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宇宙戦艦ヤマト2199第七章 感想・・・のようなもの その2[第24話] [アニメーション]

手元にディスクがないので、映画館で見た内容を思い出しつつ、
記憶の補完のために、
ネット上で他の方々がいろいろ書かれてる
第七章の感想なんかも読ませていただきながら、
ちまちま書いてるこの「感想・・・のようなもの」。

ホント、第七章は評価のばらつきが今までの章より大きい印象。
おおむね好評価かとも思うが、
人によっては、ほとんど全否定並みに酷評してる人も、
今までの章よりちょっと多いかな。

「そんなに熱くならなくても・・・」とも思うが
それだけ、多くの人にとって思い入れのある作品なんだよね。

「鑑賞記」のところでも書いたけど、
私自身は第七章の内容に対して充分満足している。

詰め込みすぎと、主に尺の不足から来る説明の足りなさはもちろんあるけど。
特にデスラーについてはね(このへんは25話の補完部分に期待してる)。

私自身は、見終わった後、とても「穏やかな気分」になったことも書いた。
書き終わった文章を読み返してみても、
我ながらけっこう穏やかなものになってる気がする。
(もともと、過激な文章は努めて書かないようにしてきたつもりだけども)

さて、前置きばかり長くても無意味なので、そろそろ本文に入ろう。
そんなに長く書くつもりはなかったんだけど、
書き終わってみたら、ものすごい長文になってました。


※例によって盛大にネタバレしています。旧作も含め、
 第24話のみならず、第25話・最終話の内容にも
 一部触れている箇所があるかと思います。
 TV組、ディスクの到着待ちの人はご遠慮下さい。


さて、前回も書いたが、
私が考える第七章のキーワードだと思うのは「逆転の発想」。
今回もここから始めよう。


第24話「遙かなる約束の地」


■逆転のイスカンダル

地球へ救いのメッセージを送ってきた希望の星・イスカンダル。

旧作においても、愛と平和の象徴とも言える存在だったが、
2199世界では、さらに意外な過去が付与されていた。

かつて "波動砲" をもって、大マゼラン銀河を流血に染めて、
一大帝国を築いていたという真実。

ガミラスにも劣らない、いやひょっとするとガミラスをも上回るかも知れない
「軍事国家だったイスカンダル」というのは、衝撃的であった。
これもまた逆転の発想。
(「ヤマトIII」でのシャルバート星の設定を盛り込んでるのかな、とも思うが。)

「あらゆる知的生命体の救済」を国是に掲げているのも、
かつての破壊と殺戮への、「贖罪」の気持ちなのだろう。
だからこそ、波動エネルギーの兵器転用について
神経をとがらせていたわけだ。

しかし、それゆえヤマトに「コスモリバースシステム」(以下CRS)を
すんなりとは渡してくれない、という驚愕の展開。
(まあ、その可能性も示唆されてはいたけども。)
「いったい今までの苦労は何だったんだ!」とクルーが怒るのも無理はない。
伊東の考えていたこと、一部は当たってたわけだ。


■スターシャのキャラ

地球人の波動砲開発を責め、CRSの引き渡しを渋るところから
「スターシャがとても嫌な女に見える」とか
「彼女のキャラが矮小化されてる」みたいな意見もネットでよく見る。

私の見方はちょっと違う。
「嫌な女」になったのではなく、「普通の女性」になったんだと思うんだ。

詳しくは「キャラ編」で書こうと思ってるんだけど、
2199は、「普通の人々の物語」なのだと思う。
古代の働きが今ひとつに思えるのも、
デスラーの究極の目的が、きわめて個人的な欲望に端を発しているのも、
根源的にはそこに起因してる。
二人とも、役職や地位を取っ払ってしまえば「普通の人」なのだから。

スターシャもまたしかり。
過去にイスカンダルが犯した罪に悩み、
デスラーが彼女の名の下に推し進める侵略行為に苦しみ、
「ゆきかぜ」クルーに対して「結局私は誰も救えなかった」と無力感に苛まれ、
「救済」と「愛する人との別れ」との板挟みになって迷う。

旧作の、
「滅亡に瀕した地球へ慈悲の心で救いの糸を垂らしてくれた
 宇宙の彼方にいる神秘的な女王様」
というスターシャ像がデフォルトの人にとっては、噴飯物なのだろう。

