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イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり [映画]


私は高いところが苦手だ。
高層ビルや高いタワーの展望台から下界を見ると足がすくんでしまう。

でも嫌いではないんだなぁ。
先月の旅行でも大阪・あべのハルカスの展望台に上ったし
東京タワーの展望台だって3回くらい上ってる。
(東京スカイツリーの展望台は残念ながらまだなんだが・・・)

気球に乗ったこともある。もう10年以上前だが、
北海道を旅行したときにトマムリゾートで熱気球に乗った。
高度はたかだか数十mくらいだったろうけど。

空は好きだ。

小学校の頃、江戸川の河川敷まで自転車を1時間も漕いで行き、
グライダーが発着するのを日がな一日眺めていたこともある。

中学校の頃は、当時の流行もあったが
第二次大戦時の戦闘機のプラモデル作りに熱中した。

高校の時には自衛隊のブルーインパルスを観に行ったりしてた。

しかし大学入学以降、空との縁はすっかり切れてしまった。
今は地面を這いずり回りながら、時々思い出したように
高いところへ上ってみる。そんな生活を送っている。

閑話休題。

intothesky.jpg

観る前は、高いところが苦手な私で大丈夫なんだろうかと思ってた。
確かにハラハラドキドキのシーンも多いけど、
気が遠くなったりせずに(笑)、何とかなりましたよ。

高空での景色は素晴らしいし、主役二人の熱演も素晴らしいし、
ラストではちょっと目頭が熱くなるし。
「いいものを見せてもらった」と思いました。


「イントゥ・ザ・スカイ」なんて英語名がついているから
てっきりこれが原題だと思ってたら、
実は「The Aeronauts」というのが原題だと。
”気球操従者” とか ”飛行船操従者” って意味らしい。

 最近は、日本での公開名も原題そのままにしろっていう
 映画製作会社からの圧力が強いって話も聞くけど。
 うーん、タイトルをつけるのは難しいね。


ガス気球で高度1万1887mに達し、当時の最高高度到達記録を更新した
イギリスの気象学者ジェームズ・グレーシャーの実話を
”下敷き” にした(つまりいくつかの事実関係の改変がある)冒険映画だ。

史実との違いが気になる人はwikiでも読んでいてもらおう。
本作はあくまでフィクションなので、
細かいことは気にしないで楽しむのが正解。


1862年のロンドン。
気象学者ジェームズは、確度の高い天気予報のために
高空での気象データの必要性を説くが、学会からは全く相手にされない。
気球飛行士のアメリアは、2年前に同じく気球飛行士だった
夫・ピエールを亡くし、気球の世界から離れていた。
しかしジェームズからの懇願に負けたアメリアは、
再び気球で大空に挑戦することになる。

目的は、高空での気象データを集めることと
そして最高高度到達記録を更新すること。

映画は、気球が飛び立つシーンから始まり、
上映時間と飛行時間がシンクロする形で進行していく。

飛行の合間合間に過去のシーンが挿入され、
二人の背負ったものが並行して描かれていく。

積乱雲に巻き込まれ、激しい乱流に翻弄され、
それを切り抜けて高空に達すると、
低酸素と低温が二人から気力・体力、そして判断力を奪っていく。

学者肌のジェームズ、気球を見世物と割り切るアメリア。
水と油のような二人だが、降りかかる困難を乗り越えていくたびに
少しずつ距離を縮めていく。
やがてアメリアは、ピエールの死の真相を語り出す・・・

気球はついに高度世界記録を達成するが、今度は
気球のガス調節弁が凍結し、ガスの排出ができなくなってしまう。
上空に上がるほど気圧が下がって気球は膨らんでいくため、
ガスを排出しないと、気球が破裂して墜落することになる。
しかし過酷な環境のもとでジェームスは倒れ、残されたアメリアは
生還のために決死の作業に挑むことになる・・・

高空でのシーンは美しさ満点だが、スリルも満点。
映画と分かっていても心臓に悪い(笑)。

ひとたび気球に乗り込めば、勇猛果敢で不撓不屈の操縦士となる
アメリアを演じるのは、フェリシティ・ジョーンズ。
初登場のシーンは、気球出発を観に来た観客のために
厚化粧をしていたせいか、あんまり好きになれない顔だなぁ・・・
って思ったんだけど、化粧を落として飛行服に着替えてからは
一転してプロの飛行士となり、凜々しく魅力的な表情になってきて、
これは素晴らしい女優さんだなぁと思うようになった。

 wikiで見てみたら、なんと
 『ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー』
 のヒロイン、ジン・アーソを演じていたんだねぇ・・・
 いやあゴメンナサイ、気づかなくて。

気象学者ジェームズを演じるのはエディ・レッドメイン。
私にとっては『ファンタスティック・ビースト』シリーズの主役、
ニュート・スキャマンダーでお馴染みの役者さん。
こちらでも彼は学者(魔法生物学)を演じてますね。

心臓が止まりそうなくらいハラハラする高空でのアクションシーンは
もっぱらアメリア嬢が担当しているんだけど、
ラスト近くの絶体絶命の危機では、ジェームズもちゃんと大活躍します。
もっとも、彼のひねり出した突破方法は
ちょっと上手くいきすぎじゃないのかなぁ・・・とも思うだけど、
エンタメ映画ですからね。そこで怒っちゃいけません。

満たされない心を持つ男と、欠けてしまった心を持つ女が
気球での冒険を通じて救いを見つけていく物語、といえるかな。

ラブ・ストーリーといえるほど恋愛描写があるわけではないが
(なにせ飛行してる時間自体はわずか数時間のはずなので)
二人の絆が深まったのはしっかり描かれる。

映画の時間軸以後の二人の行く末は、
観客の想像に任されているのでしょう。

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mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-01-23 01:02) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-01-23 01:03) 

mojo

xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-01-23 01:03) 

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