SSブログ

東尋坊マジック [読書・ミステリ]

東尋坊マジック (実業之日本社文庫)

東尋坊マジック (実業之日本社文庫)

  • 作者: 二階堂 黎人
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2014/12/05
  • メディア: 文庫



評価:★★★

旅行会社に勤める水乃サトルは、同僚の由加理とともに
旅行企画立案のため東尋坊を訪れる。

ところが、断崖絶壁の上で突如起こった銃撃事件。
被害者は死亡し、犯人は逃走する。
たまたま居あわせたサトルと由加理は、容疑者として警察に連行される。
彼らを救ったのは、旧知の馬田警部。

その代わりにサトルは、警部が追っている事件へ協力する羽目に。

4年ごとに女性を襲うという謎の行動を取る猟奇殺人犯<冥妖星>。

<冥妖星>事件の手がかりを求めて日本海側の各地を巡るうちに、
銃撃事件と<冥妖星>との間に意外なつながりがあることがわかり、
さらには大阪で、弁護士が銃で殺害されていた・・・


どちらかというとマニア向けの蘭子シリーズに対し、
水乃サトルのシリーズは、より間口を広くして、
一般的な読者を対象にしているんだろうけど
それでもちょっと不満というか不完全燃焼というか・・・
「本格ミステリを読んだ!」っていう充実感が
あんまり無いように感じられたんだなあ・・・

4年に一度、女性を猟奇的に殺害するシリアル・キラー<冥妖星>。
被害者と犯人を個人的につなぐ糸は無く、
プロファイリングから絞っていくしかない。
そういうミステリもあり、とは思うんだけどね。


東尋坊と前後して起こった大阪での弁護士殺害。
こちらにも東尋坊事件の容疑者が関わっていると思われるが、
鉄壁のアリバイがサトルたちの前に立ちはだかる。

銃撃事件の方は、犯人は分かっていて、アリバイ崩しがメイン。
それが嫌いなわけではないんだけど、
肝心のアリバイ工作の方もなんとなく見当はつくし、
最後の銃を巡るトリックもねぇ・・・ちょいと簡単かなあ。


★2つ半にしようかと思ったんだけど、
サトルくんの言動は相変わらずで楽しいし、
エピローグでは、なんと○○までしてしまうし、
由加理さんの可愛さに免じて、★半個増量してあげよう!


nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ: