SSブログ

明治座  五木ひろし 特別公演  特別出演 坂本冬美 [日々の生活と雑感]

H0561a.jpg
突然ですが昨日(2/24)、五木ひろしを観に行ってきました。
べつに五木ひろしのファンだったというわけではなく、
成り行きなのですが。

事の起こりは昨年の暮れ頃だったか。
母がこの公演の無料ペアチケットを手に入れたのです。

さいたま市商店会の商店街活性化事業とかで
福引きだか抽選だかあって、母の友人が四等賞を当てた。
それがこの公演の無料チケット。
ちなみに一等賞は海外旅行だったそうな。

ところがその友人が観に行けないというので券が母に回ってきた。
(たぶん日程が合わなかったのでしょう)
しかし母も80を超えていて一緒に行く相手もいないから、
誰かにあげてしまおうと思ってる、と。
「だったら俺が一緒に行くよ」
と言うわけで、普段の親不孝を帳消しにするべく、明治座へ。
開演は16:15、終演は20:15。途中に30分の休憩を2回挟むので
正味3時間の公演です。

 思い起こせば40年以上前の中学3年生。
 卒業前の最後の音楽の授業は歌のテストでした。
 曲目は自由。つまり好きな歌が歌える。
 クラスメートたちはフォークやアイドルソングを歌ってたんだが
 なぜか私が選んだのは五木ひろしの「ふるさと」。
 (祭りも近いと汽笛は呼ぶが~ってやつですね)
 今になって思うと何故この曲を選んだのか記憶にないのですが
 きっとこの日のためだった(ないないwww)。
 閑話休題。


公演自体は素晴らしかったと思います。

第一部は「紺屋と高尾 松竹新喜劇十八番より」

五木ひろし主演の喜劇です。あらすじを公式サイトから引用すると

大坂から江戸へ、兄弟子二人と観音講でやってきた
紺屋職人の久造(五木ひろし)。
「江戸へ来たからには、花の吉原へ行こう」という
兄弟子たちに誘われるまま行った吉原で、この世のものとは思えない
高尾太夫(坂本冬美)の美しさに見ほれてしまう。
大坂に帰ってきた久造だが、高尾が恋しいあまりに仕事が手につかず、
食事ものどを通らず、とうとう寝込む始末。
しかし親方から、金さえあれば高尾に会えると言われた久造は、
寝る間を惜しんでお金を貯める決心をする。
そしてついに念願の高尾と再会した久造だったが―。

トータルで80分ほどの舞台なのですが、主演の五木ひろしは
長い台詞も堂々とこなし、さすが芸歴50余年は伊達ではありません。
花魁姿の坂本冬美も美しく健気な高尾を華やかさ120%で演じてます。
そして周囲を固める役者さんも達者な人ばかり。
時折アドリブらしきものも(「そだねー」とかwww)散りばめて
観客の笑いを呼び、そしてちょっぴりホロリとさせる。

そして休憩時間になったので夕食。
館内の売店で買った1300円の折り詰め弁当を食べました。
ちと高いかと思ったけど、親孝行親孝行。

第二部は歌謡ショー前半。

五木ひろしのヒット曲が続けざまに歌われる。
「夜明けのブルース」「夜空」「千曲川」・・・
「契り」なんて、ちょっと個人的に思い入れのある曲なんで
冷静に聞いていられなかったり・・・

「よこはまたそがれ」をピアノ弾き語りで歌ったのは驚き。
ギターを弾くのは知ってたがピアノもプロ級。素晴らしい。

そして途中から坂本冬美さん登場、「また君に恋してる」を熱唱。
いやあ彼女は凄いオーラがありますね。
出てきた途端にステージが一気に盛り上がる。
"華がある" ってのはこういう人のことをいうんでしょう。

そして二人で演歌のカバーを3曲。

第三部は歌謡ショー後半。

冒頭は五木ひろしと坂本冬美の歌謡浪曲。
歌い出しを聞いていて
「ああ、これは『一本刀土俵入り』だね」って分かったけど
これ、若い人は知らないでしょうねえ。
この曲(というかこのストーリー)を知ってる人って
かなりの年齢層なんじゃないか・・・というか
"そういう年齢層" に私が入ってることに愕然とした(笑)。

