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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章 回生編」感想・・・のようなもの その2 [アニメーション]


例によって、本編を観ながら感じたこと考えたことを
ダラダラ書いた感想もどきです。無駄に長いのはご容赦願います。

※ネタバレ全開です。
 円盤の到着待ち、あるいはTV放映待ちの方はご注意ください。


◆第19話「ヤマトを継ぐもの、その名は銀河」(後編)


■CRS(コスモリバースシステム)

敵の第二波が擁する対消滅ミサイルによって
壁を突破されることを防ぐために、少数精鋭による奇襲を立案。
銀河の波動防壁でもって敵に切り込むという。

銀河が率いる艦隊が出撃、同時にCRSが稼働を始める。
CRSは、惑星再生能力は失っているものの、
波動エネルギーの制御デバイスとしてこれ以上のものはないのだと。
実際、銀河から広がるフィールド内にいる艦艇は
波動防壁が強化されている様子。

この設定自体、かなりご都合主義な感じはするが
まあ理屈はいくらでもつけられそう。

地球再生には膨大なエネルギーが必要だっただろうし。
そのエネルギーは、CRSによって増幅された波動エンジンで
賄っていた・・・とか?

かなり強引だが、これがなければ21話のクライマックスの盛り上がりは
やや物足りないものになっていただろうし、痛し痒しかなぁ。

しかしCRSは、波動砲も通常火器も拒否するとのこと。
スターシャのつけた安全回路かなんかがあるのか、
それとも沖田の ”魂” のなせる技か・・・

真田によると、もともと探査船として設計されたもの。
それがでかいガラスドームの理由か。それが戦闘に投入され、
さらにはG計画に転用されていくことになった、と。

■ブラックバード

CRSによる波動防壁は、敵の攻撃を防ぐがそれだけでは戦況が好転しない。
銀河AIによる作戦が具申される。
「現有戦力では効果的な砲撃は不可能。
 作戦 ”ブラックバード” の実施を提案する」
それを受けた東堂艦長「承認」。

このとき一瞬躊躇するのは、やはり加藤のことが頭にあって
必ずしも賛同してないということなのだろう。
このあたりも21話の伏線だね。

ブラックバードの実態は、無人操縦によるコスモゼロ隊。
量産型の波動コアを爆装、敵の中枢にばらまきCRSで増幅、
波動共鳴で敵を足止めするという作戦。

しかしAIのみでの敵中突破は困難だ。
「先導役に志願した優秀なパイロットが導いてくれる」
もちろんこれが加藤。その名の通り、黒色のコスモゼロで出撃。
まあ、あの性格と、自らのしでかしたことを考えれば
志願しないはずもないが・・・まさに死に場所を求めての出撃。

■「人はどうするんです?」

東堂艦長の語る戦争のビジョン。
おそらく司令部のそれをなぞっているのだろうが・・・
「現有戦力で10日、敵の侵攻を食い止める。
 その間に時間断層では100日が経過し、
 新たに数十隻の波動砲艦が完成する。
 それを戦線に投入してさらに10日もたせる。
 さらに10日。さらに・・・
 これを繰り返せば、如何に強大な敵といえども」

 敵の圧倒的な物量に対して、戦力の逐次投入という
 最悪手に追い込まれる。昔の ”あの戦争” を思い出す人もいよう。

島が当然の疑問を口にする。
「人はどうするんです? それではフネを動かす人間が」
この回の島は、至極真っ当なことを言う役割を振られているようだ。
それによって銀河クルーの思考の異常さが際立つ。

「無人艦隊まであと一歩! この銀河とブラックバードがその証明。
 ガトランティスから採取したデータで、
 人造兵士の製造も現実味を帯びている。
 100日、あと100日持ちこたえれば・・・」

ますます ”ガトランティス化” に拍車がかかってますねぇ・・・
それに ”100日” の根拠って何? それもAIがはじき出したの?
案外、100日持ちこたえても勝てなかったら
もう ”GAME SET” ってことじゃないかって思ったり。

そんなことを言ってる間に、波動コアが撃ち減らされていく。
「緊急提案、直ちに共鳴開始」
加藤の待避を待つこと無く、非情の共鳴開始。

■効果は抜群だ! しかし・・・

機関が停止してコントロールを失ったガトラン艦隊は
互いに接触、盛大な打ち上げ花火みたいな爆発を繰り広げる。
”誘爆はヤマトの華”、なんて言われてきたが・・・
このシーンのBGMもあえて高揚感ゼロのものを持ってきてる。

