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プロメア [アニメーション]


5/24公開のアニメ映画なのだけど
未だに映画館でロングラン上映中。
けっこう人気作みたいである。

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発火能力を発動する新人類・バーニッシュが現れ、
それに端を発する世界的な大擾乱のなかで
人類はその半数を火災で失うに至る。

そして30年の時が流れる。舞台は自治共和国プロメポリス。
差別・排斥されてきたバーニッシュたちの中から、
無差別炎上テロに走る過激派、マッドバーニッシュが現れていた。

彼らの引き起こす大火災に対応するため、
対バーニッシュ用装備に身を固めた
高機動救命消防隊・バーニングレスキューが結成され、
マッドバーニッシュの引き起こす火災テロへの消火活動を行っていた。

主人公は、バーニングレスキューの新米隊員ガロ・ティモス。
ある日彼は、火災現場でマッドバーニッシュの首魁である少年、
リオ・フォーティアと出会う。

映画冒頭では、マッドバーニッシュが単純に悪役のように思えるのだが
物語が進むにつれて、バーニッシュたちは差別される世界から逃れて
安心して暮らせる新天地が欲しいだけであることがわかっていく。

しかしそんなバーニッシュたちは、
プロメポリスの特殊部隊フリーズフォースによって
次々と捕らえられて、収容所へ送られていく。
その指示をしているのは、ポロメポリスの司政官クレイだった。

ガロはリオを追っていくうちに、
プロメポリスに潜む巨大な野望の存在に気づいていく・・・


まあ、とにかく ”熱い” 映画ではある。
主役のガロからして、典型的な熱血脳筋キャラで
暑苦しいことこの上ない(笑)。
CVは松山ケンイチで、今ひとつイメージが合わない気もするのだが
観ているうちにあまり気にならなくなっていった。


司政官のクレイは、幼い頃のガロを身を挺して救ったことがあり
ガロからは絶対的な忠誠心を寄せられている。

ただまあ、CVの堺雅人の持ち味のせいもあるのだけど
いかにも曲者的なオーラをまき散らしていて
たぶん観た人のかなりが「こいつ絶対、腹黒いだろ~」って思うだろう。
実際そうなのだが(笑)。

 堺雅人がアニメに出るのは「戦闘妖精・雪風」以来かと思ったけど
 wikiでみたらそこそこ出てるんだね。
 声の演技自体は達者で、十分うまいんだけど、
 なにせTVによく出るようになったもんだから、
 どうしても声を聞くとあの顔が浮かんでしまう(笑)。
 有名俳優・女優を声優に使うのも善し悪しだと思う。


このアニメで特筆すべきことは、まずは画面の派手さ。

消火活動なんて言うとあまり華やかなイメージはないかも知れないが
本作に登場するバーニングレスキューでは、隊員たちは
「レスキューギア」と呼ばれる ”パワードスーツ” を装着する。
サイズ的には「装甲騎兵ボトムズ」のATくらいか(古い例で申し訳ない)

”凍結弾” という消火能力を持つ弾丸を撃ちまくって
炎の中に血路を開き、被災者の元へ急行する。
重機のような形状の強化腕部パーツもあり、
崩落する建物の阻止までこなす。

中でも、ガロがまとうレスキューギアは
マッドバーニッシュとの近接格闘に特化して開発されたもので
飛行能力こそないものの、「レイズナー」のV-MAXか
「ガンダムOO」のTRANS-AMかと見紛うばかりの
高機動・高速運動性を誇る(またまた古い例で申し訳ない)。

序盤の消火シーンでは、これらのメカが画面の中を縦横に駆け巡る。
あまりにぐりぐり動きまわるので、目が追いつかない。
単に私がぼーっとしてるだけなのかも知れないが(笑)。

ストーリーもわかりやすい。
善玉・悪玉の区別もはっきりしていて、勧善懲悪の大活劇になってる。

そのぶん、ご都合主義的な部分もある。
終盤、ピンチに陥った主人公たちを助けて
彼らに戦うすべ(最終決戦用のメカ)を与えてくれる
”謎の博士”(笑) が登場するなどの ”お約束の展開” は、
その最たるものだろう。

でも観ていると、その辺が余り気にならなくなってくるんだよなあ。
上記の展開だって「そうだよ、そうこなくっちゃ」って思ってしまう。
それこそ、ノリと勢いと熱さで押し切る脚本の勝利だろう。

だいたい、この博士がいた建物の外形からして人を食ってる。
だって「マ××××Z」の「光××××所」にそっくりなんだもん(爆)。

これは「ここからこのアニメはモードが変わります!」って宣言だよね。
どういうふうにかって? そういうふうにですよ!(笑)。

終盤に繰り広げられる最終決戦は、もう圧巻のひとこと。
これは映画館の大画面で観るべきだろう。


全編を通じて、威勢のいいことこの上ない。
何度も書くが、とにかく ”ノリと勢いと熱さ” で
突っ走っていく展開が延々と続くのだ。
キャラも熱いしメカもかっこいいし台詞も外連味たっぷり。

映画というものに何を求めるかは人様々だろうけど、単純に
金を払って2時間の間、浮世の憂さを忘れたい、って人には
もってこいの作品だろう

見終わった後に何か残るかと言われれば、何も残らない気もするが
それもまたいいのではないか。
そういう映画があってもいいと思う。

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