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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 ーSTASHAー」感想・・・のようなもの その5 [アニメーション]



※ネタバレを含みます。未見の方はご注意を。


■前章時点での予想
(個人的な妄想です)

 前章の記事で、デザリアムの正体を「並行世界における、時間断層を放棄しなかった地球の未来」が「並行世界(あちらの世界)のイスカンダルによってこちらの世界へ飛ばされてきた」のではないか、ついでに時間も何百年か過去に跳んでしまって・・・という予想(妄想)として書き散らした。

 後章が公開され、さらにいくつかの情報が明らかになったことで、この予想をもう一度検証してみようと思う。


■後章で明らかになったこと

 デザリアムの皆さんの台詞などからいくつか拾ってみよう。


○イスカンダルは「忌むべき星」

「一刻も早くイスカンダルを持ち帰るのだ。
 この忌むべき星を我らの故郷に」(第5話)


○イスカンダルが持つ「呪われし力」=波動エネルギー

「その呪われし力が何をもたらすかも知らずに・・・」(第5話)
波動エネルギーをもてあそぶ愚か者どもよ」(第6話)
「貴様たちには過ぎたる力だ。
 いたずらにもてあそび宇宙そのものを破壊へと導く」(第6話)

 イスカンダルが「忌むべき星」なのは、「呪われし力」を秘めているから。
 そしてその「力」とは、波動エネルギーのこと。スターシャの発言からも、デザリアムの目的が「波動エネルギー」を我がものにすることだとわかる。

 そして「波動エネルギー」が「何をもたらすか」をデザリアムは知っている。それは「宇宙そのものを破滅へと導く」こと。
 デザリアムは波動エネルギーが引き起こす惨禍を見たことがあるようだ。あるいは、それは自分たち自身に起こったことなのかも知れない。


○デザリアムの歴史には断絶がある?

「おそらくは ”大喪失” に含まれる記録・・・あれは何者だ」(第5話)

 過去のある時点で「大喪失」なるもの(おそらくは何らかの災厄)があり、そこで記録の喪失が起こって歴史に断絶が生じている。大喪失の時期のみの歴史が失われたのか、それ以前全ての歴史が失われたのかは不明だが。
 デザリアムが地球の未来だとして、ヤマトのことを知らないのはこれで説明できるのだが・・・


○デザリアムは歴史を俯瞰して語る

今という時を生きることしか知らない貴様たちには
 しょせん理解できまいが・・・」(第6話)

 未来人が過去の世界を見て言ってる台詞のようにも聞こえるが、単にデザリアム人が長命であることを示す台詞ともとれる。
 デザリアム人が旧作のように機械化されているなら、たしかに長命になってるだろうが。

「既に次元潜航を実現していたとはうかつだった。
 しかし潜航中の艦を捕らえて釣り上げる技術は
 まだこの時空間にはあるまい」(第6話)

 こっちの台詞こそ、デザリアムが未来人であることを示しているように思えるが。


○デザリアムは過去、イスカンダルと何らかの関わりがありそう

「忌むべき星イスカンダル。
 その呪われし力は我らデザリアムの手で管理されねばならぬ」(第6話)
「忌むべきものを遠ざけるのではなく身の内に取り込む。
 それでこそ我らは完全になれる
 我ら光と対をなす闇・・・イスカンダルを」(第6話)

 デザリアムはこの時空で初めてイスカンダルと出くわしたのではなく、かつて何らかの関わりがあったように思われる。
 ”忌むべき星” 呼ばわりしてるくらいだから、過去にイスカンダルから ”ひどい目” に遭って、それには波動エネルギーが関わっていたのかも知れない。

 しかも「対をなす」という意味深な単語。「光のデザリアム」と「闇のイスカンダル」は、過去のある時点で ”対等な関係” にあったか、あるいは ”もともと1つだったものが2つに分かれた” という解釈も可能だろう。


○デザリアム人は完全な機械ではなく、人間の感情を残したサイボーグ?

「揺らぎを感じます。お前の内深く生じた揺らぎを・・・」
「直ちに修正を」
「慌てずともよい。
 その揺らぎこそ、デザリアム千年の夢が夢でないことの証し
 制御するのです」(第6話)

 この辺の台詞の意味はよくわかりません。
 私が考えたのは上に書いたけど、違う解釈もありそう。


○デザリアムのエネルギーは波動エネルギーと相性が悪い

たった一発の爆弾がなぜ・・・」
波動エネルギー・・・呪われた力よ」(第8話)

 ゴルバ内部の誘爆が続くことからも、これは確からしく思える。ここは旧作の設定を引き継いでいるのか。


■潘恵子さんの起用

 後章で一番のサプライズは潘恵子さんの起用。しかもデザリアムの「女帝」(?)役ともとれる立ち位置。

 旧作「ヤマトよ永遠に」でサーシャ、同じく「ヤマトIII」ではシャルバート星のルダ王女を演じていましたね。
 その彼女を起用したのは何故なんでしょうか。

[理由その1]
 デザリアムの正体がサーシャ(イスカンダル)と何らかの関わりがあることを示す伏線?
[理由その2]
 デザリアムの正体がルダ(シャルバート)と何らかの関わりがあることを示す伏線?

