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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第五章 煉獄篇」感想・・・のようなもの その6 [アニメーション]


※ネタバレ全開です! 未見の方はご注意ください。


▼第17話「土星沖海戦・波動砲艦隊集結せよ!」(後編)


■トランジット波動砲(承前)

真田「キーマンの裏切りが結果的に大きな力になる」
古代「! それがテレサのいう縁の力か」
南部「そんな、都合のいい話」

 南部の反応が普通だろうなあ。
 いかにもとってつけたというかご都合主義的というか。

古代「わかってる。でもトランジット波動砲は
   白色彗星攻略の切り札になるかも知れない」

 これが波動砲の威力を幾何級数的に高めるのなら
 “反波動格子とセットの波動砲” なんてのも実用化されそう。


■ズォーダーの真の目的

真田は、テレサの力を手に入れようとしていた
ズォーダーの目的を推量する。

「テレサは高次元に住む生命体だ。
 この世の始めから終わりまでを見通す彼女が我々の宇宙に現れた場合、
 この宇宙は可変性を失って硬直してしまうかも知れない」

斉藤と太田は「?」
高次元生命の干渉で、我々の次元が存在の基盤を失うことになるらしい。

「宇宙の消滅・・・」土方が端的にまとめてみせる。

驚く一同。

斉藤「でも俺たちはテレサに会ってる」
真田「あれはテレザリアムという窓を通して向こうの世界を見ただけだ」
島「奴らの目的は」
古代「自分たちをも含む、全生命の抹殺・・・それが、ズォーダーの目的」

本来は “悪しき進化を遂げたものの駆除” のはずが
いつの間にか “全生命の抹殺” へと目的がすり替わってる。
やはり暴走しているのでしょうねえ。

 “自分たちを含む” ってところに哀れさを感じないでもない。
 前の記事にも書いたが、
 古代文明の超技術に “使われている” んですねぇ。


■土星空域

エンケラドゥス守備艦隊の前に、大量のワープアウト反応。
100隻を越えるカラクルム級の大艦隊が出現。
「ついにこのときが・・・」

 この台詞を言ったキャラは、PV公開時は「誰?」状態でしたが
 守備艦隊司令だったんですね、


■開戦決定

「こちらエンケラドゥス守備隊。
 土星軌道上に大量の敵艦見ゆ。直ちに増援を」

月軌道上では地球防衛軍宇宙艦隊が集結中。

空母型アンドロメダ級の甲板には大量のコスモタイガーⅡ。
中には、数は少ないながらもコスモタイガーⅠの姿も。

 山本が使っているもの以外にも何機か生産はされていたのですね。
 単機あたりでの武器搭載能力が大きいので
 艦隊相手には効果的と判断されたのか。
 そうでなくても、ガトランティス相手では
 とにかく数を集めないことにはお話にならないわけで。

山南「物量にものをいわせての中央突破。銀河のAIが予測した通りか」

 第11番惑星での250万隻による「レギオネルカノーネ」なんかが
 端的に表してると思うけど、
 リメイクされた「2202」におけるガトランティスには
 “戦略” とか “作戦” とか言う概念はそもそも存在しない
 (そういう “種族“ として設定されてる)
 と思ってたので ”数で押し切る” というのは、想定の範囲内。
 (このあたりのことは第三章の記事で書いたと思うけど)

「艦載機、コスモタイガーⅡへの積み替え完了」

山南の目がアップに。決意の眼差しか。

「作戦に変更なし! 全艦ワープ準備!」

地球連邦大統領の緊急声明が流れる。

「地球連邦は本日未明、ガトランティスとの開戦に踏み切りました。
 今日の地球の戦力はガミラス戦争の時の比ではありません。
 必ずや、地球市民の生命、財産、国土を守り抜いてくれるでしょう」

話し合いの余地がない相手なら、戦うしかないでしょうねえ。

山南「そのための波動砲艦隊だ」

一斉にワープに入る艦船群。


■ヤマト

地球艦隊の出撃をスクリーン越しに眺める第一艦橋のクルーたち。

島「今は彼らを頼りにするしかない」

艦内では戦闘の準備が着々と。

真田「トランジット波動砲なら、
   白色彗星の高圧ガスを吹き飛ばせるかも知れない」

あのガス体自体が強力な武器でもあった。
それはヤマトが身を以て体験したこと。
しかし、本当の脅威はその先にあったわけだが・・・


■土星沖海戦開始

土星の輪の近傍では戦闘が開始されている。
カラクルム級の大艦隊が
エンケラドゥス守備艦隊の周囲を取り囲み、タコ殴り状態に。

それでも何隻かは波動砲の発射に成功、敵艦隊の布陣に穴を開ける。
しかし次々と後続の艦がワープアウトしてきて穴を埋める。
まさに物量にものを言わせてる。

そして、後続の勢力としてナスカ級、さらに巨大な艦影が実体化する。

 「ガイゼンガン兵器群・アポカリクス級航宙母艦バルゼー」
 との長い表記が公式サイトに。
 なんと全長は1200mと、アンドロメダ級の3倍近い。
 そしてカラクルム級と同じカテゴリーの兵器なのですね。

