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昨日まで不思議の校舎 [読書・ミステリ]

読了日は11月17日です(^_^;)。


昨日まで不思議の校舎 (創元推理文庫)

昨日まで不思議の校舎 (創元推理文庫)

  • 作者: 似鳥 鶏
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2013/04/26
  • メディア: 文庫



価:★★★☆

某市立高校を舞台に、ただ一人の美術部員・葉山くんと
演劇部の看板女優・柳瀬さんが活躍するミステリ・シリーズ。
はやくも6冊目となった。

超自然現象研究会が発行した会誌<エリア51>が特集したのは
校内に伝わる怪奇現象「市立七不思議」。

自分の脚を求めて彷徨う「カシマレイコさん」とか
自分が殺されたことを知らずにフルートを吹く幽霊とか
「口裂け女」とか「壁男」とか・・・

しかしその冊子が配布された直後、
「カシマレイコさん」を呼び出す校内放送が流れる。
しかも放送室は施錠され、誰も入室できない状況で。

さらには演劇部やミステリ研には「口裂け女」を模した悪戯、
用務員室には「トイレの花子さん」を名乗る置き手紙まで出現する。

真相解明に乗り出した葉山くんたちだが、
やがて市立高校に隠されていた
とてつもない "秘密" に行き当たってしまう・・・

同時並行的に進行する複数の事件が最終的に解決し、
さらには七不思議の背後をつなぐ事実の解明まで至る。
このあたりの構成の上手さはさすがだ。

サブキャラたちもお馴染みになってきて
毎回楽しく読ませてもらっている。

巻末の後書きによると、このシリーズは一冊出すごとに
「これで完結ですか?」って聞かれるようになったらしい。

作者によると、まだ続きがあるらしいのでもう何冊か出るらしい。
たぶん葉山くんの卒業までは描くのじゃないかな。
本作で彼は2年生の秋なので、まだいろいろとありそう。
柳瀬さんのほうが1年先に卒業するので、
その時のことももちろん描かれるだろう。

最近は他社でもたくさん書かれているけれど、
このシリーズもなるべく長く続けてほしいな。


最後に余計なことを。

毎回読んでいて思うんだが、葉山くんの環境は実に羨ましい。
高校時代を男子校で過ごした私には、
異性の同級生も先輩も後輩もいない。(あたりまえだ)
美人の先輩と知り合えて、しかもべた惚れされているなんて
夢のような境遇だよねえ。

いままでの人生で、大学の先輩とか職場の同僚とかで
何人かの「1つ年上の女性」とお知り合いになったが
総じてみないい人ばかりで、嫌な思いをしたことがない。

「1つ年上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」って
ことわざもあるけれど、あながち間違いではないのかも・・・
なんて思うのだが、なぜか私のかみさんは年下だったりする(笑)。


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