SSブログ

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-」感想・・・のようなもの その3 [アニメーション]

※ネタバレ全開です。未見の方はご注意ください。

第四話 イスカンダルを救え!若き勇者たちの反乱!!

■地球司令部

「惑星規模でワープを行える星・・・」
白色彗星の本体は土星規模だったからね。
藤堂の脳裏にはガトランティスの悪夢がよぎったのかも。

■グレート・プレアデス

BGMはショパンのノクターン2番。
「我らが故郷デザリアムは遠い。
 惑星一つをまるごと移送するには、今しばらくは
 現時空間で跳躍を繰り返さなければならない」
「デザリアム1000年の夢のために」
「必要なのはイスカンダルのみ。ノイズはいらん」

”遠い”とはどれくらいか。旧作みたいに40万光年彼方ではなかろうが。

”1000年の夢” とは何だろう。中身も不明だが、進捗状況も気になる。
1000年前から始めていて、間もなく終わるのか、
今から始めて、1000年後の達成を目指しているのか、
始めてから500年目で、あと500年かけて達成させる、とか。

■奮戦!ガミラス艦隊:その4 移民船団防衛戦

今回のガミラス艦隊は戦闘ばかり。
4話の中で4回も戦闘シーンがあるんだから。

旧作の「新たなるー」でのガミラス艦隊はデスラーの私兵みたいで
彼のわがままに無理矢理つきあわされていたように見えた。
暗黒星団艦隊にどんどん撃ち減らされて
最後はデスラー艦のみになってしまって。
ほとんどの兵士は戦死じゃないのかなぁ。
それもこれもイスカンダルに固執するデスラーのせいだからね。

でも今作は違う。どの戦いにも、同胞の生命を守るという目的が
確固として存在していて、ちゃんと軍隊としての役目を果たしている。
だから彼らの戦いにも充分に感情移入できる。
実際、こんなにガミラス艦隊に入れ込んで応援したことは
かつてなかったように思う。

■イスカンダル王宮

「彼らを救う方法はある」
”儀式” を受けさせてサンクテルに迎え入れること。

「その儀式が命にとってどういう意味を持つか。
 ユリーシャ、まだ幼いあなたにはわかっていないのです」

ユリーシャさんの外見は森雪さんとほぼ同じみたいだから、
地球年齢では20代半ば?くらいに見えるんだろう。

でも ”幼い” んだそうで。
旧作の設定を踏襲してるなら、実は2197年あたりに生まれていて、
短時間(1年間)で20歳くらいまで外見が成長し、
それから2198年に地球に来た?
ということは地球の暦では8歳くらいだったりする?

まあ「2199」での彼女は ”不思議ちゃん” でしたからね。
実は精神的に幼かった、というのもありかと。

では、スターシャ猊下は何歳なんでしょうね。
女性にトシを聞くのは失礼なんだが・・・

イスカンダル人の出生にはいろいろと謎があるようで。
リメイク版ではどんな解釈を見せてくれるのでしょうか。

■サーシャ

カプセルの中の光。「2199」の ”星のエレメント” を連想させますな。
「あのままにしている」とは?
イスカンダル人は肉体と魂を分けた状態で成長する、
とかいう説をネットで見かけたけど、それもアリかと思わせる。

■藪の覚悟

ヤマトから脱走し、単身ガミラスへ行こうとする藪。
それを止める新クルー。ここからが藪くんの本領発揮(笑)。

「どうせここには俺の居場所はない!
 いや、俺にはそんなもの最初からなかった! だからガミラスに・・・
 そこでやっと見つけたんだ! 自分の居場所を! 覚悟を!
 こんな愚図で役立たずな男が、
 何で生まれてきたのか、何のために生きていくのか、
 その全部を教えてくれる、家族って居場所を!」

いやあ、台詞を書き出しているだけで涙が出てくるよ。
個人的には、ここが今作の最大の感動ポイントだったりする。

この台詞はオールドファンの方々には刺さるだろうなあ。
40年前は少年少女だった方々も、今では家族を持っている人も多かろう。
親になっている人も少なくなかろう。
喜びも悲しみも分かち合える、何物にも代えがたい大切な居場所だ。

「現実は意地が悪い。いつだって最悪に最悪を重ねてくる。
 真面目に不器用に生きてる奴ほど狙われるんだ。
 全部一人で受け止めて、潰れて死んでしまうようなバカほど」

愚直に頑張って働いてる人に限って、割の合わない羽目になるとか
現実世界ではよくあること。
やたら要領がよく、上手く立ち回って楽してる奴がいる、
ってこともよくあること。

コロナ禍でこれと同じ思いを抱いた人もいただろう。

 でも、長い人生の中で、損な役回りになってしまった時でも、
 投げ出さずに頑張ってきた人も多かろう。
 「誰かがこれをやらねばならぬ」
 この歌を胸に頑張ってきた人も多かろう。

でも、頑張りすぎて壊れてしまう人もいる。
これも残念ながらよくあること・・・

 土門のこの台詞を聞くと、ここにつなげるために
 「いままでのあらすじ」での芹澤の独白があったんだろうと思う。

「わかったようなこと言ってんな! だったらお前はどうなんだ!
 何でヤマトに潜り込んでんだ! 試したかったんだろ! 古代艦長を!
 父親の命に見合う人間か! 地球の運命を背負える人間かって!
 そんなヤツはいない、人間なんてそんなもんだって諦めてたら、
 試そうなんて思わないよな! 期待しているから!
 まだ諦めていないから! おまえは! 俺たちだって!!」

