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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第四章」感想・・・のようなもの その5 [アニメーション]


※ネタバレ全開です。未見の方はご注意ください。

▼第13話「テレザート上陸作戦・敵ミサイル艦隊を叩け!」(前編)

■砂竜狩り

砂漠のような地表に円錐形の物体がつき刺さる。
そして現れる沙竜を狩るゴーランドとノル。

「あの群れを根絶する」

バンバン撃ちまくって狩られる砂竜が哀れ。

「我らガトランティスは作られし命。
 他の生物や人間と違ってクローニングによって世代を重ねてきた」
「おまえはやがて私の名と艦隊を引き継ぐ。
 初代から20人目を数えるゴーランドだ」

なぜ古代アケーリアス人はクローニングを設定したのか。
ズォーダーは、愛や感情が不要になるからとか口にしたけど、
それが本当の理由なのかなあ。

案外、最初に作ったときの組織をそのままの形で
永久に残すための措置のような気もする。
どこかに穴が開けば、コピーがそこを埋める。
「変質」はしないかも知れないが、「変化」も「進歩」もない。
まさに "生ける機械装置" みたいなもんなのか。

愛情云々は時代が下るにつれて、自分たちが
"普通の" ヒューマノイドと異なる部分について、
勝手に解釈したものなのでは。

いままでの話で描かれてきたとおり、ガトランティス人は
口にするほど愛や感情について "悟り" を開いているわけではない。

いや、メーザーやサーベラー、そしてズォーダーさえも
非情に "感情豊か" な人々である。

もし、そんな "激情的" なガトランティス人に
「個人の感情は忌むべきもの。おまえたちに感情は必要ない」
って古代アケーリアス人が教え込んだのだとしたら、
ずいぶん罪なことだよねえ。

「そこに愛という不合理な感情は存在しない。
 私はお前を育て鍛えてきたが、それはゴーランドという存在が
 ガトランティス帝国に仕え続けるためだ。
 肝に銘じよ  故に我らは純粋」
「ゆえに・・・強い」

「愛という不合理な感情を持たない故に強い」
ガトランティス人はきっとそう信じているのだろう。
でも、実際の行動はその言葉を裏切ってばかりだが。

「しかし自らの後継者を思うことは生物として当然のこと」
「それはエゴだ。忌むべき自己愛であり、
 全体への貢献には結びつかない。お前もじきに初陣を迎える。
 ゴーランドの名を継ぎ、新たなノルを授かる日も遠くない。
  期待している」
「ゆえに・・・我らは」

最優先されるのは「全体への貢献」なのか。
ノルの涙が頬を伝う。
この13話のBパートでも古代の頬を涙が流れるが、
意識的に描写をそろえてるのかな。どちらも眼が映ってないし。

カメラが引いていき、ここはテレザートを封印する
岩盤の上だったことが分かる。
ということは、砂竜はどこかから運ばれて来たわけだ
あの円錐形の物体は、岩盤を移動させる動力。
そしてその岩盤の上空には ゴーランドのミサイル艦隊。

■尋問

ヤマトでは透子の尋問が始まる。担当は古代。メルダのときと同じだね。
モニター越しにそれを見つめるメインスタッフの方々。

そこへ佐渡が現れる。
「検査結果じゃがね。わしらやガミラス人と同じ人間と出た」
「彼女はガトランティス人とは異なる。
 地球人の死体から作られた蘇生体でもないということか」
「奴らのメンタリティではあり得ない。どんな任務があったにせよ、
 正体がばれた時点で始末されているはずだ」
「彼女は子作りをすることもできる。
 古代が聞いたガトランティスの社会とは矛盾する存在。
 いったいなんなのかね」
まさにガトランティスの中にあって唯一無二の存在なのか。

「11番惑星が襲撃を受ける直前、大規模なレーダー障害が
 起こったために軍の対応が遅れた。あれも君の手引きなのか」

そういえば透子さん、空に向かって手を広げてましたよねえ。

「僕となら話をしてもいいというから、こうしてきたんだ」
「偽善者」
「!?」
「言葉、間違ってた? アナタみたいな人、私たちにはいないから」
「わたしたち・・・?」
「解決しようのないことに拘っている無力な理想主義者」

波動砲の使用について葛藤していることを「偽善者」と言われる。
なんだかんだ言っても、波動砲を使って
危機を乗り切ってきたのは事実だし。

「何の話だ。君たちの社会に理想はないのか? 人間なら」

ここで透子が古代の胸に手を当てる。何か意味があるのか?

