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迷いアルパカ拾いました [読書・ミステリ]

迷いアルパカ拾いました (文春文庫)

迷いアルパカ拾いました (文春文庫)

  • 作者: 似鳥 鶏
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/07/10
  • メディア: 文庫



評価:★★★

楓ヶ丘動物園に勤務する飼育員の "僕" こと桃さん、
お客さんに絶大な人気のアイドル飼育員・七森さん、
変人でオタクの服部くん、獣医の鴇先生の4人組が活躍する
ミステリ・シリーズ第3作。

ある夜、退勤しようとした桃さんと七森さんは
動物園の通用門近くの路上で "迷いアルパカ" を保護する。

しかしこの件がニュースで報道されても所有者は名乗り出ず、
それどころか謎の二人組の侵入者が現れる。
そしてなぜか、七森さんの様子が変だ。

どうやら、彼女の大学時代の友人・千恵が失踪したらしい。
彼女のアパートを訪れた4人組だが千恵の姿はなく、
いたのは放置されて死亡寸前のハムスターだけ。
そこへ現れたのは、千恵の恋人と名乗る青年・鈴木だった・・・


ぼやいてばかりで惚けた桃さんが語り手なので
ドタバタ劇が続くユーモア・ミステリになってるが、
引き起こされる騒ぎの底は意外と深い。

今回も、ある目的のための "動物の利用" がテーマで、
事件の裏には "人間のエゴ" がある。
まあ、動物たちは喋れないからなあ・・・

3作目にもなると、レギュラー陣の安定感はもう充分。
事件が解決に至るクライマックスでの4人の呼吸もぴったりである。


さて、七森さんと鴇先生という "ダブルヒロイン" に対して、
桃さんの立ち位置はどこにあるのか、あるいはどこへ向かうのか。
本作のラストでは鴇先生とちょっといい雰囲気になったみたいだが、さて。


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mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2016-04-11 21:52) 

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