バブル [アニメーション]
Netflixで配信もやってるけど、映画館へ見に行った。
では、まずはあらすじから。
ある日、東京に泡が降った。それと同時に中心部で謎の大爆発が発生する。局地的な重力異常も起こり、海面が上昇して冠水状態になった。人々は脱出した後、東京は立ち入り禁止区域となった。
しかし、大爆発で親を失った子供たちが東京に入りこんで住み始めた。彼らは重力異常で空中に物体が浮遊したりしている特殊な空間(当然ながら人間も通常とは異なる跳躍・移動も可能になる)を利用した ”東京バトルクール” と呼ばれる、5対5でフラッグ奪取を目的するパルクールの大会を行っていた。その商品は生活物資だ。
主人公・ヒビキも「チーム・ブルーブレイズ」のエースとして東京バトルクールに参加していた。
ある日、ヒビキは東京の中心部にあるタワーから聞こえる「謎の音」を耳にする。船でタワーへ向かい、登り始めるが途中で海へ落ちてしまう。
溺れる寸前だった彼を見つけたのは、ひとつの ”泡” だった。意思を持つその ”泡” は、自らを少女の姿に変えてヒビキを救い出した。
少女は「チーム・ブルーブレイズ」の仲間たちと一緒に暮らし出す。人間としての記憶も、名前すら持たない彼女を、ヒビキは「ウタ」と名づけるが・・・
※以下の文章には、映画の結末について言及している部分があります。
未見の方はご注意ください。
ヒロインのウタが ”泡の化身” であることは物語の発端から明かされている。人間の言葉を話せなかった彼女も、マコト(重力異常を調査している女性研究者)が本を読み聞かせることによって、次第に会話する力を身につけていく。
このとき詠む本が「人魚姫」。本作の基本のモチーフがこの作品であることは明らかで(wikiによると、監督も脚本家もそれが着想源だと明かしてる)、物語も「人魚姫」を近未来の東京を舞台に、SFファンタジーに仕立てたらこうなる、というふうに進行していく。ウタがヒビキと触れあうと泡になって(泡に還って?)しまうという設定が哀しすぎるよ・・・。
観ていて、これはどう転んでもハッピーエンドの目は無さそうだなぁ・・・と思っていた。まあこのラストをどう思うかは人それぞれだけど、主人公のヒビキが報われなさ過ぎだなぁ・・・
頑張ったって報われないことは、世の中に掃いて捨てるほどあるんだから、せめてフィクションの中だけでも、報われてほしいなぁ・・・って思う私は甘いのでしょうかね。
画面は素晴らしい。さすが「進撃の巨人」の監督さんだけ合って躍動感は凄まじい。廃墟と化し、かつ重力異常で異世界と化した東京の姿も魅力的。ネット配信もやってるけど、これは映画館の大画面で観るべきだと思う。
声優陣について。
主役のヒビキは志尊淳。ぶっきら棒な台詞回しは、演技なのか棒読みなのか。冒頭ではちょっと耳障りな感じだったけど、途中から気にはならなくなった。慣れたのかも知れない(笑)。
どうしようもなく下手なわけではないので、及第点かと思う。
ヒロインのウタはりりあ。本業はシンガーソングライターだそうです。もともと台詞が多くないし、人外(笑)の役なので、気にしなければ大丈夫。
上手いとは思わないけど許容範囲かなぁ。
でも、主役2人はやっぱり本職の声優さんを起用してほしかった。志尊淳とりりあ。を責めているのではなく、こういう配役をする制作陣には考慮をしてほしいということ。
声の仕事も達者な他業種の人もいるのは分かるけど、今回の2人については明らかに本職の人の方が上手いし。いい加減、話題作りでキャスティングするのは止めようよ。
女性研究者マコトは広瀬アリス。彼女は上手かった。これは素直に褒めます。てっきり本職の声優さんかと思ってた。エンドロールで「広瀬アリス」ってあるのを見てびっくりしました。
他には宮野真守、梶裕貴、井上麻里奈、三木眞一郎、羽多野渉、畠中祐、千本木彩花、逢坂良太とベテラン・中堅で脇役陣を固めているだけに、主役の2人が惜しいなぁ。
ネットの意見に、主役2人を畠中祐と千本木彩花で演じてほしかったってのがあった。「甲鉄城のカバネリ」での主役カップルですな。実生活でも夫婦になっちゃったし(笑)。
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