私と踊って [読書・その他]
評価:★★
文庫で300ページちょっとの中に19編収めてある。
ミステリ、SF、ホラーその他と多くのジャンルに渡る
ショート・ストーリー集なのだが、
この文章を書き始めてみて、はたと困った。
短編集の場合は、いちばん印象に残った作品とか
出来がよいと思える作品を挙げていくのだけど
本書に限っては何も思いつかないのだ。
記録によるとちょうど一月前の2/24に読み終わってるんだけど
その時既に星2つをつけてるので
内容を忘れたということでもないのだろう。
「恩田陸という作家は、私にとって当たり外れが激しい」
というのは、このブログでも前にも書いたことがあるんだけど、
本書は私にとって "外れ" だったのでしょう。
長い物語の1シーンだけ切り取ったようなものとか
オチがよく分からないものとかが多くて、
"これ" と言える作品に巡り会えなかったようです。
唯一の例外は巻末に載った「交信」。
東京創元社の年刊SF傑作選で既読だったんだけど
探査機「はやぶさ」帰還を記念して書かれたもの。
初読の時は感動で眼がウルウルしてしまった。
文庫でわずか1ページの作品なんだけどね。
実は今、長編「夜の底はやわらかい幻」を読んでるんだけど
こちらはとても面白く読ませてもらってる。
こっちの方は "当たり" なんだろうね。