新宿ピカデリーで見て以来かと。
歌の上手さはもう折り紙付きですよね。

このコンサートで知りましたが、
宮川彬良さんと山寺宏一さんは同年生まれなんだそうで。
wikiで見てみたら、彬良さんが早生まれなんで学年は1つ上だけど
同じ1961年生まれだということで。
どちらも、御年58歳ですか。お若いですねぇ。


ここで第一部終了、続けて
第二部「BGMアレンジパート」開始。(後編に続く)

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『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』メインスタッフ発表 他 [アニメーション]

(10/16追記あり)


今日、「宇宙戦艦ヤマト2202 コンサート2019」に行って参りました。
これについては、後日改めて記事を書こうと思うのですが
コンサートの終わり近く、福井晴敏氏が登壇して
「2205」についての情報開示がありました。

内容としては、ほぼ同時に「2202公式サイト」にも
載ったみたいですが、メインスタッフの発表です。


原作:西﨑義展
製作総指揮/著作総監修:西﨑彰司
監督:安田賢司
シリーズ構成/脚本:福井晴敏
脚本:岡秀樹
キャラクター原案:結城信輝
メカデザイン:玉盛順一朗/明貴美加/石津泰志
音楽:宮川彬良


西崎親子は当然として、監督の安田賢司さんは知りませんでした。
ネットで調べたら「マクロスΔ(デルタ)」の監督さんだったそうで。
「マクロス」は「Δ」も「フロンティア」も未見なんですよね。
来年の公開までに両方見ておこうかな。

シリーズ構成・脚本は福井氏の続投。これは既報の通り。
岡さんも参加するのですね。脚本陣は「2202」と同じになりました。

キャラクター原案は結城氏の続投。これは朗報ですね。

メカデザインは、何かと物議を醸した(笑)副監督氏は降板したみたい。
代わりに入った明貴美加さんは、ガンダム系のイメージの人なんですが
さてどんな仕事を見せてくれますかね。

そしてそして、いちばん気にしていた音楽担当は宮川彬良氏の続投!
いやあよかった。胸をなで下ろしましたよ。
この人が下りてしまったら、観に行く意欲の
かなりの部分が損なわれてしまいますので・・・


さてコンサート会場では、スクリーンに画像も映して見せてくれました。
設定画だと思うのですが、キャラやメカの一部の紹介。
古代、雪、島、それから正体不明のキャラも。
メカも、まあ「新たなる旅立ち」だったら出てくるであろうメカは
大体出てましたかね。デスラー戦闘空母とか、(たぶん)プレアデスとか。
ゴルバはなかったと思うのですが、さて出てくるのやら・・・
あと、地球側のメカには、「Ⅲ」以降に出てくるメカも
あったような気がするのですが
なにせパラパラと画面展開が速くてじっくり見せてくれませんでした。
まぁ、これもそのうち公式サイトに載るのかな?


コンサート会場で購入したパンフレットには、
福井氏による「新たなる旅立ち」についての文章も載ってました。

「旧シリーズファンに喜んでいただける要素」もあるけど
「一筋縄ではいかない」らしいです。

そして、「新たなキャラクター」を得て
「大河ドラマ」的な展開もあるらしい。

 やっぱり徳川太助とか、守とスターシャの娘とか
 二世キャラが出てくるのかなぁ、なんて思ったり。

今日の絵を見る限り、ベースはやっぱり暗黒星団帝国編みたい。
これ、かな~り荒唐無稽な ”原作” ですからねぇ。
いったいどんなふうに ”料理” するのか、楽しみに待ちましょう。


(10/16追記)

記事中に「ゴルバはなかったと思う」って書いたんですが
どうやら出ていたみたいですね・・・
そのあたりのことは、「コンサート(後編)」の記事の中で。

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Canon TS8230 を購入しました [日々の生活と雑感]


去る金曜日(11日)、我が家で使用していた PIXUS Pro9000 Mark II が
とうとうおシャカになってしまいました。

l_tm_0903pro02.jpg

データを送ってもランプが点滅するだけで、
「修理してください」という旨のエラーメッセージが
PCのプリンタドライバに表示されるようになってしまいました。

実は1ヶ月くらい前にも1回、同じメッセージが出たんですが
電源コンセントを抜いて一晩放っといたらなぜか直ってしまい(笑)、
その後も普通に使っていたんですが、
今回はさすがに何をどうやってもダメで、修理をしようにも
CanonのWebサイトを見たら修理対応期間終了だと載ってます。
そこで廃棄処分と決まりました。

