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恋する弟子の節約術 [読書・ファンタジー]

恋する弟子の節約術 (二見サラ文庫)

恋する弟子の節約術 (二見サラ文庫)

  • 作者: 真未, 青谷
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2020/07/13
  • メディア: 文庫
評価:★★★

製菓学校を卒業し、憧れのパティスリーに就職した笹谷文緒。
しかしわずか1か月後にその店は閉店し、
住んでいたアパートは火事になって、身ひとつで放り出されてしまう。
両親は既に亡く、育ててくれた伯母夫婦にはこれ以上頼れない。

しかも最近、原因不明の立ち眩みに襲われることが多くなってきていた。
焼け出されて途方に暮れていたときにも発作が起こり、
危うく自動車に轢かれそうになってしまう。

間一髪、彼女を事故から救ってくれた青年を見て文緒は言葉を失う。
三ノ宮宗隆(さんのみや・むねたか)と名乗った彼こそ、11年前に
文緒の父が入院していた病院で出合った少年の成長した姿だった。
彼女にとって宗隆は ”恩人” であり、初恋の相手でもあった。

「幻香師」という謎の職業に就いている宗隆だったが、
文緒を助けるときに怪我をしてしまい、仕事ができない状態に。
そこで彼女は、”弟子” として彼の家に住み込み、
ハウスキーパーとして働き始める。

しかし宗隆は経済感覚ゼロで、入ってくる金を湯水のように使ってしまう。
もちろん貯金もゼロで、その日の食事代にも事欠く有様。
一念発起した文緒は、徹底的に出費を抑えた生活を始めるのだが・・・

タイトルにある「節約術」の理由がここにある。
幼い頃に極貧生活を送ってきた文緒の繰り出す
”超低コスト食事” の数々にまず驚かされる。
詳しくは書かないが、道端に生えてる雑草を食べるなんてのは序の口だ。

宗隆の世話をしていくうちに、自らの初恋の思いが再燃していく。
彼女はそれを隠しているつもりなのだろうが、端から見ればダダ漏れだ。

さらに、「幻香師」なるものの仕事の中身も次第に明らかに。

全体としてはラブコメがベースのライト・ファンタジーで
それなりによくできてるとは思うけど、
前作『鬼の当主にお嫁入り』と比べると
全体的に少しばかりあっさりめな感じかなと思う。

 もっとも、前作よりも軽く読めるものを、って意図で
 書かれたものかも知れないが。

物語的には一段落ついているので、これで完結なのかも知れないけど
いくつか決着がついていないんじゃないかなぁ・・・
って思うところもちらほら。

ひょっとすると続編の構想があるのな。
そのときはまた評価も変わってくるかも知れない。

nice!(3)  コメント(3) 
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コメント 3

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-09-15 02:23) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-09-15 02:24) 

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2020-09-15 02:24) 

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