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ライオンの歌が聞こえる / ライオンは仔猫に夢中 平塚おんな探偵の事件簿 [読書・ミステリ]

ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2 (祥伝社文庫)

ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2 (祥伝社文庫)

  • 作者: 東川篤哉
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/07/12
  • メディア: 文庫
ライオンは仔猫に夢中 平塚おんな探偵の事件簿3 (祥伝社文庫)

ライオンは仔猫に夢中 平塚おんな探偵の事件簿3 (祥伝社文庫)

  • 作者: 東川篤哉
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: 文庫
評価:★★★

神奈川県の平塚で探偵事務所を営む生野(しょうの)エルザ。
語り手はエルザの助手を務める川島美伽(みか)。
女性コンビの探偵物語、その第2弾と第3弾。

『ライオンの歌が聞こえる』

「第一話 亀とライオン」
逃げ出したカミツキガメを探して欲しいという依頼を受けた2人。
しかしその依頼人が河川敷で死体で発見される・・・
被害者の○○が犯人指摘のヒントになるというのも面白い。

「第二話 轢き逃げは珈琲の香り」
競輪場で知り合った老婦人と意気投合した2人。
しかしその老婦人が轢き逃げにあってしまう。現場に駆けつけた2人は
老婦人の服が珈琲で濡れていることに気づくが・・・
珈琲の件は、分かってみれば ”いかにもありそう” なんだが、
それをミステリのネタにするのは流石。

「第三話 首吊り死体と南京錠の謎」
湘南平のテレビ塔は ”恋人たちの聖地” とよばれていて、
そこの展望台の金網に南京錠を掛けて ”永遠の愛” を誓う、らしい。
女子大生から、元カレとの思い出の錠を外すことを依頼される2人。
しかしその女子大生が密室状態の部屋の中で首吊り死体に・・・
これはしっかりした密室もの。

「第四話 消えたフィアットを探して」
会社員の飯田は、愛車で深夜の海岸を爆走していた。
しかし砂丘を乗り越えた瞬間、眼前に黄色いフィアットが現れる。
1時間後、飯田は松の木に衝突して止まった愛車の中で目を覚ました。
そして現場から消えた黄色いフィアットは山奥のため池で発見される。
中には、老舗ホテルの会長の死体が・・・
飯田が出合ったフィアットの正体は「いくらなんでもそれはないだろう」
なんだけど、このシリーズの雰囲気だと許せちゃうんだよねぇ。

『ライオンは仔猫に夢中』

「第一話 失われた靴を求めて」
会社社長の娘がビルの屋上から等身自殺した。
現場にはベージュのパンプスが残されていた。
社長から娘の死んだ原因調査を依頼された2人は、
娘のアパートから、父から贈られた高価な赤いハイヒールが
なくなっていることに気づくが・・・
犯行の前後、靴が複雑に移動しているという謎が魅力的。

「第二話 密室から逃げてきた男」
大学生の松崎は飲み会で泥酔し、気を失ってしまう。
目覚めたのは、同じサークルの学生・夏希の部屋。
しかも彼女は死体になっていた・・・
この密室トリックも「いくらなんでもこれはないだろう」だなぁ。
バカミスレベルだと思うんだけど、このシリーズなら許せてしまう(笑)。

「第三話 おしゃべり鸚鵡(オウム)を追いかけて」
自宅内で事故死した男。発見者はその娘だったが
その際、男が飼っていた鸚鵡が逃げ出してしまった。
その鸚鵡の捜索にかかる2人だが、その最中に
エルザが何者かにボウガンで襲われてしまう・・・

「第四話 あの夏の面影」
依頼人は銀行員の詩織。英会話講師の寺山とつき合っているが、
最近様子がおかしい。別の女がいるのではないか。
捜査を始めた2人は、寺山の過去の行動を探り始めるが・・・
”いい話” で終わりそうになるところをもうひとひねり。達者だなあ。

ライトなミステリ・シリーズなんだけど、
それぞれの話には毎回魅力的な謎が設定してあって
それがきっちり解かれて真相に至る。
読みやすく親しみやすく、ユーモアに溢れていながら
しっかり ”本格ミステリ” になってて、人気作家なのもよくわかる。


nice!(4)  コメント(4) 
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コメント 4

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2021-05-02 01:15) 

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2021-05-02 01:15) 

mojo

サイトーさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2021-05-02 01:15) 

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2021-05-02 01:16) 

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