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「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 ーSTASHAー」感想・・・のようなもの その4 [アニメーション]



※ネタバレ全開です。未見の方はご注意を。


最終話「こんにちは サーシャ」

 なんとも大胆なタイトルです。スペースオペラの表題とは思えませんね。


■波動砲発射態勢

 全てを達観したかのようなデスラーの表情、
 そして宙空に手を伸ばすスターシャ。

 しかし、発射3秒前に停止ボタン(そんなものあったんだ)を押す土門。
 古代に銃を向けて
「もっと早くこうするべきだった」


■ゴルバにて

 多脚戦車がデウスーラに取り憑く。さらに後方ではさらに降下してくる。
 「3199」でもこんなシーンが見られるのでしょうか。


■艦内を走る土門

「力を貸してください 全員を助ける方法があるんだ」

 土門が試作機の性能を知っていたがゆえに思いついた作戦か。これも前章で伏線があったね。さすがに防大主席はダテじゃない。

 藪+新人クルーを招集、内火艇には既に古代が待機。


■譲れないもの

 古代は語る。

「もっと早くこうするべきだった。お前は正しい。
 でもその正しさが報われるとは限らない。現実は複雑で残酷だ。
 理不尽なことでも受け入れた方が傷は少なくて済む。
 それもひとつの正しさだ」

「でもそれでも、絶対に譲れないものが人にはある。
 それを譲れと言われたら抵抗しろ。立場なんか気にするな。
 お前がお前であり続けるために徹底的に戦い抜け」

 かつて、イスカンダルへの旅で沖田から言われたこと。
 そして、テレザートへの旅で古代自身が貫いたこと。

「忘れていた・・・ずっと俺は」

 忘れていた、わけではないだろうと思う。彼はそんな忘れっぽい人間ではないよ。そんな大事なことを忘れられる人間だったら今までこんなに悩んでない。
 時間断層の消滅、それに値する人間であるためには、失敗は許されない。
 だから、そうならなように自分を押し殺していた。
 あえて自分で自分を狭い枷の中に閉じ込めていた。

 まっすぐに物事に向き合う土門の行動を見ていて、自分を貫く勇気を取り戻した、というのが本当のところだろう。


■副長・島

「そう、古代艦長がそう決めたのね。分かりました。直ちに準備します」

 モニター越しに会話してるのは島。古代不在の今、ヤマトの指揮を執ってるのは彼。このあとの戦闘中でも指示を出してる。
 旧作「III」でも副長だったはずだが、彼が指揮を執ってるシーンは記憶にない。ただ私が忘れてるだけかも知れないが(笑)。


■演説キャラ・真田

 ヒュウガの艦長席から真田が檄を飛ばす。

「全艦、反転180度! 連合艦隊全艦に告ぐ!
 これより地球艦隊はデスラー総統の救出作戦を敢行する。
 志あるものは我に続け!
 敵の陽動に貴官らの協力が不可欠だ。
 移民船団は可能な限り遠くに退避せよ。
 賛同する艦底は反転を以てその意を示せ!」

 「2205」最終話でもそうだったけど、リメイク版の真田さんは演説が実に上手い。これを聴いたらみんな奮い立ってしまうだろう。


■暗号通信

 イスカンダルで戦いを見守る姉妹のもとへ通信が。
 地球からのものと気づくユリーシャ。ヤマトで旅した経験から、だろう。


■連合艦隊vsデザリアム艦隊

 山本玲とメルダのツーショット。こういう、見たかったシーンを見せてくれるのがニクいね。しかもBGMがハマってる。


■コスモハウンド発進

 旧作のコスモハウンドが、次元潜航艇としてこんなに大活躍するとはね。
 このあたりのアレンジも上手いなぁ。

「地球軍初の次元潜航艇。三度に一度は動作不良を起こすバカ犬だけどな」
「マジか」「いいじゃんあんたに似合いだよ」

 潜航し、イスカンダル王宮地下に出現するコスモハウンド。


■「ねえさん!」

「イスカンダルではどうだか知らない。
 でも地球では自分の兄弟を愛してくれた人は家族になるんです。
 兄を愛してくれたのなら、あなたは私の姉ということになる。
 ほかのことはどうだっていい。一緒に地球に来て下さい。
 私は・・・もう二度と家族を失いたくない!」

