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PCを買い換えました [日々の生活と雑感]


このたび、私のメインマシンであるデスクトップPCを買い換えました。

以前に使用していたのは2012年の1月に使用を開始したのですが
最近は起動も処理もえらく時間がかかるようになってきて
さすがに待つのがバカらしくなってきたのと、
先週ついに、使用中にブルースクリーンが現れたことで
買い換えを決断しました。

 私のPCに接続してあるプリンタに、かみさんのノートPCから
 印刷をしようとしたらいきなり画面が "真っ青" に。
 しかもこれ以降、印刷にかかると毎回 "青画面" (笑)に
 なってしまうので、こいつはもう限界かと思いました。

というわけでPCを買い換えることに。それに伴い、
OSも Windows 7 (32bit) から Windows 10 (64bit) となりました。


今日の午後3時頃から "引っ越し" 作業を始め、
およそ1時間30分くらいかかりましたかねぇ。

外付けのHDDに、本体内に溜め込んだデータと
IEやThunderbird等のソフトの設定ファイルなんかも全部コピーし
本体を入れ替えてOSのセットアップに入りました。

結果として大体うまくいったんですけども
Thunderbirdのセットアップでちょいと作業を間違えて
23通分くらいのメールデータが行方不明になってしまいました(笑)。
まあ、さほど重要なメールではなかったので被害は軽微。
トラブルはそれくらいで、それ以外はほぼ完璧に移行作業が終わりました。

その後、外付けHDDに待避していたデータを
本体の内蔵HDDに書き戻しました。
さすがにいろいろトータルすると500GBくらいあったので
ちょい時間を食いましたが。

というわけで、この文章は新しいPCで書いてます。

PCとOSが新しくなったからって、
何か新しいことができるようになったわけでもないのですが
やっぱりサクサク動くのは気持ちいいですね。

ついでにディスプレイとの接続もDVIからHDMIに換えました。
そのせいなのかビデオカードが変わったせいなのかわかりませんが
以前より映像がくっきりして、ディスプレイ内蔵スピーカーから
聞こえる音もクリアになった気がしていて
ちょっと喜んでます。気のせいかもしれませんが(笑)。


思い返せば、私がPCを使い出したのは1987年。それからの10年くらい
(MS-DOS ~ Windows 3.1 ~ Winsows 95 あたりの時代)
は、OSのメジャーバージョンアップのたびに
大騒ぎになりましたよねえ。
画面デザインの変更やGUIの充実など外見も大きく変わりましたし。

ハードウェアもNECの9801シリーズ一辺倒から
AT互換機(DOS/V)へと変わっていきました。

ソフトウェアのバージョンアップも楽しみでしたねえ。
今までになかった全く新しいソフトウェアが登場したり、
既存のワープロソフトだって、
「今度のバージョンアップではこんなことができるようになるぞ」
とか、話題がたくさんあって発売が待ち遠しかったものです。

今ではすっかりPCも文房具化してしまってビジネスの必需品となり、
ワープロや表計算ソフトも、必要な機能はすでに網羅されていて
びっくりするような新機能はもう出てこないでしょう。

まあ製品として成熟したともいえますが
あの ”夢のような熱狂の時代” を知る者としては
いささか寂しく感じるのも事実。

すみません、年寄りの愚痴を書いてしまいました(笑)。

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黒猫の約束あるいは遡行未来 [読書・ミステリ]


黒猫の約束あるいは遡行未来 (ハヤカワ文庫 JA モ 5-5)

黒猫の約束あるいは遡行未来 (ハヤカワ文庫 JA モ 5-5)

  • 作者: 森晶麿
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/10/06
  • メディア: 文庫
評価:★★★

探偵役は〈黒猫〉と呼ばれる青年。
24歳で大学教授になった才人であり、
〈黒猫〉とは彼の恩師がつけたあだ名。誰も本名では呼ばない。
語り手は〈付き人〉と呼ばれる女性。
大学時代の同級生で現在は博士課程に在籍中。
将来は研究者を目指している。
二人ともなぜか本名が明かされないまま、今まで物語が進行してきた。
本書はそんな二人が出会う事件を描くシリーズの第5作。


フランスに滞在中の〈黒猫〉は師事するラテスト教授から、
イタリアにある<遡行する塔>のことを聞く。
建築家ガラバーニが自宅に建設を始めた塔は、
彼の自殺によって建築が中断してしまったが
3年前から再び、建設が少しずつ進行し始めたのだという。
〈黒猫〉はその調査のためにラテストの孫・マチルドと共に現地へ赴く。

現在、<塔>を含むガルバーニの屋敷は、
世界的なIT企業の経営者クニオ・ヒヌマの所有となっていて
ヒヌマ本人および夫人や使用人たちが居住している。
屋敷に滞在することになった〈黒猫〉の質問に対して
ヒヌマは巧みにはぐらかすような素振りを見せる・・・

一方、〈付き人〉は唐草教授と共にロンドンを訪れていたが
そこに現れた映画監督のトッレに、
現在撮影中の映画への出演を打診される。
ワンシーンのみの出番とのことから出演を了承した彼女は
トッレと共にイタリアへ向かうことになるが・・・


そして中盤ではある人物が死亡し、後半に入ると
人知れず "成長" を続ける<塔>の謎、
自殺した建築家の生涯に秘められた秘密などが
〈黒猫〉によって解明されていく。