(まあでも、妹がパフェ食って喜んでる段階で、
 姉ちゃんも神秘の女王様ではなくなってることは想定するべきだったかも。)

じゃあおまえはどう思ってるんだ、と問われれば
「こういうスターシャもアリ」だと答える。

神秘の女王様もいいけれど、
人間味あふれる2199のスターシャも嫌いじゃない。

軍人としての面しか描かれなかった旧作ドメルと比べて、
妻や早世した息子が設定されて人間的な厚みを増した2199ドメルのように、
スターシャも、背負った歴史や周囲の状況に翻弄されて苦悩する
「孤独な女王」としての姿が浮かび上がってくる。

 もっとも、好みは人それぞれなので
 「そんなスターシャは見たくなかった」って意見があるのも当然だとは思う。

第一章の頃の感想に、スターシャの声優・井上喜久子さんについて
「(旧作でスターシャを演じた)平井道子さんの神秘さはなくなった」
と書いた記憶があるが
旧作の「慈悲の心あふれる神秘的な女王」とはほど遠く、
だけど完璧ではないからこそ、悩みに悩んで決断する2199のスターシャには
良くあってると思う。

第24話のラストシーンを見て
「ふしぎの海のナディア」のエレクトラさん(これもCVは井上さん)を
連想した人も多いだろうが、彼女もまた煩悩の塊みたいな人だったよね。


■水着回

旧作よりも女性クルーが大増量された2199。
パフェ女子会の段階で気づくべきだった。
イスカンダルが水着回になるとは、予想の斜め上どころじゃない、
まったくオジサンには「その発想はなかった」。

「こんなシーン描く尺があったら他に回せ」なんて言ってる人もいるが
たぶんスタッフは、戦闘シーンと同じくらい重要だと思って描いてると思うよ。

昨今のアニメは、必ず水着回か温泉回が必要らしいが、
私はさほど不自然には思わなかった。
思い返せば、クルーの日常を描いたシーンてあまりなかったし。
そういう意味ではけっこう貴重な場面なんだな。
実際、私はこのシーン、たいへん楽しく観させていただきました。

 アホ毛とパフェを経験すりゃ、もう何でも大丈夫だよね?

イスカンダルの海で女子クルーを泳がせようなんて考えた奴は、GJだね。
いいぞもっとやれ・・・って言っても、もう終わりなんだが(T_T)


■コスモリバースシステム

生命を宿した星に時空を越えた波動として存在している、
星の物質と生命の進化の記憶を封じこめたエレメントを触媒に、
惑星の記憶を解き放ち、その力で惑星を再生させる(by wikipedia)。

CRSは、そのエレメントがイスカンダルへ来なければ完成しない。
ゆえに、ヤマトはイスカンダルへ来なければならなかった・・・

「なぜCRSを直接地球へ届けてはくれないのか」
に対する、これが2199製作陣の回答なのだろう。

碧水晶の咲く丘で、雪とユリーシャの会話が交わされる。
エレメントについて問う雪に対して、
「そうよ」と抱きつくユリーシャ。

うーん、このシーン、いろいろ解釈できそうで困る。
ネットでもCRSと雪の関わりについて
いろいろ書かれているけど、どれも私にとってはしっくりしない。

雪の正体も結局分からないし、その辺は視聴者の想像に任せているんだろうか。
雪とユリーシャの間にテレパシー的つながりがあるあたり、
イスカンダルと何らかの関わりはありそうに思うんだけど。
(外伝で、ヤマト発進の前日譚を描くときの
 ネタとして取っておいてあるとのウワサも聞くが、まさかね・・・)


余談だが、雪とユリーシャは同じ桑島法子さんが演じているんだけど、
演じ分けがカンペキなので、聞いてて全く気にならない。さすが実力派。

まあ、ガンダムSEEDでもナタルさんとフレイの二役やってて、
その二人のキャラで会話するシーンなんてのも、こなしてましたからね。
ちなみに、SEEDでいちばん好きなキャラはナタルさんだったりする。


■波動砲

スターシャの言葉から察すると、
ガミラスに波動エネルギーの技術を与えたのもイスカンダル。
イスカンダルのアンドロイドが、
ガミロイドと似たデザインをもっていることからも、
二つの星が同じ技術体系を持っていることがうかがわれる。

そのガミラスが、波動エネルギーを使って星を渡り、侵略の手を広げ、
さらには禁断の兵器「波動砲」を手にする。
地球を救っても、第二のガミラスにならないという保証はないという
スターシャの危惧もわからないではない。

 実際、旧作の続編(特に「さらば」「ヤマト2」)での地球は、
 侵略目的ではないにしろ、
 波動砲搭載艦を大量生産して、軍備拡張に走るのだから・・・
 (まあ、滅亡寸前まで追い込まれた経験があれば、無理もないとは思うが。)

結局、スターシャはヒス副総統の報告やユリーシャの進言によって
CRS引き渡しに同意する。
沖田もまた、波動エネルギーの侵略・破壊目的での不使用を誓う。
その証として波動砲口は封印されることになる。
(実際、CRSに改造されてしまったから波動砲撃てないんだけどね。)

このあたり、続編を作るに当たってのハードルを上げたなあ・・・
というか、やっぱり「続編を作るつもりはないよ」宣言みたいに感じた。

 とはいっても、芹澤みたいな軍幹部がいる以上、
 前線の一指揮官が交わした誓約なんぞ簡単に反故にして
 波動砲の大量生産に向かう未来が簡単に想像できてしまうが・・・

  あ、その前に波動コアを自前で作らなきゃならんのだね・・・

波動砲をふさがれたヤマトの姿はちょっと間が抜けてるなあ・・・なあんて
どーでもいいことを、ちょっとつぶやいてみたりする。


■波動砲の封印

この封印についてもネット上では喧々諤々である。
自分たちで開発して大量殺戮をしておいて、
後発の地球に使用を禁止するとは何事かと。
(何だか某惑星の、既得権益にしがみついてる某国家群みたいだよね)

私は、あの封印は地球・イスカンダル・ガミラス三者の連名であるから、
「この三者の間で、相互に対しての使用を禁止する」という意味に取っている。
ヤマトはガミラスに対して使用しないし、
ガミラスもヤマトに対して使用しない。
そういうことだと思ってる(実は違うのかも知れんが)。

それに、私は「自衛のための使用まで禁止されたわけではない」とも思ってるし。
実際、ヤマトはイスカンダルに来るまで5回使用しているけど、
結局のところスターシャはCRS引き渡しに同意した。
これは、「自衛のための使用」まで禁じられたら、
ヤマトはここまで来れなかったことを彼女が認めた結果だと思う。

 ならば、もし地球がガミラス以外の星に対して、
 侵略目的で波動砲を使用したら、どうなるのだろう。
 怒り狂ったスターシャがガミラスに命じて、地球討伐軍を差し向ける、
 という可能性もあるのかも知れないね。

この段階でデスラーは死亡したと思われていて
ヒス副総統はこれ以上地球(ヤマト)に攻撃を加える意思はない。
ならば、順当に考えてヤマトが地球に帰るまで、
波動砲を必要とするような強力な敵と遭遇する確率はほとんどない。
そう判断されたから、沖田も封印に同意したと思う。

(「でもデスラー生きてたじゃん」というのは「神の視点」だよね)

もし、この時点でデスラーが生きていて、帰路にデスラー砲で
ヤマトに攻撃をかけてくると知っていたら、
また沖田の対応も変わっていたんではないかなあ。
(そうなるとまたややこしい展開になりそうなので
 そんなことにならなくて良かったと思うよ。)


■古代守

私は、たしか第五章の頃に、
「古代守は、このまま死んでいた方が綺麗に収まるんじゃないか」
なんてことを書いた。

終盤でいきなり「実は生きてました」って元気に登場するのも、
2199の作風を考えると、いささか突然すぎるように思ったし。
(旧作を知っている人からすれば当たり前の展開かもしれないが、
 ご新規の方々は「えーっ」て思うんじゃないかなぁ。)

もともと旧作が全39話予定のときは、
古代守は謎の宇宙海賊となり、ヤマトの危機に颯爽と現れて
助太刀をするキャラとして設定されていた。
(このときの名乗りが「キャプテン・ハーロック」のはずだった、
 というのも有名な話。監督が松本零士だったからね。
 第七章とほぼ同時期に、同名の全編CG映画が公開されるのも何かの因縁か。)

それが26話に短縮されたあおりで出番がなくなり、
イスカンダルでの1回のみの登場となってしまった。

 もっとも、このときのスターシャと守のからみは
 けっこうファンから人気があって(私も嫌いじゃない)
 ヤマトが地球へ向けて出航するところでの二人は
 イスカンダル編屈指の名シーンに挙げる人も多かろう。

ここがごっそり無くなると、旧作ファンの何割かを敵に回すんじゃないか・・・
なんて余計な心配をしてたんだが。
(実際、がっかりしている人、憤慨している人も多いみたいだが)
第24話における古代守の扱いは、いい落としどころだったように思う。

しかも、守の登場の意味を単発で終わらせていない。
最終話まで見たとき、「これ、よく考えたなあ」って私は素直に感心したよ。

第七章は、涙腺を刺激するシーンが多いが、
私にとっては「守の遺言ビデオ」が、
私の感涙ポイントにダイレクトにヒットしてしまったみたいで、
このシーンでは、ずっと頬を濡らしていたよ。

思えば、第1話の「銀河航路」といい、第17話の回想シーンといい、
2199の守さん登場回は、私の涙をそそるなあ・・・


■ラストシーン

桟橋を離れ、出航するヤマト。
「夕陽に眠るヤマト」から「元祖ヤマト」へBGMが切り替わり、
「しばしの休養」状態から「帰路を急ぐ」雰囲気に切り替わる。

蒼穹の彼方へ消えていくヤマトを、守の墓標の傍らで見送るスターシャ。
風に髪をなびかせる後ろ姿が美しい。
(実は、現在の私のPCの壁紙はこのシーン。)

最終話まで観ると分かるが、
このときスターシャは守に永遠の別れを告げていたんだね。

このとき、彼女の手が意味深に下腹部へ。
やっぱりあれですか。そういうことなんですね。

兄さん、最後の命の火を燃やし尽くしたんですね・・・
(あー、まさかそれで死期が早まったり・・・なんて?)

 「続編への布石」っていう人もいるけど、
 これも旧作ファンへのサービスだと思うなあ。
 2199版古代も、いつの日か、宇宙の彼方からやってきた姪っ子に
 「叔父さま」って呼ばれる日が来るんでしょうかね。


シチュエーションは全く違うけど、
映画「わが青春のアルカディア」で、地球を旅立つアルカディア号を
マーヤが見送るシーンも美しかったなあ・・・

「旅立つ船を見送る美女」って、やっぱ絵になるよ。


ラストカットは、守の墓標に置かれたコスモガンのアップ。
エンケラドゥスで自分を救ってくれた兄の銃を、弟は返していったんだね。
一輪だけ添えられた花が哀しみを誘う。

あとで気がついたんだが、あの透明な墓標って宙に浮いているんだね。
こんなところも妙にハイテクなイスカンダルなのでした。


※TV放映版を見ての追記。

・イスカンダルを出航するシーン、BGMが差し替えになってたね。
 「地球を飛び立つヤマト」一曲のみになってた。
 最初に見た印象のせいか、映画版の方がよかったような・・・
 ディスクではどっちになるんだろう?
・作画の修正は、正直よくわからなかった。
 雪とユリーシャの作画が映画より綺麗になってるような気はするが。

 

さて次週は、上映時は短縮版だった第25話「終わりなき戦い」。
TV放映版も「暫定版」で、ディスク収録されるのが真の「完全版」
って噂も聞くんだが、どうなんだろう?

とにかく刮目して待つことにしよう。


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めとろん

mojoさん、こんばんは。

私には今回が最終回でも...と思うくらいの素晴らしい出来栄えでした。

先般私は、mojoさんに不躾にも「森雪=ユリーシャ」の秘密について自説をお話しようとしましたが、今回冒頭の「謁見」で、私の立てた仮説がほぼハズレだとわかりました。
少なくとも私の仮説通りなら、スターシャは森雪に対して「ああ、貴方が...」くらいの反応はあって然るべきなのに、思いっきりスルーされてました(尤も
サーシャの死を知り、それどころじゃなかったのかも)。

それでも、謁見メンバー選抜の際には、真田さんはユリーシャの我儘というよりは「ああ、そうだったね」くらいの感じで森雪を指名しましたし、mojoさんが仰るようにユリーシャが、碧水晶の所で意味ありげに雪と抱擁したり、最後に「もう一人の私...」と呟くのは、何かあると思わざるを得ませんよね。

うーん...何か「最大の宿題」を残された様な感じですね。

スターシャについても、私は2199の方がより好感が持てます。
旧作が神秘的と言われても、最後で「守...愛してるわ」と顔を覆って立ち去るのは、決して「神秘的な女王」の振舞ではないと思いますし...
2199では、「進=雪」「守=スタ」派の方には、玲ちゃんや新見さんは疎んじられちゃっているようですが(でもメルダには好感をお持ちの女性が多いのは面白いですね)。

「女子会」のシーンでも「異民族間の理解・融和」というメッセージは何となく判ったのですが、今回の「水着回」については、それこそずっとその意味を考えていました。
私は「自然の再生」というテーマを無理やりこじつけたのですが...
第三艦橋の榎本さん達が、宮澤ちづるさんに「男ってバカ!」と揶揄されながらも地球に「碧い海」を取り戻すのだ、というメッセージかと。
それとも、玲とメルダが宇宙空間で救出の手を取り合ってから、最後にイスカンダルの地で再度、握手をして和解するという対比でしょうか。

余談ですが、「柏の葉」で初回上映前に売店の「ポストカード」に水着のキャラがいて、嫌な予感、じゃなかった、いい予感はありましたが...
(その葉書、メルと玲・百合亜と星名の夫々の微妙な表情が可笑しいです)








by めとろん (2013-09-16 20:20) 

mojo

めとろんさん、こんばんは。

コメント、ありがとうございます。


>私には今回が最終回でも...と思うくらいの素晴らしい出来栄えでした。

私も第24話の出来は素晴らしかったと思います。
TVで観ることの利点は、
一話ごとにじっくり内容を味わうことができることですよね。

実は、最初に映画館で観たときは、
ヤマトが地球を目指してイスカンダルを飛び立ったとき
第24話ラストシーンの感動に浸っている余裕も無く、
「さあ、いよいよこれからだ」って、
力いっぱい拳を握りしめていたんですよ。

前にもどこかで書いたことがあるんですけど、
旧作最終話(空間磁力メッキと雪の蘇生)をどう料理するのかが
第七章、というか2199における私の最大のこだわりポイントでしたから。

で、それに対しても2199製作陣は素晴らしい回答を用意してくれました。
これについてはまた来週以降に書きますが・・・


>謁見メンバー選抜の際には、

真田さん(守の親友)、新見さん(守の元カノ)、古代(守の弟)と、
守さん関係者の大集合でしたね。

徳川さんと、たぶん留守番を任された島を除けば、
みな階級的に最上位のメンバーばかりなので、単なる偶然なんでしょうが、
スターシャからしたら内心「よくまあこんなに揃えて来たわねぇ・・・」
って思ったかも知れませんね。

私も、謁見のときのスターシャの反応で
雪の正体が分かるんじゃないかって期待しましたから、
単純にサーシャと間違えて終わり、というのはちょっと拍子抜けでした。

でも、このことで雪・サーシャ・ユリーシャの三人が
非常によく似ているということがわかったので、
案外、「サーシャとユリーシャが双子」っていう可能性も
あったのかなあと思いました。

雪の正体には全然つながりませんけどねwww。


>ユリーシャが、碧水晶の所で意味ありげに雪と抱擁したり、
>最後に「もう一人の私...」と呟くのは、何かあると思わざるを得ませんよね。

「きちんと設定は作ってあるんだけど、あえて明かさない」のか
「単なる『他人の空似だった』」のか。

私は前者だと思ってるんですが、
第七章まで観終わってみると
後者でもいいのかな、という気もしてきました。

ユリーシャが地球へ来たとき、外務次官だった雪の父親が、
彼女によく似ている自分の娘をユリーシャ付きにして世話をさせていた。
年頃も近く、外見もそっくりな二人は意気投合して親友になる。
(テレパシー的つながりもこのときにできる。)
ところが、テロか事故に巻き込まれて・・・という展開でも
大きな矛盾なく収まるような気もします。

抱擁したり、「もう一人の私」というのも、
宇宙の彼方で出会った自分そっくりの存在に、
偶然以上の不思議さを感じたからかも知れない。

旧作では「他人の空似」だけで終わってしまった設定が、
2199では終盤の雪の拉致につながるわけで、
ストーリー上の意味も持たせた。

そういうことなのかも知れません。

まあでも、きちんとした設定があるのなら、
ぜひ知りたいところではありますよね。


>スターシャについても、私は2199の方がより好感が持てます。
>最後で「守...愛してるわ」と顔を覆って立ち去るのは、
>決して「神秘的な女王」の振舞ではないと思いますし...

めとろんさんのコメントを読んで、
改めて記憶の中をひっくり返してみると、
旧作でのスターシャは、守への秘めた思いを
雪に見破られていたりしていて、
こと恋愛に関しては、とてもわかりやすい人(笑)だったんだなあ
と思いました。

ヤマトの乗組員の前では女王として振る舞ってはいても、
最後の最後に守に対して思いの丈を吐露する。
このギャップが感動的なので、名シーンになったのでしょうね。


>2199では、玲ちゃんや新見さんは疎んじられちゃっているようですが

「進=雪」「守=スターシャ」は鉄壁のカップリングなので、
これ以外の組み合わせで終わったら暴動が起きますよね(笑)。

ですから、玲と新見さんは、そういう意味では
最初からハンデを持ってるようなモノなので・・・
特に新見さんは、守兄さんに最後まで(死んだ後まで)振り回されてましたから。

もう真田さんが引き取るしか無いんじゃないかと思うんですが
なにせ古代以上の超朴念仁ぽいですからね・・・。


>でもメルダには好感をお持ちの女性が多いのは面白いですね。

私もメルダは大好きです。
凛としていて格好いいし、パイロットとしての腕もエース級。
それでいてパフェを食べる姿は「かわいい」んですから・・・
恋愛的要素が全くといっていいほど無いのも、ポイントかも知れませんね。
ヤマトガールズはみんな、
(程度の差はあれ)好きになった男性がいる(いた)ので・・・

玲ちゃんも、古代と雪の間に割って入りそうな展開がなければ
もっと女性に人気が出たかも知れませんね。


>地球に「碧い海」を取り戻すのだ、というメッセージかと。

私もそれは感じました。
遊星爆弾の影響で、かなり早い時期から
海水浴なんて出来なくなってしまっていたのではないでしょうか。
ですから、海で泳いだ経験がないクルーもいたでしょう。

俺たち(私たち)が取り戻すのは、こういう地球の姿だ、
って思いを新たにしたんではないですかね。


>「ポストカード」に水着のキャラがいて

私は、上映に行く前にネットのウワサで知りました。
そのうち、公式サイトに劇場販売グッズが載り、
その中に例のポストカードを発見してしまいました。
私が情報統制に入った理由の一つでしたね(笑)。

しかし、記事にも書きましたが、「その発想はなかった」。
ヤマトで水着回なんて、思いついた人は天才ですな。



毎度のコメント、ありがとうございます。
また、よろしくお願いします。


by mojo (2013-09-17 21:03) 

通りすがり

ガミラスはイスカンダルが帝国だった時代を知らない…
その当時はまだ原始人だったとか?
イスカンダルを神のごとく敬うのも頷けるというものか。
by 通りすがり (2013-09-19 03:47) 

mojo

「通りすがり」さん、コメントありがとうございます。



>ガミラスはイスカンダルが帝国だった時代を知らない…

うーん、私は逆に、イスカンダルが強大な軍事帝国だった頃を
知っているからこそ、畏怖の念を抱いたんじゃないかって思いました。



>イスカンダルを神のごとく敬うのも頷けるというものか。

敵対する星系をことごとく波動砲で滅ぼす帝国が、
すぐ隣の星にあれば、逆らうなんて思いも寄らない。
それこそ「触らぬ神に祟りなし」。



>その当時はまだ原始人だったとか?

私の妄想の続きを書かせてもらうなら、

原始人とはいわないまでも、
ガミラスはイスカンダルの属国か植民地かなんかで
ガミラス人はイスカンダル人の下僕だったのかも知れません。

科学技術も、イスカンダルのお裾分けを受けていたのでしょう。
軍事力に対して畏怖の念も抱いたでしょうが、
技術面の恩恵も受けていれば、畏敬の念も生じたと思います。

  だから、ある意味「波動エネルギーを転用した武器」は、
  ガミラス人の技術がイスカンダルに並んだことを示す、
  ガミラス人にとって悲願の武器だったのかも・・・。

  ・・・なんて、ちょっと妄想が過ぎましたかね。

イスカンダルが自らの行為を悔やんで波動砲を封印して、
(ついでにガミラスの独立も認めて)
知的生命体の救済を目指す平和国家になってからは、
軍事力への畏怖はなくなり、
純粋な敬意だけがガミラス人の心に残ったのではないか・・・


