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ノックス・マシン [読書・SF]


ノックス・マシン (角川文庫)

ノックス・マシン (角川文庫)

  • 作者: 法月 綸太郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/11/25
  • メディア: 文庫
評価:★★☆

4編収録の短編集。

「ノックス・マシン」
ミステリ好きなら ”ノックスの十戒” をご存じだろう。
探偵小説を執筆する際の ”べからず集” みたいなもので
”探偵が犯人であってはならない” みたいな
”禁じ手” が10項目挙げられている。
作品の舞台は2058年、20世紀の探偵小説を研究していた青年ユアンが
タイムマシンに乗って十戒が執筆された1929年へ向かう、という話。
ノックスの十戒とタイムマシンを絡めると言う発想はユニークで
ミステリ作家ならではの作品だと思うけど、
SFとしてのオチとしては目新しくはないかなあ。

「引き立て役倶楽部の陰謀」
ホームズにはワトソン、ポアロにはヘイスティングスというように
名探偵の ”引き立て役” に甘んじている者たちが結成したのが
タイトルにある ”引き立て役倶楽部” だ。
1939年、一堂に会した倶楽部のメンバーたちは危機感を憶えていた。
彼らはある陰謀を決行すべきかどうか論じるのだが・・・
単なるパロディかと思いきや、ラストはちゃんとミステリで着地する。

「バベルの牢獄」
正直言って、さっぱり分かりませんでした(笑)。
SFであるのは分かりますけどね。
もうこの手の作品は受け付けないアタマになってしまったようです。
ラストで分かるんですけど、実に手の込んだ作品ではあります。
ただまあ、それがやりたかっただけなんじゃないの? とも思うけど。

「論理蒸発 ー ノックス・マシン2」
表題作の続編で、舞台は2073年。
巨大企業ゴルプレックス社の電子図書事業部で働く
プラティバ・ヒューマヤンは、会社の上層部に呼び出される。
量子化された電子テキストを記憶した量子コンピュータが
熱暴走を起こしていて、どうやらその原因は
電子データそのものにあるらしい。一番最初に ”暴走” したのは
1933年発表の「シャム双子の謎」(エラリー・クイーン)だという・・・
これも発想は面白いけど、物語としてもSFとしてもわかりにくいなあ。


本書は発表当時、かなり評判になって
「このミステリーがすごい!」で1位になったりしてる。
みんなアタマがいいんだなあ・・・

私は後半の2編なんかほとんど斜め読みでしたよ。
この本は、どうも私とは合わないみたいです。

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コメント 6

mojo

@ミックさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-08-20 23:11) 

mojo

xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-08-20 23:11) 

mojo

鉄腕原子さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-08-20 23:12) 

mojo

サイトーさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-08-21 22:37) 

mojo

コースケさん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-08-24 22:48) 

mojo

31さん、こんばんは。
nice! ありがとうございます。

by mojo (2019-09-02 21:43) 

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