特に、ガルバーニの屋敷に住む人々の不審な行動の理由は
明かされてみると「やられたなあ」と思わせる。

そのあたりのミステリ的な要素も魅力的ではあるのだが
いちばんウエイトが大きいのは
〈黒猫〉と〈付き人〉のラブストーリーだろう。


シリーズを通して〈黒猫〉への想いを育ててきた〈付き人〉、
〈黒猫〉のほうも彼女のことを憎からず思っていて、
それが行動の端々に現れるようになってきた。
そんな二人が異国の地で意外な再会を果たすのだが・・・

しかしまあ、二人揃って "草食系" というか
 "スロースターター" というか、恋愛の進行度は至って緩やか。
歯がゆいような気もしなくはないが、
これがこの二人にとっては適度なペースなのだろう。

"サザエさん時空" ではなく、1作ごとに
着実に作品内の時間は進行しているので
いつかはこのシリーズは完結する時を迎えるのだろう。
〈黒猫〉がフランス滞在を終えて帰国するのもそう遠くなさそうだし。

とにかく〈付き人〉さんが健やかでいい娘さんなんでねぇ。
彼女には幸せになってもらいたいもんである、うん。

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パシフィック・リム アップライジング [映画]


巨大人型ロボットがKAIJU(怪獣)と壮絶な戦いを繰り広げる
冒険アクション大作第二弾。

ちなみに第1作はレンタルビデオで見たんだけど
この手の作品はやっぱり映画館の大画面の方が楽しめるだろうと思い、
今回は近所のシネコンまで観に行った。

結論としては、以前見た「マジンガーZ INFINITY」と同じで
アタマの中を空っぽにして素直に巨大ロボットの活躍に没入できれば
楽しい2時間(正確には1時間51分)が過ごせるだろう。

pacific-rim-uprising.jpg
太平洋の深海に生じた異次元への "ゲート" から現れた怪獣群によって
滅亡の危機に瀕した人類は、人型巨大兵器「イェーガー」を建造、
怪獣群の迎撃にあたっていた。

そして、多大な犠牲を払いながらも "ゲート" の封印に成功した第1作。
それから10年後に物語は始まる。


世界は平穏を取り戻したが、怪獣の再来襲に備えての
新型イェーガーの開発とパイロットの養成訓練は続いていた。

10年前の戦いで戦死した "英雄"・ペントコストの息子ジェイクは
優秀なパイロットだったが、ある理由でPPDC(環太平洋防衛軍)を
除隊し、違法行為に手を染めるようになっていた。
ある日、ジェイクはアマーラという少女と出会う。
彼女は戦地から集めたパーツで
小型の一人乗りイェーガー・"スクラッパー" を自作していた。
しかしそれもまた違法行為であり、二人は逮捕されてしまう。

ジェイクはパイロットの訓練教官としてPPDCに復帰することを条件に
無罪放免され、アマーラもまたパイロット訓練生としてPPDCに加わる。

ジェイクはパイロット時代に同期だったネイトとコンビを組んで
新人たちの訓練にあたるが、
そんな中、PPDCの会議がシドニーで行われることになり、
二人は新型イェーガー、"ジプシー・アベンジャー" に搭乗、
会議の護衛任務に就くことになる。

会議の議題は、中国企業・シャオ産業の開発した
無人イェーガーの配備の可否を審議すること。
しかしその会議場に突如、所属不明の漆黒のイェーガー、
"オブシディアン・フューリー" が現れ、会場を襲撃する・・・


もともと「巨大ロボットvs怪獣」なんていう
日本のサブカル感満載の作品なんだけど、内容的にも
「どこかで見たなあ」的シーンや「お約束の展開」がいっぱい。
上にも書いたけど、主人公と敵対する謎の黒いロボットとかね(笑)。

思いつくままに挙げてみると
(前作でもそうだったが)イェーガーは基本的に二人乗り。
パイロット二人の意識の同調と記憶の共有がカギになる。
これを "ドリフト" というんだが、映画の中盤で
ジェイクとアマーラがドリフトを試みるシーンがある。
このときはアマーラが自らの過去の悲惨な記憶のせいで
同調に失敗してしまうんだが、これなんか
終盤でもう一度二人がドリフトを試みる伏線だよねえ。

そのアマーラが作り上げた小型イェーガー"スクラッパー" なんだが
彼女がPPDCの訓練生になったあと、基地に運ばれてくるんだけど
これも "スクラッパー" にまだ出番があるってことだよね。

そして中盤過ぎにPPDCの基地は "敵" の総攻撃を受けて壊滅、
ほとんどのイェーガーが破壊され、正規パイロットも
ジェイクとネイトを除いてすべて戦死してしまう。

そして再び開いた深海の "ゲート" から現れた3体の怪獣は
一路、日本の富士山を目指す。奴らの目的は富士山を利用して
環太平洋地域の火山帯を爆発させ、地球人類を壊滅に追いやること。

PPDCの基地では、隊員たちの尽力で戦闘可能にまで修復なった
4体のイェーガーに、ジェイクとネイト、
そしてアマーラをはじめとする訓練生たちが乗り込んで
最終決戦の地・日本を目指して飛び立つ・・・


ラスト近く、富士山へ向けて先行する怪獣に追いつくために
ジェイクたちが "ある方法" をとるんだが
まさに「マジンガーZ」にこんなシーンがあったはず。

これ以外にも、「ガンダム」「エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」などを
見てきた人なら「どこかで見た」シーンや展開が目白押しだ。

見ていて先の展開が読めるというか
「たぶんこうなるんじゃないかな」って思うと
たいていその通りになって(笑)
意外性という面での驚きは少ない。

でもまあ言い換えれば「安心して観ていられる」し
「一定の満足は必ず得られる」作品だろうと思う。


私が見たのは吹替版なので声優さんのことも書いておこう。以下敬称略。

主役のジェイクは中村悠一。「ガンダムOO」のグラハムの人。
その相棒のネイトは小野大輔。リメイク「ヤマト」の古代進ですね。
訓練生を統率する熱血リーダーがハマってます。

