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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章 回生編」感想・・・のようなもの その9 [アニメーション]


例によって、本編を観ながら感じたこと考えたことを
ダラダラ書いた感想もどきです。無駄に長いのはご容赦願います。

※ネタバレ全開です。
 円盤の到着待ち、あるいはTV放映待ちの方はご注意ください。

◆第22話「宿命の対決!」(後編)

■もう一人のスパイ

「作戦から空間騎兵隊を外す」と告げられた斉藤。
「なんでだよ、おやじ!」「よせ! 斉藤」

外部の人間であるキーマンがこれを告げるのは訳があるのか。
順当に行ったら戦術長の古代が伝えるべきことなのだが
最終決戦前で幹部同士に亀裂を生じないようにとの配慮かな、って思った。
まあ、暴れる斉藤をなだめるならキーマンより古代の方が適任か。

「桂木透子以外に艦内に潜り込んでいるスパイがいる。
 加藤の証言からもこれは事実だ。その可能性が最も高いのは空間騎兵隊」

このとき、斉藤の脳裏にあったのは永倉さんにようだ。
「どうすりゃ連中の操り糸を切れるんだ」
この方法、小説版の方にはあったけど
アニメ本編と同じかどうかはわからないよねえ。

■キーマンに届く信号

ガミラス人と地球人は、可視光の波長に差があるのか?
土方に具申するキーマン。

「何よりも名誉を重んじる男が、まるでだまし討ちのような手を。
 デスラーは本気だ。ここで後顧の憂いを絶つ!」

うーん、11話でも奇襲を仕掛けてきて、
ヤマトを異次元空間に追い込んでからは後ろから撃ってきましたよねえ。

 もともとデスラーって、旧作の頃から奇襲ばっかり仕掛けてきて
 勝つためにはけっこう手段を選ばない人のようなイメージがある。
 なぁんて書くと、デスラーファンから石を投げられそうだなあ・・・

■デスラー襲撃

「ヤマト・・・大いなる和・・・けだし理想は美しい。
 だが理想だけでは何も救えない。その理想に
 現実を変える力があるというのなら、私を倒しに来い。ランハルト」

デスラー砲の一閃にヤマト消滅か、と喜ぶミル君。
しかし直後にヤマトが眼前にワープアウト。
しかしデスラー慌てず騒がず「コアシップ緊急分離」
土方は「このままだ、このまま突っ込め!」
この流れはすべて織り込み済みのデスラー。

■白兵戦

彗星帝国編でのデスラーとの決着と言えば、もう白兵戦以外あり得ない。

空間騎兵隊の機動甲冑が出撃する。
「総員乙武装! 白兵戦に備え! 
 古代戦術長はチームブラウンを率いて敵艦に突入!」
それを聞いた医務室の雪が立ち上がる。
うーん、不穏な展開の開始だね。

波動防壁を突破してニードルスレイブが侵入、機動甲冑が迎え撃つ。
斉藤率いるチームアルファは艦内防御に。

「まるでヤマトが突撃してくると分かっていたような」
「君たちにはわからんだろうがね。
 似てくるのだよ、身内の考えというものは」

ガトランに家族という概念はないはずだが
ゴーランドとノルのような疑似親子の情愛はあった。
”先代のミル” とかいないのですかね。

もっとも、デスラーだってキーマンと
叔父・甥として過ごした時間はわずかだったはずだが。
これが ”血は水よりも濃い” ってやつなのか。

■スパイ判明

艦外のニードルスレイブは増設したパルスレーザーが一掃、
艦内でも迎撃が進み、倉田が誘導した敵を斉藤と永倉が迎え撃つ。

しかし永倉が危機に陥る。斉藤の機動甲冑も動作不良に。
外へ出て、永倉を庇うようにニードルスレイブの前に立ちはだかる斉藤。
「なにやってんの隊長」「知るか!」
永倉は斉藤にとって自らの命よりも大事な存在なのか。

しかしニードルスレイブは攻撃を中止、去って行く。
斉藤の脳裏に響く大帝の声。
「やはり愛が必要だ」「実に虚しい」「 絶望を知れ」

「まさか・・・俺か・・・俺がぁ」
スパイは斉藤で決定かな。ひょっとして
永倉姉さんの方かとも思ってたんだが・・・まさか両方とか?

これで斉藤のフラグは確定だなあ。
そしてたぶん、その場には永倉姉さんもいることになりそうな・・・

■「この苦しみを消し去る愛」

「ただ運命に弄ばれているとも知らずに、
 お前たちは誰もが殺し殺されていく。
 絶望を知れ。
 殺し合いの果てにすべてを焼き尽くし滅びる。それが人間」

かなりの部分は自分たちへのブーメランのような気もするが、
そんなことはこれっぽっちとも思わないんだろうなあ大帝は。

「やはり愛が必要だ。命をつなぐために愛ではなく、
 記憶のいたずらで消し飛んでしまう愛でもなく
 この苦しみを消し去る愛。
 死を以てすべての人間に永遠の安息をもたらす、大いなる愛が」

やはり雪の記憶が飛んでいることは知ってるんだね。
でも、あの状態の雪を一目見ただけで分かるものなのか。
ズォーダーのコスモウェーブは雪の記憶の中まで探れるのか。

■宿命の対決?