「シファル・サーベラー。それが私の本当の名前」

雪の表情が厳しいですね。馴れ馴れしく触らないでよってか(笑)。

「今日はここまで・・・ね?」

言いたいことだけ言ってあとはだんまり。透子さんの方が一枚上か。
何も怖いものはなさそうに見える。
スパイとして潜入した以上、殺されることも覚悟の上なのかも知れないが。

■エレベーター

乗っているのは古代とキーマン。
この二人に限らず、古代&雪、古代&斉藤と二人芝居の舞台になってる。
他者がいないから腹蔵ない会話ができるのだろう。

「とにかくこれでもう敵に情報が漏れることはない」
「そうだろうか。彼らの能力は計り知れない。どう対処すれば」
「あんたはもうあの女に関わるな。俺は情報部にいた。
 ああいう手合いの扱いは慣れている」

ノベライズの方でも、地球での情報部の仕事が語られてたよね。
ガミラスに進入したガトランスパイも相手にしたことがあるのか?

「ああいう?」
「人の感情をかき乱して操ろうとする。気にする必要はない」

自分がそういう目に遭いかけたからですかね。

■作戦検討

大作戦室でテレザート攻略作戦の検討。
最後の巨大岩盤の前面と後背に艦隊が展開中。 

機動甲冑隊がワープブースターで進出し、奇襲をかけることに。
ワープブースター、捨ててなかったのですね。
たしか何かの説明で分解して収納してたとか。
ここでこう使うとは思わなかったよ。

航空機の機数分あれば、物質転送システムを持たない地球軍でも
"デスラー戦法"(笑)、もといドメル戦法がとれるね。

 終盤の太陽系決戦あたりで大量に戦線投入されそう。

奇襲部隊の進出に合わせてヤマトも小ワープを敢行、
巨大岩盤の後方にワープアウトする。

「岩盤が護ってくれるわけだ」
「でもこっちからも攻撃できないでしょ、どうするの」
「波動砲を使う。ワープアウトすると同時に180度回頭、
 波動砲で巨大岩盤を粉砕し、敵ミサイル艦隊の動きを封じる」
「結局、岩を相手に波動砲かよ」

斉藤は不満そうだが。

「しかし一つ歯車が狂えば個々に分断されて我々は全滅する。
 あらゆる事態に臨機応変に対応せねばならない。
 初期のプランに拘ることなく。
 だが敵の不意を突ければ勝機はある。各員の健闘を期待する!」

険しい顔の古代のアップ。

そして瞑想室で不敵に笑うズォーダー。「ゴーランドに伝えよ」

やっぱり○○は○○○なんでしょうか?
(皆さんとっくにご承知でしょうが、あえて伏せ字で)
ヤマトの作戦はゴーランドに筒抜け状態。

■ワープの制約

ふと思ったのだが、前方に巨大質量が存在しているとき、
その向こう側へワープすることはできるのか?

「2199」での最初のワープの時、何かの障害で
海王星軌道へ向けてワープする予定が、なぜか木星に出てしまった。
あれは木星の巨大質量が原因じゃなかったのか?

それとも、テレザートからもたらされたデータによって
事前に質量分布が分かっていれば
それを縫ってワープすることは可能なのだろうか?

■ゴーランド艦隊

ミサイル艦隊のアップ。中に一隻、巨大なミサイルを装備した艦が。
ゴーランドの旗艦か。

そしてその中の一室。最初なんだか分からなかったけど、
ここは理容室だったのですね。
そして、ゴーランドの独特の髪形は、地毛を剃っていたことが判明。
じゃあズォーダーの髪形もそうなのかしら。

「お前は抱かれたことがあるか」
「え?」
「お前を育てた先代のお前に」
「いえ、そのようなことは」
「ふ・・・そうか」

一瞬、何の話が始まったんだと焦ってしまいましたが(^_^;)
ノルはゴーランドに抱きしめてもらったことはないのですね。

ふと思ったが、ノルは何歳くらいの時にゴーランドの元へ来たのだろう。
まさか赤ん坊の時に来たとも思えないし。5~6歳くらいかなあ。
今のノルが15~16歳くらいとすると、約10年。
それだけ一緒にいれば親愛の情はイヤでも湧くのではないか。

そしてノルはゴーランドのことを慕っているようだ。
ということは、彼に対するゴーランドの態度も
厳しいだけのものではなかったのだろう。

ブリッジへ上がるノル。風貌はもうすっかりミニ・ゴーランドに。

「初陣である! ガトランティスの戦の神髄をその身に刻め」
「は!」

■作戦開始

ワープブースターにとりつく起動甲冑の群れ。
パンフによると総勢50騎だそうな。パイロットは鶴見くん。

「テレザート上陸作戦を開始する!」

なぜか加わってる山本はともかく、
空間騎兵隊ってけっこうな数がいたんだねえ。
いつも倉田と永倉と天城と斉藤の4人しか映ってなかったから、
てっきりこれで全部かと思ってしまったよ。
一度くらい全員が映ったシーンがあったらよかったよねえ。
尺の都合なのだろうけど、「2202」ではこういうところを切っちゃうので
あとになって「あれ?」って思われるとこが増えちゃうんだよね。

ブースター、ヤマトを発進してワープイン。
つづけてヤマトも小ワープ。

■キーマンの回想?