ヒロインのアマーラは早見沙織。私はこの人は
「STAR DRIVER 輝きのタクト」のワコさんで知りました。
菊地凛子演じるところの森マコは林原めぐみ。「エヴァンゲリオン」で
有名な人だけど私にとっては「カウボーイビバップ」の人。

前作にも登場したマッドサイエンティストの二人組、
ニュートンとハーマンも再登場。

ニュートンを演じるのは古谷徹。
アタマのネジが何本か外れてそうな、イっちゃった怪演ぶりが見事。
今回はストーリー展開のキーとなる重要キャラになってる。
ハーマンは三ツ矢雄二が熱演。このキャラも充分に変人なんだが
ニュートンと比べるとまともに見える不思議(笑)。

これ以外にも坂本真綾、子安武人をはじめベテラン・若手取り混ぜて
声優陣は達者な人ばかりで、ヘタだなあと思う人は皆無。
話題作りで有名芸能人とかを起用しなかったのは大正解。

 あ、お笑い芸人のメイプル超合金が
 ちょい役で出てるはずだけど、全く分からなかったよ(笑)。


wikiによると、この続編の企画は一度頓挫しかけたことがあるらしい。
その後、中国資本が製作会社を買収し、完成に至った。
理由は、中国で第1作が大ヒットしたかららしいのだけど
中国資本はハリウッド映画でも存在感を高めてるよねえ。

そのせいか、PPDC基地内の表示も英語と中国語(簡体字)が
併記されてたりと、ここにも中国らしさが。

最終決戦地の東京が、あまり東京っぽく見えないのもご愛敬か。
私には上海みたいに見えるんだけど、
如何せん上海に行ったことがないので何とも言えない(笑)。
あくまで私の中の上海のイメージということで(爆)。

そして本作に登場するシャオ産業は、どうにも胡散臭く、
女社長であるリーウェンも、商売のためには手段を選ばないところから
ラスボス的な雰囲気がプンプン匂ってくるんだけど、
中国資本が作ってる以上は、悪役にはならないよなあ・・・
なんて思ってたら、終盤に至って
けっこう美味しいところを持っていってしまいました(笑)。


「ヤマト」も「スター・トレック」もリメイクされるし
「スター・ウォーズ」は毎年のように新作が公開されるし
実写版の新作「シン・ゴジラ」も公開されたし
いまはアニメ映画版「GODZILLA」三部作も公開中。
「マジンガーZ」はまさかの続編が公開されたし
本作のように、巨大ロボットが大怪獣と
組んずほぐれつの激闘を演じる映画まで作られる。

映画館で観ている間、
「ああ、こんな映画が観られる時代になったんだなあ」って
しみじみと感慨に耽ってしまった。
ところどころ "謎の感動" があって目頭が熱くなったりもしたし。
いけませんねえ、トシを取ると涙もろくなって・・・

ホントにいい時代になったものです。

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「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」第五章 煉獄編 本予告 30秒ver. & 60秒ver. 公開 [アニメーション]


公式仕事しろよ~なんて思いながら
忙しい年度初めを慌ただしく過ごしていましたが
20日になっていろいろ公開されましたねぇ。

まず第五章の本予告なるものが2本、30秒ver.と60秒ver.が。
うーん、大盤振る舞いのようでいて
実は情報を小出しにしてるって思うのは
ちょっとひねくれてますかね。





90秒ver.を1本公開してくれてもいいんじゃないの?
なんて思いましたが、案外GW明けか先行上映会の後あたりに
120秒ver.が公開されるような気もしないでもない。

とは言っても、相変わらずの高密度PVなので
情報量が半端でないのは毎度のこと。
それでは恒例の、PV観ながら思ったことをダラダラと。
今回は60秒ver.の方で。