 この台詞は藪くんにはことさら響くよねぇ・・・

「義姉(ねえ)さん!」

 この台詞にはびっくりだったが、古代の必死の思いを伝えるという意味では、変に回りくどい表現をするよりこっちのほうがよかったと思う。

「あなたが脱出しないとデスラー総統も引き上げられないんだ。
 ばかみたいでしょう? バカなんです人間って。
 大切なもののためなら、割に合わないことも平気でしちゃうんです。
 スターシャさん、あなたも人間ならバカになってください!
 全てを捨ててこの墓場から抜け出す勇気を!」

 このあたり、福井節満開。

「行きましょう、お姉様。過去を繰り返す亡霊じゃない。私たちも命。
 予想のつかない明日に向かって生きる命のはずです。
 1分でも1秒でもいい ただ一度の本当の命を私も生きたい!」

 過去に縛られて永遠に生き続けるよりも、例えそれがどんな短い時間であっても、自分の意思で未来を生きたい。


■コスモハウンド攻防戦

 発進したコスモハウンドを、ゴルバから放たれた ”網” が襲う。

「ソナーに感! 反応増大!」「こいつがガミラスの潜航艇を飲み込んだ」
「土門、お前の作戦だ。お前が指揮を執れ」

  指揮官席に座る土門。各メンバーに指示を飛ばす。
 古代も要所要所で命令を出す。

 土門は作戦指揮、古代は一段上の視点から全体を統括。
 コスモハウンドのコクピットは、いままさにヤマトの第一艦橋の縮図になってる。古代がそこにいて指揮を執っていれば、そこがヤマトだ。
 かつての沖田の位置に古代が、古代のポジションに土門がいて。
 これは彼ら新人クルーが成長した数年後のヤマトの姿なのかも知れない。

 それにしても「勇ましいのは名字だけか? キャロライン」とか、古代は各メンバーのことをよく知ってるようだ。指揮官たる者、各クルーのデータはしっかり頭に入ってるのか。


■「ターゲット捕獲完了」

 コスモハウンドの一部を内部に取り込んだゴルバ。

「敵機内に波動エネルギー反応」
「罠だ! 早くゴルバの外に出せ!」

 波動掘削弾が爆発し、要塞内に誘爆が広がる。
 デザリアムの使うエネルギー源と波動エネルギーとでは相性が悪そうなのだが、そこら旧作の設定を引き継いでいるのか?


■デウスーラ脱出

「デスラー総統、スターシャ女王は救出した。至急脱出されたし」

 スターシャからの「アベルト・・」という呼びかけにも、なぜかデスラーの表情は晴れない。彼女がイスカンダルなしには生きられないと知っていたのだろう・・・なぁ。


■断末魔のゴルバ

「記録が歪む・・・デザリアム千年の夢が揺らぐ・・・」

 この台詞の意味が不明。何かの伏線になってるのか?

