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憧れの少年探偵団 [読書・ミステリ]

憧れの少年探偵団 (創元推理文庫)

憧れの少年探偵団 (創元推理文庫)

  • 作者: 秋梨 惟喬
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/11/11
  • メディア: 文庫



評価:★★★

相撲大会全国4位の章、パソコンが得意な遷太郎、
紅一点でリーダーの未奈美、彼女の "暴走" を止める時雄、
そして "名探偵" の芳人。

小学校5年生の5人組が結成した「少年探偵団」が
駐在の亮さんと一緒に、いろいろな事件を解決していく連作集。

「クリスマスダンス」
聖夜に起こった密室殺人事件に首を突っ込んだ探偵団だったが・・・
この作品は本来単発のはずだったらしい。
雰囲気も他の作品とは異なるのはそれが理由。
私も「少年探偵団」のおかげで読書の道へ入ったわけで、
作中に描かれている、乱歩によるオリジナルシリーズへの考察も、
二十面相の "正体" についても、とても面白く読ませてもらった。

「桃霞少年探偵団 対 清流戦隊」
この作品から "探偵団" は6年生に進級。
商店会主催のアトラクション「清流戦隊リバーレンジャー」。
ところが、ショーの最中にスタッフの一人が殴打されて意識不明に。
作中で披露される戦隊シリーズやライダー、ウルトラマン系の蘊蓄が
とんでもなく半端ない。作者のものすごいヲタぶりも楽しめる(笑)。
巻末の著者紹介によると、作者は私とほぼ同世代でなんか納得。

「ルナティックをつかまえろ」
桃霞の町中で悪質な悪戯を繰り返す、怪人 "ルナティック" 。
クラスメートの母親が "幽霊マンション" の屋上から
突き落とされたことから、探偵団は怪人捜しに巻き込まれる。
犯人の姿は目撃されたものの逃げ道はなく、
"密室からの人間消失" 事件の様相を示すが・・・

「不愉快な誘拐」
クラスメートの雪世が誘拐された! 要求はなんと20万円(?)。
父親が身代金の受け渡しに赴くが、その間に雪世が還ってくる
何と彼女は誘拐されてなんかいなかった・・・
謎の誘拐騒ぎの裏に隠された謎に、探偵団が挑む。

「異次元ケーブルカーの秘密」
桃霞町に50年前からある都市伝説。
それは町にあるケーブルカーから、乗客が消えるというもの。
そしてつい最近も、ストーカーにつきまとわれる女性が消えたという。
ウワサを聞きつけた探偵団は、真相解明に乗り出すが・・・
いやあ、この人間消失トリック、すごくいい。
わかってみればコロンブスの卵なんだけどねぇ。
ちなににこの最後の短編は、
続編へのつなぎというか伏線になってるようです。


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mojo

makimakiさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-12-29 20:49) 

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2014-12-29 20:49) 

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