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探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて [読書・ミステリ]

さすがに年度初めは忙しいなあ・・・なぁんて思って
ちょっとブログを放置してたら、
あっという間に一週間も経ってました。
ほんと、光陰矢のごとしですねえ(笑)。


探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて (幻冬舎文庫)

探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて (幻冬舎文庫)

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 文庫
評価:★★★

ロリータ服に身を包んだ10歳の少女・綾羅木有紗(アヤラギ・アリサ)。
名探偵の両親の間に生まれ、豪邸で暮らすお嬢様。
しかし実は彼女もまた名探偵の素質を秘めており、
さえない三十男・橘良太(たちばな・りょうた)を従えて、
今日も難事件に立ち向かう・・・という設定の連作ミステリ。


「第一話 名探偵、溝ノ口に現る」
スーパーマーケット勤めの "俺" こと、橘良太は
仕入れの大量誤発注をやらかしてクビになってしまう。
地元・神奈川に帰って木造アパートに移り住んだ良太は
「なんでも屋タチバナ」を開業する。
ある日、依頼人・篠宮龍也(たつや)の家にやって来た良太は
龍也の父・篠宮栄作画伯の死体に遭遇してしまう。
犯人が不明のまま一週間が過ぎ、良太は新たな依頼を受ける。
名探偵・綾羅木孝三郎が事件捜査のため不在の間、
一人娘・有紗のお守り役を仰せつかったのだ。
しかしこの有紗嬢、とんでもないお転婆娘であった・・・

「第二話 名探偵、南武線に迷う」
有紗の父・孝三郎から "有紗のはじめてのお使い" を見守る、
という依頼を受けた良太。
有紗が小学校の帰りに溝ノ口から分倍河原まで電車で移動し、
駅前の喫茶店『ブンバイ』で待っている旅行ライター・中崎に会い、
彼に孝三郎からの礼状を渡す、というもの。
有紗は無事に "お使い" をやり遂げるが、ちょうど同じ頃、
溝の口の駅前で女性の変死体が発見されていた。
やがて、容疑者として中崎が浮上してくるが
彼には犯行時刻とされる時間帯に分倍河原で有紗と会っていたという
鉄壁の "アリバイ" があった・・・

「第三話 名探偵、お屋敷で張り込む」
良太の元へ社長夫人・須崎瑛子が持ち込んできた依頼は
夫・建夫(たけお)の浮気調査だった。
瑛子が家を空ける週末に、建夫が屋敷の離れに女を連れ込むところを
押さえるべく、良太は須崎邸で張り込むことになるが、
なぜか有紗も同行することに。
そして一夜明けた朝、建夫の銃殺死体が発見される・・・

「第四話 名探偵、球場で足跡を探す」
草野球チームから不足メンバーの穴埋めを依頼された良太。
しかしチームは惜敗、翌週に行われる試合にも良太は狩り出されるが
ピッチャーマウンドでチームの監督・剣崎が
胸を矢で射抜かれた死体となって発見される。
死体の周囲に足跡はなく、犯人は遠距離からボウガンで
犯行に及んだと思われたが・・・


黙っていれば美少女なのだが、口を開くとかしましい。
良太に対しても、口だけでなく手も出す足も出すというじゃじゃ馬ぶり。
でもまあカワイイからいいか(おいおい)。

基本的にはユーモアミステリなのだが、
どの作品にも "斬新な" トリックが仕込まれている。
ここでいう斬新とは、まあ "普通" のシリアスなミステリでは
あまりお目にかからないタイプの、という意味。

いちおう作品中では堂々と "成立" しているんだが
10歳のお転婆な美少女が周囲の大人を振り回すという
いささか "破格" な状況下なので、そのおかげで
こういう "特異" なトリックも案外気にならないのかも知れない。

良太の友人で溝ノ口署の刑事・長嶺(ながみね)は
ことあるごとに良太からロリコン呼ばわりされていたり、
どうみても言動が名探偵っぽくない有紗の父・孝三郎とか、
サブキャラもユニーク。

そして有紗の母・慶子さんは、本書では一切姿を見せないのだけど、
その描写からするとたしかに世界的な名探偵みたいなので、
次作以降での登場に期待したくなる。


ネットで見てみたら、本作は2017年に
単発でTVドラマ化されてるんだね。未見なんだけど(笑)。
アリサには本田望結、橘良太は田中圭、綾羅木孝三郎は岩城滉一。
ただ、ストーリーを見る限り原作とはずいぶん異なっているみたい。

nice!(2)  コメント(2) 
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mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-04-17 21:42) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-04-17 21:43) 

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