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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章 回生編」感想・・・のようなもの その3 [アニメーション]


例によって、本編を観ながら感じたこと考えたことを
ダラダラ書いた感想もどきです。無駄に長いのはご容赦願います。

※ネタバレ全開です。
 円盤の到着待ち、あるいはTV放映待ちの方はご注意ください。


◆第20話「ガトランティス、呪われし子ら」(前編)


■「ヤマトだけは必ず救い出す」

D級2隻にエスコートされて地球圏へ帰還した山南&アンドロメダ。
両舷にフネをひっつけているのは重力アンカーの利用らしい。
そういう機能もあるのか。

そして、先行量産されたアンドロメダの艦隊とすれ違う。
旧作ではアンドロメダ級は1隻のみの登場で唯一無二だったんだけど
今作では量産体制。旧作ではD級が ”主力戦艦” とか言われてたけど
2202版ガトランに対抗するには、D級ではもう力不足ということか。

■「何で・・・何で・・・」

雪の記憶回復&喪失に、思わず崩れ落ちる古代。
思えばこの二人、特に雪さんは苦難の連続だよねえ。

「2199」の本編開始前の時点で既に両親はお亡くなりになっていて
自身も事故で18年間の記憶をなくし、ヤマトに乗ってからも
エンケラドゥスではガミロイドにさらわれかけたり
七色星団ではホントにさらわれたり、
第二バレラスの爆発に巻き込まれかけたり
デスラー襲撃時には銃で蜂の巣にされてお亡くなりになったり
CRSで甦ったりと忙しかった雪さん。

艦内に残された記録映像を見ても記憶は甦らない。
でも指輪は外さないんだよね。こういう演出はいいね。

ああ、沖田艦長の声が懐かしい。
イスカンダルを目の前にした時の台詞は、
旧作ファンなら魂レベルで記憶に刻まれてる言葉だろう。

3年経って「2202」になっても苦難は終わらない。
シュトラバーゼでは宇宙船から身投げする羽目になったりと
生きてるのが不思議なほど休まる暇がありません(笑)。

ここのところ平穏だったかと思いきや、
ラストが迫ってきた今になってこの有様。
ヒロインの宿命とは言え、艱難辛苦の人生を歩んでますねえ。

とは言っても、残り数話となったこの時点で
こういう要素をぶち込んできたということは、
これが終盤の展開に深く関わってくるものと推測するのだが
はたしてどうなるのでしょうか・・・

■「むしろ戻ったんだ」

雪の記憶が戻らないことに驚く永倉にキーマンが返す。
イスカンダルへの旅の1年前に事故で失った18年分の記憶が戻り、
その後の4年間の記憶が失われた。
イスカンダルへの大航海も、古代との間に育んだ愛も。
ここでの永倉姉さんのリアクションがいい。
この人もホント良いキャラになった。

ふと思ったんだが、ならば雪は両親の記憶も取り戻したのかな?
”18年分の記憶” とやらの中身が描かれていないので、
そのあたりがちょいと謎。

■ゼムリアの語り部

遺跡に訪れたキーマンたちを見て語り合う謎の声。
アナライザーを乗っ取ったのは ”ゼムリアの語り部” と名乗る存在が
突如、ゼムリアの歴史を語り出す。

■「それはもはや、人間」

「”タイプ・ズォーダー”。
 感応波によるネットワーク機能を有した最上位モデル」

PCのスペックみたいな表現(笑)だけど、ズォーダーが
初めからガトランを束ねるために生み出された個体だというがわかる。

そしてその能力が高すぎ、”家畜” を超えて「もはや人間」であると。

 「フランケンシュタインの怪物」以来、人工的に作り出した存在が
 創造主(人間)を滅ぼしにかかるのは、もはや王道というか定番。
 ここまで書いてきて「新造人間キャシャーン」なんて単語が
 思い浮かぶあたり、トシが分かるね(笑)。
 ブライキング・ボスを演じられた内海賢二さんも、
 鬼籍に入られてしまったねえ・・・(T_T)。

”タイプ・ゴーランド” とか ”タイプ・ザバイバル” みたいに
指揮運用する部隊ごとに ”用途別仕様” もあったりするのか。

■ガトランティスの歴史 Part.1

画面登場順と時系列が揃っていないので最初はよく分からなかった。
何回か見返してなんとか理解した感じ。
ここでは、時系列順に並べてみたいと思う。
あくまで私の考える順番で、しかも情景の解釈なども
間違ってるかも知れない。括弧内の数字は、画面登場順です。

