機龍警察 [完全版] [読書・SF]
大量破壊兵器が衰退し、テロが蔓延する近未来。
それに伴い発達した人型近接戦闘兵器・機甲兵装。
それに伴い発達した人型近接戦闘兵器・機甲兵装。
警視庁特捜部は、最新鋭の機甲兵装<龍機兵>を3機導入、
そのパイロットとして3人の傭兵と契約する。
そのパイロットとして3人の傭兵と契約する。
閉鎖的、保守的な警察組織はそんな<龍騎兵>に対して
強烈な拒否反応を示し、特捜部は孤立を強いられながらも
凶悪な事件に対峙していた。
強烈な拒否反応を示し、特捜部は孤立を強いられながらも
凶悪な事件に対峙していた。
ある日、3機の機甲兵装を使ったテロ事件が発生する。
犯人グループは多くの犠牲者を出しながら地下鉄千田駅構内に突入、
ホームに止まっていた電車の乗客を人質にとって立て籠もった。
犯人グループは多くの犠牲者を出しながら地下鉄千田駅構内に突入、
ホームに止まっていた電車の乗客を人質にとって立て籠もった。
特捜部の<龍騎兵>3機は、警視庁のSAT(特殊急襲部隊)とともに
現場へ向かうが、そこには恐るべき罠が仕掛けられていた・・・
現場へ向かうが、そこには恐るべき罠が仕掛けられていた・・・
旧来の思考に囚われた警察組織と、
時代の最先端の<軍用兵器>をもつ特捜部との確執。
機甲兵装を用いて引き起こされる、近未来における壮絶なテロ事件。
そして主役メカである<龍騎兵>の活躍。
読みどころがてんこ盛りの傑作エンターテインメントだ。
登場するキャラクターも多彩だ。
特捜部への協力を拒む旧弊な警察組織と渡り合いながらも、
捜査の手を緩めない特捜部長・沖津旬一郎。
<龍騎兵>パイロットとして契約した3人の傭兵たち。
日本人傭兵・姿俊之、ロシアの警察官出身のユーリ・オズノフ、
そして元テロリストのライザ・ラードナー。
そしてある理由からライザを憎む<龍騎兵>技術班主任・鈴石緑。
3人のパイロットたちも様々な過去を抱えている。
第1作である本書では姿俊之の過去の一端が語られるが
それが単なる思い出に留まらず、現在進行中の事件にも絡んでくる。
第1作である本書では姿俊之の過去の一端が語られるが
それが単なる思い出に留まらず、現在進行中の事件にも絡んでくる。
機甲兵装のイメージは往年のTVアニメ「装甲騎兵ボトムズ」に
登場する人型機動兵器AT(Armored Trooper)に近いだろう。
そして主役メカたる<龍騎兵>には、
短時間だが超絶的な高機動を可能にする「DRAG-ON」モードが
搭載されているなど、ロボットアニメ的な外連味も充分。
V-MAXを備えたスコープドッグみたいなもの、って書いても
分からない人は多いだろうなあ・・・(笑)。
分からない人は多いだろうなあ・・・(笑)。
あるときは重厚に、あるときは電光石火の如く変幻自在に敵を翻弄する。
<龍騎兵>の戦闘シーンになると、ページを繰る手が止まらない。
"その手" のお話が大好きな人(私もだが)も充分に楽しめる。
<龍騎兵>の戦闘シーンになると、ページを繰る手が止まらない。
"その手" のお話が大好きな人(私もだが)も充分に楽しめる。
本書は2010年に刊行されたシリーズ第1作『機龍警察』に
加筆・修正を施したもの。
実は当時、この作品を読んでいて記事に挙げてる。
内容はあんまり褒めてない(笑)。
でもこのシリーズは大ヒットし、作者のブレイクのきっかけとなった作品。
内容はあんまり褒めてない(笑)。
でもこのシリーズは大ヒットし、作者のブレイクのきっかけとなった作品。
今回改めて読んでみたけど、細部の描写が変わっただけで
ストーリーの骨子は変わってないのに、驚くほど面白く感じられた。
いやあ不明の至りを反省します。
ストーリーの骨子は変わってないのに、驚くほど面白く感じられた。
いやあ不明の至りを反省します。
第2作『機龍警察 自爆条項』も[完全版]が出ていて
実はもう読了してる。
こちらではライザと緑の過去が明かされ、
二人の間の葛藤がストーリーの根幹となっている。
こちらも傑作だ。近々記事に書く予定。