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「ヤマト2202」感想・・・のようなもの 番外編 「サブマリン707」とアポロ・ノームの巻 [アニメーション]


「宇宙戦艦ヤマト」第一作がTV放映されるおよそ10年前、
1963年から65年にかけて週刊少年サンデーに連載されていた
一本のマンガがある。それが「サブマリン707」である。


■「サブマリン707」とは

太平洋の平和を乱す "悪の組織" に、
海上自衛隊所属の潜水艦「707」が立ち向かう物語。

艦長は速水一佐。
第二次大戦時には伊号潜水艦の艦長を務めていた大ベテランで、
沈着冷静にして大胆、頭脳も明晰で
チェスの名人のように相手の手の内を読み、
その上を行く戦術を次々と繰り出していく。

主役である「707」は、第一部「U結社篇」では
"ドンガメ" とあだ名されるほどの旧式艦だった。

↓"ドンガメ"こと「707」
707-1a.jpg

しかし第二部「謎のムウ潜団篇」の冒頭、
速水たちが艦を離れた隙に敵の攻撃を受けて沈んでしまい、
代わって最新鋭潜水艦「707」"二世" が登場する。

 いわゆる "メインメカの乗り換え" というイベントが行われるなど
 今から考えても斬新な構成だ。

「707」二世は、数々の最新兵器を装備し、
さらには小型潜航艇 "ジュニア" を二隻搭載するなど
「ヤマト」の原型みたいな作品である。

↓いわゆるMk.IIメカ、「707」二世とその搭載潜水艦 "ジュニア"。
707-1b.jpg

私を含めて往年のファンなら、「707」という言葉から
思い浮かべるのは、この "二世" の方だろう。


■「アポロ・ノーム」

「ヤマト2202」に登場するアンドロメダ級三番艦「アポロノーム」。
艦名の発表当時、私と同世代かそれより上の人なら
「おお!」って思ったのではないか。

なぜなら同名の艦船が「サブマリン707」にも登場するのだ。
「707」での「アポロ・ノーム」とは、
アメリカが完成させた超巨大空母のことで
そのものずばり、第四部「アポロ・ノーム篇」で登場する。

三胴式の艦体は全長800m、各種ミサイル・ロケット弾を満載する。
707-1c.jpg

航空機1500機を収納し、大型戦略爆撃機すら離着艦可能。
しかも艦体が3つに分離して潜水航行まで行える。

707-1d.jpg
艦底部には潜水艦6隻格納し、

707-1e.jpg
フル装備するとアメリカ海軍の全戦力の1/3に相当するといわれる。

その「アポロ・ノーム」が、各国来賓を招いた公開試験航海の最中に
"エイモス・リーグ" を名乗る秘密結社に奪取されてしまう。

アメリカ政府はただちに「アポロ・ノーム」の追撃と撃沈を決定、
公試に招かれていた日本の「707」も、米国および他国の海軍とともに
「アポロ・ノーム」追撃に加わることになる。

紆余曲折の後、「アポロ・ノーム」を発見した「707」だが
最新鋭の武装を誇る「アポロ・ノーム」の戦力は未知数だ。
どう対処するかとの副長からの質問に、速水はこう答える。
707-1f.jpg

707-1g.jpg
そのとき「707」は、敵との中間地点に謎の "音波発信源" を発見する。

そして、「アポロ・ノーム」からの "発射音" をも探知する。

速水は、"発信源" が「707」の位置を探知して
それを「アポロ・ノーム」から発射された "誘導弾" に
伝えているとみて、"発信源" の破壊を決断する。
"発信源" のある地点へむけて、最大速力での突入を命ずるが・・・
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ここ以外でも、作中で速水はたびたび
危機突破のために果敢な操艦を指示している。

まさに "死中に活"、沖田戦法の元祖のような人ですね。

この後、「707」は間一髪で発信源の破壊に成功、事なきを得る。

 実際のところ、誘導弾の方がどう考えても
 潜水艦よりも速いだろーっていうツッコミはおいといて(笑)

さらに「アポロ・ノーム」に肉薄する「707」。
いよいよ決戦の火蓋が切って落とされるかと思いきや・・・

この後、「アポロ・ノーム」は実に呆気ない最後を遂げるのだが
そこにはいろいろな "大人の事情" があったらしい。


不完全燃焼に終わった不運な "先代" に代わり、
「2202」での「アポロノーム」くんには
ぜひ先代の "無念" を晴らすような大活躍を期待するものです。

もっとも「2202」第二章までは、
艦載機が山本に撃墜されてしまうなど
いまのところ良いところがありませんけど(笑)。

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コメント 5

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-07-19 00:02) 

mojo

middrinnさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-07-19 00:02) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。
by mojo (2017-07-20 01:37) 

お名前(必須)

アポロ・ノーム懐かしいですね。
リアルタイムで読んでいた世代ではありませんが、なぜか家にあった
古い単行本が、まさにこの中間誘導ビーコンの話でした。
幕切れがあっけなかったのは大人の事情だったのですか。
時代が時代だったので仕方ないですね。

あと同じ刊で実験艦を奪う話があって、これも生煮えな話でした。
いいところとはどこだったのだろう。
by お名前(必須) (2018-05-19 19:17) 

mojo

お名前不明さん(笑)、こんばんは。

>幕切れがあっけなかったのは大人の事情だったのですか。

私もよくは知らないのですが、メカ作画をメインにされていた
アシスタントの方が怪我をされて筆が持てなくなったとか
いろんな噂が飛んでたみたいです(笑)。

>いいところとはどこだったのだろう。

「第四部 アポロ・ノーム篇」は、
まさに竜頭蛇尾に終わってしまいました。
個人的には、「707」の白眉はやっぱり
「第二部 謎のムウ潜団篇」だと思います。
“ドンガメの一世“ から “最新鋭艦の二世” への乗り換え、
ジュニアの大活躍、南郷二佐率いる「717」の奮戦、
老練な磯崎二佐率いる「747」の、最後まで諦めない戦いぶり。
そして「707」vs「ブラックジャック」の最終決戦と
読みどころもたっぷり。


「2202」本編では、アポロノーム艦長・安田俊太郎に
ささきいさお氏が起用されるとのこと。
きっと「707」での無念を晴らすような戦いぶりを見せてくれるものと
期待しているところです。


ありがとうございました。
また、よろしくお願いします。

by mojo (2018-05-20 00:33) 

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