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日本SF短編50 III [読書・SF]

日本SF短篇50 III: 日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー (ハヤカワ文庫JA)

日本SF短篇50 III: 日本SF作家クラブ創立50周年記念アンソロジー (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 日本SF作家クラブ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2013/06/06
  • メディア: 文庫



評価:★★★

日本SF界50年にわたる、50人による、50作。その第3巻。
私の年齢でいえば社会人3年目~12年目くらい。
仕事に追われて目が回ってた頃かなあ・・・

前回と同じく、作家に関するあれこれや、
その当時の四方山話なども含めて書いていこう。


1983「交差点の恋人」(山田正紀)
 「神獣聖戦」中の1エピソード。
 同作は Perfect Edition 版で読んだはずなんだけど
 あまり憶えてなかったなあ・・・記憶力の減退も激しい?
 「神狩り」「弥勒戦争」「宝石泥棒」・・・
 SFもスゴかったけど、冒険小説もとんでもなく面白かった。
 「謀殺のチェス・ゲーム」「崑崙遊撃隊」「火神を盗め」・・・
 今思い出しても胸がわくわくするよ。
 本格ミステリも書けるし、いやはや途方もない才能だと思う。

1984「戦場の夜想曲(ノクターン)」(田中芳樹)
 「銀河英雄伝説」が刊行中で、
 「アルスラーン戦記」の開幕2年前の作品。
 書店に行ったら「アルスラーン」が荒川弘でコミック化されてて
 「え? 今頃になって?」と思ったら4月からアニメ化だって。
 本棚から光文社のノベルス版を引っ張り出して
 冒頭部を読んでみたら、あっという間に引き込まれてしまった。
 やっぱり面白いなぁ。
 (ちなみに、角川文庫版は実家のどこかにあるはず。)
 あとは早く残り2巻書いて完結させて欲しいところ。
 先日、「タイタニア」が完結した。
 手元に全巻揃ったので、近々読む予定。

1985「滅びの風」(栗本薫)
 およそ小説なら何でも書ける人なんだろうけど
 SFはあんまり印象に残ってない。「メディア9」くらいかな。
 私のイメージでは、ミステリとファンタジーの人。
 「グイン・サーガ」が未完に終わってしまって残念、
 と言いたいところだが、20巻まで行くか行かないかの頃に
 挫けてしまいました・・・
 「伊集院大介」シリーズも好きでけっこう読んだ。
 あと、「エーリアン殺人事件」というタイトルだったと思うんだが
 ユーモアものだったんだけど、読んでて今ひとつの感がありありで、
 流石の小説超人にも弱点はあったんだ・・・て思ったのを憶えてる。
 この年、初めてPCを買った。NECの9801VM。懐かしいなあ・・・
 弟の友達が家電量販店に勤めてて、そのつてで値引きしてもらった。
 本体とディスプレイで45万。当時としては安かったんだろうか?
 BASICでヒイヒイ言いながらプログラムを組んだのもいい思い出。
 日本語ワープロ「一太郎」とのつきあいもこの年から。

1986「火星甲殻団」(川又千秋)
 これ、昔読んだはずなんだが憶えてないんだよねえ・・・
 この人の作品はあまりのめり込むことはなかったなあ。
 唯一の例外が「ラバウル烈風空戦録」。
 大好きだったんだけど、なぜか途中で刊行が止まってしまい、
 最後は総集編みたいなダイジェストが刊行されて、
 その最後に申し訳程度に終盤を加筆して終わり。
 なんともひどい終わり方だった。あれは何とかならなかったのか?

1987「見果てぬ風」(中井紀夫)
 "人生って何だろう?" って感じさせる作品。
 「能なしワニ」シリーズはけっこう好きで読んだなあ。
 綾辻行人の「十角館の殺人」が出たのはこの年か。
 滅多にノベルスを買わない私が買って読んだんだから
 やっぱり話題になったんだろうね。
 綾辻をはじめとする "新本格" の作家たちのおかげで、
 またぼちぼちとミステリを読むようになった。

1988「黄昏郷」(野阿梓)
 この人の作品、全く読んだことがありません。
 この作品も、正直言って全く分かりませんでした。
 この年、人事異動で職場を変わったんだが、
 ほとんど転職したみたいに仕事の内容が変わって戸惑った。
 ここから数年間、仕事に没頭する日々が始まる。

1989「引綱軽便鉄道」(椎名誠)
 この作品、正直言って全く分かりませんでした。
 一見して難しそうではないんだけどね・・・
 椎名誠という作家自体、読んだことがないし。

1990「ゆっくりと南へ」(草上仁)
 "スロウリィ" という、超のんびりした生き物が主役。
 せわしない世の中で、こんな話もいいものだ。
 この人、短編の名手というのは知ってた。
 でも短編集を1冊か2冊くらい読んだきり。
 この時機は生活に(時間的な)余裕が無かったせいもあるだろう。

1991「星殺し」(谷甲州)
 百年千年単位で物語が進むという、壮大(?)なストーリーで
 ある意味、SFらしいとも言える。
 「航空宇宙軍史」はだいたい読んだけど、
 それ以外はほとんど読んでない。
 物理学的に正しい "宇宙空間における戦闘" というものが
 いかに味も素っ気もないものかがよく分かった(笑)。
 あ、貶してるわけじゃありませんので(^^;)
 「覇者の戦塵」は、版元が変わったら読まなくなってしまった。
 別に、つまらなくてやめたわけじゃないので、
 文庫化されたらもう一度はじめから読むつもり。
 この年は仕事漬けだった。365日のうち360日くらい出勤してたし、
 仕事も家に持って帰ってたので、1日15時間くらい仕事してた。
 間違いなく、人生でいちばん働いた年だった。
 今、あんなことやったら一発で身体壊すなあ・・・
 まあ、このときの頑張りがあったからこそ
 今の私がある、とも言えるんだけど。

1992「夢の樹が接げたなら」(森岡浩之)
 言語をテーマにしたSFってあまりないと思うので、
 この作品は貴重なのだろう。
 「星界の紋章」も読んだ。面白いとは思ったけど、
 そんなに大騒ぎするほどのもんじゃないよなあ・・・
 なーんて思った私は少数派でしょうか?
 今から思えば、ライトノベルSFの走りだったのかな。
 この年の秋、仕事で大きなイベントを一つこなした。
 その翌日、後に妻となる女性(今のかみさん)と出会った。
 その翌日、親父が腸の病気で大手術をした。
 人生で、節目になるような大きな出来事っていくつかあるけど
 そういうものは、ばらばらには来ないで、
 まとめて一度にやってくるものだ、というのを実感した年だった。


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