・「土星軌道上に大量の敵艦見ゆ」
・「ついにこの時が」えーと、あなたは誰ですか?
・舷側に "LABORATORY PROMETHEUS" と描かれた主力戦艦。
 場所は時間断層内みたいに見えます。
 後述の "トランジット波動砲" の開発中でしょうか?
・「人類生存の要」新見さん久しぶりの登場。
・続いて桐生さん、機関室(?)の山崎さんは例の防護服(?)姿ですかね。
・「何としても完成を。奴らが来る前に」新キャラの藤堂早紀さん。
 藤堂長官の娘さんでしょうかね。もしそうなら、
 27歳ということはお父さんが36歳の時のお子さん。
 結婚が遅かったのか、それとも末っ子なのか。
 このへん、個人的にはとても気になります(笑)。
 ちなみにこの世界に晶子さんは存在してるんですかね。
・山南「作戦に変更無し!全艦ワープ準備!」
 月軌道上に集結した地球艦隊。戦闘衛星も見えますね。
・「踏み潰せ!」余裕の大帝。この台詞は欠かせないのでしょうね。
・大戦艦群の斉射。あの "ビット" 以外の武器は初めてのお披露目です。
 唖然とする藤堂、そしてバルゼー、ワープインする地球艦隊。
・手を伸ばす山本、そして土星をバックにワープアウトする巨艦。
 これは超巨大空母ですか。ナスカ級が子どもみたいに見えますね。
・ここで一瞬映るのは、まさかのギムレー?
 生きていたのか、それともガトランによる蘇生体だったりして?
・銃を構えるミル君。狙うのは誰でしょうか。
 流石に今回は雪ではなさそう。本命はデスラーかな?
・バイザーを上げて驚く山南。
・ガトラン艦隊、一斉攻撃。いよいよ土星沖海戦か。
・デスラーと共に歩くキーマン。どんなシーンなんでしょうか。
・ガトランのビーム?
・涙を流す加藤。なんだか悪い予感しかない。
・ここでやっと「第五章」のタイトル。
 テレザート星でのデスラーとの戦いのシーンか。
・一瞬映る笑う口もとはミル君か。いかにも性格悪そう。
・ガトラン艦の攻撃に沈む金剛改二型。
・「トランジット波動砲」呟く土方。そして古代。
 (「古代君、顔変わったねぇ」とはかみさんの弁。)
 復活編に出てきたのは "トランジッション波動砲" でしたね。
 単純に同じものとは思えないんだけど、何がどう違うのか?
・なんだか剣みたいなガトランのミサイル。地球艦隊の他のフネにも
 波動防壁はあるみたいだけど、それを貫通して刺さるフネもある。
 艦種によっては波動防壁の防護力も差があるのか?
・「それがテレサの言う ”縁” の力」敬礼する古代とキーマン。
 ところで古代が乗っているのは何? 船体色が青いような。
・土星の輪(?)から浮上する地球艦隊。反撃の一斉射か。
・一瞬だけ山本のアップ。そして銃を構えるキーマン。
 続いて幼少期のキーマン?
・「その衝動と感情が宇宙を滅ぼす」これはミル君の台詞か。
・5隻のアンドロメダ級を先頭とした地球艦隊、ワープイン。
・そしてワープアウトするバルゼーの旗艦?
・「ガトランティスが人間的だというの?」新見さん
・「土星沖海戦のデータを見る限り」新キャラの市瀬美奈。
 20歳にして戦艦の航海長とは才媛ですね。
・新たなサーベラーの覚醒シーン?  心なしか大帝の顔がやや穏やか?
・浮上しつつ主砲を撃つ主力戦艦。
・「山南指令、行って下さい!」ささきいさおさん演じる
 新キャラの安田艦長でしょうか?
 この人、あまり長生きしないような気がしてるんですが(笑)
・金剛改二型も波動砲が撃てるんですって、奥さん!(誰)。
・「全艦隊、マルチ隊形へ!」この台詞もお約束なんですね。
・「拡散波動砲から収束波動砲へ」切り替えられるのがリメイク版。
 メタ的には、拡散波動砲では彗星のガス帯に歯が立たないことは
 みんな知ってますからね。
・一瞬映る主力戦艦。しかし地球艦隊の数の多いこと。
 時間断層様々ですね。
・「彗星内部に潜むガトランティスの拠点を殲滅する!」
 これはヤマトからの報告で分かっていることですね。
 今回の地球艦隊は旧作よりもガトランの情報を多く持ってる。
 だけど勝てるとは限らないんだよなぁ・・・
・対閃光バイザーをした古代、土星空域を舞うコスモタイガーII、
 同じくバイザーをした土方、波動砲発射態勢のヤマト、
 山南の眼のアップ、同じく波動砲を撃つ寸前のアンドロメダ、
 そして、余裕の笑みを浮かべる大帝・・・


つらつら書いてたらけっこうな分量に。やっぱり凄い情報量。


新キャラ・藤堂早紀のCVは高垣彩陽さん。
私は「ガンダムOO」のフェルト・グレイス役で知りました。
あと彼女の出演作品で観たのは
「戦姫絶唱シンフォギア」での雪音クリス役ですかね。
なかなかの人気声優のようです。

同じく新キャラ・市瀬美奈のCVは黒沢ともよさん。
私は寡聞にして存じ上げなかったのですが
プリキュアに詳しい某知人(笑)からの情報によると
「ドキドキプリキュア」のOP主題歌を歌っていた方で
舞台女優・声優・歌手とマルチな活動をしてる人みたいですね。


「第五章」は前半2話がヤマトvsデスラー、
後半2話が土星沖海戦(地球艦隊vsガトラン艦隊)というのは
事前情報で分かってますが、PVで見ると
ヤマトは後半2話にも何らかの形で関わっていそうですね。

しかし、第五章の時点で土星沖海戦とはちょっと展開が早いような。
艦隊決戦後のストーリーがまだ8話分あるというのも気になりますが
私たちは粛々として公開日を待つしかありません。

ああ、でも5月25日は金曜日なんだよねぇ。
今回はさすがに初日に観に行くのは無理っぽい・・・

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探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて [読書・ミステリ]

さすがに年度初めは忙しいなあ・・・なぁんて思って
ちょっとブログを放置してたら、
あっという間に一週間も経ってました。
ほんと、光陰矢のごとしですねえ(笑)。


探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて (幻冬舎文庫)

探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて (幻冬舎文庫)

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 文庫
評価:★★★

ロリータ服に身を包んだ10歳の少女・綾羅木有紗(アヤラギ・アリサ)。
名探偵の両親の間に生まれ、豪邸で暮らすお嬢様。
しかし実は彼女もまた名探偵の素質を秘めており、
さえない三十男・橘良太(たちばな・りょうた)を従えて、
今日も難事件に立ち向かう・・・という設定の連作ミステリ。