とは言っても、プリンタがないと困るのも事実なので
早速近所のヤマダ電機まで直行。
何を買うかは全くのノープランで、売り場で見て決めようと思ってました。

今まで我が家では、かみさんの仕事の関係で
A3が印刷できるプリンタを買ってたんですが、
今回の買い換えに当たり、確認してみたら
「もうA3はいらない。これからは滅多に使わないし、必要なら
 A4で印刷してコンビニで拡大コピーするから」とのこと。
A4対応プリンタならたくさん種類があるので、
店で探しても十分かと思ったわけです。

メーカーはCanonと決めてました。別に贔屓するわけではないのですが
以前Epson製プリンタを買ったら、けっこう不具合が多くて
すぐに買い換えた経験があって、それ以来Epsonには手が伸びないのです。

 まあ、プリンタに関しては巡り合わせが悪かったということで・・・
 平成の頃は、Epson製のPCとかデジカメとか
 愛用していた時期もあったのですよ。
 今でも職場ではEndeavorブランドのPCを使ってますし。

ところが、実際に行ってみたら確かに種類はいっぱいあるのだけど
何がどう違うのかがよく分からない(笑)。

高い方では数万円もするものがあるのは、まあ分かるのだけど、
一番安いのが4000円台だったのは衝撃的でしたね。(@_@)

店頭でカタログを広げてスペックを比べて財布と相談して(笑)、
選んだのが TS8230 というわけで。

TS8230.jpg

箱を抱えてレジまで行ったら、その横にプリンタの箱が
たくさん積んであって、それがみんな TS8230。
店としても ”売りたい商品” だったのでしょう。

さて、翌日の土曜日(12日)の朝からセットアップに入りました。
このプリンタはWi-Fi接続できるので、無線LANルーター経由で
家の中のどのPCからでも印刷が可能になるのですが
マニュアル通りの「自動接続」では
ネットワーク接続がうまくいかない。

いろいろ設定を変えて、何度やってもつながらない。
ネットでCanonプリンタのQ&Aのページを見ても解決法が分からない。

途方に暮れて、プリンタ本体の液晶パネルから
メニュー画面をいじっていたら、
手動でWi-Fiの暗号化キーを入力する画面が出てきた。

「液晶パネルがあるとこういう芸当もできるんだな~」って
感心しながら入力を済ませたら、見事つながりました。(^^)/

ここに来るまで2時間くらいかかったかな(おいおい)。

ところが喜んだのもつかの間、一難去ってまた一難。
接続終了後のテスト印刷がおかしい。
どうみても、印刷が抜けてるところがある。

試しに、自分がつくったワープロの文章で、
1ページ全面に文字がつまったものを試しに印刷してみたら
やっぱり印刷に抜けがある。
かすれとかズレではなく、長方形の空白ができるみたいに、
ページのあちこち(主に右半分に)に印刷されない部分ができる。

プリントヘッドに問題があるのかと思って、
ヘッド位置調整を始めて見たら、なんと
「プリントヘッドに問題は発生した可能性があります」とのメッセージ。
「電源を入れ直してみよ」とあるので、実際に電源を切って
コンセントも抜いて、再び電源を投入するも改善されず。
液晶パネルには再び同じメッセージが表示される。

そして、そのメッセージには続きがあって
「解決しない場合はマニュアルを参照の上、修理を依頼せよ」
星飛雄馬みたい(いちいち例が古いねえ)に
「がーん」って言葉がアタマの中に響きました(笑)。

「買ってすぐに修理かよ」
「これって不良品って事だから、取り替えてくれないかなあ」
「いやまて、箱はもう捨てちまったぞ。箱なしじゃダメなんじゃね?」
とかいろんな思いがアタマの中を渦巻いたのですが、
とにかく「明日、ヤマダに持っていって修理に出す」ことだけ決めて
電源も切りコンセントも抜いて寝てしまいました。(T_T)

そして、今朝(13日)、ダメ元で電源を入れてみたら
昨日は消えなかったエラーメッセージが出てこない。
「あれ?」
と思って、昨日は上手く印刷されなかったデータを送ってみたら
今日はちゃんと印刷される。
試しにいくつか別のデータを送ってみても
きちんと印刷されて出てくる。

