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「神魂合体ゴーダンナー!!」 [アニメーション]

今回は超長文になってしまった。
こんなに長く書くつもりはなかったんだけど
書き終わってみたらとてつもなく膨大な量に・・・。
ヒマな人はおつきあい下さい。


8月が終わろうとしている。
今月は仕事の合間に四国旅行も行ったし
寸暇を惜しんで本も読んだ。
(といっても、1日から今日まででまだ14冊だが)
だからブログの更新が疎かになった・・・
というわけでもないのだが(結局ものぐさなんだよね)。

しかし、私にとって今年の夏いちばんの出来事は
今回の題名であるアニメ、
「神魂合体ゴーダンナー!!」にハマった、ということだった。

きっかけは、YouTubeだかニコニコ動画だかを
ぼーっと見ていて、「ゴーダンナー!!」2nd Seasonの
OP動画をたまたま見つけたこと。

スーパーロボットならではの豪快な画面構成。
アニソンの女王・堀江美都子とアニソンの帝王・水木一郎という
豪華黄金コンビによる主題歌。

神魂合体ゴーダンナー!! 02(限定版) [DVD]

神魂合体ゴーダンナー!! 02(限定版) [DVD]

  • 出版社/メーカー: タキ・コーポレーション
  • メディア: DVD
これはいいなあ、と気に入ってGyaoを探してみたら、
会員は第1話を無料視聴できるとあったので
さっそく視てみた。

この第1話の出来がまた、とても素晴らしく良かったんだ。

これが8月のはじめで、結局お盆あたりまでかけて
1st Season 13話と2nd Season 13話、全部見てしまった。

いや、もっと言うとその後、全26話を
もう一度繰り返して視てしまったし、
気に入った話はさらに何回か視てしまった(第12話とかね)。

いやあ、こんなに特定のアニメに入れ込んで集中して視たのは久しぶりだ。

その気になれば、家にいながらにして好きなアニメを
ネットで全話視られるなんて、いい時代になったものだ。

さて、このアニメのどこがいいのか。
ちょっと思いつくまま挙げてみよう。
(いちおう重大なネタバレはしてない・・・と思う)


まず作品世界の骨格を紹介すると・・・

時代は、今よりおよそ30年後の近未来。
世界中に突如出現した謎の巨大生物・擬態獣の大群により、
人類は存亡の危機に立たされる。
通常兵器の通じない擬態獣に唯一対抗できるのは
人型戦闘兵器・スーパーロボットのみであった。
各国は競ってスーパーロボットを開発し、擬態獣と戦いを繰り広げていた。

そして2042年。日本のスーパーロボット・ゴーダンナーは
東京においてボス擬態獣との決戦に臨んでいた。
ゴーダンナーのパイロット・猿渡ゴオはこの戦いに辛くも勝利するが、
パートナーであり恋人でもあったミラを失ってしまう。
だが、それと引き替えるかのように12歳の少女・葵杏奈の命を救うことになる。

そして5年後。
スーパーロボットのパイロットになることと
ゴオのお嫁さんになることを夢見てきた杏奈は
ついに念願かなってゴオと結婚式を挙げる。

しかし結婚式の最中に擬態獣出現の知らせが。
式を中断してゴーダンナーで出撃するゴオ。

そして杏奈もまたゴオの後を追って
ダンナーベース(ゴーダンナーの基地)へ向かうが、
その途中、偶然にも教会の墓地の地下で一体のロボットを発見する。
それは5年前の戦いの後に封印された
ミラの愛機・ネオオクサーだった・・・

・・・とここまでが第一話のおおむね前半までのストーリーである。

こう書いてくるともうおわかりだと思うが
この作品のタイトル「神魂合体ゴーダンナー!!」は
実は「新婚合体ゴオ旦那」のダジャレである。

主役のスーパーロボットのパイロットが年の差カップルの新婚夫婦。
そして、乗り込むロボットの名前が「ダンナー」と「オクサー」とは念が入ってる。
(夫婦最初の共同作業がケーキ入刀ならぬ擬態獣退治だったりする)
しかも、この2体が合体して「ゴーダンナー・ツインドライブモード」に
なることにより、単機とは比べものにならない戦闘力を発揮するという設定。

