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SFマガジン700【海外編】 創刊700号記念アンソロジー [読書・SF]

SFマガジン700【海外篇】 (ハヤカワ文庫SF)

SFマガジン700【海外篇】 (ハヤカワ文庫SF)

  • 作者: アーサー・C・クラーク
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 文庫



評価:★★★

中学の頃は本格ミステリに浸り、高校はそれにSFが加わって、
大学からはSFばかり読んでた。

SFマガジンを毎月買ってたのは、大学生の途中から
社会人になって2~3年あたりまでだったか。
ということは70年代終わりから80年代初めあたりまで。

長いSFマガジンの歴史からすると、
わずかな期間しかつきあいがなかったけど
通巻700号を記念したアンソロジーが刊行され、
海外作品を収録したのが本書。

 ちなみに、読書対象がミステリに回帰するのは、
 「新本格」が始まった87年あたりから。

「遭難者」アーサー・C・クラーク
 世間的には「2001年」の原作者として有名か。
 何年か前に読んだ「渇きの海」も面白かったなぁ。
 本作はお得意の(?)ファーストコンタクトもの。
 デビュー2年目にして、後の「2001年」に通じるような
 スケールの大きさが味わえる。

「危険の報酬」ロバート・シェクリィ
 近未来のTV番組を扱った作品。
 発表は58年なのに全く古びていないし、現代でも立派に通用する。
 作者の先見の明があったのか、
 TV番組が60年前から進歩していないのか・・・

「夜明けとともに霧は沈み」ジョージ・R・R・マーティン
 霧に包まれた惑星に棲息するという、
 謎の生物を巡る幻想的な物語。
 ちょっと星野之宣に近い雰囲気を感じる。

「ホール・マン」ラリィ・ニーヴン
 これ、短編集で読んだ記憶がある。
 火星で見つかった異星人の遺跡で起こる騒動。
 巨大粒子加速器が建造されている現状を考えると
 あながち絵空事と笑えなかったりする?

「江戸の花」ブルース・スターリング
 パラレルワールドの東京、明治初期・文明開化の時代の物語。
 やっぱりサイバーパンクってよくわからない(笑)

「いっしょに生きよう」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
 惑星探査をする4人の隊員。旅の途中で一人が命を落とす。
 残った3人が到着した惑星で彼らが見たものは・・・
 ロマンチックSFのアンソロジーに入ってもいい作品。
 この作者の作品っていままで読んだことなかったのだけど、
 もう何作か読んでみたくなった。

「耳を澄まして」イアン・マクドナルド
 「サイバラバード・デイズ」の作者だったんだね。
 どうりでよく分からなかったわけだ(笑)。

「対称(シンメトリー)」グレッグ・イーガン
 地球衛星軌道上にあるステーションで起こった謎の事故を巡る話。
  イーガンってハードSFですっごく評価が高い人なんだけど
 ハードすぎてよく分からないのが困る(笑)。

「孤独」アーシュラ・K・ル=グィン
 異星を舞台に、異星人(異星に適応した元地球人?)の間で生きていく
 地球人少女の成長を描く。
 フェミニストが書くSFのヒロインってやっぱこうなるんですかね。
 ル=グィンといえば、今は亡きサンリオSF文庫で、
 何冊か長編を読んだ記憶が。あれはそこそこ面白かったなぁ。

「ポータルズ・ノンストップ」コニー・ウィリス
 アメリカSF界の長老ジャック・ウイリアムスンへの
 トリビュート・アンソロジーの一編として書かれた作品。
 ウイリアムスンといえば「ヒューマノイド」だよなあ。
 子どもの頃に一度読んで、何年か前にも読んだはずなんだけど
 もうよく覚えてないや。トシには勝てないということか。

「小さき供物」パオロ・バチガルビ
 環境汚染が進行した近未来での妊娠・出産という、予想通り暗い話。
 この人、「第六ポンプ」も読んだけどイマイチよくわからんかった。

「息吹」テッド・チャン
 この作者、短編をひとつかふたつ読んだことがあるかなあ。
 本作は一読してもよく分からない。語り手はロボット?


あとの時代になるほど「わからない」作品が増えていく。
やっぱSFって「若者の文学」なのかなあ・・・


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