 という可能性もありそうに思えます。

 とは言っても、案外、旧作からのファンのための ”サービス出演” に過ぎなかったのかも。


■デザリアム再考

 さて、後章で得た情報を付け加えて、さらなる妄想を組み上げてみよう。

[1] デザリアムの誕生

 かつてイスカンダルとデザリアムはひとつで、過去のある時点で分かれたと仮定すると、ありそうなのはイスカンダルが武力路線(波動砲で大マゼラン銀河に覇を唱えた)を放棄することに決めた頃かと。
 武力放棄に反対した好戦派が、イスカンダルと袂を分かった、それも、反乱を企てたが失敗し、追放されたのかもしれない。
 イスカンダルへ並々ならぬ敵意を抱いていることから考えると、後者の方がありそう。


[2] シャルバート星

 イスカンダルは天の川銀河の惑星をひとつ選び、コスモリバースでイスカンダルの環境を再現、その星に好戦派の者たちをエレメント化して封印した。その際、波動エネルギー技術も奪っておいた。これがシャルバート星。
 その後、シャルバート星を訪れた異星人たちがエレメント化された超文明の一端に接し、神格化して敬うようになる。これがシャルバート教。


[3] ”大喪失” 発生

 一方、時間断層を放棄しなかった地球では際限ない軍拡が続き、やがて内戦が勃発する。このとき、時間断層とともに歴史の記録の大部分が喪われてしまう。「波動エネルギーを弄んで破滅を招いた」わけだ。このとき、歴史/記録とともに波動エネルギー技術も失ってしまう。
 地球は滅亡寸前まで人口が減り、人々の機械化・長寿化が進む。


[4] デザリアムによる併合

 地球が内戦に明け暮れていた頃、デザリアムは数千年の眠りから覚めて自ら封印解除に成功する。行動の自由を取り戻した彼らは新たなエネルギー源を開発して内戦後の地球に侵攻、機械化した地球人を支配下に置く。
 内戦で疲弊した地球はあっという間に併合されてしまう。ゴルバ内にあったアンドロメダの残骸は、このときに接収したもの。


[5] 並行世界への追放

 地球を手始めにデザリアムは天の川銀河の征服に乗り出すが、それを知ったイスカンダルによって阻止されてしまう。
 デザリアムは未来の地球人共々、並行世界の過去(ヤマト2205世界の過去)へ追放されてしまう。


[6] そして「2205」へ

 ヤマト2205世界においても、デザリアムはイスカンダルへの怨みを忘れず、波動エネルギーの奪還を目的にリベンジマッチを挑むことに。それが「新たなる旅立ち」の物語。
 デザリアムの目的は、”こちらの世界” を征服することか、”あちらの世界” へ帰還して ”本来のイスカンダル” に復讐することなのかは分からないが・・・

 ・・・この設定だと、”2205年のヤマト宇宙” のどこかにはシャルバート星があって、そこには古代イスカンダルの好戦派の方々が覚醒を待ってる、ってことになりそう。ただ、彼らが目覚めた世界には時間断層を放棄した地球があるわけだが・・・

 うーん、とりあえず書いてはみたものの、いろいろしっくりこないところがあるなぁ。まあ所詮は一個人の妄想ですからね。


■「3199」予想

 すでに「新たなる旅立ち」には旧作「ヤマトIII」の要素が多分に盛り込まれているので、「3199」もそうなると思われる。つまり「永遠に」にも「III」の要素が盛り込まれる。
 上に書いた予想で、デザリアムの正体をシャルバートと絡めてみたのも、この流れを頭に置いて考えてみたもの。

 さて、実際にはどんなストーリーになるのか全く予想がつかないけれど、いつも書いているとおり、ヤマトの新作について予想や妄想を展開できるなんて幸せな時代になったものです。


■終わりに

 今回の記事は難産でした。最初の予定ではイベント上映の終了する頃に合わせて2月終わりくらいのアップを考えていて、2月中旬くらいから少しずつ下書きも始めていたのですが、途中からパタッと手が止まってしまいました。

 いちばん大きな原因は私の怠慢なのですが、やはり影響が大きかったのはロシアのウクライナ侵攻のニュースでした。
 連日の報道に心が痛み、フィクションとはいえ戦争を扱った記事を書くのに躊躇を憶えたことは否定できません。


 そのくせ、読書録の記事は普通に書けてしまうのですから、なんとも自分の心理に不思議さを感じたり。ミステリだって人が死んでるのにねぇ・・・


 いっそのこと記事のアップを止めてしまおうかとも思ったのですが、いやここで止めたら、それはそれで ”負け” なのではないか、とも思って何とかここまでこぎ着けました。
 とはいっても、今までの記事と比べて、いささか切れ味の悪い内容になっているようでちょっと心残りではありますが・・・
 それでも、何とか年度内には決着をつけたかったので、今はちょっとホッとしています。


 つくづく思ったのは、カルチャー(サブカルチャー含む)は、平和があってこそ花開くし、心置きなく楽しめるということ。
 1日も早く、世界に平和がもたらされることを願っています。


 「3199」については公開時期さえ未だ明らかになっていませんが、早くても年末、下手すれば来年の春~夏頃じゃないかとも思ってます。旧作でも「新たなる-」と「永遠に」の間には1年ありましたからね。
 多少時間はかかっても、しっかりストーリーとシナリオを練ってもらって完成度の高いものを見せてほしいと思ってます。
 それまで、健康に気をつけて元気に長生きしなければね(笑)。

 ここまで、長い長い駄文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
 m(_ _)m



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