ブラッド・ブレイン 全3巻 [読書・ミステリ]
評価:★★★☆
東京湾のお台場の南西に位置する人工島に、1つだけある建物。
日本の脳科学の権威・早坂群一の提唱で建設された
地上11階、地下1階の威容を誇る脳科学医療刑務所だ。
日本の脳科学の権威・早坂群一の提唱で建設された
地上11階、地下1階の威容を誇る脳科学医療刑務所だ。
ここには全国の刑務所から集められた ”特異な犯罪者” が
集められていて、早坂は特別矯正監として実質的にここを仕切る。
「犯罪者の脳の研究」をテーマとする早坂によって、
ここは彼の ”研究のための実験場” になっているわけだ。
集められていて、早坂は特別矯正監として実質的にここを仕切る。
「犯罪者の脳の研究」をテーマとする早坂によって、
ここは彼の ”研究のための実験場” になっているわけだ。
この刑務所にあって、広大な個室を与えられ、TVは見放題、
インターネットの閲覧と検索も自由という最高級の待遇を
受けている囚人、それが月澤凌士(つきさわ・りょうじ)。
6年前に一夜にして5人の命を奪い、死刑が確定している男だ。
インターネットの閲覧と検索も自由という最高級の待遇を
受けている囚人、それが月澤凌士(つきさわ・りょうじ)。
6年前に一夜にして5人の命を奪い、死刑が確定している男だ。
月澤は刑事事件の資料を読んで、容疑者の持つ完璧なアリバイを
あっさりと崩してみせ、解決へと導いた。
彼の類い希な推理力を未解決事件の解決に利用しようと考えた
警察関係者は、月澤の代わりに捜査に当たる ”相棒” を選出した。
あっさりと崩してみせ、解決へと導いた。
彼の類い希な推理力を未解決事件の解決に利用しようと考えた
警察関係者は、月澤の代わりに捜査に当たる ”相棒” を選出した。
それが警視庁の刑事・百成完(ももなり・かん)。
本シリーズの主人公でもある。
彼は刑務所内の月澤と連携して事件の情報を集め、
それを受け取った月澤が真相を解き明かす、そういう関係だ。
本シリーズの主人公でもある。
彼は刑務所内の月澤と連携して事件の情報を集め、
それを受け取った月澤が真相を解き明かす、そういう関係だ。
こういう風に書いてくると、月澤と百成という
異色のホームズ/ワトソンの活躍する物語、って思うだろうが
そのように展開するのは1巻の「闇探偵の降臨」のみ。
ここでは、団地の2階から聞こえてきた奇妙な声の謎、という
些細な出来事が、意外な凶悪事件の解決までつながる顛末が描かれるが
実はこれらすべてが、次巻以降へ向けた伏線になっている。
異色のホームズ/ワトソンの活躍する物語、って思うだろうが
そのように展開するのは1巻の「闇探偵の降臨」のみ。
ここでは、団地の2階から聞こえてきた奇妙な声の謎、という
些細な出来事が、意外な凶悪事件の解決までつながる顛末が描かれるが
実はこれらすべてが、次巻以降へ向けた伏線になっている。
2巻と3巻では舞台は脳科学医療刑務所の中に移る。
実質的な所長を務める早坂が、何者かに殺害される。
彼のバイタルをモニターしていた刑務所の管理システムによって
直ちに非常事態プログラムが作動、すべての扉が自動で施錠されてしまい
そのとき室内にいた囚人たち・看守たちはみな拘束されてしまう。
彼のバイタルをモニターしていた刑務所の管理システムによって
直ちに非常事態プログラムが作動、すべての扉が自動で施錠されてしまい
そのとき室内にいた囚人たち・看守たちはみな拘束されてしまう。
殺害事件発生時に室内におらず、行動が自由だったのは
月澤、百成、そして5人の囚人のみ。
彼らの中に犯人はいる・・・
月澤、百成、そして5人の囚人のみ。
彼らの中に犯人はいる・・・
なんと言っても月澤のキャラがかっこいい。
推理力のみならず身体能力も桁外れで、格闘戦でもめちゃくちゃ強い。
いわゆるダークヒーローなんだが、
彼が闇の道へと落ちる切っ掛け、そして6年前に起こした
大量殺人の真相が明らかになる3巻を読んでいると
いつのまにか彼を応援してしまうようになる。
彼に対峙する5人の囚人たちもみな個性的。何せ、
早坂が全国の刑務所から選んできた ”エリート囚人”(笑)だからね。
早坂が全国の刑務所から選んできた ”エリート囚人”(笑)だからね。
彼らが非常事態プログラム発生を利用して脱獄を企て、
月澤/百成コンビを相手に権謀術数の限りを尽くすところも読みどころ。
月澤/百成コンビを相手に権謀術数の限りを尽くすところも読みどころ。
そして、そんな月澤をはじめとする ”エリート囚人” たちを相手に
揉みに揉まれた(笑)百成くんも、最初は振り回されるばかりなのだが
次第に成長し、推理の冴えも見せるようになる。
そんな ”ワトソン役の成長” も注目かな。
揉みに揉まれた(笑)百成くんも、最初は振り回されるばかりなのだが
次第に成長し、推理の冴えも見せるようになる。
そんな ”ワトソン役の成長” も注目かな。
最後までどう転ぶか分からないストーリーにハラハラして
楽しい読書の時間を過ごさせてもらった。
楽しい読書の時間を過ごさせてもらった。
xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2019-12-31 21:33)
鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2019-12-31 21:33)
@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2019-12-31 21:33)
31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2020-01-02 00:18)