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007 / NO TIME TO DIE [映画]

ダニエル・クレイグ版007シリーズ、5作目にして最終作。

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wikiからあらすじを引用しつつ、思うところを書いてみよう。

スペクターとの戦いのその後。
現役を退いたボンドと恋人マドレーヌ・スワンは
イタリア・マテーラにて幸せに静かな生活を送っていた。

ボンドは、かつて愛したヴェスパー・リンドへの思いを断ち切るために
彼女の墓を訪れるが、そこでスペクターの紋章が描かれた紙を発見、
直後に墓が爆発する。さらにスペクターの傭兵たちが現れる。
襲撃からは辛くも逃れることができたが、
ボンドはスワンが裏切ったと思い、彼女と訣別してしまう。

5年後。ボンドはジャマイカで穏やかな日々を過ごしていた。
そんなある日、彼のもとに旧友でもあるCIAエージェントの
フィリックス・ライターがやって来て、
誘拐されたロシアの細菌学者ヴァルド・オブルチェフを
救い出してほしいと依頼する。

オブルチェフはMI6の秘密研究所で細菌兵器を開発していた。
そこが何者かの急襲を受け、細菌兵器のサンプルとともに
彼も拉致されてしまっていたのだ。

CIAの求めに応じて現役復帰したボンドは、
危険な生物兵器を操る正体不明の敵との
想像を超える過酷な闘いに身を投じていく。

事件の背後にいたのはリューツィファー・サフィン。
かつてスペクターに両親を殺されたことから
組織への復讐をもくろみ、さらには入手した細菌兵器を用いて
世界を混乱に陥れようと画策している。

物語が進むにつれて、スワンとサフィンの間に
意外なつながりがあることが明らかになっていくのだが・・・

最初、上映時間が163分(2時間43分)もあると聞いて
ギョッとしたのだが、観てみるとさほど冗長さは感じなかった。

 最近、長い映画を観るときに心配になるのが
 年齢が上がってきたせいかトイレが近くなったこと。
 2時間以内の映画ならほとんど心配ないのだけど、今回は2時間43分。
 今までの人生でも何回もないくらいの長丁場なので、
 見に行く日は朝から水分を控えて臨んだよ。
 秋でよかった。
 夏だったら脱水症になってたかも(おいおい)。

映画の話に戻ると、もちろんアクションシーンは
ふんだんに盛り込まれていて
観客を飽きさせないサービスはもちろんなのだが
なによりダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドがカッコいい。
彼の活躍を眺めているだけで、自然と時間が過ぎていくようだ。

私より少し上の年代の方々(いわゆる団塊の世代)に言わせると
「007はなんといってもショーン・コネリー」なのだろうが
私はそれより少し遅れてシリーズに入ってきたので
もっぱらロジャー・ムーアのイメージが強い。

イケメンでおしゃれでセクシーで、激しいアクションの中にも
ユーモアがあり、最後はラブシーンで終わる。
私にとって「007」とはそんな作品群だった。

だからティモシー・ダルトンはイメージが違っていて好きになれなかった。
ピアーズ・ブロスナンになってちょっと持ち直したけど。

だからダニエル・クレイグも最初は戸惑ったよ。
なんだか地味だなあって。

だけど、作品を重ねるごとにだんだん好きになってきて、
そうなると不思議なもので、カッコよく見えてくる。
私もトシを重ねて、”見る目” ができてきたのだろう、
って自分で自分を褒めてる(笑)。

ダニエル・クレイグ版007の特徴に、ストーリーの連続性がある。
もちろん、前作を観ていないと楽しめないほど
深いつながりがあるわけではないが、観ておけばより楽しめる。
そういう意味では、この5作はひとつながりの大きな物語とも言える。
(初めから意図していたのか、結果的にこうなったのかは不明だが)
そして、本作はこの ”5部作” の締めくくりになっているのだろう。

本作のラストはいろいろ物議を醸すかも知れない。
ひとによってはがっかりしたり、怒り出す人もいるかな。
でも、上に書いたようにクレイグ版ボンドの完結編、って考えれば
それなりの納得のいく結末じゃないかと思う。

ジェームズ・ボンドはいままでいろんな俳優が演じてきたが
みな、パラレルワールドなのだろうと思ってる。

ショーン・コネリーの007が活躍する世界があって
ロジャー・ムーアのボンドが生きている世界があって。
主役俳優が交代すると、ボンドに関する設定がリセットされるのも
パラレルワールドだからこそ、なのだろう。

ダニエル・クレイグのボンドはこれで終結する。
ラストにおいて、ボンドにはいろんなことが降りかかるけれども
次作で主演俳優が交代すれば、またすべてリセットされて
新しいボンドの物語が始まるのだろう。

ちなみに、観たのは日本語吹き替え版。
ホントに皆さん達者で、観ていて安心感がある。

ダニエル・クレイグは藤真秀さん。
この人のボンドは当たり役になったね。ホントぴったりだ。

マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)は園崎未恵さん。
この人は「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」で知ったのだけど、
本作でもすばらしく魅力的な女性を演じてる。
ついでにいうと、レア・セドゥという女優さんの顔は私の好みだ(笑)。

サフィン(ラミ・マレック)を演じたのは中井和哉さん。
この人もベテランだ。クールな中に凄みを秘めた悪役を好演してる。

ボンドの引退後、MI6で新たに「007」を割り当てられた
女スパイ・ノーミ(ラシャーナ・リンチ)。
声の担当は斎賀みつきさん。凜々しい女性を演じさせたら絶品だね。

巨大組織「スペクター」首領で、現在は刑務所に収監中の
ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)の声を演じるのは山路和弘さん。
この人は実写の吹き替えもアニメのCVもこなすし、
顔出しで大河ドラマにまで出るし、ホント大活躍の人。

CIAエージェントの吹き替えには浪川大輔さんと水樹奈々さんとか
ここでは全部は挙げられないけど、みな達者な人ばかり。
名前は思い浮かばなくても、声に聞き覚えがある人ばかりで
さすがは007、サブキャラにも豪華な布陣だ。

監督さんは日系の人みたいで、作中にも
能面とか日本庭園とかが登場してるし、
最終決戦の舞台となる地も日本(と言いたいが、ちょい微妙な場所)だし。

ネットの噂では、次のボンド役は2022年頃から探し始めるとのこと。
ならば作品として登場するのは早くても2024~25年頃かな。
まだまだ、007の新作が楽しめるというのは嬉しいことだ。

私が生きているうちに、あと何本のボンド映画に出会えるかなぁ。
そんなことを考えたりするトシになっちまったよ(おいおい)。


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