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密室殺人ゲーム・マニアックス [読書・ミステリ]


密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

  • 作者: 歌野 晶午
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2015/01/15
  • メディア: 文庫
評価:★★☆

前作「密室殺人ゲーム2.0」に続く第3作。

5人のミステリマニアがネットを介したAVチャットをしながら
各自が出題するミステリ問題を解き合う、という形式は同じ。

その5人のハンドルネームも、外見も同じ。
〈頭狂(とうきょう)人〉:ダーズベーダーのかぶり物、
〈伴道善(ばん・どうぜん)教授〉:カツラとめがねで変装した姿、
〈aXe〉(アクス):”ジェイソン” のようなホッケーマスク、
〈ザンギャ君〉:水槽の中にいるカミツキガメ、
〈044APD〉:顔の代わりにプジョー・コンパーチブルの写真が画面に

ただし、その ”中の人” が同じというわけでもない。
前作までの ”事件” を操作した警察の資料がネット上に流出した結果、
模倣犯グループが多数現れたという設定なので
本書の5人組もまたその1つだろうと思われる。

でもまあ、人相はもちろん、性別・年齢すら不明な5人の集団があって
各自が密室殺人を実行(つまり ”出題” )して
他のメンバーがゲーム感覚でそれを解くという基本ラインは同じ。
まさに「密室殺人ゲーム」再開、というわけだ。

さらに3作目となると、今までとは違う趣向も盛り込まれていて
ラストでは驚きの ”大技” が炸裂する。


ストーリーとかキャラの掘り下げとかは二の次で、謎解きパズルとして
”暴走” している作品なので、好みは分かれるとも思う。

ミステリとしてはとてもよくできているのかも知れないが
私はやっぱり物語性が豊かな作品の方が好きかなあ。

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