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死者はよみがえる [読書・ミステリ]

死者はよみがえる【新訳版】 (創元推理文庫)

死者はよみがえる【新訳版】 (創元推理文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2020/10/10
  • メディア: 文庫
評価:★★☆

作家のクリス・ケントは、友人の実業家ダン・リーパーと賭けをする。
「南アフリカからロンドンへ無銭旅行ができるか?」

クリスはどうにかゴールであるロンドンの
ロイヤル・スカーレット・ホテルへたどり着くが、
空腹のあまり707号室の宿泊客を装って
レストランで無銭飲食をしてしまう。

しかしその部屋はケントの従兄弟ロドニー・ケント夫妻の部屋で
そこにはロドニーの妻ジェニーの死体が。

あわてたクリスは旧知のギデオン・フィル博士のもとへ駆け込むが
2週間前にロドニーが不可解な状況下で殺害されていたことを知る・・・

カー独特の語り口の上手さで、読んでいる間は楽しいのだけど
この真相は如何なものか。

ホテルでの事件の真相はかなりの時間的な偶然に頼ってるし
犯人の行動がねえ・・・これっていろんな意味で無理じゃないの?

そしてなんといっても、犯人の○○○に○○○があったなんて。
「いくらなんでもこれはないだろう」だよねぇ・・・
本書が発表された82年前(1938年)だって、これはNGじゃないのかなぁ。
伏線は張ってある、と言われればその通りなんだけど、
これで納得する人は少ないんじゃなかろうか。

 本書を読んだ人はどう評価してるのかと思って、
 ネットでちょっと検索してみたんだけど
 けっこう評価している人が多いのにも驚いた。
 だが、評価の基準は人それそれだ(byぺこぱ)。

カーの(というか創元推理文庫の)新訳プロジェクトの一冊なんだけど、
せっかく新訳にするなら、もっと優先すべき作品は
他にもあるんじゃないのかなぁ・・・なぁんて思わせた一冊でした。


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