■「正気の沙汰じゃない」

まさに戦争というものは人間を狂気へと駆り立てていくもの。
もっとも、ここで返ってくる「正気で戦争に勝てますか」という台詞は、
裏返せば「自分たちはいま正気じゃない」って認識してるわけで
まだマシなのかも知れない。

切羽詰まってきたらそこの区別を飛び越えて、
人間は狂気の彼方へ向かって突っ走ってしまうのは
過去の歴史を見れば明らかなこと。
作中における現在の地球もまさにその方向に向かいつつある。

しかし今回の島はいい台詞をしゃべるねぇ。
前章までワープマンって呼ばれて揶揄されてきて、
その鬱憤を晴らすかのようだ。
いや、島の「ワープ!」って号令も好きだけどね(^_^;)

■新見さんと東堂艦長

「不要なものは排除し、使えるものは何でも使う。効率的で最速で勝利へ」
「それでいいんですか東堂艦長。
 お母様のことを考えればあなたの気持ちは分かる」
東堂長官が写真を見るシーンが入って、ここで娘であることが判明。

 孫じゃないか、いや息子の嫁だろうとか、
 さんざん与太を飛ばしてスミマセンでした(笑)。

新見さんと東堂艦長は以前からのお知り合いらしいが・・・
具体的にどんな関係かは不明。年齢も3~4歳離れてるし。

「力の無いものは滅びるだけ。
 私たちはガミラス戦争でそれを骨身に刻んだ。
 何を失うことになっても、私は」

これが彼女の ”信念” なのですね。

■「何で死なせてくれねえんだぁ!」

いや、君が戦死しなくてホントに良かったと思ってるよ。
愛する妻子の元へ無事に帰れることを願ってるんだが・・・
あの監督と脚本家はとんでもなく ”えげつない” からねぇ・・・

■不時着したヤマト

謎の惑星上に不時着しているヤマト。

いくらヤマトが頑丈とは言え、火星並の大きさを持ち、
(画面で見る限り)重力も地球とさほど変わらないような、
そんな惑星に推力ゼロで墜落したら無事に済むとは思えない。

徳川さんが反波動格子のコントローラを手にしているので、
ヤマトは墜落寸前に推力をいくぶんは取り戻したのだろうと推測する。
(すくなくとも補助エンジンと慣性制御くらいは)

ちなみに、艦内に残ったのは誰だろう。画面に登場するのは
土方、古代、徳川、佐渡、森雪、西条、斉藤、永倉、山本、キーマン、
透子、そしてアナライザー。

11人+1体なんだけど、退艦時に土方が見てたパネルでは、
けっこう残っていそうな表示だった気も。
画面に登場しないけど他にも残った者がいるのかな。

■謎の遺跡

コウノトリとコスモタイガーⅠが探査に出かけ、謎の遺跡に遭遇。
BGMが「星巡る方舟」の ”シャンプロウ” だね。

ガイレーン「よりにもよって」
ズォーダー「これもテレサの導きか」
ガ「あの星はまだ生きています。ゼムリア人の血に反応すれば」
ズ「わかっている。とうに命運の尽きた命」

これは透子のことだね。
ヤマト艦内に残る蘇生体に、彼女の暗殺を命じたのだが・・・

「誰?」

■「皮肉な」

蘇生体を通して雪を観ているズォーダーの台詞。何が皮肉なのか?

あれほどまで ”愛に殉じた” 女が、記憶を失っていることに、か?
それとも、雪の正体? 素性? 何らかの異常? に気づいたのか?
雪を殺さずに逃走したのもそれが理由?
このへんも最終章で明かされるのかな?

■「誰? あなた・・・誰?」

いやあ、しかしあと残り一章(4話分)しかないのに
この時点でこんなものをぶち込んでくるとは。

「ねえ、ちょっとこれ、大丈夫なの?」byかみさん。

確かに(笑)。それとも、これもラストの展開の伏線になってるのか?

(つづく)

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mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-12-07 02:26) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-12-07 02:26) 

mojo

xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-12-07 02:30) 

めとろん

mojoさん、こんばんは。

感想…毎晩楽しみに読ませて頂いております。

しかし、この後に及んで「森雪の出自ネタ」をぶちこんで来るとは思いませんでした。
以前、土方さんが雪に「お前の両親も…云々」と語りかけていたし、2202ではそのままスルーしていくのかなとも思っていました。

けれども以前、mojoさんが触れていた様に、福井さんが森雪の話にも決着を付ける(?)ような事を話していたという情報もあるので、森雪一筋40数年(笑)の私にとっては個人的に嬉しい誤算ですw