なんだかふざけた話のように見えるかもしれないが
物語はけっこう真面目である。
もちろん主役の二人の日常生活やダンナーベースで働く人々の描写には
コメディタッチの演出が多々あるが。

死んだと思われていたミラの出現。
新たな擬態獣の大量発生。
謎の死病、ラビッド・シンドローム。
激闘の中で失われていく仲間の命・・・。

回が進むごとにシリアスな展開になり、
ストーリーは緊迫と悲哀の度を増していく。


次に主題歌と音楽。
担当は、言わずとしれたヒーローソングの巨匠・渡辺宙明。

上述した2nd Seasonの主題歌
「ENGAGE!!! ゴーダンナー」も素晴らしいのだが
何と言っても1st SeasonのOP曲
「神魂合体ゴーダンナー!!」(歌唱は串田アキラ)は絶品だ。
久々に「魂が震える」曲に出会った。
サントラのCDも買ってしまったよ。
(ちなみに1stのサントラ盤は製造中止で2ndのサントラしか入手できなかった)

2ndのサントラには
「神魂合体ゴーダンナー!!(スーパー・アクション・サウンド)」
と銘打って、曲の前奏や間奏部分に台詞が入ったバージョンが収録されている。
これがまたいい。
特に2コーラス目の終わりから、最後のサビに至る部分の間奏で
主役二人によるゴーダンナー合体シーンの台詞が入るのだが、
このあたりは聞いていて感涙ものだ。

もちろん1stのED曲「塹壕の棺」[by堀江&水木]
も熱唱だし(歌詞も凄いんだこれが)、
2ndのED曲「我が名はゴーダンナー」[by串田]もいい。
(要するにみんな好きなんだね)

BGMも素晴らしいのだが、
堀江美都子(ソロ)による挿入歌「最愛」がまたいい。
物語の終盤で何度か使用されるのだが、
まさにこの曲にぴったりの場面で流れて感動を盛り上げる。
そして、一度だけ堀江美都子のアカペラによる
「ENGAGE!!! ゴーダンナー」が流れるのだが
これはCD化されていないという(残念!)。

今回気づいたのだが、この作品が放送された2003年の時点で
渡辺宙明氏は78歳のはず。
喜寿を越えてなお、こんな熱いメロディを生み出せるなんて・・・
ぜひ長生きして、これからもたくさんの宙明サウンドを聞かせてほしいと切に願う。
(ちなみにこのとき串田アキラと水木一郎は55歳、堀江美都子は46歳。
 彼らの熟年パワー炸裂の歌唱も堪能できる。)


登場人物のキャラ立ちも十分。
これは脚本がいいのだろう。

活きのいい台詞がぽんぽん飛び交う、主役二人の夫婦漫才的掛け合いも、
声優陣の熱演もあって素晴らしい出来だ。

ヒロイン杏奈の母にしてダンナーベース総司令・葵霧子博士が、またいい。
冷静沈着にして知性的、そして時には母の慈愛をにじませる。
そして要所要所で物語を締める台詞のかっこよさ。
この物語における扇の要となるキャラである。
演じるは本田貴子。どこかで聞いた声だなあと思ってwikiで調べたら
「SPEED GRAPHER」で銀座ひばりを演じていた声優さんだった。
(銀座ひばりもとても好きなキャラだったよ。)

世界各国のスーパーロボットのパイロット達も
個性的(というと聞こえがいいんだが実は・・・)な面々がそろっているのだが
これについて書き出すときりがないので割愛する。