「第一話 名探偵、溝ノ口に現る」
スーパーマーケット勤めの "俺" こと、橘良太は
仕入れの大量誤発注をやらかしてクビになってしまう。
地元・神奈川に帰って木造アパートに移り住んだ良太は
「なんでも屋タチバナ」を開業する。
ある日、依頼人・篠宮龍也(たつや)の家にやって来た良太は
龍也の父・篠宮栄作画伯の死体に遭遇してしまう。
犯人が不明のまま一週間が過ぎ、良太は新たな依頼を受ける。
名探偵・綾羅木孝三郎が事件捜査のため不在の間、
一人娘・有紗のお守り役を仰せつかったのだ。
しかしこの有紗嬢、とんでもないお転婆娘であった・・・

「第二話 名探偵、南武線に迷う」
有紗の父・孝三郎から "有紗のはじめてのお使い" を見守る、
という依頼を受けた良太。
有紗が小学校の帰りに溝ノ口から分倍河原まで電車で移動し、
駅前の喫茶店『ブンバイ』で待っている旅行ライター・中崎に会い、
彼に孝三郎からの礼状を渡す、というもの。
有紗は無事に "お使い" をやり遂げるが、ちょうど同じ頃、
溝の口の駅前で女性の変死体が発見されていた。
やがて、容疑者として中崎が浮上してくるが
彼には犯行時刻とされる時間帯に分倍河原で有紗と会っていたという
鉄壁の "アリバイ" があった・・・

「第三話 名探偵、お屋敷で張り込む」
良太の元へ社長夫人・須崎瑛子が持ち込んできた依頼は
夫・建夫(たけお)の浮気調査だった。
瑛子が家を空ける週末に、建夫が屋敷の離れに女を連れ込むところを
押さえるべく、良太は須崎邸で張り込むことになるが、
なぜか有紗も同行することに。
そして一夜明けた朝、建夫の銃殺死体が発見される・・・

「第四話 名探偵、球場で足跡を探す」
草野球チームから不足メンバーの穴埋めを依頼された良太。
しかしチームは惜敗、翌週に行われる試合にも良太は狩り出されるが
ピッチャーマウンドでチームの監督・剣崎が
胸を矢で射抜かれた死体となって発見される。
死体の周囲に足跡はなく、犯人は遠距離からボウガンで
犯行に及んだと思われたが・・・


黙っていれば美少女なのだが、口を開くとかしましい。
良太に対しても、口だけでなく手も出す足も出すというじゃじゃ馬ぶり。
でもまあカワイイからいいか(おいおい)。

基本的にはユーモアミステリなのだが、
どの作品にも "斬新な" トリックが仕込まれている。
ここでいう斬新とは、まあ "普通" のシリアスなミステリでは
あまりお目にかからないタイプの、という意味。

いちおう作品中では堂々と "成立" しているんだが
10歳のお転婆な美少女が周囲の大人を振り回すという
いささか "破格" な状況下なので、そのおかげで
こういう "特異" なトリックも案外気にならないのかも知れない。

良太の友人で溝ノ口署の刑事・長嶺(ながみね)は
ことあるごとに良太からロリコン呼ばわりされていたり、
どうみても言動が名探偵っぽくない有紗の父・孝三郎とか、
サブキャラもユニーク。

そして有紗の母・慶子さんは、本書では一切姿を見せないのだけど、
その描写からするとたしかに世界的な名探偵みたいなので、
次作以降での登場に期待したくなる。


ネットで見てみたら、本作は2017年に
単発でTVドラマ化されてるんだね。未見なんだけど(笑)。
アリサには本田望結、橘良太は田中圭、綾羅木孝三郎は岩城滉一。
ただ、ストーリーを見る限り原作とはずいぶん異なっているみたい。

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鏡の花 [読書・その他]


鏡の花 (集英社文庫)

鏡の花 (集英社文庫)

  • 作者: 道尾 秀介
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: 文庫
評価:★★☆

本書は一風変わった構成になっている。

これから内容の紹介をするのだけど、
本書はなるべく予備知識を持たずに読んだほうがいいかなと思うので
これから読もうという人は、以下の文章は読まないことを推奨する。


本書は6つの短編による連作集で、登場人物は共通しているのだが、
物語としては全く別ものなのだ。

たとえば「第一章 やさしい風の道」では、
翔子(しょうこ)と章也(しょうや)という姉弟が登場する。
この二人がバスに乗って、かつて彼らが両親と共に
暮らしていた家を訪ねていく、という話だ。
現在、その家には妻と死別した瀬下という男が住んでいるのだが
瀬下と章也の会話を読んでいるうち、読者は気づく。
翔子は、翔也が生まれる前にこの家の二階のベランダから落ちて
既に死んでいることに。
文中に出てきて、章也と会話をしている翔子は、
彼の意識の中だけに存在していることに。

そして「第二章 つめたい夏の針」でも
翔子と章也という姉弟は登場するが、こちらの翔子は
1歳半の頃、二階のベランダから "落ちそうになった" だけで
無事に成長しており健在である。

このように、登場人物は共通するものの、
彼ら彼女らが辿ってきた運命は、
ある者は微妙に、ある者は大いに異なっているのだ。

この二人以外の主な登場人物としては
翔子の友人の真絵美(まえみ)、その弟の直弥。
海沿いの林業試験場に勤める瀬下、その妻の栄恵(さかえ)、
そして一人息子の俊樹。
瀬下の同僚の木島結乃(ゆいの)、後にその夫となる飯先(いいざき)、
そして二人の間に生まれる娘・葎(りつ)。

残りの4章の物語も同様に、
どこかしら異なる運命を辿った人々が登場する。

第一章では瀬下は妻・栄恵に病気で先立たれているが
逆に瀬下の方が先に事故死している話もある。
俊樹が大学卒業直後に夭折している話もあれば
俊樹と葎が夫婦になって、子ども(瀬下や飯先にとっては孫)が
生まれている話もある。