果たして最終章だけで、どう結末を付けるのですかね。
あるいは、これは「続篇」への伏線で、ゲール君や藪、メルダ、フラーケンも新作の為に封印してあったりして(笑)

今後の感想も大いに楽しみにしております。
by めとろん (2018-12-11 18:34) 

mojo

めとろんさん、こんばんは。

>この後に及んで「森雪の出自ネタ」をぶちこんで来るとは

それも、こういう形で(笑)。
まあ、この時点でねじ込んでくる以上、
ラストの展開に関わってくるはずだと勝手に確信してます(笑)。
しかし、どういう ”正体” を見せてくれるんでしょうかね。
期待より不安が大きいなあ。

>果たして最終章だけで、どう結末を付けるのですかね。

まあ、彗星帝国との戦いに一区切りつけるのは間違いないでしょう。
ゲール君や藪、メルダ、フラーケンは・・・これは神のみぞ知る。
この場合の ”神” とは、限りなく ”スポンサー” という言葉に近い(爆)
なんてね。


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。

by mojo (2018-12-12 01:41) 

通りすがりのヤマトファン

こんばんは。
先日は、ご丁寧なお返事をありがとうございました。
少しずつ、楽しみに拝見させていただき、やっとここまで来ました。雪の記憶がどうなるのか、本当に気が揉めますね。
それについて、ふと思ったのですが、ヤマトがテレザートから地球へ向かう時、テレサが雪にだけメッセージを送っていましたね。
「忘れないで」と……。
でも、結果的に、雪はテレザートのことはもちろん、古代のことも忘れてしまった。
あのテレサのメッセージにどんな意味が込められていたのか、あるいは最終章で雪に何らかの変化を与える鍵となるのか。
ちょっと気になるところではあります。
映画館へ16回通った友人は、15回目でガミラス軍に次元潜行鑑が参加していることに気づいたそうです。
1度しか行っていないわたしは、気がつきませんでした。
最終章で、バーガーやフラーケンがもっと活躍してくれたら、嬉しいと思うのですが、無理でしょうかね。
by 通りすがりのヤマトファン (2018-12-20 19:18) 

mojo

通りすがりのヤマトファンさん、こんばんは。

>雪の記憶がどうなるのか、本当に気が揉めますね。

いやまったく、どうなるのでしょうかね?

>テレサが雪にだけメッセージを送っていましたね。「忘れないで」と……。

もちろん、これも伏線のひとつだろうと思ってます。

「ヤマトを取り巻く ”大いなる和” が ”滅びの方舟” を止める」と
テレサは古代たちに告げました。

おそらく、この戦いの結末までをも見通している(であろう)と
思われるテレサが言うのですから、
雪もまた ”大いなる和” に連なるものであり、
この戦いに終止符を打つ要素のひとつなんじゃないか?
(このへん、私の願望も入ってますが)そんなふうに思ってます。

>映画館へ16回通った友人は、

そ、それはスゴい。スゴすぎ。
私がリメイクヤマトで通った中では
「星巡る方舟」の5回が最高かなあ。
あとは最高でも3回くらいでしたかね。

今までの映画全部を通しても、最高は
「スターウォーズ ep.4」(1978)の6回かな。

>15回目でガミラス軍に次元潜行鑑が参加していることに気づいた

それもスゴい。艦船や航空機が、それこそ雲霞のごとく
画面を埋め尽くしてる中で見つけるなんてねえ・・・

>最終章で、バーガーやフラーケンがもっと活躍してくれたら

次元潜行艦は、ここぞというところで出てくるような気もしますね。

私も友軍となったガミラス艦隊の面々の活躍を観たいと思いますが
如何せん、尺の問題があるので
登場も台詞もワンカットくらいになりそうな気も。


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。

by mojo (2018-12-21 19:36) 

tamahome

こんにちは。ご慧眼の考察を拝見し、思うところありましたので。
小林某がコミックでのネタバレを握りつぶし、事実上廃刊に追い込んでる現実を鑑み、ここで披露させて頂きます。

森雪を斎藤の眼を通してみたズォーダーが驚愕したのは、彼女の脳髄を透視してのことですが、そこで何を見たか。

それは彼女がイスカンダル三姉妹の一人、月で亡くなったかの人のクローンである事実です。

ここからは多分に推測ですが、イスカンダル人は古代レムリア・アケーリアス(この言い方も復活篇臭プンプンで嫌いです)の直系子孫なのでしょう。例によって後付け設定ですが、2199の宗教臭も2202・復活篇モドキも旧完結編の血を引く、いわば縁戚(決して親子兄弟ではない)ですので。