太助も外見に似合わず(失礼!)、熱血漢だった。
拳を食らわせて叫ぶ、このシーンを見ていると、
今が21世紀の令和の時代だというのを忘れてしまうよ。
昭和のスポ根アニメの世界ですな。

でもこういう雰囲気が嫌いじゃない、むしろ心地よい。
それは私も昭和の人間だからか。
今の若い人にはどう見えるのだろう。暑苦しくてダサいのだろうか。

新人クルーたちにとって、今作で一番の見せ場でもある。
でも、彼ら彼女らが「ヤマトを継ぐ者たち」になるためには、
まず生き残らないとね(えーっ)

■新クルー反乱

いつの間にか土門がリーダーとなってるのも上手い描き方。
さすが防大首席は伊達じゃない(笑)。
分担もきちんとできていて手順もいいが、如何せん相手が悪かったか。
あるいは、古代自身が既に反乱の根回しをしていたのか。

■古代の演説

「達する。こちらはヤマト艦長、古代。
 これより第65護衛隊はマゼラン銀河に向かう」

ここが前章のクライマックスだ。

「地球軍司令部の命令ではない。これは我々の意思だ」
 従えぬと言うものはあとで申し出て欲しい。
 マゼラン側のガミラス警備隊に身柄を保護してもらう」

乗組員たちに選択の機会を与える。細かいところだが、ここは大事だ。
もっとも、「降りる」とはなかなか言い出せない空気だろうけど(笑)。

「向かう先は戦場だ。厳しい状況に晒されるだろう。
 だがヤマトはただの戦艦ではない。
 人類の希望、どんなときも希望だけは失うまいと願う、人の意思の象徴だ。
 何があろうと屈するな。抗え!
 平和を求め、争いを憎む、地球人の理想に基づき、
 我々はひとりでも多くの人を救出する!
 各員の健闘を期待する!!」

ああ、古代くんは立派になったねえ・・・
「2199」の脇役筆頭から「2202」では主役になって、
散々悩んで考えて、迷いに迷って。
でもそんな時代があったからこその今日この日。

でも、”上げておいて落とす”、”落として上げる”、てのは
ストーリーテリングの常道だからね(えーっ)。

「後章」では ”残酷な事実” が待ってるらしいので
心が折れないか心配になってしまうよ。
果たして「指揮官としての覚悟」を示し続けられるのか・・・

■お偉方

彼らはこうなることを半ば予期していたような。特にバレルと山南は。
偉くなって現場からは外されてしまったが、
年長者になったからこそできることもある。
「若い者にはできないことができる」

なぜかこの台詞、かみさんがえらく気に入ってるんだが。
職場で何かあったのかな?

■奮戦!ガミラス艦隊:その5  続・移民船団防衛戦

ついにデウスーラIII世も海に着水、このあたりも旧作準拠。
しかし艦隊も撃ち減らされていき、もはや壊滅も時間の問題。

■スターシャとの再会

避難を促すデスラー。拒否するスターシャ。
旧作ではイスカンダルを離れない理由は明確ではなかったが
今作では、離れられない何らかの事情があることが判明。
その内容は後章で?

■デスラーvsデーダー

「何という浪費、何という徒労。我らが欲するのはイスカンダルのみ
 ガミラス星はその妨げとなる故、排除したに過ぎない。
 なぜ抵抗を続ける」
「貴様、誰か?」
「我らはデザリアム。
 歴史に残らぬ弱者どもよ、消え去れ!!」

ここで ”歴史” という言葉が使われているのも伏線か。
彼らはガミラスやデスラーがこの先どうなっていくのか
知ってるような口ぶりだよねぇ。

■ヤマト到来

デザリアム艦隊からの一斉砲撃に、
絶体絶命かと思われたデスラーを救ったのは
どこからともなく放たれた防壁弾。

 でも、落ち着いて考えてみるとこの防壁弾、
 誰がどこから撃ったのだろう?
 考え出すと夜も眠れなくなりそうなのだが
 まあ、「細けぇことはいいんだよ」ですな。

「来てくれたか、ヤマト」

元祖ヤマトのテーマに乗って登場するヤマト艦隊。
旧作でも中盤のヤマ場だったからね。
ここで切って後章への ”引き” とするのは正解だろう。
大気圏に突入し、ヤマトが主砲をぶっ放すところでEND

■古代の行動原理

約束は守る。助けを求めるものがいれば助けに行く。
「2202」の時は揺れ動いていたが
ガトランティス戦役を経て心根が定まってきたようだ。
雪の前では迷い、弱音を吐くがクルーの前では毅然と。
指揮官としての覚悟も備わったのだろうか。

■まとめ

総じて、とても上手く構成されたリメイクになっていると思った。
旧作とは異なる歴史を辿ることになったリメイク世界の中に
「新たなる旅立ち」前半のストーリーラインを落とし込み、
かつ旧作の持っていた数々の ”粗” をそぎ落としてある。
それもリメイク世界の設定を上手く活用して。

 「2199」のラストでガミラスが滅亡していないからこそ
 「2205」でのデスラー、そしてガミラス艦隊の戦いが
 深く観客の感情に訴えるものになったように。

「後章」もこのまま上手く進んでほしいのだけど、
やっぱり気になるのはイスカンダル、そしてスターシャの運命。
旧作のようなやるせない思いはしたくないのだけど、さて。

けっこう長々と書いてきてしまったけど、まだ続きます(おいおい)。


nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント