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GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ [映画]


GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ (角川文庫)

GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ (角川文庫)

  • 作者: 大樹 連司(ニトロプラス)
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/04/25
  • メディア: 文庫
前作「怪獣黙示録」と同様、
アニメーション映画『GODZILLA』シリーズの
本編に先立つ前日譚である。


1999年のカマキラス出現以来、世界各地で怪獣が猛威を振るい出す。
そして2030年のゴジラ出現。
2035年のエクシフ、2036年のビルサルドと、
故郷を失った異星人を迎え入れた人類は
彼らの科学力を以て2039年に一大反攻作戦
「オペレーション・エターナルライト」を発動するが・・・


本書では、ここから2048年のアラトラム号の地球脱出までの
10年あまりの出来事が、断片的に綴られていく。

結局は、人類はゴジラに抗すべき手段を見いだすことができず、
滅亡へと追いやられていくのだが、その物語の端々に登場するのは
懐かしき東宝特撮映画を彷彿とさせる単語、シチュエーション、
そしてガジェットたちだ。


たとえば北極の氷山を溶かして登場するゴジラ。

たとえば本書冒頭に登場する「妖星ゴラス」。
直径わずか30kmという小惑星ながら月に匹敵する質量を持ち、
しかも光速の数%という驚異的な速度で
地球へのピンポイント衝突コースを驀進している。
いったいこれがゴジラとどうつながるのかと思うが、
そこは読んでのお楽しみ。

他にも、対ゴジラ部隊「Gフォース」、
怪獣同士を戦わせる目的で投入された生体兵器「ガイガン」、
そして、それにメカゴジラの技術を組み込んだ「ガイガン改」。
(このガイガンが意外なほど哀感を誘うんだなあ)

「新世紀覇王誕生」「砕け散るまで戦え」とか
どこかで聞いたようなフレーズも出てくるし
「メーサー車」「アブソリュート・ゼロ」「スーパーX」
はては「オキシジェン・デストロイヤー」まで。

そして本書のキモは、2000発の熱核爆弾で
ヒマラヤ山脈を破壊してゴジラを生き埋めにする
「オペレーション・グレートウォール」。

メカゴジラ完成までの時間稼ぎのためだけに
大山脈を切り裂き、地球環境を激変させる。
果たして人間にそんなことが許されるのか、という葛藤も描かれる。

しかし多大な犠牲を払いながらも、
映画『GODZILLA 怪獣惑星』冒頭で描かれたように
メカゴジラは起動に失敗し、
富士を舞台にした最終決戦に人類は敗れ去ってしまう。

しかし、ラストに描かれるのは
唯一ゴジラを倒せる可能性を持つ存在・モスラの登場・・・


私はけっこう楽しんで読ませてもらった。

こんだけネタを詰め込んであるんなら
テレビシリーズかなんかにできないかなあ・・・って思ったんだが
よくよく考えてみると、
“人類が40年間負け続ける話” を毎週観ようとは思わないなあ、
って変に納得してしまった(笑)。

秋に公開される完結編では
ゴジラ・モスラ・そしてキングギドラによる
“地球最大の決戦” が描かれるのだろう。
その前振りとしては十分な出来とも思う。

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mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-07-16 21:09) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2018-07-16 21:09) 

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