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聖刻群龍伝 龍虎の刻3 [読書・ファンタジー]



聖刻群龍伝 - 龍虎の刻3 (C・NOVELSファンタジア)

聖刻群龍伝 - 龍虎の刻3 (C・NOVELSファンタジア)

  • 作者: 千葉 暁
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2014/01/24
  • メディア: 新書



ネットで調べたら、前巻「龍虎の刻2」が出たのが09年5月。
なんと5年近くも続きが出なかったことになる。

一番直近の作品「聖刻1092 神樹1」だって10年4月で、
これを入れてもまるまる4年近く新刊が出てない。

病気になったか、スランプか、作家を廃業してしまったのかなんて
余計な心配までしてしまったが、なんと今年1月に突如復活、
それも「龍虎の刻3」「4」「5」の3冊を「3ヶ月連続刊行」という快挙!

しかもさらに最終章「龍晴の刻」全3巻が、
今年の6・8・10月に刊行されて、完結予定だという。

  この4年間、ずっと原稿を書きためてきて、
  既に最終巻以外の5巻分は書き上がってるというんだからすごい。

だったら、10月まで待って、6冊まとめて読もうかなあ・・・
なんて思ってたんだが、手元に3冊揃ったら
もう我慢できなくなってしまったよ。


物語の開始時点からすでに十数年の年月が経ち、
小国の第二王子だった主人公・デュマシオンも、
大陸西方部の大半を手中にして「龍馬帝」と呼ばれるようになり、
嫡子庶子を含めて二男二女の父親にもなっている。

最後にして最強の敵は、皇帝レクミラー率いるエリダーヌ帝国。
しかし、無用な戦を避けようとするデュマシオンは
愛娘・スクナーとエリダーヌ皇太子・クロムリーとの政略結婚を決める。

わずか10歳にして敵国に嫁ぐスクナーにとって、
味方は侍女のロミナと、14歳の従騎士・ルイスのみ。

本書「龍虎の刻3」は、そのスクナーとルイスの、
エリダーヌ帝国内での "戦い" を描いている。

皇太子妃付きの騎士の座を巡り、
帝国騎士フォルクスの挑戦を受けるルイス。

敵国からの皇太子妃を排斥しようとするエリダーヌ宮廷の婦人たちから
有形無形の嫌がらせを受けるスクナー。

真っ向から堂々の勝負を受けて立つルイスもいいんだけど、
何と言ってもスクナーが素晴らしすぎる。

次から次へと降りかかる難局を軽々と乗り越えて行ってしまう、
能力も見識も行動力も、そして覚悟も一級品の "スーパーお姫様" で、
さすがはデュマシオンの娘である。

戦争と覇権への野心のかたまりのようなクロムリーも、
そんなスクナーに一目置き始めたようで、
案外この二人、仲良くなってしまうかも知れない・・・


しかし本書のラストで、
反乱鎮圧のためにデュマシオンが差し向けた軍が
<蛮人王>ガイザスの奇襲を受けて壊滅する。

このことによって皇太子妃排斥派が一気に勢いづき、
スクナーは窮地に追い込まれたかに見えるが・・・


次巻「龍虎の刻4」は、まるまる1巻分、スクナーが主役みたいである。
これはこれですごく楽しみなんだが
(この巻で、私はすっかりスクナーのファンになってしまったよ。)
読み終わってみると、肝心のデュマシオンの出番が異常に少ない。

本書の前半では。体調を崩して伏せっていたということだが、
なんだか健康面に不安を感じる描写である。

まさか「銀河英雄伝説」のラインハルトみたいになったりして・・・


さすがに5年も空くと、けっこう内容を忘れてる。
特にキャラ。
メインキャラは大丈夫なんだが、
ちょっと出番の少ないサブキャラになると
「こいつ誰だっけ?」「この人、何してる人だったっけ?」

途中でwikiとか見て、確認&思い出しながら読んでしまったよ。

第1巻の刊行から数えると、もう18年もこのシリーズとつきあってる。
今年中の完結と聞くと感慨深いんだけど、今までのことを考えると、
最終巻が無事に10月に刊行されるかどうか
ちょっと疑ってる自分がいたりする・・・

そうならないことを祈るけど。


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mojo

makimakiさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-04-02 00:29) 

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