SFでいうところのパラレルワールドにおける
"分岐した未来" あるいは "可能性の世界" に相当するのだろうが
読んでいる限り、作者にはSFを書くつもりは全くないのだろうと思う。

第一章から第五章までは、上に挙げた人物の誰かしらが
既に亡くなっているか、今まさに死の床にある。

物語中の人々はその喪失感、あるいは喪われつつある命に
絶望的な思いを抱きながら時を過ごしている。
作者が描きたかったのは、そんな "哀しみ" なのだろうと思う。

生きている者は誰でも、家族や周囲の者から愛されている。
人は、愛する者がいつまでも健やかに生き続けていて欲しいと願う。
なぜなら、代わりになる者などいないのだから。

第五章までの物語はそんな "喪失の哀しみ" が
根底に流れているので、いささか暗い雰囲気であるのは否めない。

しかし最終の第六章では、危うく悲しい分岐に入り込みそうなところを
寸前で踏ん張ってみせる人々が描かれる。
ここに至って、読者はやっと息がつけるようになるわけだ(笑)。
いろいろあったが、終わりよければ全て良し、なのかな。

とは言っても、ここに来るまでのお話が辛くて悲しいので
星半分減点してしまいました(笑)。

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松谷警部と向島の血 [読書・ミステリ]


松谷警部と向島の血 (創元推理文庫)

松谷警部と向島の血 (創元推理文庫)

  • 作者: 平石 貴樹
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2016/09/25
  • メディア: 文庫
評価:★★★

警視庁の松谷警部と、彼の部下である白石以愛が活躍するシリーズ、
その第4作。

タイトルにあるけど探偵役は松谷警部ではなく
白石以愛のほうである。

第1作では23歳の巡査として登場した白井以愛さんも
本作では37歳の巡査部長へと昇進している。
ついでいうとこの間に結婚もしていて、人妻にもなってる(笑)。

毎回、あるスポーツがモチーフになっているのも
このシリーズの特徴なのだけど、今回は "相撲" である。

そしてそして、今回の事件は松谷警部の退職直前に起こった事件。
つまり "松谷警部最後の事件" でもあるのだ。


松谷警部の定年退職まであと1ヶ月と迫った頃、
両国国技館にほど近いマンションの一室で力士の刺殺死体が発見される。
被害者は函館出身の五稜郭光男(ごりょうかく・みつお)、
渡島(おしま)部屋の十両力士だ。
そして遺体の傍らには「コノ者、相撲道ニ悖ル」と記された紙が。

さらに幕内力士・鴎島(かもめじま)、関脇・葛灘(かつらなだ)と
力士を狙った殺人が続く。

親方が病気入院中の間に力士と愛人関係になった渡島部屋の女将、
部屋の後援会長、相撲居酒屋の亭主、謎の外国人ジャーナリスト、
力士たちが入れあげる風俗嬢と芸者、回転寿司の社長とその秘書。
怪しげな関係者はごまんと出てくるがどれも決め手に欠け、
捜査は膠着状態に。

被害者はいずれも函館近辺の出身であることから
入門前の時期に事件の遠因があると思われたが・・・


流石の白石以愛さんも今回は難事件だったようで
真相に到達するのは警部の退職日の二日前だったりする。

以愛さんの推理は「動機は後回し」が基本方針で進んでいくのだけど
決して動機が軽視されてるわけではなく、
ラストで明かされる犯人の抱えた "事情" は、
充分に同情に値するものだったりする。

個々の事件は取り立てて特別な点はないように見えるのだけれど
そこには犯人が容疑を逃れるために巡らした巧みな "工作" がある。

終盤近く、捜査員全員の前で以愛さんが全容を説明するのだが
これがけっこう複雑で、一度聞いた(読んだ)だけでは
なかなか理解が難しかったりする。
しかし、細かい伏線まできっちり回収されているし
それだけ、がっちり堅牢に作り込まれた作品だということだろう。

犯人あてミステリとしては一級品の出来なのだろうけど
ストーリー展開ではかなり地味な印象を与えるので
先が知りたくてどんどんページをめくらせる・・・
というような作品ではないのだよなあ。
前3作よりはよくなってるとは思うんだけど。

ミステリとしてのレベルの割に星が少なめなのもそれが理由。

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「太陽の王子 ホルスの大冒険」のこと ー高畑勲氏逝去に寄せてー [アニメーション]


アニメーション映画監督、高畑勲氏がお亡くなりになった。
各種媒体で氏の経歴が紹介されているが
氏の代表作として挙げられているのは「火垂るの墓」以降、
「かぐや姫の物語」に至るまでのジブリ作品がほとんどで、
初監督作である「太陽の王子-」に触れているものはほぼ皆無のようだ。

「太陽の王子-」がどんな作品であるのかは、wikiをはじめとして
紹介する記事はネットの中にたくさんあるだろう。
それらに対して屋上屋を架すような気もするが、
私も思うことをいくつか書いておこうと思う。


太陽の王子 ホルスの大冒険 [Blu-ray]

太陽の王子 ホルスの大冒険 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: Blu-ray

公開は1968年。なんと今から50年も前のことだ。
モチーフとなったのはアイヌの伝承らしいが、
作品としては北欧に近い雰囲気の場所を舞台にしているようだ。
人間に災いをもたらす氷の悪魔グルンワルドと
太陽の剣を持つ少年ホルスの戦いが描かれる。