「たった一発の爆弾がなぜ・・・」
「波動エネルギー・・・呪われた力よ・・・」
 メルダーズ、デザリアムに殉ぜよ! 悪魔の艦を沈めよ!」

 要塞砲の発射態勢に入るが、スターシャが自爆スイッチを押す。
 イスカンダルの爆発で破壊されるゴルバ。
 このときのスターシャも、全てを達観した表情。

 そしてデスラーの後ろ姿・・・この後起こることを知ってたのだろう。


■別離の時

 デスラーと対面するスターシャ。デウスーラ艦内か。
 手を伸ばし、デスラーの頬に触れるスターシャ。

「その目・・・ずっと私を見ていてくれた
 忘れません ありがとう・・・」

 同時に、光となって消えていく。
  腕を伸ばすデスラー、しかし抱くことは叶わず。
 嗚咽が漏れる。

 古代とデスラー以外のメンバーは驚く。やはり2人は知っていたようだ。

「私たちはイスカンダルの記憶。星とともに消えるのが定め。
 でもこの子は違う。あなたたちの星のエレメント。
 古代守とお姉様の間に生まれた命だから」

 カプセルをみやこに渡すユリーシャ

「サーシャ、地球で楽しく、ね・・・」涙を流しながら消えるユリーシャ

「知っていたんですか? なぜ・・・こうなるって知っていたのならなんで!?」

「これで救われた心もある。たとえ一瞬でも最後に愛する人に会えて・・・
 それだけで人は救われるんだ」
「最後に・・・父さん・・・俺を見て・・・」

 第一話の回想シーン。この時の土門の父の笑顔について前章の時の記事にいろいろ書きましたが、私の気の回しすぎだったみたいですね。至ってシンプルな理由だったようで。

 最近、自分の人生の残り時間が少なくなってきたせいか、自分の臨終のことを考えたりする。不慮の事故で死ぬなら仕方がないが、ベッドか畳の上で死ぬとしたら、自分が最後に見る顔は誰だろう? って。
 順当に考えたらかみさんの顔なんだろうが・・・「これが俺の人生で最後に見る顔か」と思うと、不思議な感慨が・・・うーん、湧きそうで湧かないのは何故だ(おいおい)。

「人が・・・人にできるのは・・・それくらいしか」
「十分です きっと・・・それだけで十分なんです」


■「おかえりなさい」

 アスカに帰還したコスモハウンドを出迎える雪
「これがスターシャさんの・・・」
「まずは検疫に回すべきだろうが・・・」

 輝く球体が広がり、やがて赤ん坊の姿へ。

「サーシャ・・・」赤ん坊を抱く雪
「スターシャさんと兄さんの・・・」

 古代の指を掴むサーシャ。「2202」最終話で登場した指はてっきり美雪の化と思ってたけど、サーシャだったのかも知れない。

 微笑む古代。本作の中で、古代が笑ったのはここが初めて。

「おかえりなさい。こんにちは、サーシャ」

 雪のもとへ、やっと ”彼女が愛する古代” が還ってきた。


■すばらしいこと

 避難船の中で、家族と再会する藪。

「知ってるか? どん底の次にはもっとすばらしいことが・・・」

 同時に主題歌「愛は今も光」が流れ出す。


■別れを告げる古代とデスラー。

「ガミラスの出自もいずれは民の知るところとなるだろう」

 情報統制はしない模様。

「だが、我々はこれからもガミラスという名に誇りを持ち続ける。
 誇りとは与えられるものではなく、自らの中に見いだしていくもの」

 ガミラス人の将来を悲観しない。可能性を信じる。
 これから国家を再興しようという指導者なら、そうあるべき。

「デスラー総統・・・」

「スターシャに会わせてくれたこと、礼を言う。ほんのひとときでも、
 この先生きていくのに十分なものを受け取ることができた」

 男なら、誰でも1人くらいは心の中に ”永遠の女性” を棲まわせている。
 その女性を思い出すとき、同時に蘇る感情は様々だろう。
 しかしすべては過ぎたこと。この思いは墓場の中まで持っていく。

「彼女の子を頼む。古代、手放すなよ。お前の愛する者を」

 去って行くガミラス船団、地球へ帰還するヤマト艦隊。


■そして「3199」へ

「これが敵要塞の中に?」
「波動掘削弾を送り込んだ際 撮影に成功した映像です」
「アンドロメダ級・・・」
「あるいは捕獲されたのか。最初はそう思いましたが
 実際に製造されたものよりはるかに桁が多いのです」
「デザリアム・・・一体 何者なのか・・・」

 そして『ヤマトよ永遠に REBEL3199』のロゴが。

 デザリアムについて、また少し考えたことがある。それは次の記事で。




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