大帝はまさか自分が愛だのヘチマだの言って玩具にしたニンゲンが、元主人の末裔と知り、サーベラー共々イレギュラーなことばかり起こる「皮肉な」現実を思い知ったわけですね。

第7章もロクな展開にならなさそうですね。見てから文句言うことにしてるので今から苦痛です。
by tamahome (2019-02-20 11:57) 

tamahome

連投すみません。ただしこのクローン設定は現在上書きされ、18年前の記憶を取り戻した云々で無かったことにされる模様です。
(この設定があるからこそ2199があるのですが)
大帝の真意は結局のところ分かりません。スタッフ()がどんな理由付けをするかもわかりません。ですが、クローン説を採用するとすっきり説明できるんですね。これが。
by tamahome (2019-02-20 12:11) 

mojo

tamahomeさん、こんばんは、そしてはじめまして(ですよね?)。
コメントありがとうございます。

>小林某がコミックでのネタバレを握りつぶし、事実上廃刊に追い込んでる

これについては、私は何も情報を持っておりませんのでコメントはしません。

>ズォーダーが驚愕したのは
>(中略)月で亡くなったかの人のクローンである事実です。

大帝に、一目見た人間がオリジナルなのかクローンなのかを
見破る能力があるのかどうかは横に置いといて・・・

「月で亡くなったかの人」って誰でしょうか?
たぶん火星で亡くなったサーシャのことかと思いますが。

>イスカンダル人は古代レムリア・アケーリアスの直系子孫なのでしょう。

私も、イスカンダルはガトランティスによって滅ぼされた
ゼムリア人の生き残りが大マゼラン銀河に逃れて建国した、
って設定はありそうに思います。

雪がイスカンダル人(ユリーシャかサーシャ)のクローンであるのなら
彼女もまたゼムリア人の子孫と言えるでしょう。

 だとすると、イスカンダル人&雪はサーベラーと同じく、
 滅びの方舟を操ることができることになりますね。

>この言い方も復活篇臭プンプンで嫌いです。

私も復活篇は嫌いですが、まあ好みは人それぞれですよね。

>大帝は(中略)レギュラーなことばかり起こる「皮肉な」現実を思い知った

何を思って「皮肉な」と言ったのか、私はその真意をつかみかねていて
そこについては意見を保留します。

「推測に推測を重ねるのはやめたほうがいい」と
キーマン中尉も言ってますし(笑)。

愛ゆえに起こるイレギュラーこそが人間を人間たらしめているもので
それを大帝は見下していますが、実はガトランティス人の中にも
「愛ゆえのイレギュラー」を起こす可能性は存在している。
つまり人間と大帝はどちらが上位と言うことはなく、根本では同等の存在。
それをズォーダーが認めるか否かが
(まあたぶん意地でも認めないと思うけど)この物語の行き先を決める。
私はそう思ってるんですけどね、さて。

>見てから文句言うことにしてるので今から苦痛です。

文句を言うために見に行くとは・・・ご苦労様なことです。
まあそれも「ヤマト愛」の一つのかたちなんでしょうが・・・

>このクローン設定は(中略)無かったことにされる模様です。

私も雪のクローン設定は面白いと個人的には思ってます。
ファンの中には雪がクローンなんて絶対許せないって人も
多いかも知れませんが、私はあまりこだわってません。
物語が面白い方向に展開するのであればかまわないんじゃないかなあ。

ただ、故西崎Pが2199の製作にあたり3つだけダメ出しをした中に
「雪のクローン設定」があったと聞きます(ホントかどうか知りませんが)。
クローン設定が無くなったのは、
現西崎Pあたりからの要請かも知れませんね。

>大帝の真意は結局のところ分かりません。

その真意も、第7章で明らかになるでしょうから3月1日を待ちましょう。
もっとも、私が見に行けるのは3日あたりになりそうですが・・・orz


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。


最後に、誠に勝手ですが 私&このブログ は、現在のところ
「ヤマト2202第7章」に対して情報統制に入ってます。

要するにヤマト系の記事へコメントされても原則読みませんし、
したがって返事も書けません。

今回はうっかり(笑)読んでしまったので返事を書かせていただきましたが
これ以後、もしコメントを寄せられても
お返事は私が第7章を見た後になりますので、あしからずご了承ください。
by mojo (2019-02-20 20:42) 

tamahome

こんな駄文に真摯にお付き合いくださりありがとうございました。
そうですね、情報統制、大いに結構かと存じます。
今回は突然失礼いたしました。
by tamahome (2019-02-21 00:14) 

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