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化学探偵Mr.キュリー6 [読書・ミステリ]


化学探偵Mr.キュリー6 (中公文庫)

化学探偵Mr.キュリー6 (中公文庫)

  • 作者: 喜多 喜久
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2017/06/22
  • メディア: 文庫
評価:★★★☆

人呼んで ”Mr.キュリー” こと
四宮大学理学部化学科准教授・沖野春彦と、
大学総務部で働く採用2年目の職員・七瀬舞衣。
このコンビが大学の内外で起こる事件を解決していくシリーズ第6弾。
今回は初の長編である。

毎度のことだが、大学が舞台で探偵役が研究者だけども、
化学の専門的な知識がなくても十分楽しめる。


伯父と二人暮らしをしていた13歳のエリーは、
学会のためにアメリカに訪れていた
四宮大学の学生・二見雄介と知り合う。

伯父との生活に、精神的に疲弊していた彼女だったが、
雄介の語る有機化学という学問に興味を覚えるようになる。

そして3年。エリーは16歳で大学入学を果たす化学の天才へと成長した。
そして、四宮大学へと留学生としてやってきた彼女は、
沖野のもとで研究を始めることになる。

研究テーマは、彼女自身の希望により、天然素材トーリタキセルAを
人工的に作り出す方法を発見すること、と決まる。

トーリタキセルAについて調べた沖野は、昨年まで
二見雄介という大学院生がそれについて研究していたことを知る。
しかし彼は、なぜか大学院を中退し、消息不明になっていた。


まあだいたい予想がつくだろうが
エリーが日本にやってきた目的は、研究もあるけれど
それ以上に、雄介に再会することだった。

舞衣はエリーのために雄介を探し始めるが
それは同時に彼が大学を去った事情を調べることでもあった。

一方、「トーリタキセルAの全合成」は困難を極め、
沖野とエリーという ”最強コンビ” にも関わらず、
最終段階での合成失敗が続く。
しかしそれには、ある ”理由” があった・・・


3年前から、ひたすら雄介に再会することを夢見て生きてきたエリー。
いやあ健気でいいお嬢さんだねぇ。

化学という学問と、トーリタキセルAという化合物が
雄介とエリーをつなぐ ”縁” となったが
その ”縁” は、彼女が日本に来たときには
すでに切れてしまっていたかにみえた。
その ”縁” を沖野と舞衣がふたたびつなぎ合わせようとする。

化学をメインに据えたミステリとしても面白いけど
ラブ・ストーリーとしても感動的。

あとは舞衣さんと沖野先生の仲だけ(笑)なんだけど、
こっちはまだ当分進展しないのですかね・・・・?

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コメント 4

mojo

xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-07-20 23:03) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-07-20 23:03) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-07-20 23:04) 

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-07-20 23:04) 

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