「同じ穴のムジナ・・・よね。
 このフネのエンジンに何を仕掛けたんだか・・・
 いい・・・黙っててあげる。
 あの男の絶望する顔を見たいから」

ここの甲斐田裕子さんの演技が素晴らしすぎて・・・
ところであの男って誰? 普通に考えれば古代なんだろうが・・・

「お前はなぜ俺のことを話さない」
「あなたはいずれ、ヤマトを裏切る」
「裏切る・・・誰を」

ここで「誰を」というのが謎。

■激闘、テレザート攻防戦

ヤマトはテレザート星前面にワープアウト。
ここから新BGMが。

「艦首魚雷、続けて一斉射」

そして同時に岩盤背後にはブースターがワープアウト。

「よし、いいよ鶴見ちゃん。速度このまま。
 きついの一発ぶちかますよ!」
「ガッテン承知!」

永倉さんいいなあ。頼りになる姉御肌モード全開。
一斉に離脱し、個々に攻撃を始める起動甲冑。

しかしゴーランドは慌てず騒がず。

「何、機械の歩兵? ヤマトではないのか」
「慌てるな。我らが戦は大胆にして緻密。
 戦いの始まる遙か前に布石は打たれている。
 全艦急速回頭! 破滅の矢を放て!」

敵の手の内がすべて分かっていれば、そりゃ負けるはずがないって思う。

しかし起動甲冑は無双すぎだなあ。ミサイル(たぶんコスモタイガー用)が
次々にラスコー級巡洋艦を沈めていく。

混戦の中を逃げ回る鶴見。ブースターって、切り離せないのか?
あんなもの背負ってたらいい的だよねえ。

「くそ、ヤマトが来るまでは・・・来た!」

ヤマト2回目の小ワープ敢行。そしてそれを待っていたかのように

「破滅ミサイル発射ぁ!」

40年前は、このあまりにもストレートすぎるネーミングセンスは
如何なものかと思ったが、こと「2202」のガトランティスに限っては
不思議と違和感がない。思えば "火焔直撃砲" もそうだった。
ヤマトは意外とこういうところがアナクロなんだがそれがいい。


今日はここまで・・・ね?(笑)

(つづく)

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コメント 4

めとろん

mojoさん、こんばんは。

13話、一番心に残ったのは例によって「尋問」です(笑)
しかも尋問するのがまた古代www

これは狙ってるとしか思えませんでしたw
2199のメルダ回では「君とはわかりあえる」「メンタリティーは同じ」の名言を残しましたが、果して今回は…

ちょっと横道に逸れますが、佐渡先生の身体検査で2199のメルダの様な衝撃的な下着姿は披露しませんでしたね。まあ見かけは地球人なのでそこまでやる必要も無いのかもしれませんが…

これに限らず、2202では挑発的なアングルやカットは2199に比べて格段に減っている様な気がします。どちらが良いのかはコメントを控えますが…(笑)

「あの男の絶望…」、mojoさんが仰る様に普通に考えれば古代なのでしょうが、それじゃ面白くないので真田さんとか。

「裏切る…誰を」、これも謎ですが…面白いところではバレル大使、山本玲、そしてまさかの森雪(笑)

感想ありがとうございました。
またよろしくお願いいたします。
by めとろん (2018-02-24 20:52) 

mojo

めとろんさん、こんばんは。

>一番心に残ったのは例によって「尋問」です(笑)
>しかも尋問するのがまた古代。これは狙ってるとしか思えません

よりによって尋問シーンですか(笑)。私も嫌いではありませんが(爆)。

>佐渡先生の身体検査で(中略)衝撃的な下着姿は披露しませんでしたね。
>2202では挑発的なアングルやカットは2199に比べて格段に減っている

これは単に監督と脚本家の好みの問題かと。
羽原監督や福井氏の作品にはことさらに扇情的なシーンは出てこないので。
まあ、いささかストイックすぎる気もしますがね。
でも、只でさえ尺が足りなくて切りまくってるのに
そういうシーンだけ入れるのも如何なものかと(笑)。

>「あの男の絶望…」、mojoさんが仰る様に普通に考えれば
>古代なのでしょうが、それじゃ面白くないので真田さんとか。

うーん、真田さんは今ひとつ透子さんと接点がないのでは。
案外、佐渡先生だったりして(爆)。
「神聖なる私の身体を弄びおって!」とか(えーwww)。

>「裏切る…誰を」、これも謎ですが…
>面白いところではバレル大使、山本玲、そしてまさかの森雪(笑)

これは正直なところ全く見当がつきません。
いったい誰なんですかねえ。第五章あたりで分かるんでしょうか?

ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。

by mojo (2018-02-25 00:27) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-02-25 00:27) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-02-25 00:28) 

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