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マツリカ・マハリタ [読書・ミステリ]

マツリカ・マハリタ 「マツリカ」シリーズ (角川文庫)

マツリカ・マハリタ 「マツリカ」シリーズ (角川文庫)

  • 作者: 相沢 沙呼
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/08/25
  • メディア: 文庫
評価:★★☆

このタイトルを見たら、往年のTVアニメ『魔法使いサリー』の主題歌が
アタマの中を駆け巡ってしまいました(笑)。

親しい友人もおらず、成績もじり貧。クラスに居場所もない。
そんな冴えない高校生活を送っていた主人公・柴山佑希は、
ある日、学校近くの廃ビルで ”マツリカ” と名乗る少女と出会う。

彼と同じ学校の制服を着た彼女だが、登校している様子はなく、
そのビルの中で一日中生活しているらしい。
しかも双眼鏡で校内の様子を観察している。

傍若無人かつ高飛車な物言いで、柴山のことを ”柴犬” 呼ばわりするが
彼女の美貌とナイスなスタイルに魅せられた(笑)彼は
マツリカの ”パシリ” としてこき使われる日々を送ることに。

校内で起こった事件や謎のうち、マツリカが興味を示したもののために
情報を収集するべく、柴山は入学以来避け続けてきた
”他人と関わること” と嫌でも向き合うことになる。

そんな使い走りのワトソン・柴山と
安楽椅子探偵・マツリカの登場するシリーズの第2巻。

柴山くんは2年生へと進級し、マツリカ嬢も無事に留年(おいおい)
したようで、二人の関係はそのまま今年も維持されている。

今回は、柴山たちの高校に伝わる『1年生のりかこさん』という
怪談がテーマ。彼女は飛び降り自殺を遂げたということなのだが・・・

「落英インフェリア」
柴山が2年生に進級し、5月となった。
写真部に ”松本まりか” という1年生が入部希望で現れたのだが、
なぜか突然部室から逃げ出してしまう。写真部員たちは彼女を追うが
”まりかさん” は密室状態の校舎から姿を消してしまう・・・
怪しげな方言を使う新キャラ・高梨千智(ちさと)君の登場。

「心霊ディテクティブ」
柴山のクラスメイトで写真部員の小西が撮影したフィルムが、
なぜか1本まるまる感光してしまっていた。誰かの仕業かと思われたが
フィルムが入ったカメラは鍵のかかった部室に置いてあり、
誰も入ることはできない・・・
この回から、松本まりかさんがレギュラーとして参入。
晴れて写真部員となったまりかさんは、なぜか柴山に懐いてくる。
いやあ、こういうキャピキャピな人とは思いませんでした。

「墜落インビジブル」
旧校舎に ”怪奇絶叫殺人ロッカー” なるものが存在しているらしい。
下僕の柴山くんはマツリカから命令され、その調査のために
休日の教室の清掃道具用ロッカーに1時間も籠もる羽目に陥る。
そこに入ってきたのはクラスメイトの村木翔子。
「リカコ」と呼びかける女の子と二人連れだ。
出るに出られない柴山だったが、次第に迫る尿意に耐えられなっていく。
ロッカーの扉の隙間から外の様子を見ていた柴山は、
翔子が教室を出たことを確認したらもう耐えらなくなり、
思わずロッカーから出てしまう。しかしそこには
残っているはずの ”リカコ” なる女の子の姿はない。
翔子は誰に向かって ”リカコ” と呼びかけていたのか・・・
翔子さんも本書ではサブレギュラーですね。

「おわかれソリチュード」
マツリカが廃墟から姿を消してしまう。
柴山は、彼女こそ『1年生のりかこさん』その人である
”松本理香子” ではないか、との疑いにとらわれ、
『りかこさん』の正体を探り始めるのだが・・・

今回もマツリカ嬢は、その豊満な肉体(笑)で柴山君を翻弄する。
彼も男だからね、アタマの中がそっち方面の妄想ではち切れんばかり。
このあたりの描写は官能小説みたいである。
まあこういうシーンに需要があるから書いてるんだろうけど、
私はいささか抵抗がある。やっぱアタマが古いのかねぇ。

今回、柴山君は高梨千智、松本まりか、村木翔子など
どんどん新しいキャラに出会い、前回からのレギュラーである
写真部の小西菜穂も加えて人間関係が広まっていく。

あと一歩踏み出せ、柴山の高校生活はガラッと変わっていく可能性を
示しているのだが、そうできないのが ”柴犬” くんなんだねぇ。

まあ、そうなってしまえば彼にとって
マツリカ嬢は必要不可欠な存在ではなくなってしまうので
おそらくシリーズ最終巻までそんな日は来ないのだろう。

という ”大人の事情” はアタマでは分かってはいるのだが、
それでも柴山君をみているとじれったくして仕方がない。
小西嬢を振り切って行ってしまうところでもう呆れてしまったよ。

官能小説まがいの描写と加えて、そのへんが星が少ない理由。

あとどうでもいいことなんだが
今回から登場する ”松本まりか” さん。

最近、同姓同名の女優さんがその ”怪演” ぶりでブレイクしてるが
これは単なる偶然なのか、それとも作者がまりかさんのファンなのか。

ちなみに、私にとっては『蒼穹のファフナー』の遠見真矢のCVで
15年前からお馴染みの人。


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コメント 4

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-08-20 22:57) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-08-20 22:57) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-08-20 22:57) 

mojo

サイトーさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-08-20 22:58) 

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