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日本SF短編50 II [読書・SF]

日本SF短篇50 II (日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー)

日本SF短篇50 II (日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー)

  • 作者: 山野浩一
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/04/10
  • メディア: 文庫



評価:★★★

日本SF界50年にわたる、50人による、50作。その第2巻。
私の年齢でいえば中学3年~社会人2年目にあたる。
前回と同じく、作家に関するあれこれや、
その当時の四方山話なども含めて書いていこう。


1973「メシメリ街道」(山野浩一)
 収録作を分類すれば "不条理SF" かなあ。
 でもこんなのばっかり読まされるんだったらいやだなあ。
 だってヤマなしオチなし意味なし、なんだもの。
 あ、ニューウェーブってヤオイ系の走りだったんだ(違)。

1974「名残の雪」(眉村卓)
 収録作はNHK少年ドラマシリーズ「幕末未来人」の原作だそうな。
 「燃える傾斜」は私のSF好きを決定づけた作品の一つだったけど
 眉村卓といえばやっぱり「司政官」だなあ。
 「消滅の光輪」は読んだけど「引き潮のとき」は未読。
 いつか読もうと思ってる。
 「不定期エスパー」は途中まで読んだかなあ。
 あれももういっぺん読みたいなあ。
 病床の奥様のために1日1作ショートショートを書いて、
 その数が星新一を上回るなんてスゴイ人だなあ。
 この年、TVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」放映開始。
 私の人生はある意味、ここで変わった。

1975「折紙宇宙船の伝説」(矢野徹)
 矢野徹といえばやっぱり「地球0年」と「カムイの剣」だなあ。
 前者は漫画化されたし、後者は映画化されて観に行ったなあ。
 角川文庫書き下ろしの続編もあったはずだが未完だったね。
 翻訳もたくさんしてた。
 「宇宙の戦士」も「デューン」シリーズもこの人の訳で読んだ。

1976「ゴルディアスの結び目」(小松左京)
 大御所の登場だ。収録作も読んでいるはずなんだが
 記憶が確かでない。うーん、歳のせいか?
 最初に読んだのは「日本沈没」だったかなあ。
 「エスパイ」も読んだ。映画化されて観に行ったなあ。
 主演が藤岡弘で、ヒロインの由美かおるがエロかった。
 「復活の日」も面白かった。もちろん映画も観に行った。
 うーん、角川商法に踊らされてた日々。
 「さよならジュピター」は、映画はともかく(おいおい)
 小説は素晴らしく面白かった。
 短編もいいけど、人類存亡の危機を描いた長編を書かせたら
 小松左京の右に出る人はいなかったなあ。

1977「大正三年十一月十六日」(横田順彌)
 日本の古典SFの発掘と紹介に尽力した人、だよね。
 シリアスな短編も書いてたけど、メインは "ハチャハチャSF"。
 ああ、懐かしい響きだなあ・・・
 この年、劇場版「宇宙戦艦ヤマト」公開。
 流石に徹夜待ちはしなかったが観に行ったなあ・・・

1978「ねこひきのオルオラネ」(夢枕獏)
 収録作は「奇想天外」で読んだけど、あまり印象に残らない人だった。
 それが突如「魔獣狩り」なんて始めて、
 それまでとのギャップがでかすぎて驚いたのを憶えてる。
 「キマイラ」も読んでたけど、途中で読む気が失せてそれっきり。
 この年、TVアニメ「未来少年コナン」放映開始。名作。
 さらに劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」公開。
 この作品で「ヤマト」への熱狂から醒めた(醒めさせられた?)。
 それが復活するには34年の時を待たねばならなかった・・・

1979「妖精が舞う」(神林長平)
 神林長平って、なんとなく好きになれなくて読んでない。
 たまにアンソロジーで読んだりするけどやっぱりダメ。
 収録作は「戦闘妖精・雪風」シリーズの雑誌掲載版第一作。
 OVAアニメも観たけど、主役の深井零を無名時代の
 堺雅人が演じていたことに、つい最近気がついてビックリ。
 この年、劇場版「ルパン三世 カリオストロの城」公開。超名作。
 そして劇場版「銀河鉄道999」公開。これも名作だったね。
 ラスト、鉄郎とメーテルの別れのシーンに流れるBGMがもう最高。
 あ、ファーストガンダムもこの年だったか。

1980「百光年ハネムーン」(梶尾真治)
 収録作は作者らしいロマンティックな作品。
 梶尾真治といったらやっぱり「美亜へ贈る真珠」だろうし
 「クロノス・ジョウンターの伝説」だろう。
 前者は、日本の短編SFベストテンを募れば必ず上位に入るだろうし、
 後者はマイ・ベスト・SFの五指に入る。
 ただ、長編は今ひとつ相性が合わない感じ。
 この年、劇場版「ヤマトよ永遠に」公開。ツッコミどころ満載。
 大学の同級生と一緒に大宮の映画館へ観に行った。
 今どきのシネコンではありえない立ち見だったよ。
 そして、TVアニメ「伝説巨神イデオン」放映開始。

1981「ネプチューン」(新井素子)
 作者のデビューは78年。17歳の女子高生作家誕生だったね。
 書店で著者近影を見て、「こんな可愛い子が書いてるんだぁ」
 って思ったのを憶えている。
 収録作は21歳で書いてる。SFとしても良く出来てるとは思うが
 ラブ・ストーリーとしてもかなり苦い結末の話を
 あの若さで書けるのはたいしたもの。
 栴檀は双葉より芳し、ってやつだね。
 この年、劇場版「さよなら銀河鉄道999」公開。うーん、いまいち。
 作らなかった方が良かったかなあとも思うが、
 鉄郎と再会するシーンのメーテルの神々しいまでの美しさ。
 どこかで読んだのだけど「アニメで描かれた最高に美しいメーテル」
 ってあったのもうなずける。

1982「アルザスの天使猫」(大原まり子)
 収録作はなかなかもの悲しい話。
 短編はいくつか読んだけど、本格的に読むことはなかった人。
 この人も著者近影が美人だったなあ(そこかい)。
 この頃は就職して2年目くらいで、
 いろいろと忙しかったりと余裕が無かった時機。
 読書量も激減してたので、そのせいもあるのかも知れない。
 なにしろ、当時買ってたSFマガジン(月刊)が1ヶ月で読み切れなくて、
 どんどんたまっていくんだもの。
 ついには本棚に入りきらなくなって、泣く泣く処分した記憶が。
 この年、TVアニメ「超時空要塞マクロス」放映開始。
 そして、大河スペースオペラ「銀河英雄伝説」刊行開始。
 これは夢中になって読んだ。ちなみに第1巻の初版持ってる。
 ・・・って、このブログのあちこちで書いてるよなぁ。


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