人里離れた地で父と二人暮らしで育った少年ホルスは、
ある日出会った岩男モーグから錆びついた "太陽の剣" を与えられる。
父と死別したホルスは遺言に従い、剣を携えて海を渡り、
人間が住む村にたどり着く。

しかしそこは悪魔グルンワルドが滅ぼそうと狙っていた場所で、
彼は "妹" ヒルダを村に送り込み、
人々の間に不和と諍いを生じさようとしていた。

ホルスもまたヒルダの罠にはまり、"迷いの森" へ誘い込まれてしまう。
"森" が見せる幻想に苦しめられるホルスだが、その中で
人間が力を合わせればどんな邪悪にも対抗できることに気づく。

"迷いの森" を脱出したホルスは村人たちと力を合わせて
"太陽の剣" を鍛え直すことに成功する。
輝きを取り戻した "太陽の剣" を掲げたホルスは、
村人たちと共にグルンワルドへ戦いを挑む・・・

とまあ、こんなストーリーだ。


今でこそヒロイック・ファンタジーは
エンターテインメントの一大ジャンルと化していて、
小説、マンガ、映画、ゲームと洪水のように新作が出ているが
50年前の日本は、やっとSFが広まり始めた頃で、ファンタジーが
市民権を得るにはさらに10年以上の時を待つ必要があった。
そんな時代に "剣と魔法" の物語を長編アニメで発表したのは
やはり凄いことだろうと思う。


CVもそうそうたるメンバーが演じている。
冷酷な悪魔グルンワルドは平幹二朗、
悪魔と人間の間にあって葛藤する少女ヒルダは市原悦子、
岩男モーグは横内正、TVドラマ『水戸黄門』の初代角さんである。
村の鍛冶屋で流れ着いたホルスを保護するガンコ爺さんは東野英治郎。
TVドラマ『水戸黄門』で初代黄門様を演じていたことを
知る人はもう少数派だろうか。
子リスの役で小原乃梨子が出ていたことも忘れてはいけない。

スタッフも腕利きが揃ってた。
作画監督は大塚康生。代表作は「ルパン三世」シリーズかな。
もちろん「カリオストロの城」の作画監督もこの人。
場面設計・美術設計は宮崎駿。この人は説明の必要はないね。
原画には森康二。「アルプスの少女ハイジ」をはじめとする
世界名作劇場の常連さん。「未来少年コナン」の原画にも参加してる。
さらに原画には小田部羊一&奥山玲子夫妻もいる。
この二人が作画監督を務めた代表作は
長編アニメ「龍の子太郎」(1979年)だろう。


しかしながら、残念なことに私はこの作品を
リアルタイムでは観ていないのだ。
本作が公開されたのは68年なのだが、
私が初めて映画館で長編アニメーションを見たのは
翌年69年の「空飛ぶゆうれい船」が最初だった。
わずか1年の差で、見逃してしまったのだった。

大学生になり、アニメとSFに嵌まっていった私の耳にも
「ホルスの大冒険」は傑作だ、という噂が入って来るようになった。
しかし当時はレンタルビデオも無い時代。ネット配信なんて夢のまた夢。
過去の映画を観るには、映画館でリバイバル上映されるか、
TV放映を待つかしかなかった。そんな時代だったのだ。

そして、いつだったか思い出せないのだが
情報雑誌『ぴあ』をパラパラ捲っていたら、
大学の学園祭で「ホルス」が上映されるという情報が載っていた。
たぶん千葉大学だったと思うのだが、記憶が定かでない。
とにかく延々と長時間電車に揺られて観に行ったことを思いだした。
たしか上映会場も階段教室だったと思う。
そこで、噂だけは聞いていた「幻の作品」を初めて観たわけだ。
どんな感想を持ったのかもよく覚えていないのだが
わざわざそんな遠くまで行ったことを後悔した記憶はないので
この作品を見られたこと自体は嬉しかったのだろうと思う。


 こんなこともすっかり忘れていたのだけれど
 TVで高畑氏の訃報が流れ、wikiで氏の経歴を
 眺めていたら思い出してきたよ。

今の目で見たら、いろいろ不備もあるだろう。
「東映まんが祭り」という作品のフォーマット上の縛りがあったり
途中の群衆シーンが止め絵で表現されていたりと
(予算と上映時間と制作スケジュールの都合なのだろうが)
高畑監督からしたら "会心の出来" とは言い難いかも知れない。

でも、高畑氏の出発点として記憶されるべき作品だと思うので
未見の方はぜひ観て頂きたい。
当時の東映アニメーションの粋を極めた、流麗な作画が堪能できるし、
映像の美しさ、音楽の素晴らしさ、声優陣の熱演、
どれをとっても一級品なのは間違いないと思う。

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影の中の影 [読書・冒険/サスペンス]


影の中の影 (新潮文庫)

影の中の影 (新潮文庫)

  • 作者: 月村 了衛
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/02/28
  • メディア: 文庫
評価:★★★★☆

中華人民共和国、新疆ウイグル自治区。
"自治区" という名称とは裏腹に、
中国政府によるウイグル族への弾圧は苛烈を極めている。

ジャーナリストの仁科曜子は、在日ウイグル人コミュニティの活動家が
次々と変死を遂げていることを知る。
その真相を探るため、曜子はコミュニティの有力者である
テギン・ヤンタクとの接触を図るが、会合場所に現れたテギンは
謎の男たちに襲われて惨殺されてしまう。
しかしテギンは今際の際に曜子へ告げる。
「カーガーに連絡を・・・助けを・・・求めるのだ・・・」