・・・なーんてことが、
「通りすがり」さんのコメントを読んでいたら
頭の中に浮かんできました。
こういう妄想の翼を広げるのも、
この作品の楽しみ方の一つだと思ってます。


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。 
by mojo (2013-09-19 21:41) 

めとろん

mojoさん、こんばんは。

横から申し訳ございません。
イスカンダルとガミラスの関係、私も2199が始まってから非常に興味深く考えておりましたので、思わず書き込ませて頂きました。

私は、あれだけ軍事力を誇示しているガミラスが、唯一イスカンダルへは武力侵攻の関心が全く無い、というか「不可侵」「聖域」の存在というのが当たり前、ということに注目しておりました。

今思えば、イスカンダルに対しては反旗を翻すどころか、「陰口」を言うのさえ、生粋のガミラス人ではないセレステラだけでした。あの尊大なゼーリックでさえも傅いてしまうのでしょうね。あまつさえ、ゲール君は...

ガミラスのDNAには、イスカンダルへの畏敬の念は反りこみ済みなのですね。だから、ユリーシャに対する玲の言葉遣い一つで、メルダがあんなに怒るのでしょう。

核心は、やはりどうしてガミラスに、イスカンダルに対する「畏怖」が生まれたかということだと思います。
この辺の経緯をスピンオフでも外伝でもいいから、ぜひ知りたいです。
個人的にはテロンの内惑星戦争や火星沖海戦の経緯よりも。

いくらイスカンダルが平和国家に転身したからといっても、住民が王家の3姉妹だけになってしまった要因とは?それについてのガミラスサイドの認識は?
うーん...ゲール君あたりを締め上げれば吐くかもしれませんが(笑)

もし、出渕監督以下製作陣が、「続編を作らない」前提で両星の過去のいきさつまで設定してあったとしたら、もはや敬服する他は無いです。そしてたぶん2199「最大の謎」の「森雪の過去」についてもそこに絡めてあるのでしょう。






by めとろん (2013-09-19 22:35) 

通りすがり

ヤマトの波動砲を知った時のタランのセリフ。
自星系に接近するヤマトの波動砲に対する重臣たちの恐れ方…
波動砲を知っていたとは思えません!!
イスカンダル人は種の限界に達したのだと思っています。
おそらく男子が生まれなくなったんじゃないかな。
種としての勢いがガミラスとイスカンダルでは差がありすぎます。それは進化の時期の違いと考えてみましたw
遥に先に進化したイスカンダルに導かれてきたガミラスが神のごとく敬ったとしても自然な気がしますが…
by 通りすがり (2013-09-20 03:04) 

mojo

めとろんさん、こんばんは。


>「不可侵」「聖域」の存在というのが当たり前、ということに注目しておりました。

これは、旧作では
「イスカンダルがコスモクリーナーを所有しているからだろう」って
ファンの間では言われてましたよね。

(後付け設定っぽいですけど)
「ガミラス人は放射能を含んだ大気の中でしか生きられない」って
最終話でデスラーが言ってますから、
コスモクリーナーをガミラスに対して使用されたら、
ガミラス星はガミラス人が住めない星になってしまうわけで、
「イスカンダルはガミラスに対して生殺与奪の権を握っている」

「だからガミラスはイスカンダルに侵攻できない」のだと。



>ガミラスのDNAには、イスカンダルへの畏敬の念は反りこみ済み

2199世界では、上のコメントにも書きましたが、
私の妄想によれば(笑)
「ガミラスは、イスカンダルが強大な軍事国家だったことを覚えている」
「ガミラスに対して、科学技術面での恩恵も与えてくれた」
この二つが畏敬の念の源だと思ってます。

ヤマトIIIのシャルバート星の設定を流用しているなら、
イスカンダルのどこかに、大量破壊兵器や
ヤマトなんかメじゃないくらいの超戦艦(もちろん波動砲搭載)が
山のように隠してあるのかも知れない。

この場合でも
「イスカンダルはガミラスに対して生殺与奪の権を握っている」
「だからガミラスはイスカンダルに侵攻できない」でしょう。

そして、イスカンダルの援助を恩に思う人からすれば、
「恩人であるイスカンダル王家に弓引くなんてとんでもないこと」
という価値観も生まれてくるでしょう。


もっとも、デスラーは、
スターシャが自分に対してそれらの武器を使用するなんて
露ほどにも思ってないんでしょうけどね。



>どうしてガミラスに、イスカンダルに対する「畏怖」が生まれたか

上記の文章は、あくまで私の妄想ですから、
その理由が設定してあるのなら、知りたいところではありますよね。



>住民が王家の3姉妹だけになってしまった要因とは?
>それについてのガミラスサイドの認識は?

このへんも、妄想のしがい(笑)があるところですかね。

例えば、過去の侵略戦争の影響で、出生率が下がったのかも知れません。
(交戦相手の使用した生物兵器の影響とか)
日本だって、現在の低出生率が続けば、何百年か何千年か後には
(計算上は)人口がゼロになるそうですから。

イスカンダル人同士の交配においては、受精率が下がるのかも知れません。
守は地球人だったのでOK、とか(笑)。

そして、過去の所行に対して後悔しているイスカンダル人たちは、
あえて出生率を上げる努力を放棄して自然に任せたのかも。
それで滅びてしまうのかどうかは、
それこそ大宇宙の意思に任せた、とか。


ガミラスサイドの認識については・・・どうでしょうねえ。

「どんどん人口が減っていくのは心配はしているけど、
 何も出来ないのでただ静観している。
 下手に口を出してイスカンダルの不興を買うのが怖い。」・・・かなあ。

もし、上に書いたように、
イスカンダル人が滅びの道を自ら受け入れているなら、
それを静かに見守るしかできないんじゃないですかね。

私の乏しい頭で思いつくのはこの程度。



>両星の過去のいきさつまで設定してあったとしたら
>「森雪の過去」についてもそこに絡めてあるのでしょう

森雪の正体がガミラスとイスカンダルの過去にまで遡って関わりがある、
っていうのはちょっと走り過ぎなような気もします。

まあでも、公式に明かされてはいませんから、
いかようにも妄想の翼は広げられますよね。



ネットの書き込みにあったんですけど、
イスカンダルとガミラスを
「天皇家」と「将軍家」になぞらえてる人がいました。
これ、けっこう面白い例えかも知れません。

だとすると、イスカンダルの海で泳ぐことは
皇居のお堀で泳ぐようなモノで
世が世なら不敬罪でしょっ引かれてますね・・・



ありがとうございました。
またよろしくお願いします。


by mojo (2013-09-20 21:06) 

mojo

「通りすがり」さん、こんばんは。

>ヤマトの波動砲を知った時のタランのセリフ。
>自星系に接近するヤマトの波動砲に対する重臣たちの恐れ方…
>波動砲を知っていたとは思えません!!

上記のシーンでは、イスカンダルが過去に
「波動エネルギーを転用した兵器」「惑星をも破壊する兵器」
を作っていたことを「タランや重臣たちが知らなかった」
というように読み取れます。

まさに、私の前回のコメントにある
「だから、ある意味「波動エネルギーを転用した武器」は、
 ガミラス人の技術がイスカンダルに並んだことを示す、
 ガミラス人にとって悲願の武器だったのかも・・・。」
は、妄想が過ぎたわけですね(笑)。

ガミラス人が、イスカンダルに対してどのような歴史認識をもっていたのか、
イスイカンダルの過去についてどの程度のことまで知っているのかは
本編中ではほとんど明らかにされていませんから、
いろいろ妄想の翼が広がってしまうわけです。



>イスカンダル人は種の限界に達したのだと思っています。
>おそらく男子が生まれなくなったんじゃないかな。

>種としての勢いがガミラスとイスカンダルでは差がありすぎます。
>それは進化の時期の違いと考えてみましたw
>遥に先に進化したイスカンダルに導かれてきたガミラスが
>神のごとく敬ったとしても自然な気がしますが…

私は「種の限界」とか「種としての勢い」って言葉がよく分からないんです。
生物学には詳しくないし、文化人類学とか社会学なんか
はなからノーサンキューな学生生活を送ってきましたし。

例えば、終戦直後の日本人はベビーブームに代表されるように
高い出生率の時代が続きました。
しかし今は、低出生率のおかげで人口減少に悩んでいます。
たかだか70年くらいの時間差ですから、
当時の日本人と現在の日本人が遺伝子的に異なるとは思えませんけどねえ・・・
日本人も「種としての勢い」が無くなりつつあるのかも知れませんね(笑)。


私の妄想した(笑)イスカンダル滅亡の理由は
上のコメントにありますので、よかったらご笑覧下さい。


またコメント下さい。

ありがとうございました。

by mojo (2013-09-20 23:04) 

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