○ゼムリア人、ガトランティス人を創造(0)

 戦争を代行する、”家畜” として。
 現代の戦争は無人化の方向、ていうか弾道ミサイルやサイバー攻撃など
 ”戦場に人間が立つ以前” に大勢が決まってしまうような方向へ
 進んでると思うんだけど、”人造人間” を作り出せる技術が
 開発されれば、そういう方向へ進むのかなあ。

○サーベラー(オリジナル)、ゼムリア人を裏切りズォーダーのもとへ(5)

 若いズォーダーがイケメンだね。そして愛を得て幸せそうだ。

○ズォーダー率いるガトラン人、ゼムリア人に対して反乱を起こす(3)

○ゼムリア人、サーベラーとズォーダークローンベビーを人質に
 ズォーダーに選択を迫る(6)

 ここで「ズォーダーは選択をした」との語り部の言葉に
 シュトラバーゼのことを回想する古代。
 これ以後、ずっと顔をうつむけたままなのが古代らしい。

○ゼムリア人、ズォーダーを裏切ってサーベラー&ベビーを殺害し、
 反乱を鎮圧(7)

○ズォーダー、生き残りのガトランティス人を連れてゼムリアを脱出、
 ”滅びの方舟” の探索に旅立つ(8)

 その探索行の期間は、ガイレーンの台詞から
 100年以上かかったことが明かされる。

○ズォーダー、”滅びの方舟” を発見する。(これが1000年前)
 しかしシステム起動せず(1)

 起動には ”人間” による ”裁定” が必要。
 ガイレーンはガトランティスには人を裁く権利は無いと告げるが
 ズォーダーは「だからこそ裁けるのだ」
 「愛もエゴも持たぬ我らこそ最も純化された知的生命体」
 「人類がその業から逃れるために生み出した新たな種だ」

■ガトランティスの論理

自分たちこそが何よりも優れた存在だとの主張を始める。
まあだいたい、歴史を見ても虐殺を正当化する側の論理はこれだ。
ガトランは自分たちを ”最も純化された” とか ”新たな種” とか
言ってるが、やってることは旧来のヒューマノイドと同じである。

これが彼ら(ズォーダー)のアイデンティティであり
心の拠り所なんだろう。
これがあるから ”すべての知的生命体の抹殺” なんてことを
正当化し、そして堂々と行えるわけで・・・

物量によってガトランを食い止めることはほぼ不可能であることは
”あの250万隻” に始まって以来、本編では再三語られてきた。
ならば、ガトランティス(ズォーダー)の暴走を止めるには
物量以外の方法に拠るしかない。そしてそれはおそらく
この20話で明らかになったこの部分を突くことしかないのだろう。

「お前たちは、決して優れた種なんかではない。
 俺たちヒューマノイドと変わらない」
ということを彼ら(ズォーダー)に受け入れさせること。

それはかなり至難の業に思えるが、それをやろうとしているのが
「2202」なのだろうと勝手に思ってるんだが。

そしてそれを誰が行うのかと言えば、やっぱり古代でしょう・・・
その可能性を彼に与えるために、今まで
さんざんいろんな試練を与えてきたのだろうから・・・

見事にそれをやってのける古代を見たいものだが、さて。

・・・なぁんて予想はしているものの、最終章はどうなるのかなぁ。
あっさり「ハズレ」を引いたりして。

■バレル出撃

地球の上空では増援のガミラス艦隊が発進。

バレル大使が陣頭指揮。
この人、本業は何なんだろう。
何処にでも出てきて、しかも有能すぎて正体不明。

ある時は大使、ある時は情報部の要人、そしてまたある時は艦隊司令。
そしてまたあるときは(私は聞いたことないんだが)
特典ディスクで盛大に ”壊れて” いるそうな。

「この戦いは宇宙に生きるヒューマノイドすべての運命を左右する。
 ガミラスの誇りに賭け、共に地球圏の防衛を。
 人類の興亡この一戦にあり!」

ここでガトランティスを食い止めておかないと、
次はガミラスの番だからね。

(つづく)

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