その数日後、曜子はかねてから取材の約束を取り付けていた
広域暴力団菊原組の組長と会う。
取材の最後に、曜子は組長の菊原に「カーガー」について問う。
それを聞いた菊原は顔色を変え、こう告げるのだ。
「ええか、それに触ったらあかんで」

さらに、ウイグル人道支援協会理事の松坂から
曜子は驚くべきことを聞かされる。

高名な学者やジャーナリストを含む9名のウイグル人亡命者が
日本に不法入国して潜伏中だという。
その中には老人、女性、幼児もいる。
彼らは中国政府がウイグル自治区で行っている暴虐の証人として
国際世論に訴えるべく、中国を脱出してきた。
そして、アメリカ中央情報局(CIA)の仲介で
日本を脱出する予定だが、CIA側の受け入れ態勢が
まだ整っていないため、国内での待機を余儀なくされている。

しかし中国政府が亡命団を見逃すはずがない。
すでに、彼らを抹殺するための "刺客" を送り込んでいる。
テギンを殺害したのもその "刺客" の仕業だという。

そして曜子は亡命団のメンバーと接触する。
会合場所は東京の中心部、時刻は白昼。
しかしそれにもかかわらず、その場へ "刺客" たちは襲撃を掛けてきた。
中国政府と事を構えたくない日本政府。当然、警察は動かない。
孤立無援、絶対絶命の状況下、一人の男が現れて "刺客" を撃退、
曜子たちを救い出す。名を問われた彼は答える。
「カーガー」と。


冷静かつ巧緻な頭脳、最強の格闘技術を備えた彼の本名は
景村瞬一(かげむら・しゅんいち)。
物語はここから時間軸を戻して景村の過去を語る。

正義と理想に燃えた若きエリートだった彼が
ある人間の裏切りによって全てを喪い、失意のうちに日本を離れて
世界中の戦場を放浪するようになった、悲哀に満ちた半生。
二度と陽の当たる場所で生きていくことができなくなった彼は
「カーガー」という名で呼ばれるようになる。
それは、沖縄言葉で「影法師」のことだった・・・


一方、菊原組の組長は曜子が遭遇するであろう苦難を予期し
若頭の新藤をはじめとする武闘派の精鋭13人を
彼女のもとへ護衛として送り込んできていた。
亡命団と合流した新藤たちは、景村と手を結んで
"刺客たち" を迎え撃つことになるが、
いくら手練れとは言ってもヤクザは素人、
プロの暗殺団の前に次々と倒されていく。

CIA側の受け入れ態勢が整うまであと12時間、
彼らは最強の暗殺団を相手に亡命団を護り抜くことができるのか・・・


本書の一番の読みどころは、もちろん後半の
暗殺団との壮絶な戦闘シーンだ。
その中で、景村の戦闘能力がずば抜けていることは当然なのだが
プロの暗殺団と比べれば分が悪いヤクザたちの戦いも見逃せない。
いや、この物語の感動ポイントの多くは、実は彼らが示してくれるのだ。

世間から外れ、裏街道を歩いてきた彼らだが、
亡命団の存在を知り、"護るべきもの" を背負ったとき、彼らは変わる。
護るための戦いに意味を、そして矜持を見いだしていくのだ。

組長の菊原もそうだが、彼らもまた "古い時代のヤクザ" で
新藤たちの見せる言動はまるっきり "浪花節" なのだが
それゆえに、単純に読み手を感動させる。

暗殺団相手の、勝ち目の薄く生還の可能性が低い戦いにも
彼らはあえて飛び込んでいく。
一人一人が背負ったドラマが明かされ、
死闘の末に一瞬の輝きと共に消えていく姿が読み手の涙を誘う。


景村の過去については上に書いたが
曜子もまた、過去の取材に "トラウマ" を抱える身。
この物語は、他の多くの冒険小説がそうであるように
過去に "悔い" を残した者たちの "敗者復活戦" なのかも知れない。


中盤から終盤にかけてはページを繰る手が止まらない怒濤の展開。
楽しい読書の時間を約束してくれる、冒険アクションの傑作だ。
清々しい読後感を味わえるラストまで一気読み。

その気になれば続きが作れそうな結末なので
ぜひ続編を希望したいなあ。
また「カーガー」に、そして曜子さんに会いたいものだ。

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総閲覧数120万に到達 & 近況について [このブログについて]


本日、このブログの総閲覧数が120万を突破しました。

20180404.png
いつも見に来て頂いている方もいれば、
たまたま今日、初めてこのブログを訪れた方もいるでしょう。

どちら様もありがとうございます。

ナマケモノでいい加減なブログ主ですが、
皆さんのおかげでなんとか続けてくることができました。
これからもよろしくお願いいたします。m(_ _)m(ぺこり)。

このブログを始めた頃、私はまだ40代だったのですが
いつの間にか "還暦" とか "退職" とかいう言葉が
目前に迫ってくるようになっていたのですねえ・・・

なんだかまるで実感が湧いてないのですが(笑)。

まあ、退職後も何らかの形で働き続けるとは思います。
お金が必要なこともありますが、なにより家でぼーっとしていたら、
あっという間にボケてしまいそうなので(爆)。

私とかみさんを含め、家族の中にも大病を患った者はなく
なんとか無事に暮らしております。

小さい病気にはちょくちょく罹ったり、
しょっちゅう軽い怪我もしてたりしますが
それくらいで済んでいるのは幸せなことですね。

毎回書いていますが、このブログも
焦らずにマイペースでのんびり続けたいと思ってます。

これからも MIDNIGHT DRINKER をよろしくお願いします。

それでは、こんどは総閲覧数130万に向けて、
また明日から記事を書いていくことにしましょう。

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