「何なんだ、この大きさは」
「これが奴らの旗艦か」

航空隊が攻撃開始。ナスカ級はコスモタイガーⅡでも充分に屠れる。
これはヤマト航空隊の活躍で実証済み。

しかしバルゼー少しも動ぜず。

「イーター出撃! カタパルト旋回!」

巨大空母が回転しながら
ガイゼンガン兵器群・自滅型攻撃艦イーターⅠを発進させる。

 やっぱり回転しましたねえ。
 回転するのかどうか話題でしたが
 「ドリルミサイルがなければヤマトじゃない」と同じで
 「回転しなければ巨大空母じゃない」のでしょう。
 いちおう “遠心力で艦載機を送り出す” って理屈づけらしいですが。

「巨大空母より、小型戦艦らしき物体、多数放出!」

このイーターⅠ、波動防壁に対抗するべく開発されたらしい。
シールドを中和して突き刺さるという、
なんとも痛々しく、そしてえげつない攻撃を仕掛ける。
さらに、砲塔からビームを乱射して自爆。

エンケラドゥス守備艦隊は甚大な被害を被る。

「上方よりカラムルム級多数接近!」

守備艦隊に壊滅の危機が迫るが、そこへ騎兵隊登場!

 お約束の展開ではあるが素直に喜んでしまうね。、

アンドロメダによる拡散波動砲の一撃でカラクルム級は壊滅。
まさに鎧袖一触。

「おう! 山南か!」

バルゼー「その程度の数で勝てると思うのか!一気に押し込め!」

山南「物量を過信する愚か者よ。力は力によって滅ぼされると知れ!」

 その通りなんだが、それはお互い様(?)だったりする(笑)。
 地球側を代表する波動砲艦隊司令のあなたが言うのは如何なものか。

さらにワープアウトする地球艦隊群。
これまでの倍の数だとの報告がバルゼーに。

「地球のどこにこれだけの艦隊が・・・」

 ホント、私もそう思いましたよ。どこに隠してあったんでしょう。

そこへズォーダーが現れる。

「バルゼー。戦線の膠着は許されん。分かっておるだろうな」
「はっ!」

 ここで頭を下げるバルゼーの作画が
 なぜかやたらと滑らかなのが笑ってしまう。

「ふっ、少しは楽しめそうだな・・・」

ズォーダーにとっては、
地球艦隊の必死の防戦も ”娯楽” の範疇なのか・・・


■ヤマト艦内

独房の透子。ふっと、何かに築いた様子。
ズォーダーのコスモウェーブが届いたのか?

艦載機格納庫で愛機の整備をする加藤に、不審な通信が。
「ご子息の命を助ける方法がある。詳細は桂木透子に」

さて、誰がこの通信を送ったのか。
斉藤か? それとも他の人物?


■土星沖海戦2

地球艦隊の拡散波動砲が一斉射。
バルゼーの前衛にいたカラクルム級が壊滅する。

「インフェルノカノーネの陣を敷け!」

第11番惑星で、地表を焼いたあの攻撃ですね。
6隻ずつ、直列な配置へ向けて移動を開始。
同時に艦隊を捉えるアングルが少しずつ変わっていくのがきれいですねえ。
これもCG作画の進歩の賜か。


■独房にて

そして、透子の独房に現れたのは・・・加藤

「ようこそ・・・地獄へ」

加藤はまさに、地獄への片道切符を手にしたのか・・・


■まとめ

彗星帝国編では最大の “見せ場” の一つでもある土星沖海戦。

 「さらば」では、アンドロメダをはじめとする地球艦隊は
 あっけなく全滅してしまい、
 「ヤマト2」では善戦したもののやっぱり全滅と
 すっかり “噛ませ犬” というか
 ヤマトの “引き立て役” にしかならなかったわけで。

リメイクされた「2202」では、その地球艦隊が
どこまで踏ん張れるのか、が注目ポイントだった。
それについては次の18話の記事で書こうと思う。

とにかく、物量に於いてガトランティスを上回るのは不可能。
地球側、というかヤマトが “勝利” するためには
(テレサの言うところの “滅びの方舟を止める” には)
物量以外の要素が必要になるのは間違いないだろう。

ズォーダーvs古代、ズォーダー&サーベラー、ゴーランド&ノル、
そして新たなゴーランドの幼生体、新生サーベラー。
さらには桂木透子とキーマンなど。

いままでのガトランティス側の描写は、
その伏線を仕込むためにあったと思うのだが、

 おそらくは、ガトランティス人が否定している “愛” を、
 ズォーダー大帝自らが認めざるを得なくなるような展開になれば
 戦いは終わるのではないか・・・

 なぁんて思ったりするものの、
 今まで予想の上を行ってきた「2202」のこと。

残り二章、まだまだ驚きの展開が控えていそうな気もしてる。
期待して待ちたいと思う。

そして、加藤。
彼が土星沖海戦においてとった行動についても
次回の記事で触れることにしよう。


「その7」へ続く

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