「???」

何が起こってるのか分からないんですが、
とりあえず今は普通に問題なく動いてます。(´。`)

ま、このまま様子を見てみましょう。
また不具合が出たら、記事に書きます(笑)。

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BLACKFOX [アニメーション]


現在(10/12、23時頃)、関東地方を台風19号が縦断中です。
幸い、私の家は今のところ洪水にも停電にも遭遇していませんが
台風の針路上に住んでいらっしゃる皆さんの無事を祈ります。

266503.jpg
時代は近未来。舞台は国籍不明な雰囲気の大都市。

その一角に、和風な佇まいの屋敷がある。
その外見に違わず、様々な絡繰りを仕込んだ ”忍者屋敷” である。

そこで暮らす石動(いするぎ)家は、代々忍者を生業としていた。
26代目石動家当主・兵衛(ひょうえ)のもとで
厳しい忍者修行をこなしている孫娘・律花(りっか)が本作の主人公。

兵衛と互角に渡り合うまでの力量をもつ律花だが、
彼女の夢は父・アレンのような研究者になること。

 劇中の描写からして、アレンは入り婿なのだろう(笑)。
 ちなみに母親については本編中で語られない。
 既に他界しているのか、それとも・・・?

アレンの研究はアニマルドローン(動物型自律ロボット)。
人間に奉仕するための研究を目指すアレンは、
ドローンの軍事利用を目論むブラッドと5年前に袂を分かっていた。

しかし、ブラッドはアニマルドローンの研究データを奪取すべく、
石動家に急襲をかける。

その日は律花の16歳の誕生日で、大学受験の発表日だった。
合格の知らせを持って家に着いた律花の目前で
兵衛とアレンは命を落としてしまう。

律花自身にも危機が迫るが、
父が残した3体のアニマルドローンの助けで窮地を脱する。

そして半年後。
律花は ”リリィ” と名乗ってハロルド探偵事務所で働いていた。
見習いとして仕事をこなす傍ら、
父と祖父を殺した者たちの動向を探っていたのだ。
その標的は、ブラッドが社長を務める大企業・グラムヘイズ社。

そんなある日、律花は
グラムヘイズ社の敷地の中にいた少女・ミアと知り合うが・・・


観ていて、なんとなく懐かしい雰囲気を味わった。
製作が東映というのもあるだろうが、
「よい子の東映アニメ」(褒めてます)という趣き。

第一のターゲットは若者なのだろうけど、
小学生くらいの子どもと一緒に観に行っても楽しめるだろう。

3体のアニマルドローンを従えた律花は「バビル二世」を彷彿させるし、
体術の限りを尽くす律花の格闘シーンは
「プリキュア」の流れを感じさせる。

 「プリキュア」を ”卒業” した、
 大きいお姉さんたちも楽しめるんじゃないかな。
 もちろん ”大きいお兄さん” たちも(笑)。

戦いを通じて仲間を得ていくのも、バトルものの王道だ。

もちろん現代のアニメであるからリニューアルも怠りない。
モモンガ型ドローンの「マダラ」はネットワークのハッキング能力をもち
鳥型ドローンの「カスミ」は広範囲なセンサー能力と情報収集を、
イヌ型ドローンの「オボロ」は、その優秀なAIをもって
律花の参謀的に要所要所で彼女をサポートする。

 なんだかそのまま軍事転用できてしまいそうな高スペックなんだが
 それは言わない約束だよね(笑)。

親子の情愛も細やかに描かれる。
律花の受験した大学が父親の母校だったなんて、
世のお父さんたちは感激してしまうだろう。
そして、祖父の兵衛が律花に寄せる愛情には、
思わず涙腺が緩んでしまう。

惜しむらくは、物語が終わっていないこと。
ラストで、主役となる3人組が勢揃いして
「おれたち(あたしたち?)の戦いはこれからだ!」ってとこで
エンドマークが出てしまう。

続編の構想があるのかも知れないし
この続きはOVAで展開するとかの予定があるのかも知れない。

 私としては、上映時間が90分ほどなので、
 あと30分足して2時間ものにして
 最終決戦まで描いて完結してほしかったなあ。

主役の女の子たちが気に入ったので、彼女らの行く末が知りたい。
なんとか続きを見せてくださいよ、東映さん。

 ひょっとしたら「この世界の片隅に」みたいに
 ”完全版” ができたりして?  それはない?