そしてそして、この物語で私が最も気に入ったキャラは
ゴーダンナーと共に戦うロボット・コアガンナーの
パイロットをつとめる藤村静流(しずる)だ。

ゴオに対して秘めた恋情を抱きながら打ち明けることができず、
ゴオが杏奈と結婚した後は、コーチ役となって杏奈を鍛える。
意に染まぬ仕事であっても、組織にとって必要ならば不平を言わずに遂行する。
命が危うい使命であっても、そこに自分しかいなければ、自らすすんで任を負う。
妙齢の美女でありながら、愚直で不器用で
「滅私奉公がパイロットスーツを着て戦っている」
そうすることでしか自分の心情を示すことができない。
そういう生き様を見ていて、
私は杏奈以上に静流に惚れ込んでしまいましたよ。
実際、途中から主役二人の運命以上に、
静流の行く末が気になって仕方がなかった。

この物語はエンターテインメントの王道を行く作品なので
主役二人にハッピーエンドが訪れることは、はなから信じて疑わなかったけれど、
脇役は別だからねえ。
こんな人間こそ幸せをつかめなかったら嘘じゃないか、
そう思って彼女を見るようになっていた。

第12話は、まさにそんな生き方を貫いてきた静流が主役となる。
未見の方のために内容は伏せるが、
全26話中、私がいちばん感動した回だというのは書いておこう。


作画の質も高い。
あるときはスピーディに、あるときは重量感にあふれ、
必殺技を、名前を叫びながら繰り出すという伝統芸(?)に立ち返り、
けれん味たっぷり、かつ爽快感あふれる戦闘シーンが描かれる。


この作品は、いわゆるスーパーロボットものである。
「ガンダム」「エヴァンゲリオン」などの
リアルロボットものもいいけれど、
たまにこういう作品を見ると、
心の奥深いところで躍動するものがある。
自分にとってロボットアニメの原点が
「マジンガーZ」であったことを改めて実感する。

72年に作られた「マジンガーZ」には、
「アフロダイA」という女性型パートナーロボットが存在した。
しかしはっきり言って主役ロボットの
添え物以上のものではなかった。
戦闘においてもほとんど戦力にならなかったと記憶している。
これ以後の作品にも、女性型ロボットはいくつか存在したはずだが、
私の記憶の中にはほとんど痕跡をとどめていない。

その31年後に作られたこの作品は、
そんな扱いをされてきた「女性型パートナーロボット」を
主役に据えることで、
スーパーロボットものを新たな切り口で
現代に蘇らせたのだと思う。


いいことばかり書いてきたが、
一つだけ文句(というほどのものではないんだけど)を。

女性陣のキャラクターデザインなのだが、
13歳以上の女性キャラが(ほぼ)全員巨乳なのはいかがなものか。
(大きいだけでなく揺れ方も半端ではないし)
視聴者の方の好みもあるだろうが、
せめてガンダムSEEDのマリューさんくらいの
大きさと揺れ方にしておいてもらうと、私にはちょうどいい(なんだそりゃ)。
(ガンダムOOの女性陣も巨乳揃いだったが。あ、マリーは別ね)

セクハラ発言だったかなあ?
気を悪くした方がいたらすみません。

要するに、キャラデザのみでエロアニメという偏見で見られたら
もったいないと思う、ということを言いたいので。


繰り返すが、この作品はエンターテインメントの王道を行く。
どんなに暗く悲しい展開があろうとも、
最終回には素晴らしい結末が用意されている。
実際、こんなに爽やかで満ち足りた気分にさせてくれる
エンディングの作品は久しぶりだ。


この拙文を読んで、少しでも興味を持たれた方がいたら、
ぜひ第1話だけでも見てほしい。
わずか25分間の中に、テンポ良く見事にこの作品の長所が凝縮されている。
私は第1話を見終わった時点で、26話全部見ることを決めた。
願わくば、貴方もそうならんことを・・・。


それでは、この長い長い駄文の最後を、この台詞で締めます。
「はああああああああと!! ぶれいかああああああああ!!!」


文中敬称略で書かせていただきました。


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