桜守兄弟封印ノート -あやかし筋の双子- [読書・ファンタジー]
桜守兄弟封印ノート ~あやかし筋の双子~ (集英社オレンジ文庫)
- 作者: 赤城 毅
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/10/20
- メディア: 文庫
評価:★★☆
新学期を迎えた星洋院大学に入学してきたのは
桜守(さくらもり)光也・音也の双子兄弟。
行動派でがさつな光也、頭脳派で上品な音也と
内面はいささか異なるものの、
外見はモデルと見まごうばかりの美形ぶりに
女生徒の注目を集めまくるが
この二人にはある秘密があった。
桜守家の血を引く者は "あやかし筋" と呼ばれ、
妖怪やら幽霊やら、この世の者ならざる怪異が "見えて" しまう。
さらには、それらの "あやかし" を "浄化" することまでも。
二人の幼なじみにして修士課程一年の栃内智佳は、
みずからの指導教員である岸田教授に双子を引き合わせる。
学内一の変人である岸田は、
さまざまな怪異事件の調査に二人を送り込む。
彼らの特殊能力を自分の研究に利用するために・・・
要するに、超絶美形の双子エクソシストの活躍を描いているのだけど
なぜか不思議なくらいワクワクしないんだなあ・・・
起こる事件も、なんとなくオチが見えてしまう内容ばかりで・・・
美形のイケメンだけど性格が悪い、ってのもよくあるパターンだし
幼なじみのお姉さんが相棒、ってのも
彼らを事件に送り込む "ボス" が、"超" がつく奇人変人、ってのも。
"よくある設定" の寄せ集めみたいで
なんだか "新しさ" を感じないんだなあ。
もちろん、この手のライトノベルは
毎月洪水のように出版されているから
"新基軸" を打ち出すのが至難の業だ、
というのはよく分かってるつもりだけど、
金を出して買ってる側からしたら、
何かしら "この作品ならでは" って要素が欲しいよねえ。
文句ばかり書いてしまって申し訳ないけど
作者は「払ったお金ぶんはきっちり楽しませる」というのが
しっかり出来る人だと思っていたし、今でもそう思ってる。
期待がある分、ハードルも高かったかな。
たまたま本書は私と相性が悪かった、ということで。