「ズォーダーの目的は全宇宙のヒューマノイドの根絶だ。
 たとえ約束を守ったとしても我々とは絶対に相容れない。
 手を結ぶべきは地球。心の底では分かっているからあなたは」
「それはヤマトという小さな世界でお前が得た救いでしかない」

デスラーがキーマンをここに呼び込んだ目的は何なのだろう。
ヤマトとともに葬り去るに忍びなくて助命したかったのか?

ここでミルの銃が火を噴き、崩れ落ちるデスラー。
16話の時といい、彼の銃はろくなことをしませんね。
最終章ではやっぱり雪に向かって撃ったりするのか?

「クラウス・キーマン。デスラーを殺せ。
 そうすれば地球もガミラスも救ってやると約束する。
 1万年の猶予を。言われたとおりにすればそれが手に入る。
 さあ、デスラーを、お前の愛を殺せ!」

ガトランは約束については守りそう。
遊星爆弾症候群の特効薬のくだりも、これの伏線だったりするのか。
ならば・・・キーマンの選択は?

なあんてところで以下次章。

でも、この話を「宿命の対決」って銘打つのはミスリードだよなあ。
普通に考えれば ”デスラーvs古代” になるはずが、どうみても
”デスラーvsキーマン” あるいは ”キーマンvsミル” だよねえ。

まあ、 ”デスラーvs古代” は23話でのお楽しみなのかな。
まさか何も無いはずはないよねえ。
そうなったら旧作ファンが暴動を起こしそう。

■最終章はどうなる

予告映像や最終章の特報を見る限り、
古代と雪がこのシーンに乱入(笑)してくるのは間違いないだろう。

古代はキーマンを止める役回りになりそうだが、雪さんは・・・
予告の絵を見る限り、これも悪い予感しかない。
さて、どんな結末を迎えるのか。

あと4話という時点でデスラーとの対決を放り込んでくるのだから
これが単独のイベントとなるとは思えず、
最終章の展開に大きく関わってくるのだろう。

ただ、都市帝国の弱点については透子が教えてくれそうだし
デスラーがここで登場(あるいは次話で退場?)するのは
どういう意味があるのだろう?

デスラーが艦隊を率いて太陽系を去るのか。
それとも都市帝国攻略戦に一枚噛んでくるのか。
いや、そもそもデスラーは生き延びることができるのか?
アベルトが死んでランハルトが二代目襲名とか・・・まさかね。

このへんもいろいろ予想のしがいはありそうだが。
まあすべては3月ですかね。

■反波動格子の出所

公式サイトの第七章のストーリー紹介に
「トランジット波動砲の閃光が都市帝国を焼き」ってあるから
トランジット波動砲が発射されるのはもう間違いない。

ここでふと思った。
反波動格子っていったいどこから出てきたのか?
本編中で説明が無かったように思うのだが・・・

ガミラス人の中のデスラー派が持っていたのだから
出所はガミラス星系だろう・・・と仮定する。

(1)ガミラス由来のもの?

 タラン兄が指揮してた ”デスラー砲開発チーム” あたりなら作れそう。
 ガミラスとイスカンダルは基本的に同一の技術体系らしいので、
 これもありかと。ならばヤマトに限らず
 ガミラス艦のエンジンだってコントロールできそう。
 ならば、量産だってできるのでは? 真田の発案で、
 波動砲の威力を指数関数的に増大できることが分かれば
 今後増産されて標準装備されそう。

(2)イスカンダルからちょろまかしてきたのか?

 ヤマトの波動エンジンがイスカンダル由来であることを考えれば
 これもありそう。もっとも、どうやって手に入れたのかは不明だけどね。
 女王様や王女様の目を盗んで持ってきたんだろうけど。
 これなら単発で、今回のみの使用って限定できるから
 こっちのような気もするが。

ストーリー的には一回こっきりの武器にしたいみたいだし
もし量産可、なんてなったら将来の波動砲軍拡に歯止めがなくなりそう。
(あるかどうか知らないが)次シリーズなんてものをつくるにも、
いろいろ面倒くさいことになりそうで邪魔じゃないかなあ。


■終わりに

始まる前は、いささか複雑な心境だった「2202」。
このブログのあちこちで書いてるが、私は「さらば」否定派なので。

彗星帝国編というのは40年前の公開時から賛否両論があった作品。
だから原典の通りにつくっても、原典を変えてしまっても、
必ず否定的な声が出る。まあこれは2199も同じだったけどね。
要するに、どこをどういじっても非難される要素を持った作品。

実際、始まってみると「2199」を超えそうな
毀誉褒貶に晒されているみたい。まあ、評価は人それぞれ。
100人のヤマトファンがいれば100通りの「理想のヤマト」がある。
すべての人を満足させるリメイクなんぞ最初から不可能。
そんな状況で、制作陣の苦労には頭が下がります。

じゃあ私はどうか。
いざ始まってみると、意外なくらい楽しんでる自分がいた。
まあ、「もう少し何とかならなかったのか」と思うところも散見するが
総じてよくできていると思ってる。

評判が悪いと聞く第三章だって、嫌いじゃない。
今回の第六章もとても楽しませてもらった。

しかし、やはり完結しなければ最終的な評価はできない。
「2202」が「私の観たかった彗星帝国編」となるのか
「ヤマトデハナイナニカ」に変貌してしまうのか。
すべては3月1日に。

まあ、いつもの通り過度の期待はせず、
かといって過度に悲観もせず、
淡々とその日を待ちましょう。

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