そのあとは森山愛子さんが2曲。
この人、第一部の喜劇に久造の妹役で出演してた人とのこと。
歌ってるときはいかにも "演歌な歌声" なんですが
地声はけっこう高くてアニメ声っぽい。不思議な人(笑)。

そして五木ひろし登場。前半のスーツと変わって和服で。
さらに何曲か歌ったあと(曲名は分からんかった)
そして和太鼓の生演奏を共に坂本冬美さん登場、
「夜桜お七」を迫力たっぷりに歌います。
"脂ののりきった声" ってのはこんな声を言うのでしょうか。

最後は二人のデュエット曲「ラストダンス」で〆。
作曲は何といきものがかりの水野良樹さんとのこと。


五木ひろしって、歌唱力があるのはもう充分知ってましたが
演技力もあるしギターもピアノも浪曲もこなす。
この年齢まで第一線で活躍し続けていられるのも納得の芸の力。

私は五木ひろしのファンではないのだけれど、
それでも充分に楽しめました。
母も「楽しかった」と言ってましたのでまずは安心。
ファンの人にはたまらない3時間だったんじゃないでしょうか。

終演は20:15。母を実家まで送り届け、
そこから自宅に戻ったのだけど着いたのは11時近く。
さすがに疲れたので酒を飲んで寝てしまいました。


公演の内容自体にはとても満足しているのですが、
ここからちょっといちゃもんをつけます。

母も配られたアンケートに同じことを書いてました。
公演の主催者と明治座、どちらに文句を言ったらいいのか
分からないのですが、改善して欲しいところがあります。

(1)チケットの交換について

私たちが明治座についたのは13:30頃。
手元にあるのは「チケット引換券」なので、
窓口でチケットと交換する必要があります。
交換は14:00からなのですが、母の友人からの情報では
なんと先着順に良い席が割り振られるらしい。
だから本当はもっと早く着きたかったのですが
私の都合もあって、この時間になってしまいました。

着いてみてビックリ。明治座の前に行列が。ぐるっと周囲を取り巻いて、
「最後尾はここ」というプラカードを持った人まで。
どこのデ○ズ○ニ○ラ○ドだよ・・・と思いながら並びました。
(この日の観覧者は総勢1100人ほどだったとあとで知りました)

早い人は午前中から並んでいたらしいのですが、
2月のこの寒空の下(たまたま昨日の東京は暖かかったのでよかったが)、
雨や雪が降っていたらたいへんだったのではないでしょうか。

しかも年齢層は私からみて10~20歳くらい上の方が大半。
こういう高齢者の方々を吹きさらしのところに
立ったまま待たせるのは如何なものか。

最長の人は3時間以上並んでたはずなので、
もしこの間に体調を崩す人が出たりしたらどうするのでしょう・・・

 まあタダだからね。文句は言えないのかも知れないが。

さて、14:00からチケット交換が始まりました。
何せ私たちの前には既に大行列があったので、交換を終えたのは14:30。
交換は、積み上げたチケットの山の上から順番に渡されていく感じで、
こっちが選ぶ余地は全くありません。

 まあタダだからね。文句は言えないのかも知れないが。

(2)チケット交換から開場まで

そしてさらに驚いたことに、開場は15:30なので、
それまで外で時間を潰さなければいけないこと。
1000人以上の人たちが、再び2月のこの寒空の下(ry

 まあタダだからね。文句は言えないのかも知れないが。

周囲にはジョナサンとガストがあるらしいのですが
たぶんどちらもすぐ満員になってしまうんじゃないかな。
私と母は5分ほど歩いたところにあるマックに入って
(意外とここは盲点でした。まあ年齢層を考えれば当たり前ですね)
軽食を済ませましたが、他の人たちはどうしたのでしょう。
近くの公園で日向ぼっこでもしてたのでしょうか。


「タダだから文句は言うな」なのかも知れませんが
主なお客さんである高齢者の方々への対応としては
いささか疑問を覚えます。

もしこの行事を来年以降も続けるのなら
このあたりを再考していただけるとありがたいと思います。

nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:芸能