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推理は空から舞い降りる 浪速国際空港へようこそ [読書・ミステリ]


推理は空から舞い降りる 浪速国際空港へようこそ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

推理は空から舞い降りる 浪速国際空港へようこそ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

  • 作者: 喜多 喜久
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2018/05/08
  • メディア: 文庫
評価:★★★☆

主人公・藤宮つばさの叔母・真紀子は優秀な航空管制官だった。
しかし真紀子は病気で早世してしまう。
叔母に憧れていたつばさは、自らも管制官という職業に就く。

彼女が勤務する浪速国際空港で起こる、様々なトラブルとアクシデントに
同期の運航情報官・戸神大地とともに立ち向かう日々を描く。


「Flight 01 ウォックス・デイ」
つばさの管制指揮のもと、JAHN02便が着陸態勢に入る。
しかし、管制通信に突然「Go around!!(着陸をやり直せ!!)」という
音声が割り込む。JAHN02便の車輪が下りていなかったのだ。
管制室の中で、その命令を出した者はいない。
いったい誰の声だったのか・・・

「Flight 02 招かれざる侵入者たち」
航空機に重大な危険をもたらすバードストライク。
浪速国際空港周辺にもコアジサシが群棲していたが、
最近になってその飛来数が増加しつつあった。
そんなとき、つばさは空港の敷地内で正体不明の動物の影を目撃する。

「Flight 03 遭難信号は鳴りやまない」
管制指揮中のつばさの耳に飛び込んできたのは
121.5MHzの緊急周波数で発せられた、船舶遭難信号だった。
海上保安庁のヘリによる捜索が行われたが、何も見つからない。
しかしその後も、1日のうちの、ある時間帯だけに
遭難信号が発信されるという状況が続いていた。

「Flight 04 ライト・スタッフ」
来日していた南太平洋の島国・ムルカウ民主共和国の大統領は
浪速国際空港から大統領専用機で帰国することになっていた。
その離陸管制を行っていたつばさだが、専用機の挙動から
トラブル発生を感じ取り、離陸の中止を命令するが・・・


ミステリと銘打ってはあるけれど、描かれてる内容は
管制官の仕事ぶりや、空港で起こる大小様々なトラブルに対応する
職員たちの姿を描いた ”お仕事小説” になっている。

主人公であるつばさは、仕事を通じて ”あるもの” を探している。
それは彼女の憧れであり、仕事の先輩でもあった叔母・真紀子の残した
「管制官にいちばん必要なもの」という言葉の意味だ。
真紀子は「つばさはそれを持っている」とも言ってくれた。

「必要なもの」とは何なのか。教えてくれる前に叔母は逝ってしまった。
物語に並行して、つばさの ”探しもの” は続いていく。
最終話で彼女がたどり着いた答えとは・・・


作者は薬学研究者という出身から、薬学・化学・医学関係の作品が
多かったのだけど、最近はそれから離れた作品も多くなってきた。
だんだん引き出しを増やしていってるのだろう。

作品執筆のペースも速いし、いったいどんな生活をしてるんだろうね。

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プロメア [アニメーション]


5/24公開のアニメ映画なのだけど
未だに映画館でロングラン上映中。
けっこう人気作みたいである。

kv-teaser-3.jpg

発火能力を発動する新人類・バーニッシュが現れ、
それに端を発する世界的な大擾乱のなかで
人類はその半数を火災で失うに至る。

そして30年の時が流れる。舞台は自治共和国プロメポリス。
差別・排斥されてきたバーニッシュたちの中から、
無差別炎上テロに走る過激派、マッドバーニッシュが現れていた。

彼らの引き起こす大火災に対応するため、
対バーニッシュ用装備に身を固めた
高機動救命消防隊・バーニングレスキューが結成され、
マッドバーニッシュの引き起こす火災テロへの消火活動を行っていた。

主人公は、バーニングレスキューの新米隊員ガロ・ティモス。
ある日彼は、火災現場でマッドバーニッシュの首魁である少年、
リオ・フォーティアと出会う。

映画冒頭では、マッドバーニッシュが単純に悪役のように思えるのだが
物語が進むにつれて、バーニッシュたちは差別される世界から逃れて
安心して暮らせる新天地が欲しいだけであることがわかっていく。

しかしそんなバーニッシュたちは、
プロメポリスの特殊部隊フリーズフォースによって
次々と捕らえられて、収容所へ送られていく。
その指示をしているのは、ポロメポリスの司政官クレイだった。

ガロはリオを追っていくうちに、
プロメポリスに潜む巨大な野望の存在に気づいていく・・・


まあ、とにかく ”熱い” 映画ではある。
主役のガロからして、典型的な熱血脳筋キャラで
暑苦しいことこの上ない(笑)。
CVは松山ケンイチで、今ひとつイメージが合わない気もするのだが
観ているうちにあまり気にならなくなっていった。


司政官のクレイは、幼い頃のガロを身を挺して救ったことがあり
ガロからは絶対的な忠誠心を寄せられている。

ただまあ、CVの堺雅人の持ち味のせいもあるのだけど
いかにも曲者的なオーラをまき散らしていて
たぶん観た人のかなりが「こいつ絶対、腹黒いだろ~」って思うだろう。
実際そうなのだが(笑)。

 堺雅人がアニメに出るのは「戦闘妖精・雪風」以来かと思ったけど
 wikiでみたらそこそこ出てるんだね。
 声の演技自体は達者で、十分うまいんだけど、
 なにせTVによく出るようになったもんだから、
 どうしても声を聞くとあの顔が浮かんでしまう(笑)。
 有名俳優・女優を声優に使うのも善し悪しだと思う。


このアニメで特筆すべきことは、まずは画面の派手さ。

消火活動なんて言うとあまり華やかなイメージはないかも知れないが
本作に登場するバーニングレスキューでは、隊員たちは
「レスキューギア」と呼ばれる ”パワードスーツ” を装着する。
サイズ的には「装甲騎兵ボトムズ」のATくらいか(古い例で申し訳ない)

”凍結弾” という消火能力を持つ弾丸を撃ちまくって
炎の中に血路を開き、被災者の元へ急行する。
重機のような形状の強化腕部パーツもあり、
崩落する建物の阻止までこなす。

中でも、ガロがまとうレスキューギアは
マッドバーニッシュとの近接格闘に特化して開発されたもので
飛行能力こそないものの、「レイズナー」のV-MAXか
「ガンダムOO」のTRANS-AMかと見紛うばかりの
高機動・高速運動性を誇る(またまた古い例で申し訳ない)。

序盤の消火シーンでは、これらのメカが画面の中を縦横に駆け巡る。
あまりにぐりぐり動きまわるので、目が追いつかない。
単に私がぼーっとしてるだけなのかも知れないが(笑)。

ストーリーもわかりやすい。
善玉・悪玉の区別もはっきりしていて、勧善懲悪の大活劇になってる。

そのぶん、ご都合主義的な部分もある。
終盤、ピンチに陥った主人公たちを助けて
彼らに戦うすべ(最終決戦用のメカ)を与えてくれる
”謎の博士”(笑) が登場するなどの ”お約束の展開” は、
その最たるものだろう。

でも観ていると、その辺が余り気にならなくなってくるんだよなあ。
上記の展開だって「そうだよ、そうこなくっちゃ」って思ってしまう。
それこそ、ノリと勢いと熱さで押し切る脚本の勝利だろう。

だいたい、この博士がいた建物の外形からして人を食ってる。
だって「マ××××Z」の「光××××所」にそっくりなんだもん(爆)。

これは「ここからこのアニメはモードが変わります!」って宣言だよね。
どういうふうにかって? そういうふうにですよ!(笑)。

終盤に繰り広げられる最終決戦は、もう圧巻のひとこと。
これは映画館の大画面で観るべきだろう。


全編を通じて、威勢のいいことこの上ない。
何度も書くが、とにかく ”ノリと勢いと熱さ” で
突っ走っていく展開が延々と続くのだ。
キャラも熱いしメカもかっこいいし台詞も外連味たっぷり。

映画というものに何を求めるかは人様々だろうけど、単純に
金を払って2時間の間、浮世の憂さを忘れたい、って人には
もってこいの作品だろう

見終わった後に何か残るかと言われれば、何も残らない気もするが
それもまたいいのではないか。
そういう映画があってもいいと思う。

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